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闇の実験室

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匿名ユーザー

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闇の実験室 ◆Z9iNYeY9a2



真理とタケシの二人はバーサーカーの脅威からどうにか逃げた後流星塾へと向かっていた。
普通に考えると向かう場所は洞穴なのだろうが真理の向かった場所は山の上だった。
地図に書いてある流星塾は山岳地帯にあったものだが、記載されているそれは洞穴の中にあるように思える配置である。
しかし真理は偶然そうなっていると思い、洞穴ではなく一直線に流星塾へと進行していた。
真理としては当然だろう。彼女にとって流星塾の思い出はとても楽しく、大事であったものであり、洞穴の中にあるべき建物ではないのだから。
だが、たどり着いた場所にあったのは一つの小さな山小屋だった。

「ここがこの流星塾ってところですか?」
「違う…、じゃあ流星塾は…?」


もし草加雅人なら、少なくともこの場にいる草加雅人であれば迷うことなく洞穴へと行ったであろう。
スマートブレインの地下で流星塾を見た彼であれば。そこで見た様々なもの、そしてその場にいた存在を見た彼であれば。
だが園田真理は知らない。彼女にとって流星塾での出来事は楽しかった思い出として刻まれているのだから。

位置を何度確認してもここが流星塾のあるエリアであることには間違いはないはずである。
だが外を見渡してもあるのは山岳の風景のみ。流星塾どころか建築物も見当たらない。
そもそもこの山小屋自体かなり不自然な位置に建っているものなのだが。

(じゃあこれはやっぱり…。でも言い出しにくいなぁ…)

タケシはやはり洞穴から行く場所なのではないかということも薄々気が付いていた。
だが、ここに来るまでの間に真理からはその流星塾という場所で過ごした思い出を聞かされていた。
その思い出を話す際の真理の顔がとても楽しそうで、とても輝いているように思えたのだ。
そんな彼女にこの事実を伝えるのは、タケシも躊躇せざるをえなかった。

真理は落胆しつつもあの巨人から逃げてきた後のこの移動で疲れたのか小屋にあった椅子に腰掛ける。
タケシはというともう少しじっくり見たいようで、小屋にあった家具などを物色していた。
無論その最中ずっと真理にどう切り出すべきか考えているようだった。
ずっとこうしていても埒が明かない。

「ん~、どうしたものか…。あれ、グレッグル?どうした?」

ふと気付くとグレッグルは室内にあった棚の前に座ってそれをじっと凝視していた。
棚には何も置かれておらず、特に何かあるようには見えなかった。

「どうした?ここに何かあったか?」

問いかけてみるとグレッグルはタケシの方を一度向き、頬を膨らませた後また棚を見つめた。
何度見ても何かあるようには見えない。
と、その棚を凝視しているとある違和感に気がつく。



「ん?そういえばここの壁…」

一度小屋の外に出るタケシ。
それが違和感の正体が何なのか気付く。

「どうしたの?」
「ここの壁なんですけど、他の場所と比べて妙に厚みがあるみたいなんです」

そう、棚のある一角だけがなぜか他の三角より不自然な厚みがあった。
ぱっと見では分かりづらいが外と見比べるとその違和感はかなりはっきり分かる。

「つまり、どういうこと?」
「ここに何か隠されてるんじゃないかと…」

何かといってもこの場にあるのは棚だけである。
だがこのような場所にあるとすればこの棚自体に何か仕掛けがあるということのはずだ。
何かあるか確かめるために横から押してみたり色々まさぐってみるタケシ。
だが特になにか起こる様子はない。
タケシは棚にもたれかかり考え込む。

「おかしいな…。ここ絶対何かあるんだけど…」
「ケケ」

ふとグレッグルが鳴き声を発し、
その直後だった。棚が突然扉のように横に動いて、後ろの余分なスペース部分が開く。
突然開いたその中に、棚にもたれかかっていたタケシは驚きのまま入り込んでしまう。

「?!何だ!?」
「ちょ…!タケシ!!」

慌ててそこに吸い込まれるタケシを追いかける真理。
グレッグルがその後飛び込んできたと同時にその扉は閉じる。

「……」

訳も分からず呆然とする二人。
だが何が起きたのか把握するにはそこまで時間は掛からなかった。

「これ、エレベーターよね?」
「…みたいですね」

中はあまり広くはなく、何もない空間があるだけだった。
しかし、この空間が下に向けて動いていることは分かった。
しばらくしてまた扉が開くと、そこに広がっていたのは山小屋ではなく、真っ白で小さな空間だった。
行き止まりかと思いつつ壁に手を触れた時、そこが開き薄暗い廊下にたどり着いた。


「これは…どういうことなんですか?」
「分かんない。でも…」

懐中電灯を片手に先頭を歩く真理。
やがてある一つの扉に手をかける。
中は机や椅子が積み重ねられており、床には色々なものが散らかっていた。
足元に気を付けながら、部屋の奥、絵が貼られている壁の前に立つ真理。

「間違いないわ…」

そこには様々な絵があった。多くの人が描かれた絵。男の子と女の子の二人が手を繋いでいる絵。
絵を描いた者の名前はこう記されていた。「園田真理」「草加雅人」

「ここは、流星塾よ」




ナナリーは流星塾へと向かうために洞穴へと向かっていた。
幸いにもすぐ近くに山道があったようで、そこまでの道もネモの導きのおかげで転んだりすることなく行くことができた。
だが、洞穴内はかなりデコボコしており、車椅子での移動はなかなか困難だった。
時間をかけながらもどうにかたどり着いた奥にあったのは一つの扉だった。

「中には誰かいる?」
『探知機を見る限り、この中にはいないようだ。この山の上に二人いるみたいだな。
 まあ気にすることはないだろうな』

マップ上では山の上にいるようだった二人の参加者の反応。確かにこの場から気にする物ではないだろう。
そうナナリーも考える。ただ、念のためにこまめにチェックはするようにしておく。

扉を開けて中に入るナナリーとネモ。
目の見えないナナリーには辺りの視覚情報を得ることはできない。
よってそれはネモに任せる。

「この中の様子ってどうなってるの?」
『確かここは流星塾と言う名前から教育施設とは考えていたが…、どうやらここは学校のようだな』
「学校?」
『ああ、どちらかと言えば昔日本にあった物に近いな。だがそれはかなり前の話のようだが』

辺りに無造作に積み上げられている机こそあるものの、廃校にしては随分と綺麗な廊下である。


(しかしここも学校か…。なぜこの場にはこうも学校が置かれているのだ…?)

ネモがマップを見たときから少しだけ思っていたこと。それはこの場に来て疑問となり始めた。
ナナリーの通っていたアッシュフォード学園。さらにそこからそれぞれ反対に離れた位置にある穂群原学園、見滝原中学校も名前からして学校だろう。
そして今いるこの流星塾。
なぜここまで学校が配置されているのだろうか。
学校だけではない。マップ上には参加者の家と思える施設まであった。
間桐、夜神、鹿目、美国、衛宮。
夜神を除くと一人ずつしかその苗字の者はいない。
ついでにNの城というのもある。
ただの民家であるならそこまで重要にはならないはずであるが、学校のこともあわせるとどうも気になってしまう。
何か意味でもあるのだろうか。

(考えすぎならいいのだがな)

だがこればかりは実際に行ってみないと分からないだろう。今いるこの場所もそうだ。

『ん?ナナリー!』

そんなことを考えながらナナリーの手にある探知機を見ると、不可解なことが起こっていた。

「どうかしたの?」
『さっきの二つの光点、この建物の中に入ってきているぞ』

山の上にいたはずの二人の参加者はどうやったのかこの流星塾の中に移動していた。
いくらネモでもずっと探知機を見ていた訳ではない。どうやってここまで来たのか、その瞬間を見損ねてしまった。
何らかの瞬間移動の能力を持っているのか、はたまた何かの移動装置でもあったのか。
己の中の油断を呪うネモ。そうこうしている内に光点はこちらに近付いてくる。

「警戒しなくてもいいわネモ。きっと彼らも殺し合いに乗っているわけではないはずよ」

足音はかなり慎重に足を運んでいる。その足取りから辺りを警戒しているのが分かる。
ナナリーの耳には少なくとも危険な人間のものとは思えなかった。
一つ気になるのは足音が三つしていることだろうか。二つは特におかしいところはないが、一つはかなり小さい足音だった。
その小さな足音がこちらに近付いてきた。
その足音はナナリーの目の前で止まる。

『?!何だこいつは?!』

ネモの驚く声が聞こえる。
ナナリーは小さな子供か何かかと思って手を差し出し、優しく声をかける。


「大丈夫よ。私はあなたを襲ったりしないわ」

ナナリーの手にその手が触れるのとさっきの声の主が近付いてくるのは同時だった。

「おい、グレッグル。お前どうし…、あ」

こうしてナナリーはタケシ、真理と出会った。


「あの、気を使わなくても大丈夫ですから…」
「いや遠慮しなくてもいいんだよ。こんな足場じゃ危ないだろう?」

ナナリーはタケシに車椅子を押されていた。
盲目で車椅子の少女という姿は真理、タケシに警戒心を起こさせることもなく。
ナナリーからしても声や雰囲気から特に悪い人ではないと印象づけ、おかしな齟齬も生まれることもなく今に至る。


「このグレッグルという子、ポケモンというのですか?」
「なんかそういうみたい。あなた何か知ってるの?」
「ちょっと気になることがあって。私の支給品にこんなものがあったのですが分かりますか?」

そう言ってバッグから取り出したのはプロテクター。
ポケモンという単語が記されていた支給品である。

「あ、これプロテクターだ」

タケシはそれを一目で何なのか把握する。
岩タイプのジムリーダーを勤めていたタケシにとっては重要なアイテムだ。
それを使うことで進化したドサイドンは彼の弟が継いだジムにもいる。

ナナリーは持っていたもう一つの支給品のことも一応聞いてみた。
タケシは知らなかったがそちらは真理が知っていた。
真理はそれを巧の持っていたファイズ強化ツールであることを説明する。

「じゃあこれは真理さんが持っていてください。私が持っていても仕方ありませんし」

そう言ってファイズアクセルを渡すナナリー。
真理としては巧と合流したときのために必要な物であり願ってもないことだった。
だが、同時に真理の中に一つの不安が現れる。
もしかして今巧の手元にはファイズギアはないのではないか、と。
タケシに支給されていたカイザギアもその考えの根拠の一つだ。
カイザギアがここにあるということは雅人や啓太郎の手元にはないということを意味する。
同じように、巧の手元にファイズギアがあるとは限らないのだ。
ではもしかすると、巧は今あの姿で戦っているというのだろうか?
木場や村上のような敵と。さっきのあの巨人のような怪物と。



「あの、タケシさん。そのポケモンという生き物についてもう少し詳しく教えてもらえませんか?」
「そういえば詳しく聞いてなかったわね。この際だから教えてくれない?」
「ああ、そういえば言ってませんでしたね。いいでしょう、このポケモンブリーダー、タケシ。
 分からないことがあれば何でもお答えしましょう!さあマリさん、聞きたいことがあればなんでもぎゃ!!」

真理の手を取り熱く語り始めるタケシに毒突きを食らわせ止めるグレッグル。

「あ…、大丈夫ですか…?」
「…だ、大丈夫、いつものことだから…」

慣れとは恐ろしいものだ。
しばらくグレッグルに引きずられていたタケシは間もなく立ち上がって何事もなかったのようにナナリーの車椅子を押し始めた。




流星塾の中を回っても特に変わったものは見つけられなかった。
真理の記憶からはかけ離れているほど散らかっているところが多かったものの、過ぎた年月を考えれば当然だろう。
しかしここを掃除する者はいなかったのだろうか?あの日々の後間もなくだれもいなくなってしまったというのだろうか?

と、ここまで考えたところで自分があの流星塾とこの場にある流星塾を同じものとして考えていることに気付く。
この場にある流星塾はあくまでこの場にある流星塾だ。いくら似ていようとあの思い出の場であるはずもない。
流星塾をそのままこの場に持ってくるでもしない限り。


やがて真理達が入ったのは理科室だった。
そこは当然何の変哲もないただの理科室である。真理の記憶の中では。
その通り、辺りにあるのは実験器具や人体模型など理科室定番の道具ばかりだ。
当然誰もいないはずの薄暗い空間である。


そしてある机に近付いたときだった。

「えっ?」

机の上においてある電灯に突然明かりが点ったのは。
そして薄暗い中では見えなかったものが目に止まる。

「これは…」

もしこれが本来の、会場に設置されたこの流星塾に通っていた真理であれば分からなかっただろう。
否、推測は立てられただろう。父親から送られてきたそれとそっくりであるこの物体に。
だが、ここにいる真理はそれとかなり似通った物をよく知っていた。
人間居住区に攻め入るオルフェノク達の、あの日大軍で襲い掛かり自分と乾巧を引き離したあの兵士達が装備していたものだから。


机の上で円柱のケースの中で何かの液体に浸かり浮いている物体。
それはスマートブレインの開発したライオトルーパーのベルトに似たものだった。

「これは…、あのカイザとかいう物にそっくりですけど…?」
「スマートブレインのオルフェノク部隊の兵士が使っていたものに似てるわね
 試作品か何かかな?」
「もしかしてさっきの時計のファイズっていう言葉に関係があるのですか?」
「これは言ってみればファイズギアの量産型みたいなものなの」

真理としては思わぬ収穫だ。
繋がっているコードを外してバッグに入れようとしたところで真理の腕を掴む者がいた。
グレッグルが真理のその腕を掴んだ。
見ると何だか身震いしているような動きをしている。

「…真理さん、これって普通の人が使ったら危ないんじゃないんですか?」
「まあこれオルフェノク専用の物みたいだし。ただ知り合いに使えそうな人がいるから一応ね」

自分で使うことはできないが、仲間になってくれるオルフェノクがいたときこれがあると少しは戦力の足しになるだろう。
それにベルトについての情報を得る材料になるかもしれない。 

と、ここまで言ったところで真理はその知り合いの中にオルフェノクがいるということを言うべきかどうか考えた。
オルフェノクという存在を知らない彼らがオルフェノクかどうかで敵か味方かを判断するとは思えない。
巧はもちろん長田結花、海堂直也のように味方になってくれるだろう者もいるが、オルフェノク側についた木場、スマートブレイン社長の村上が仲間になってくれるとは思えない。
今は切り出しにくいが巧のためにもどこかでタイミングを見て話しておくべきだろうと考えた。


スマートバックルをバッグにしまい、理科室を見て回るが、他におかしなところは見当たらなかった。
ナナリーが持っていた探知機を見せてもらっても周辺には特に人が来る様子はない。
とりあえず理科室を出る三人。
これ以上ここにいても仕方ないと判断した真理は出口に向かいながら二人に意見を聞く。

「ねえ、二人はどこか行きたいところってある?」

本来ならここでしばらく休息をとってから出発するつもりだったが、この散らかりようと薄暗さでは休息はとれないだろう。
ならば人間居住区まで行こうかと思ったが、特にタケシにはこんな所まで付き合わせた事もあり、そっちの意見を優先しておこうというのが真理の考えだった。


「いいんですか?真理さんの知り合いがここに来るってことも考えられますけど」
「あ、そういえばそっか」

タケシに言われてその可能性を考える。
しかしもし巧や啓太郎との合流を考えるのならばここからは遠いがH-3のクリーニング店の方が向いている。
長田結花や海堂直也のような者達などこの場の存在も知っていないはずだ。彼らならむしろ居住区に行くだろう。
ここに来るとすれば雅人くらいしかいない。
ならばこの場にいる意味は薄いと思える。
一応何か書置きくらいはしておこう。一緒に居たくないとはいえあんな奴でも仲間なのだから。


「まあ大丈夫よ。ここに来そうな仲間はあんまりいないと思うし。
 ただもしものために伝言残して行くからあの絵のあった教室に寄らせて」

そう、あそこなら雅人への伝言を残しておく場所としては適しているだろう。

通る場所は来た道と同じ場所だ。
何箇所か鍵の掛かった部屋もあったが真理の記憶の中では特に何かあった場所でもないらしいのでそこは通り過ぎることにしていた。
あの謎の染みも今となっては気にするものではない。そのまま三人と一匹は通り過ぎる。
ただ、タケシには、そこを通り過ぎるときにその染みを気にかけるグレッグルが気になっていた。



「にしてもここ洞窟の中じゃない!
 なんでこんな所に流星塾があるのよ…!」
(ああ、やっぱりそうだったんだな)

その後最初の教室から出てきた真理は出口へ戻ろうと来た道を戻った。
しかし来た時のようにエレベーターの扉が開かずしばらく立ち往生するはめになってしまった。
だがナナリーの入ってきた場所からなら出られるだろうということで普通の入り口から出たのであった。
洞窟に埋まっているという事実に真理が怒ったのは出口から洞穴に入ってすぐのことだ。

流星塾を出たところでどこへ向かうのかまだ決まっていなかったことに気付く。

「タケシ、ここから近くに休めそうなところってない?」
「それならちょうどいいところが。この滝の下にあるポケモンセンターなんですけど。
 ここなら俺の仲間も立ち寄る可能性があるんです」
「あー、じゃあそこでいっか。ナナリーはどうする?」
「滝の下、ですか…。分かりました。私もご一緒させてください」

タケシはもしナナリーが行きたい場所があるのなら優先するつもりではあったのだが大丈夫だったようだ。
そこについてから色々と情報交換すればいいだろう。
真っ暗であった夜も明ける時間は近い。
この深夜に移動詰めだった三人はとりあえずの目的地に向けて出発した。


「ところでポケモンセンターって何なの?」
「ポケモン達の治療や回復ができる施設で、一応我々の休息場所としても適した場所です。
 あ、そういえばポケモンについての説明まだでしたね…」
「あー、そんな話もあったわね。まあ向こうに着いてからゆっくり聞くわよ」
「そうですね。ではこのタケシ、ポケモンセンターに着くまでマリさんをエスコートさせてもらいましょう!
 さあ、その手をこちらに――ぐほっ!!」

そんなやりとりの中、真理の中で一つだけ気になっていることがあった。
雅人への伝言を残すためあの教室に改めて入ったときに気付いたもの。
深く考えはしなかったがほんの少し疑問に思ったそれ。

(あそこの教室の地面にあった染み、あれは何だったんだろ?)





『さっきのあいつのこと、やはり気にしているのか』

ネモが問いかけてくる。自分にしか聞こえない声と今会話するのは控えたかったため頷くぐらいしかできなかったが。
さっきのあの少年は滝の下に落ちていったのだ。もし無事ならそこの近くにある施設にいる可能性はある。
なぜ戦いを仕掛けてきたのか、彼の兄とは誰なのか。もう少し話す時間があれば分かり合えるのではないか。
そういったことも気がかりだった。

『ああ、そういえばあのグレッグルとかいうやつ、意外と面白い能力を持ってるみたいだ』
「え…?」

聞くと、どうもあのグレッグルという生き物があのベルトを押さえたとき、ネモも一瞬何かを感じ取ったらしい。
見えたわけではないのではっきりとは分からないが、危険なものだったというのだ。
偶然かもしれないがネモは何か予知に近い能力を持っているのではないかと推測している。
いや、それ以上にもしそうだとしたら、

『あのベルトはあの二人が思っている以上に危険なものなのかもしれんな』

ナナリーの中の不安が大きくなる。
あの二人は悪い人ではない。まだ出会って間もないがナナリーにはそれがはっきり分かった。
そんな彼らが危険な目に会う。それは嫌だった。
だが何と言って説明すればいいのか。そもそも確信もないことを言って大丈夫なのだろうか。

『ナナリー、こういうことでは私が手を貸すことはできない。
 もし力のことを言うのも自由だ。だが後悔することはない選択をしろ』

それっきりネモは話しかけなくなった。
何か考え事でもしているのだろうか。

あの謎の少年、真理の持っているベルト、そしてアリスや兄達の捜索。問題は多い。
向かう先に何があるのか。ネモのギアスは何も示さない。


【B-6/洞穴付近/一日目 早朝】

【園田真理@仮面ライダー555 パラダイス・ロスト】
[状態]:疲労(少)、身体の数カ所に掠り傷
[装備]:Jの光線銃(4/5)@ポケットモンスター(アニメ)
[道具]:基本支給品一式、支給品0~2(確認済み)、ファイズアクセル@仮面ライダー555、スマートバックル(失敗作)@仮面ライダー555
[思考・状況]
基本:巧とファイズギアを探す
1:ポケモンセンターへ行く。
2:タケシと同行。とりあえず今は一緒に行動。無駄死にされても困るし……
3:怪物(バーサーカー)とはできれば二度と遭遇したくない
4:巧以外のオルフェノクと出会った時は……どうしよう?
5:名簿に載っていた『草加雅人』が気になる
6:イリヤと出会えたら美遊のことを伝える
7:並行世界?
[備考]
※参戦時期は巧がファイズブラスターフォームに変身する直前
※タケシと美遊、サファイアに『乾巧』、『長田結花』、『海堂直也』、『菊池啓太郎』、『木場勇治』の名前を教えましたが、誰がオルフェノクかまでは教えていません
 しかし機を見て話すつもりです   
※美遊とサファイアから並行世界の情報を手に入れましたが、よくわかっていません


【タケシ@ポケットモンスター(アニメ)】
[状態]:疲労(少)、背中や脇腹に軽い打撲、身体の数カ所に掠り傷
[装備]:グレッグルのモンスターボール@ポケットモンスター(アニメ)
[道具]:カイザギア@仮面ライダー555、プロテクター@ポケットモンスター(ゲーム)
[思考・状況]
基本:ピンプク、ウソッキーを探す
1:真理、ナナリーと同行。ポケモンセンターへ向かう。
2:ピンプクとウソッキーは何処にいるんだ?
3:サトシとヒカリもいるらしい。探さないと!
4:菊池啓太郎と出会えたらカイザギアを渡す
5:イリヤと出会えたら美遊のことを伝える
6:『オルフェノク』って奴には気をつけよう
7:万が一の時は、俺がカイザに変身するしかない?
8:並行世界?
[備考]
※参戦時期はDP編のいずれか。ピンプクがラッキーに進化する前
※真理から『パラダイス・ロスト』の世界とカイザギア、オルフェノクについての簡単な説明を受けました
※真理から『乾巧』、『長田結花』、『海堂直也』、『菊池啓太郎』、『木場勇治』の名前を教えてもらいましたが、誰がオルフェノクかまでは教えてもらっていません
※美遊とサファイアから並行世界の情報を手に入れましたが、よくわかっていません


【ナナリー・ランペルージ@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー】
[状態]:健康
[装備]:呪術式探知機(バッテリー残量7割以上)、ネモ(憑依中)
[道具]:基本支給品
[思考・状況]
基本:殺し合いを止める
1:ポケモンセンターに同行する
2:とにかく情報を集める
3:人が多く集まりそうな場所へ行きたい
4:ルルーシュやスザク、アリスたちと合流したい
5:ロロ・ランペルージ(名前は知らない)ともう一度会い、できたら話をしてみたい
6:自分の情報をどこまで明かすか…?
[備考]
※参戦時期は、三巻のCODE13とCODE14の間(マオ戦後、ナリタ攻防戦前)
※ネモの姿と声はナナリーにしか認識できていませんが、参加者の中にはマオの様に例外的に認識できる者がいる可能性があります
※ロロ・ランペルージ(名前は知らない)には、自分と同じように大切な兄がいると考えています。ただし、その兄がルルーシュであることには気づいていません
※マオのギアス『ザ・リフレイン』の効果で、マオと出会った前後の記憶をはっきりと覚えていません
※ネモを通して、ルルーシュら一部参加者の名前を知りましたが、まだ全ての参加者の名を確認していません
※園田真理、タケシとはまだ名前しか名乗っていません。

【ネモ@コードギアス ナイトメア・オブ・ナナリー】
[状態]:健康、ナナリーに憑依中
[思考・状況]
基本:ナナリーの意思に従い、この殺し合いを止める
1:とにかく情報を集める
2:参加者名簿の内容に半信半疑。『ロロ・ランペルージ』という名前が気になる
3:ロロ・ランペルージ(名前は知らない)を警戒
4:マオを警戒
5:ポケモンとは何だ?
[備考]
※ロロ・ランペルージの顔は覚えましたが、名前は知りません
※ロロ・ランペルージを、河口湖で遭遇したギアスユーザーではないかと認識しています
※アカギは、エデンバイタルに干渉できる力があるのではないかと考えています
※琢磨死亡時、アカギの後ろにいた『何か』の存在に気が付きました。その『何か』がアカギの力の源ではないかと推測しています
※参加者名簿で参加者の名前をを確認しましたが、ナナリーにはルルーシュら一部の者の名前しか教えていません
※マオが自分たちの時間軸では既に死亡していることは知りません
※ナナリーに名簿に載っていた『ロロ・ランペルージ』の名前を教えたかどうかは後続の書き手にお任せます


【スマートバックル(失敗作)@仮面ライダー555】
花形がオルフェノクの王に対抗するため製作した変身ベルト。
オルフェノクが使用することでライオトルーパーへと変身できる。
というのは完成品の話。
こちらは花形曰く失敗作であり、変身は不可能。
人間であれば装着するだけで死亡、オルフェノクであってもダメージを受ける危険物となっている。




※流星塾の絵が掲示してある部屋に草加宛の真理の書置きがあります。


064:夢の残滓 投下順に読む 066:悪夢→浸食~光の影
時系列順に読む
030:ばーさーかーとのそうぐう タケシ 075:少女地獄 序章
園田真理
036:The Third ナナリー・ランペルージ


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