凶つ星 ◆cxmCsSlqRM
「■■■■■■■■■■■■■―――――!」
断末魔のような咆哮が響いた。
理性など一欠けらも感じられない、もはや声とも呼べぬ暴風が夜を震わせ草木を薙いだ。
理性など一欠けらも感じられない、もはや声とも呼べぬ暴風が夜を震わせ草木を薙いだ。
咆哮を上げたのは、2メートルを優に超える巨人だった。
それは人の体をなしているものの、明らかに異常。明らかに異質。明らかな異物。
およそ日常に存在してはならない、存在そのものが非日常。もはやそれ自体が冗談といっていい。
見上げるようなその体躯は黒。
鍛え上げられた鉛のような黒ではなく、暗く蠢く闇のような黒。
ドロドロと重く濁ったタールのような肉体は泥のように溶け合い、目も鼻も口も区別がつかない。
辛うじて伺える双眸は煌々と赤く輝いているものの、目としての機能を果たしておらず、ただ殺気を放つだけのものと化していた。
目も見えず、耳も聞こえず、口もきけず。
およそ生命として必要な機能が果たされていない。
もはやそこに生命としての価値はなく、意味もなく。
ただ壊し、ただ殺し、ただ己の敵を殲滅せんとするだけの存在。
それは人の体をなしているものの、明らかに異常。明らかに異質。明らかな異物。
およそ日常に存在してはならない、存在そのものが非日常。もはやそれ自体が冗談といっていい。
見上げるようなその体躯は黒。
鍛え上げられた鉛のような黒ではなく、暗く蠢く闇のような黒。
ドロドロと重く濁ったタールのような肉体は泥のように溶け合い、目も鼻も口も区別がつかない。
辛うじて伺える双眸は煌々と赤く輝いているものの、目としての機能を果たしておらず、ただ殺気を放つだけのものと化していた。
目も見えず、耳も聞こえず、口もきけず。
およそ生命として必要な機能が果たされていない。
もはやそこに生命としての価値はなく、意味もなく。
ただ壊し、ただ殺し、ただ己の敵を殲滅せんとするだけの存在。
――――怪物。
ただ生きるために殺すのではなく、殺すために生きているこの存在には、正しくこの二文字がふさわしい。
それは出会うもの全てに死をまき散らす、黒い、暴虐と死の嵐だった。
それは出会うもの全てに死をまき散らす、黒い、暴虐と死の嵐だった。
「■■■■■■■■■■■■■―――――!」
怪物が叫ぶ。
心弱きものであればあるいは見ただけで絶命しかねないほどの気迫と殺意を放ちながら、黒い怪物が大地を駆けた。
駆ける。
駆ける。
爆ぜるような足跡を残し、怪物が跳ねるように疾走する。
視力を持たないはずの怪物であったが、その足取りに迷いなどない。
獣じみた野生の本能と、狩猟者としての直感が、視力を超えてその足を導いている。
心弱きものであればあるいは見ただけで絶命しかねないほどの気迫と殺意を放ちながら、黒い怪物が大地を駆けた。
駆ける。
駆ける。
爆ぜるような足跡を残し、怪物が跳ねるように疾走する。
視力を持たないはずの怪物であったが、その足取りに迷いなどない。
獣じみた野生の本能と、狩猟者としての直感が、視力を超えてその足を導いている。
―――――サーヴァント。
それは神話や伝説で語られる――人々の信仰が生み出した――英霊を魔術師の使い魔として召喚せしめた存在である。
本来は人はおろか魔術師を遥かに超える存在である英霊を使い魔として行使するなど不可能な事である。
だが、その不可能を可能としたのが〝聖杯”の存在だ。
聖杯の奇跡を持って、クラスという筐を用意することで、英霊を使い魔に落とし込むことに成功した。
それが冬木における聖杯戦争である。
だが、その不可能を可能としたのが〝聖杯”の存在だ。
聖杯の奇跡を持って、クラスという筐を用意することで、英霊を使い魔に落とし込むことに成功した。
それが冬木における聖杯戦争である。
そしてそのサーヴァントの一騎。最強にして、最狂のサーヴァント―――狂戦士(バーサーカー)。
その真名は主神ゼウスの血をひき、数々の偉業を成し遂げたギリシャ最大の英雄『ヘラクレス』。
それがこの怪物の正体だった。
その真名は主神ゼウスの血をひき、数々の偉業を成し遂げたギリシャ最大の英雄『ヘラクレス』。
それがこの怪物の正体だった。
この舞台において、その場に呼ばれた英霊はその代名詞たる宝具を没収される運びとなっているが、その前提は彼には当てはまらない。
なぜなら、神より与えられた十二の偉業を成し遂げた彼の肉体そのものが彼の宝具なのだから。
なぜなら、神より与えられた十二の偉業を成し遂げた彼の肉体そのものが彼の宝具なのだから。
剣などなくとも、ひと度その腕を振るえば、あらゆるモノは破壊され。
鎧などなくとも、その肉体はあらゆる攻撃を受け付けず、傷を負う事すらないだろう。
そして何より彼には神より与えられた祝福(のろい)によって彼は擬似的な不死性を得ている。
命のストックによる自動蘇生(オートリレイズ)。
聖杯戦争における戦闘で幾つか命を消費しているものの、まったく持って不足はない。十分すぎるほどに十全だ。
鎧などなくとも、その肉体はあらゆる攻撃を受け付けず、傷を負う事すらないだろう。
そして何より彼には神より与えられた祝福(のろい)によって彼は擬似的な不死性を得ている。
命のストックによる自動蘇生(オートリレイズ)。
聖杯戦争における戦闘で幾つか命を消費しているものの、まったく持って不足はない。十分すぎるほどに十全だ。
故に、戦場を駆け抜ける狂戦士に恐れなどない。
いや、それどころか、意志も思考も思想も思惑もない。
全ては狂気に塗りつぶされ、黒に染まる。
いや、それどころか、意志も思考も思想も思惑もない。
全ては狂気に塗りつぶされ、黒に染まる。
それはバーサーカーのクラス特性である狂化による影響だけではない。
先の聖杯戦争においてセイバーを従え現れた、あの『黒い影』。
応戦するも儘ならず、バーサーカーは黒い影に飲み込まれた。
狂気は闇に呑まれさらなる深い狂気という衝動が狂戦士を支配していた。
そして影に呑まれたあの瞬間から、彼の時間は止まっている。
目も見えず、耳も聞こえず、正気を失った彼は、おそらく状況すら認識していまい。
白き少女を守るため、彼はいまだセイバーとの戦いの最中なのだろう。
先の聖杯戦争においてセイバーを従え現れた、あの『黒い影』。
応戦するも儘ならず、バーサーカーは黒い影に飲み込まれた。
狂気は闇に呑まれさらなる深い狂気という衝動が狂戦士を支配していた。
そして影に呑まれたあの瞬間から、彼の時間は止まっている。
目も見えず、耳も聞こえず、正気を失った彼は、おそらく状況すら認識していまい。
白き少女を守るため、彼はいまだセイバーとの戦いの最中なのだろう。
「■■■■■■■■■■■■■―――――!」
狂戦士が叫ぶ。
狂って狂って狂い果てた狂戦士に、ただひとつ残っているもの。
狂って狂って狂い果てた狂戦士に、ただひとつ残っているもの。
―――――バーサーカーは強いね。
もはや思考すら叶わない頭でもなお忘れ得ぬ、血に濡れたあの冬の森。
その光景を覚えている。
そしてあの日誓った、あの約束を覚えている。
その光景を覚えている。
そしてあの日誓った、あの約束を覚えている。
孤独のまま己に身を預けた、あの小さき少女を守りぬく。
それが狂戦士の胸の奥底に残った、ただ一つの誓い。
そのために、己が最強を証明せんと、目の前の敵を狂気のままに破壊し尽くすのみ。
それが狂戦士の胸の奥底に残った、ただ一つの誓い。
そのために、己が最強を証明せんと、目の前の敵を狂気のままに破壊し尽くすのみ。
獲物を求め狂戦士は駆ける。
己が戦場を求め。
己が最強を求め。
流星の如き速度で駆け抜ける。
その様は、見る者すべてに不吉を届ける凶(まが)つ星のようであった。
己が戦場を求め。
己が最強を求め。
流星の如き速度で駆け抜ける。
その様は、見る者すべてに不吉を届ける凶(まが)つ星のようであった。
【C-7/草原/一日目 深夜】
【バーサーカー@Fate/stay night】
[状態]:黒化、十二の試練(ゴッド・ハンド)残り9
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:■■■■■■■■■■■■■
[状態]:黒化、十二の試練(ゴッド・ハンド)残り9
[装備]:なし
[道具]:なし
[思考・状況]
1:■■■■■■■■■■■■■
※バーサーカーの支給品はその場に放置されてます
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