ラヴァンジェ諸侯連合体 > 政治体制

本項ではラヴァンジェ諸侯連合体の政治体制について、解説する。


諸侯/クヴァンラウ

 諸侯/クヴァンラウ(kuón hàp 共侯/kvanraw)とは、名目上では「古典古代時代から続く神帝に帰順した領主たる貴族を始祖とする現代における諸勢力の長たち」のことである。名目上と断っているのは現代においては古典古代が約20万年前のことであり、諸侯が自称している系統の説明が何らかの学術的な証拠に寄ったものでもなくただの伝承であることや古典古代時代の関係が断絶していることから、殆ど関係ないとされている。
 現在の諸侯は法的には、ドゥオック・ザーン条約(和立条約)に基づいた地上領域とコロニーに対して主権を持つ者と規定されている。公領の領主たる個人に関する称号は大公と呼ぶ。

フラン公領(fàn 陣/fran)

 フラック公とも。旧国家連合の人間がフラン家を君主として推戴した。領主は連合体政府において「司法」を管轄し、その公は司法卿である。

ヤント公領(hãt 蛇/jant)

 旧抵抗運動の人間がヤント家を君主として推戴した。領主は連合体政府において「労働/食品衛生」を管轄し、その公は労働衛生卿である。

シュレターフ公領(shèk hāp 仕軸/shretaaf)

 清廉教会との関係が強い。領主は連合体政府において「保健/社会保障制度」を管轄し、その公は社会保健卿である。

ヴィヤンタート公領(vãt hāk 銘属/vjantaat)

 連合帝国との間に強い交易のコネクションを持っている。領主は連合体政府において「外務」を管轄し、その公は外務卿である。

エーフ公領(hēp 服/eef)

 魔術師の家系である。領主は連合体政府において「内務」を管轄し、その公は内務卿である。

ヴラウラーンド公領(vâp lāng 禎冶/vlawlaand)

 古典古代の転移者に由来する家系である。領主は連合体政府において「地上及び転移者問題」を管轄し、その公は地維卿である。

自治領/プラム・グランドウィンド

 自治領/プラム・グランドウィンド(piâm gèng díng 領治己/plam grandwind)とは、共立公暦○○○○年に締結されたグランドウィンド停戦協定によって規定された領域である。

連合体政府

 ラヴァンジェ諸侯連合体は上記諸侯の合議最高行政府である。各諸侯が集結し、政府としての決定を行う。

合議体制

国民議会

 各公領に設置されている国民の意見を集約する機関を国民議会という。国民議会には連合体政府や公領に対する法的権限は無いものの、連合体政府や大公の決定に責任を持たない。国民議会はそれらの諮問機関及び民意集約機関として市民の様々な意見を提出する役割を持っている。政府や大公はこれらを勘案の上で政策決定を行っていくことになる。

法的体制

階級特権

 ラヴァンジェにおいては「貴族」と「市民」に大きく分かれており、これらの階級には義務を果たす限り「特権」と呼ばれる権利をそれぞれ(「貴族特権」及び「市民特権」)持つ。他国においては貴族の方が法律上の厳罰化がされていることが多いが、ラヴァンジェにおいては基本同等の法的取り扱いとなる。ただし、階級特権の乱用に関しては、各種特例法によって厳罰に処されるようになっている。

  • 貴族特権
    • 公務就労義務
    • 法的決定権
  • 市民特権
    • 意見集約・諮問権

 市民は公務就労の権利を持たないが、公的機関の下請けをすることは可能である。

国籍

 ラヴァンジェにおいては国籍の概念が国内法では存在せず、全ての国籍は条約など国際法において定義されているものである。ラヴァンジェにおける社会保障制度は登録制であり、一定期間の在留があれば申請できる。国民議会には海外の国籍を持っているものでも参加が可能であるが、上記にもある通りその決定に法的権限は無い。公務就労権が外国人にはないと言われることが多いが、これは在留登録(=ビザ申請)をした外国人は国民として市民階級に分類されるため、貴族特権である公務就労義務を持たないからである。
最終更新:2022年12月07日 18:16