と、マコトから声が掛けられる。
『とりあえず、城に行こうか。 このままココに居ても仕方ないし。』
どうやら、意見がまとまったらしい。
『城の魔法技術研究開発室に連れて行けば、何か判るだろう。』
ヒイラギが続け、手が差しのべられる。
『まって。』
ヨモギがその差しのべた手を止めさせる。
『あんた、怪我してるじゃん。 大丈夫?』
ヨモギが指す先は、ボクの左足。
なんと、足が折れている。
全く持って気が付かなかった。
(さっき棍棒を避けたときに、避けきれなかったのか・・・?)
怪我に気づいたとたん、一気に痛みが襲ってきた。
『痛ー!? いちち・・・。』
強烈な痛みに、体中が動かなくなる。
ヨモギが近づいてきて、左足に触れる。
『リカバリ』
さっきの炎の魔法に比べて、詠唱から発動までが物凄く短い・・・というか、一言だ。
左足から痛みが引いていく。
『・・・痛くない・・・。』
その場に立ち上がる。
飛び跳ねることもできる。
『あたりまえだ。 そのための回復魔法だからなぁ。』
マコトに突っ込まれる。
『魔法・・・かぁ。』
まだ夢かなのだろうかと考えて、さっきの痛みを思い出す。
思わず脂汗が流れる。
どう考えても、さっきの痛みは現実の痛みだった。
(ってことは、やはりこれは夢ではないのか。)
思わず眩暈を覚えて、その場にうずくまる。
『とりあえず、城に行こうか。 このままココに居ても仕方ないし。』
どうやら、意見がまとまったらしい。
『城の魔法技術研究開発室に連れて行けば、何か判るだろう。』
ヒイラギが続け、手が差しのべられる。
『まって。』
ヨモギがその差しのべた手を止めさせる。
『あんた、怪我してるじゃん。 大丈夫?』
ヨモギが指す先は、ボクの左足。
なんと、足が折れている。
全く持って気が付かなかった。
(さっき棍棒を避けたときに、避けきれなかったのか・・・?)
怪我に気づいたとたん、一気に痛みが襲ってきた。
『痛ー!? いちち・・・。』
強烈な痛みに、体中が動かなくなる。
ヨモギが近づいてきて、左足に触れる。
『リカバリ』
さっきの炎の魔法に比べて、詠唱から発動までが物凄く短い・・・というか、一言だ。
左足から痛みが引いていく。
『・・・痛くない・・・。』
その場に立ち上がる。
飛び跳ねることもできる。
『あたりまえだ。 そのための回復魔法だからなぁ。』
マコトに突っ込まれる。
『魔法・・・かぁ。』
まだ夢かなのだろうかと考えて、さっきの痛みを思い出す。
思わず脂汗が流れる。
どう考えても、さっきの痛みは現実の痛みだった。
(ってことは、やはりこれは夢ではないのか。)
思わず眩暈を覚えて、その場にうずくまる。
『大丈夫か?』
ヒイラギから声を掛けられる。
全然考えがまとまらない。
(なんでこんなところに・・・ってか、魔法なんて非科学的な現象が目の前で、しかもボクに!?)
『おーい』
マコトからの声が掛けられようとも、いまはソレどころではない。
(ってか、こいつらどう見ても、”剣と魔法の世界”の住人だろう・・。)
『おい! 逃げろ!!』
突然ヒイラギの声。
その声と同時に、一気に引きずられる。
『ええ? なに?』
とりあえず、引きずられながら必死に走る。
後ろのほうから、なにやら聞こえてくる。
『実行!』
甲高い声が響く。
「ビキビキビキ!!!」
何か、地面を伝って突進してきている。
後ろをチラッと振り返ると、氷の列がこっちに向かって来ている。
『散開!!』
マコトが叫ぶと、四人がバラバラの方向に逃げ出す。
ヒイラギに引きずられているボクは、自ずとヒイラギと同じ方向に行く事になる。
再び後ろをうかがうと、明らかに氷の列がこっちに進路を変えている。
『さすがイベント駆動型! 柔軟に対応してくるなぁ、もう!』
ヒイラギの口からそんな言葉が漏れる。
森の中を右に左に逃げるが、一向に離れる気配が無い。
「ギャイン!!・・・ギィン!!・・・ヒュン!・ドス!・・・・・ドォォン!!」
離れたところで戦闘をしている音が聞こえる。
そっちの方向を見ると、マコト、ヨモギ、マサキが魔物10体以上とかなり危険な戦いをしている。
『魔法は、それ以上の魔法をぶつけるか、術を発したものを倒すか、魔力が尽きればその時点で消える!』
ボクが変な方向を見ているのを察し、ヒイラギが答える。
『あいつ等が奴等を倒すまで逃げつづける! だから走ることに集中しろ!』
ヒイラギが速度を上げる。
ヒイラギから声を掛けられる。
全然考えがまとまらない。
(なんでこんなところに・・・ってか、魔法なんて非科学的な現象が目の前で、しかもボクに!?)
『おーい』
マコトからの声が掛けられようとも、いまはソレどころではない。
(ってか、こいつらどう見ても、”剣と魔法の世界”の住人だろう・・。)
『おい! 逃げろ!!』
突然ヒイラギの声。
その声と同時に、一気に引きずられる。
『ええ? なに?』
とりあえず、引きずられながら必死に走る。
後ろのほうから、なにやら聞こえてくる。
『実行!』
甲高い声が響く。
「ビキビキビキ!!!」
何か、地面を伝って突進してきている。
後ろをチラッと振り返ると、氷の列がこっちに向かって来ている。
『散開!!』
マコトが叫ぶと、四人がバラバラの方向に逃げ出す。
ヒイラギに引きずられているボクは、自ずとヒイラギと同じ方向に行く事になる。
再び後ろをうかがうと、明らかに氷の列がこっちに進路を変えている。
『さすがイベント駆動型! 柔軟に対応してくるなぁ、もう!』
ヒイラギの口からそんな言葉が漏れる。
森の中を右に左に逃げるが、一向に離れる気配が無い。
「ギャイン!!・・・ギィン!!・・・ヒュン!・ドス!・・・・・ドォォン!!」
離れたところで戦闘をしている音が聞こえる。
そっちの方向を見ると、マコト、ヨモギ、マサキが魔物10体以上とかなり危険な戦いをしている。
『魔法は、それ以上の魔法をぶつけるか、術を発したものを倒すか、魔力が尽きればその時点で消える!』
ボクが変な方向を見ているのを察し、ヒイラギが答える。
『あいつ等が奴等を倒すまで逃げつづける! だから走ることに集中しろ!』
ヒイラギが速度を上げる。
氷の列は、もうだいぶ近づいてきた。
『う・・うん・・・。』
そう返事をするものの、普段常に机に向かってデスクワークを続けているボクにとって、突然の全力疾走はそろそろ限界だ。
と、目の前の地面に石が飛び出している。
気づくが、既に回避が出来ない。
そのまま石に躓き盛大に転ぶ。
ヒイラギも引いていた腕がいきなり引き離され、バランスを崩し前のめりに転んだ。
「ビキビキビキビキ!!!」
音が急速に近づく。
(もうだめだ!!!)
目を力いっぱい瞑ると、ふと、目前に文字が浮かぶ。
とっさにその文字を叫ばなければならない衝動に駆られた。
『ファ・・・ファイヤーウォール!!』
叫ぶと同時に、頭の中に考えもしない様々な文字列が展開される。
ソレを必死で押さえ込もうと別のことを考え、パニックに陥る。
『うわわ!?』
自然そんな言葉が漏れる。
『馬鹿! 自力で何かを考えようとするな!』
ヒイラギの声が意識の遠くに聞こえそれに従う、というより、もう何も考えられなかった。
『ドドォォォン!!』
大きな音が自分の近くで起こり、死を覚悟する・・・。
痛みも無い・・・よかった・・・痛み無く、苦しみ無く死ぬのが幸せだって本にも書いてあったし・・・。
『う・・うん・・・。』
そう返事をするものの、普段常に机に向かってデスクワークを続けているボクにとって、突然の全力疾走はそろそろ限界だ。
と、目の前の地面に石が飛び出している。
気づくが、既に回避が出来ない。
そのまま石に躓き盛大に転ぶ。
ヒイラギも引いていた腕がいきなり引き離され、バランスを崩し前のめりに転んだ。
「ビキビキビキビキ!!!」
音が急速に近づく。
(もうだめだ!!!)
目を力いっぱい瞑ると、ふと、目前に文字が浮かぶ。
とっさにその文字を叫ばなければならない衝動に駆られた。
『ファ・・・ファイヤーウォール!!』
叫ぶと同時に、頭の中に考えもしない様々な文字列が展開される。
ソレを必死で押さえ込もうと別のことを考え、パニックに陥る。
『うわわ!?』
自然そんな言葉が漏れる。
『馬鹿! 自力で何かを考えようとするな!』
ヒイラギの声が意識の遠くに聞こえそれに従う、というより、もう何も考えられなかった。
『ドドォォォン!!』
大きな音が自分の近くで起こり、死を覚悟する・・・。
痛みも無い・・・よかった・・・痛み無く、苦しみ無く死ぬのが幸せだって本にも書いてあったし・・・。