体が強く揺さぶられる。
『カエル、起きなさい。』
意識の遠くから声がする。
(あれ・・・?ボク一人暮らしなのに、何で起こしてくれる人が居るんだろう?)
そんなことを思いつつ、瞼がゆっくりと開く。
目の前にはヨモギの顔。
『うお!?』
思わず思いっきり後づ去る。
が、後ろには壁。
「ゴッ!」
鈍い音と共に動きが止まる。
『ったー!』
そのままベットの上でのた打ち回る。
『目は覚めた?』
ヨモギが聞いてきた。
『そりゃあもう、ばっちり目覚めたよ。』
後頭部がズキズキ痛む。
『そう、じゃあ直ぐに支度して。 出発するわよ。』
心なしかヨモギの表情が硬い。
窓際まで歩き外を見やると、明らかに朝とは言いがたい暗さだ。
星が爛々と輝いている。
『あれ・・・? 朝?』
問い掛けた先には既に誰も居なかった。
開け放たれた扉の向こうからは人が慌しく動く気配がする。
とりあえず、支度をすることにする。
といっても持ち物も少ないので、ズボンをはいて上着を羽織りバッグを持って終了だ。
そのまま、隣の居間に移動する。
マコトが机に陣取り、必死に書き物をしている。
ヨモギは部屋を走り回り色々な物を袋に詰め込んでいる。
マサキもヨモギと同様だ。
別の部屋からいくつかの物を持ってきて袋に詰め込んでいる。
『カエル、起きなさい。』
意識の遠くから声がする。
(あれ・・・?ボク一人暮らしなのに、何で起こしてくれる人が居るんだろう?)
そんなことを思いつつ、瞼がゆっくりと開く。
目の前にはヨモギの顔。
『うお!?』
思わず思いっきり後づ去る。
が、後ろには壁。
「ゴッ!」
鈍い音と共に動きが止まる。
『ったー!』
そのままベットの上でのた打ち回る。
『目は覚めた?』
ヨモギが聞いてきた。
『そりゃあもう、ばっちり目覚めたよ。』
後頭部がズキズキ痛む。
『そう、じゃあ直ぐに支度して。 出発するわよ。』
心なしかヨモギの表情が硬い。
窓際まで歩き外を見やると、明らかに朝とは言いがたい暗さだ。
星が爛々と輝いている。
『あれ・・・? 朝?』
問い掛けた先には既に誰も居なかった。
開け放たれた扉の向こうからは人が慌しく動く気配がする。
とりあえず、支度をすることにする。
といっても持ち物も少ないので、ズボンをはいて上着を羽織りバッグを持って終了だ。
そのまま、隣の居間に移動する。
マコトが机に陣取り、必死に書き物をしている。
ヨモギは部屋を走り回り色々な物を袋に詰め込んでいる。
マサキもヨモギと同様だ。
別の部屋からいくつかの物を持ってきて袋に詰め込んでいる。
ヒイラギの姿は見えない。
部屋の入り口で行き場を失っていると、マコトに呼ばれる。
『カエル、やっと起きたか。 とりあえず、ココに座ってろ。』
マコトが指した先は、昨日僕の座った席だ。
『はい。』
昨日とは極端に違う雰囲気の中、そう返事をしてその席に座る。
目の前には、いろんな文字列の書かれた紙。
結構枚数が多い。
マコトはそんな中必死に何かを書いている。
と、ペンを走らせるのを止める。
『マサキ、コレを頼む。』
そういうと、物を詰め込んでいた手を止め、近寄ってくる。
『何処に飛ばすの?』
マサキが紙を受け取った先から折り畳みながら聞く。
『コレは、ヴィシーの魔術組合。』
『コレは、統合作戦本部。』
『コレは、第2大隊作戦司令室。』
『コレは、第3騎士団団長。』
そう言い、全部で四枚の紙を渡す。
『全部ハヤブサで頼む。』
マコトがそう付け足す。
『はい。』
そう返事をすると、駆け足で隣の部屋へ行ってしまった。
『さっきのは?』
マコトに聞くと、再び走らせていたペンを止め、こっちを向く。
『伝書だ。』
あっさり答え、再びペンを走らせた。
(いや、んなもん見りゃ判るっちゅうねん。)
そう言いたいのをぐっと押さえる。
そして口をついで出たのは別の台詞。
部屋の入り口で行き場を失っていると、マコトに呼ばれる。
『カエル、やっと起きたか。 とりあえず、ココに座ってろ。』
マコトが指した先は、昨日僕の座った席だ。
『はい。』
昨日とは極端に違う雰囲気の中、そう返事をしてその席に座る。
目の前には、いろんな文字列の書かれた紙。
結構枚数が多い。
マコトはそんな中必死に何かを書いている。
と、ペンを走らせるのを止める。
『マサキ、コレを頼む。』
そういうと、物を詰め込んでいた手を止め、近寄ってくる。
『何処に飛ばすの?』
マサキが紙を受け取った先から折り畳みながら聞く。
『コレは、ヴィシーの魔術組合。』
『コレは、統合作戦本部。』
『コレは、第2大隊作戦司令室。』
『コレは、第3騎士団団長。』
そう言い、全部で四枚の紙を渡す。
『全部ハヤブサで頼む。』
マコトがそう付け足す。
『はい。』
そう返事をすると、駆け足で隣の部屋へ行ってしまった。
『さっきのは?』
マコトに聞くと、再び走らせていたペンを止め、こっちを向く。
『伝書だ。』
あっさり答え、再びペンを走らせた。
(いや、んなもん見りゃ判るっちゅうねん。)
そう言いたいのをぐっと押さえる。
そして口をついで出たのは別の台詞。
『何でこんな時間に出発するの?』
早朝といっていたのに、まだ空が白んですら居ない。
『ん? ああそうか、まだ言ってないのか。』
マコトがペンを止め、紙をまとめ始める。
『外に森が見えただろう? 昨日居たのはあの森なんだが。』
マコトがココからは見えない森を指差しながら言う。
『うん。 丘の下の森だよね。』
ボクは実際には見えない森の方向を見ながら言う。
『そう。 そこの森の中の魔物の動きが不穏だ。』
思わず表情が固まる。
『不穏?』
マコトに、そう聞き返すことしか出来ない。
『耳を澄ませば判るんだが。』
そう言われて耳を澄ませる。
「オォォーーン・・・ ズズゥン・・・」
部屋の中で人が動く音にまぎれて、微かに異質な音が聞こえる。
『聞こえたろ? ココ暫くは静かな森だったんだけれど、ついさっきになって急にこうなったんだ。』
そうマコトが喋り終わる頃、上から音がする。
「ゴトッ」
マコトが上も見ずに言う。
『屋根のヒイラギが動いたか。 そろそろ潮時かな?』
先ほど手紙を持っていたマサキが戻ってくる。
『ハヤブサで全通出したわ。 残ったハヤブサ、鳩、鷹、トンビは全羽開放。』
報告口調だ。
『あいよ、ご苦労さん。』
マコトがそれを受ける。
ヨモギの方を見やると、こっちも終わったようだ。
『当面最低限必要そうなものは全部詰めたわ。』
四つと、少量の荷物の山がある。
『カエル、貴方はその袋にコレを入れて頂戴。』
その少量の山を指し、ヨモギが言った。
早朝といっていたのに、まだ空が白んですら居ない。
『ん? ああそうか、まだ言ってないのか。』
マコトがペンを止め、紙をまとめ始める。
『外に森が見えただろう? 昨日居たのはあの森なんだが。』
マコトがココからは見えない森を指差しながら言う。
『うん。 丘の下の森だよね。』
ボクは実際には見えない森の方向を見ながら言う。
『そう。 そこの森の中の魔物の動きが不穏だ。』
思わず表情が固まる。
『不穏?』
マコトに、そう聞き返すことしか出来ない。
『耳を澄ませば判るんだが。』
そう言われて耳を澄ませる。
「オォォーーン・・・ ズズゥン・・・」
部屋の中で人が動く音にまぎれて、微かに異質な音が聞こえる。
『聞こえたろ? ココ暫くは静かな森だったんだけれど、ついさっきになって急にこうなったんだ。』
そうマコトが喋り終わる頃、上から音がする。
「ゴトッ」
マコトが上も見ずに言う。
『屋根のヒイラギが動いたか。 そろそろ潮時かな?』
先ほど手紙を持っていたマサキが戻ってくる。
『ハヤブサで全通出したわ。 残ったハヤブサ、鳩、鷹、トンビは全羽開放。』
報告口調だ。
『あいよ、ご苦労さん。』
マコトがそれを受ける。
ヨモギの方を見やると、こっちも終わったようだ。
『当面最低限必要そうなものは全部詰めたわ。』
四つと、少量の荷物の山がある。
『カエル、貴方はその袋にコレを入れて頂戴。』
その少量の山を指し、ヨモギが言った。