プログラマーがファンタジー世界に召還されますた(非公式まとめ)

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pfantasy

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『お前は、別に武器を持たなくてもいいよ。』
『え?』
そう返す。
『オレは、元々シーフの職に付いていたから、こっちの方が魔術より得意なんだ。』
『でも、お前はそうでもないだろうから、持っていても仕方有るまい。』
『それにお前には、そいつが居るだろう。』
そう言いながら、僕の右肩に止まるハヤブサに手を伸ばす。
『コイツは高速伝令用だけれど、主を守護する守護獣としても使えるしな。』
『そうだなぁ、外でちょっと見張りでもしてくれ。』
そう言うと、再び短剣を選び始めた。
僕はハヤブサに手を伸ばし体を撫で、外に向かい歩む。
ふと、マサキのが見えた。
『おわ! やった。 ハヤブサの剣だ。』
そう言いながら細身の剣を持っている。
なんだか、楽しそうである。
剣のコーナーを出ると、ヒイラギが居た。
『お前もどうせ、見張りだろう?』
そう言いながら、ヒイラギは先に外に出た。
横に目を回すと、ヨモギはまだ矢を色々選んでいる。
『わーわー! 銀の矢だぁ! これ、高いのよねー。』
やっぱり楽しそうだった。
そんな姿を見ながら僕も外に出た。
ヒイラギが上空を眺めていた。
ボクも、ヒイラギの隣に並ぶ。
『ホンと、良く懐いているなぁ。』
ヒイラギが声を掛けてきた。
『名前とか、付けたのか?』
続けざまに聞いてきた。
『いや、未だだけれど・・・なんて名前がいい?』
そう、肩にとまるハヤブサに声を掛けた。
すると、ハヤブサが天を仰ぐ。
なんとなく、どんな名前がいいかこのハヤブサが答えているような気がした。
『そうか、じゃあお前の名前はソラだな。』
そう言いながら、ソラの体を撫でた。
ソラは嬉しそうにクルルと喉を鳴らす。
ヒイラギが驚きの表情でソレを見ているが、ボクはそれに気が付かなかった。
ふと、見張りを頼まれていたことを思い出し、ちょっと変わったことをやってみることにした。
『ねぇソラ、ちょっと飛んで付近を見てきてよ。 敵を見つけたりしたら、直ぐに教えて。 間違っても敵に襲われないでね。』
そう、肩のハヤブサに語りかける。
すると大きく羽ばたき、上空へ飛んでいった。
そこへ、中にいた二人が出てきた。
『へぇ、こりゃ凄いや。 たいしたもんね。』
ヨモギが驚きの声を掛けてきた。
『ココまで完璧に扱える人となると、余り聞いたことないなぁ。』
マコトもそれに続いた。
マサキはどうやら裏口から鍵を掛けて出てくるらしい。
『さて、じゃあ見張りはソラに任せて、今度は防具を買いに行くぞ。』
マサキが表に出てくるのを確認すると、そう言いながら通りを進んでいった。
今度は、盾のマークの看板がある。
その隣には、鎧のマークだ。
更にその奥には靴のマークが見える。
どうやら、ここら辺には防具関係の店が続いているらしい。
『んじゃあ、お前の防具も見繕っておくから、お前は外に居てくれ。 そうしないとソラも心配するだろうし。』
『うん。』
そうマコトに言われて、ボクは外で待つことにした。
マコトが再び裏口に回り、正面玄関の扉を開ける。
そして、四人とも中に入っていった。
一人外に居ると、なんだか寂しくなる。
ふと、通りを進んだ先にある、噴水に目が止まった。
その噴水に近づいてみる。
真上に向かって吹き出しているのを見ると、この噴水は高地から引いてきた水道管に直結しているモノと考えるのが妥当だろう。
標高差の分圧力が掛かり、水が噴出する仕組みだ。
初期の噴水のシステムである。
その噴水を見ながら、さっきのリカバリの魔法を思い出す。
初めての、ちゃんとした魔法だ。
しっかりと制御して使用することが出来た。
エディタに制御文字列を書き綴るなんて、まるでプログラムだ。
しかも、プログラム風の書き方でちゃんと魔法が使えた。
どうやらココの世界での魔法は、元の世界でのプログラムと類似する点が多いようだ。
噴水に手をかざし、目を瞑る。
意識を集中するとエディタ画面が見え出した。

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