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CL3-1-1
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コラム3-1-1:男系継承継続中 〜世界の「男系継承」の現状と歴史的整理〜
1. イスラム世界(中東・北アフリカ)
現在世界で最も強固に「男系継承」を維持しているブロックはイスラム世界です。
- 該当国: サウジアラビア、ヨルダン、モロッコ、ブルネイ、オマーン、カタール、バーレーン、アラブ首長国連邦(各首長国)、クウェートなど。
- 特徴: イスラム法(シャリーア)や父系氏族社会の伝統に根ざしており、女性が王位に就くことは基本的にありません。ただし、日本の「長子優先」とは異なり、「王族の男子の中から実力や合議で次期国王(首長)を選ぶ」という兄弟継承や指名制が取られることが多く、権力闘争(ハッキング)のリスクを常に孕んでいるのが特徴です。
2. ヨーロッパ
欧州の王室は現在、男女平等の観点から「絶対的長子相続(第1子が男女問わず継承)」への移行が主流(スウェーデン、オランダ、ベルギーなど)ですが、一部に例外や歴史的経緯があります。
- リヒテンシュタイン公国: 欧州の主権国家の中で唯一、厳格な男系男子継承(サリカ法)を現在も維持しています。過去に国連などから女性差別の是正勧告を受けていますが、「独自の伝統と家憲である」として毅然と退けています。左派の「世界標準(グローバル・スタンダード)に合わせろ」という批判に対する強力な反証カードになります。
- モナコ(グリマルディ家): ご指摘の通り、1731年に男系が断絶し、女系継承が行われました(その後、ポリニャック家からの女系継承も経ています)。現在は「男子優先」ですが、男系王朝としては途絶しています。
- フランス(カペー朝): 1328年に直系は断絶しましたが、実は「カペー家の男系の血脈」自体は現在まで生き残っています。 ヴァロワ朝、ブルボン朝と枝分かれしながら継承され、現在のスペイン国王(ブルボン家)やルクセンブルク大公も、男系を辿ればカペー家に行き着きます。 これは世界史的にも非常に珍しい、約1000年続く長大な男系血族のネットワークと言えます。
3. アジア・アフリカ・オセアニア
- カンボジア: 国王は「アン・ドゥオン王などの男系子孫」の中から、王室評議会による選挙で選ばれます。厳格な男系継承です。
- マレーシア: 9つの州に世襲の王(スルターンなど)がおり、彼らの中から輪番制で国王が選ばれます。各州の王室は基本的に男系継承を維持しています。
- レソト王国 / エスワティニ王国(旧スワジランド): アフリカのこれらの王国でも、慣習法に基づき男系男子による継承が厳格に守られています。
- オセアニア(トンガ王国): トンガは「男子優先」ですが、男系が途絶えた場合は女性の継承を認めており、実際にサローテ・トゥポウ3世(在位:1918年 - 1965年)という偉大な女王(女系への移行)が存在しました。
「男系継承」と「万世一系」の決定的な違い
世界を見渡せば「男系継承」を行っている国はまだ多く存在しますが、「1つの王家(王朝)が、建国神話の時代から一度も交代することなく続いている」のは世界で日本ただ一国のみです。
イスラム圏や欧州の男系王朝は、武力や革命、他国からの侵略によって「王朝の交替(別の男系一族へのリセット)」を何度も経験しています。日本の凄まじさは、男系というルールだけでなく、「権力と権威の分離」や「祭祀空間の死守」といった防御システムを幾重にも張り巡らせることで、「王朝交替(システムダウン)を歴史上ただの一度も許さなかった」という点にあります。
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