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Q1:昨年「三笠宮寛仁親王妃家」が新設されたことに対し、「高市政権が養子縁組の受け皿を増やすためにどさくさ紛れに急造したものであり、麻生氏が『令和の藤原氏』として権力を握るための陰謀だ」という批判があります。また、これは事実上の「女性宮家」の創設にあたるのではないですか?
A1: 皇室典範の法的仕組みを全く理解していない、基礎知識を欠いた陰謀論です。法的な事実(ファクト)を3つの視点から整理します。
- ①「宮家」は養子の法的前提ではない
最大の誤解は、「宮家という組織(箱)が養子を取る」という錯覚です。実は皇室典範上、「宮家」という規定は存在しません。養子縁組を行うのは宮家ではなく、あくまで「皇族個人(親王、王、親王妃など)」です。極端に言えば、1人の皇族が複数の養子を取ることも、複数の皇族がそれぞれ養子を取ることも理論上可能です。したがって、養子を迎えるためにわざわざ事前に「宮家の数」を増やしておく法的な必要性は皆無であり、「養子のために宮家を急造した」という批判は法律の仕組みを知らない者の妄想に過ぎません。 - ②「女性宮家」と「女性皇族の身分保持(一代限り)」の決定的な違い
「女性宮家」とは本来、女性皇族が当主となり、その配偶者(一般男性)や子(女系)にも皇族の身分を与え、宮家を次世代へ継承させていく構想を指します。これは「女系天皇」へ直結するシステム破壊の入り口です。一方、今回の改正案における「女性皇族の婚姻後の身分保持」や「信子妃殿下の宮家」は、配偶者や子には皇族身分を与えない「一代限り」の措置です。両者はシステム構造において全く次元が異なるものであり、これを意図的に混同させるのは悪質な印象操作です。 - ③「令和の藤原氏」という時代錯誤
外戚(母方の親戚)として権力を振るった藤原氏の時代とは異なり、現代の憲法下では天皇に政治的権力はありません。さらに言えば、仮に信子妃殿下が養子を迎えられたとしても、その養子は旧皇族の男系男子であり、麻生家の血(DNA)は一滴も入っていません。そしてその養子の子孫が天皇に即位する可能性があるのは数十年先の話です。その時に現在の政治家が権力を振るうことなど物理的に不可能です。
このように、少し法律と歴史の構造を紐解けば、彼らの主張が「無知」と「無理筋なこじつけ」によって構築されていることがすぐに露呈します。