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船頭と釣り人の休日。 その五

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stage5 夕暮れ、朱色の滝
    妖怪の山の滝は、紅葉も手伝ってか夕方はひたすら赤く、美しい。
    そこに流れる音は、水しぶきの音と、金属のぶつかり合う音。




問題だらけの暗殺チームの一番の問題児、切れてる殺人鬼の片割れジェラート。
決して某クーラの改変キャラではない。
そしてそのジェラートは常にソルベと一緒である。
ソルベにつねにべったりくっつき出来てるんじゃないか?ってレベルじゃねーぞ!という依存具合だった。
具体的に言うと、ソルベがいない時、彼を一時間放置して置くと部屋の中の家具と言う家具が細切れになる。
しかもジェラートは野生の動物並に警戒心が強い。暗殺チームの仲間はともかく、それ以外にはまったくと言っていいほど心を開かない。
実際、死後、地獄でもまったく馴染まなかったらしい。
だが、そんな彼がソルベと一日離れて過ごしている。
それをまず、暗殺チームのメンバーが聞けば、「ねーよww」と一笑しただろう。
だが、それが現実に起こっているのだ。
「あ・・・・ありえねぇ・・・・あの時にはペッシ以上のマンモーニだったジェラートが・・・・。」
「まぁ、あれだ。二年もたてばあいつだって成長するさ。」
空を飛び、妖怪の山の方向に向かいながら、一同は移動していた。
未だにプロシュートはソルベの話が信じられないのか、先ほどからぶつぶつとプロシュートは呟いている。
「ねぇ、メローネ。そのジェラートって人はどう言う人なの?」
初めての外に興奮しているのかフランは様々な事を先ほどから質問していたが、ずっとプロシュートとソルベがその事について話していたのか気になったらしい。
「そうだなぁ、フランみたいな性格の人はそれほど珍しくないって事かな。」
「えっ?!その人もモノの目を壊せるの?!」
「いやぁ、確かに近い事は一応できるけどねぇ。ギアッチョに続く二番目のぶっ壊し魔だから。」
メローネは、やれやれといった様子で両手を上げた。
そんな彼も、間違いなくリゾットのストレスの原因の一つだが。
「あははははーっ!面白い髪ーっ!!あたいこーゆー果物、本でみたことあるわ!」
「痛いっ!!引っ張るなぁぁぁぁ!!」
チルノは面白がってペッシの頭をひっぱって笑っている。
ペッシも子供相手にスタンドを使う気にならないのか、されるがままである。
「あらあら、チルノったら・・・・・。」
「止めろレティ!!おいクソガキ!将来ペッシが剥げたら・・・あれだ!もうペッシの特徴がなくなるからやめろ!!」
「あんたもひどいねぇ・・・・。」
笑いながらその風景を眺めるレティに、それを止めようと慌てるギアッチョ。
そして小町はキセルを吸いながらその様子を他人事のように突っ込んだ。
一同の下では、色づいた葉が赤い夕日に照らされてさらに赤くなっていた。
時折、風に乗って落ち葉が飛んでくる。
「ん・・・・・・・?」
その時、フランは聞いたこともない、何かが響くような音を耳にした。
「ねぇねぇ。この音、なぁに?」
「・・・・・音?」
フランはメローネに問いかけるが、メローネの耳には何も聞こえない。
『メローネ、フランと貴方では聴力が違うので、そのせいです。』
突然、フランの傘から声が聞こえる。ベイビィ・フェイスの息子である。
「なるほど、何の音が解るか?ベイビィ・フェイス。」
『この近くだと、おそらく目的地の滝の轟く音かと。』
「あー、なるほど。」
ベイビィ・フェイスの言葉にメローネは納得する。
つまり、そろそろ目的地だ。
音を轟かせ、紅葉を巻き込み、流れ落ちる滝。
そこでは、何かが火花を上げてぶつかり合っていた。
「何だ?ありゃ?」
小町がのんきな声をあげる。
それを見て、ギアッチョは納得したように呟いた。
「なるほど・・・・、確かに幻想郷だったら、おおっぴらに暴れられるもんな。」
滝の前で激しくぶつかり会っていたのは両腕に鋼の爪をつけたジェラートと、この妖怪の山の警備員である、犬走椛だった。
「・・・・・しそう。」
フランが、突然ぽつり、と呟く。
「ん?」
メローネが気になってその目を覗き込むと、その目が赤く光っていた。
「楽しそう!私もあの人達と遊びたい!!」
そう言ってレーヴァテインを手に出現させ、二人の元へ向かおうと翼を広げ、高速で飛ぶ。
「しまった!!」
フランが暴走しかけている事に気づき、メローネはベイビィ・フェイスに命じて、彼女を拘束しようとする・・・・・。
が。
「きゃわっ?!」
妙な悲鳴を上げて、フランが弾き飛ばされる。
そして、体勢を立て直し、ぐしぐしと泣きながらとぼとぼとこちらに帰ってきた。
その顔はまるで壁にぶつかったように赤くなっている。
「・・・・・・川の上で戦ってたから、いけなかった。」
どうやら、流水に邪魔されてそこまでいけなかったらしい。
「あー、泣かない泣かない。家に帰ったら○テナのDVDの続きみせてあげるから。」
「本当っ?!世界を革命する力をーっ!」
メローネに慰められて、すぐにフランは機嫌を直した。
「・・・・よく扱えるなぁ、あんな子供を。」
ペッシが呆れながら関心した瞬間、突然傍の川の水面に、何かの影が現れる。
「おりょ?ソルベじゃないか。」
次の瞬間、近くの川からザバンッと何かが浮き上がってきた。
緑色の帽子を被った、水色の髪の少女である。
「おう、にとり。悪いな、ジェラートの面倒見てもらっちまって。」
「いいっていいって、いつも外の道具がどういう用途か教えてくれるから、これくらいお安い御用さ。
 それにあたしじゃなくて、ほとんど椛様がああやって相手してるからね。」
どうやらソルベの知り合いだったらしい。
2人は和やかに談笑を始めた。
「河童か!・・・あんたら地獄にあんまり中のいい奴いないと思ったら、妙な所に人脈・・いや、妖怪脈があるねぇ。」
小町が、その少女を見て思わず感嘆する。
「カッパ?」
耳慣れない単語に、ギアッチョが首を傾げる。
「日本の妖怪よ、本とかで見たことない?天狗とかに続いてメジャーな妖怪だと思うんだけど・・・・。」
レティが、ギアッチョに説明する。すると、ギアッチョは思い出したらしい。
「あー、昔読んだ本に乗ってな・・・・。あれだ、ハリー・○ッターの妖怪図鑑みたいなのに・・・・。」
「小泉 八雲が出てこないって所があなたも最近の子ねぇ。」
ギアッチョの言葉に、レティが呆れた。
まぁ、妖怪である彼女が人間の若者の活字離れを心配する義理はないのだが。
「それにしても珍しいね、ソルベがジェラート以外の奴と一緒に、しかもこんな大勢で。」
にとりはソルベの後ろを飛んでいる一同を見て、愉快そうに笑う。
「あたしは河城にとり、この川にすんでいる河童さ。あんたらは?」
一同は順番に、にとりに自己紹介をしていく。
流石に、フランが自己紹介をしたときは、にとりもひっくりかえったが。
「それにしても、一体どういう経緯で河童、あとあっちでジェラートが戦っている天狗も・・・知り合いになったんだ?」
ペッシが、ふと、疑問に思いついた言葉を呟いた。
それを聞いてソルベは気まずそうに目をそらす。
「・・・・何やらひと悶着起こしたな、お前ら。どれくらい殺したんだ?」
「殺してはいねぇよ!」
さらっと言ったプロシュートに、ジェラートが突っ込んだ。
「あー・・・・・、実はよぉ・・・・・・・。
 その、地獄に来たばっかりの頃、結構重い罪人ってことで、俺ら他の奴らからこき使われてたんだよ。
 幻想郷中回って、幽霊成仏させたと思ったら買出しに行かされて道中妖怪倒して、
 で戻ったら戻ったでデスクワークで、居眠りでもしようものなら先輩からネチネチと・・・・。」
ため息とつきながら、当時の過酷な労働環境を思い出すソルベ。
地獄には、労働基準法なんて物は適応されないらしい。
「映姫様が俺らに目をかけ、異常な労働量に気づくまでその状況は続いてたんだが・・・・・俺はともかく、ジェラートが限界だった。
 いやぁ、出来るだけストレスをかけないようにしてたつもりだったんだけどなー・・・・・。」
あはははーと遠い目をしながらソルベは語り続ける。
「あー、あの時は大変だったねぇ。」
あっはっはっはっはと、他人事のようににとりは笑った。
「それで、さらに悪い事に俺達、天狗の新聞屋に目を付けられたらしくてもう常について来てるんだよ、あいつら。
 俺達カタギじゃねぇからもう気配がはっきり解るのがたち悪くてよぉ、ぶっ殺す訳にもいかねぇし。
 とか考えてたら、ジェラートの奴が限界で・・・・・一人で妖怪の山に乗り込みやがったんだ。」
「「「うわー・・・・・。」」」
そっから先は、まるでどこぞのアクションゲームのようだったらしい。
「何せスペルカードもガン無視してたらしいからな、あいつ。
 もう弾幕避けて近づいたらざっくり、って感じで。
 で、そこで剣術の得意なあの今ジェラートと戦ってる白狼天狗のねーちゃん・・・犬走 椛って言うんだが、ジェラートと直接対決をしだしたわけだ。」
「で、その時お前は?」
「あぁ、ジェラートが怪我でもしたら大変だから、大急ぎで向かったさ。
 ただ仕事中だったから俺を追いかけてくる先輩やら上司やらを全員ノサなきゃいけなくてよー。」
脳内で、何処かの無双とかBASARAチックに暴れまわるソルベの姿が、一同の頭に思い浮かぶ。
 「駆けつけた頃には・・・・全て終わっていた。
  ジェラートは暴れまわってだいぶストレスを解消したらしく、椛の家で晩御飯をご馳走になっていた。」
「「「「「は?」」」」」
予期もしない展開に、一同はみょんな声を上げる。
「いや、どうもジェラートが精神年齢低いせいか、力の強い子供の妖怪が迷い込んできたって勘違いしたらしい。
 確かにあいつは十年前記憶喪失だった所を拾って俺が育て上げたから確かに精神的にはガキそのものだが・・・・。
 それからまー、ジェラートの奴すっかり椛に懐いて、俺と出かけるより椛のところに遊びに行きたいとか言い出しやがって・・・。
 あれだな、そろそろ反抗期に入るのか・・・・おれの・・・俺のジェラートが・・・。」
「うるせぇ、親バカガチホモがっ!!」
急に泣き始めたソルベに思いっきりプロシュートが蹴りを入れる。
真面目に話を聞いていたのに、急に脱線されてブチ切れたのだ。
「だってよぉ!ジェラートの奴!河童や天狗以外に山の上の神様にも懐いてるんだぜ?!
 しかも相手もまんざらじゃなさそうだし!!
 あいつが大きくなったらどんな女たらしになるかもう心配で心配で・・・。」
「いや、もう十分大きいだろう・・・・・・・。」
「ほら、今までべったりなのが常だったからその反動だよ!!」
取り乱し巻くるソルべに冷静にギアッチョが突っ込み、ペッシはなんとかフォローをしようとする。
「じゃあ・・・・・やきとり!」
「あたいの番ね!えーっとぉ・・・・・りんご!」
「あら、じゃあゴマ。」
「まぁ?!またかい?!ま・・・ま・・・マントヒヒ!!」
フラン、チルノ、レティ、小町の四人は途中で話に飽きたのか、しりとりを始めていた。
だが、話している間に、ジェラートと椛の試合も佳境に入っていた。
「くっ・・・・!!」
盾で防御することで体力を温存していた椛に対し、ジェラートの体力が尽きてきたのだ。
元々、ジェラートが超人的な体力を有していたとはいえ、妖怪である彼女とはやはり元々ハンデがある。
そのため、短期決戦で終わらせようと激しい責めを続けていたのが裏目に出たらしい。
息が荒く、動きが鈍くなってきている。
それを見た椛は、後ろに大きく跳びジェラートから距離をとる。
椛は腕に装着していた盾を外し、手に持つ。
そして、まるでフリスビーのようにそれをジェラートの方へ向かって投擲した。
「っ?!」
予期せぬ攻撃に、ジェラートが一瞬、たじろぐ。
が、すぐに身体をそらし、盾を避ける。

「残念でござるな。」

避けた瞬間、背後から夕日を反射する銀色の刃が突きつけられた。
ジェラートの顔に汗が流れる。
「さぁ、降参するでござるよ。」
「・・・・・・・・・・いやだ。」
「ジェラート殿!リゾット殿や諏訪子殿に言いつけるでござるよ!!」
「えぇっ?!リーダーとか諏訪ちゃんに?!やだやだ!あの2人怒るとすっごい怖いんだよ?!」
苦手な名前を出したとたん、腕を上げて降参のポーズをジェラートは取る。
「よろしい。」
そう言って、椛は刃を収める。
「むぅ・・・・、また負けた・・・・。」
ジェラートは姿勢を直し、そう言ってぶつぶつと不満そうにつぶやく。
「前よりは改善されてはいるが、やはりまだまだ動きに無駄が多いでござるな。
 まぁ、ジェラート殿の生前の生業から考えると、実際こうした戦闘はあまりしたことがないでござろう?
 紅魔館の門番や拙者と戦い、経験を養うのも重要でござるが、やはり「いめぇじとれぇにんぐ」も重要でござる。
 様々な戦闘を観察するのもまたよかろう。
 あと、ソルベ殿が迎えに来たからって視線を僅かにそらさないこと。」
椛はジェラートに、細かくアドバイスをする。
それをふむふむとジェラートは聞き、胸のポケットからメモ帳を取り出してメモをする。
「さて、拙者もそろそろ帰って夕餉の支度をしなくては。今日は文様がこられますのでなぁ。」
やれやれ、と言いながらも愉快な上司と食事が出来るのが楽しみなのか、楽しそうだ。
「もみちゃんの家、今日は何?」
ふわり、と飛んで迎えに来た一同の元へ向かおうと、ジェラートと椛は進む。
「今日は栗ご飯でもしようかと。この間巡回中にいい場所を見つけた故・・・、ジェラート殿にも今度お教え致すでござるよ。」
「ふーん、今度パスタとかリゾットに栗入れてみようかな、料理当番の時に。」
たぶん、よっぽど美味く作らないと某マウンテン的な物体が出来上がるだろう。
「あーあ、お腹空いたなー!。」
そうジェラートは、赤い夕日に向かって叫んだ。


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