「と、言うわけで今日から皆さんに英吉利の言葉を教えてくれる、リゾット先生です。」
「リゾット・ネエロだ。宜しく頼む。」
「リゾット先生は外から来た人間で、今では閻魔様の所で働いている方。
悪い事をすると、閻魔さまに報告されてしまいますから、きちんといい子にしているんですよ?」
「「「「「はーい!」」」」」
慧音に釘を刺されて、子供達は元気よく声をあげた。
そして、リゾットの授業が始まった。
「まず、日本語と英語の文字が違うのは・・・・・・・。」
「リゾット・ネエロだ。宜しく頼む。」
「リゾット先生は外から来た人間で、今では閻魔様の所で働いている方。
悪い事をすると、閻魔さまに報告されてしまいますから、きちんといい子にしているんですよ?」
「「「「「はーい!」」」」」
慧音に釘を刺されて、子供達は元気よく声をあげた。
そして、リゾットの授業が始まった。
「まず、日本語と英語の文字が違うのは・・・・・・・。」
「メローネ、どうだリゾットは。」
ずっと画面を見続けているメローネにギアッチョがコーヒーを持ってくる。
「うーん、授業も結構普通に続けてるし、大丈夫っぽいけど・・・・・。
微妙に黒板の文字が普段より汚いから、緊張してるなぁ。」
メローネがモニター越しに、リゾットの細かい変化から、彼の心境を読み取る。
良い母親を見極めるための技能は、別に女性だけに限った話ではない。
彼は人間・・・いや、人の形をした生物なら細かい動作から、その意思を殆ど読み取れるだろう。
「まぁ、感情に関してならジェラートの野生の感が一番だと思うけどな。
“におい”とか言うので殺気の数から、非戦闘員と戦闘員の違いまではっきり分かるのはどんな原理なんだか。」
そう言ってメローネは、ギアッチョの持ってきたコーヒーに口をつけた。
「あ、ストロベリー入ってる?」
「おうよ、こっちだとフレーバーシロップ売ってないから、プロシュートの奴に頼んで八雲紫に色目使ってもらって手に入れたんだぜ?」
「勿体無いよなぁ、こんなに美味しいのに。」
「前、レティに勧めたら凄い嫌な顔されたぜ。」
そう言って二人は再び、モニターに顔を向けた。
「先生、この言葉はどうしてこういう意味なんですか?」
「それは『お休み』と言う意味だが、「good」と言うのは良い、と言う意味の形容詞だ。
『夜』と言う意味、「night」と合わせて「良い夜を。」つまり夜の時間を、眠りをと言う事、意訳して「お休み」と言う意味だ。」
リゾットはいつも道りの淡々とした口調だが、子供にも分かりやすいように丁寧に説明していく。
「日本人が英語を覚えるに当たって、問題なのは文法・・つまりそれぞれの単語の並べ方だ。
あまり難しい事は慧音先生に習っていないから簡単に説明すると・・、そうだな。
英語などのヨーロッパの言葉は、その結論から、大事な単語から並べる、と考えてくれればいい。」
そう言ってリゾットは黒板に説明を書いていく。
「まず、日本語でも英語でも主語・・・つまり行動を行う人物は・・・。」
すると、突然ゴーンゴーンと言う音が聞こえる。人間の里で時刻を知らせる、寺の鐘である。
「・・・・今日の授業は、ここまでだ。時折、抜き打ちで試験をするから復習するように!」
リゾットはそう言ってチョークを置く。
「きりーつ」
そう、学級委員の位地にいるであろう、少年が言う。
そして、生徒が一斉に立つ。
「きおつけー。れーい。」
「「「「「「ありがとうございましたー」」」」」」
そう言って子供達は授業が終わった喜びで、次々に外に出て行く。
「リゾットせんせー!また明日ー!!」
「あぁ、また明日。」
そうして、最後の子供が教室を出て行った。
そして子供の気配が完全になくなると、リゾットはその場にしゃがみこんだ。
息が急に荒くなり、心臓の音が大きく聞こえる、俯いた顔は苦しそうに歪んでいた。
「情けない・・・・・・・。」
そう呟いて、リゾットは立ち上がる。
余ったプリントや、授業進行を書いたノートをまとめ、教室を出ようと扉を開けた。
そして、廊下に出るとちょうど慧音がこちらに向かってきていた。
「リゾットさん、お疲れ様でした。」
そう言って慧音はててててて、と駆け寄ってきた。
「あの子達、ご迷惑はかけなかったでしょうか?」
「大丈夫だ。貴方以外に教えてもらうのが初めてだったので、緊張したのだろう。」
二人は並んで、廊下を歩いて慧音の居住スペースまで向かう。
「日本では授業が午後もあると聞いたが、こちらはどうなんだ?」
「幻想郷でも授業は午前だけです。家の手伝いがある子が多いですから。」
世間話をしながら、二人は話す。
「それにしても、教え方が随分うまいですね。とっても分かりやすかったですよ。」
時折、リゾットの授業の様子を覗き込んでいた慧音が彼を褒めた。
「・・・・・・俺の部下には、まともに学校に行けなかった奴がそれなりにいるんでな。そいつらにも英語を教えていたんだ。」
あの子供達のように素直ではない部下どもに、任務の為に必死に英語を教え込んでいた時のことを思い出す。
「何せ長時間集中して人の話を聞くという事自体に耐えられないのか、寝るわ、キレるわ、スタンドを発動して逃げ出すわ・・。」
ぶつぶつぶつぶつとリゾットの精神が暗黒面に沈んで行く。
「あ・・あの・・・・。お弁当お持ちでしたら、今日の反省会もかねてこの後一緒にお昼はどうですか?」
「・・・っ!!そ・・・そうだな・・・、お言葉に甘えよう。」
慧音の声に意識を取り戻したのか、リゾットはワンテンポ遅れてから、慧音の言葉に反応した。
ずっと画面を見続けているメローネにギアッチョがコーヒーを持ってくる。
「うーん、授業も結構普通に続けてるし、大丈夫っぽいけど・・・・・。
微妙に黒板の文字が普段より汚いから、緊張してるなぁ。」
メローネがモニター越しに、リゾットの細かい変化から、彼の心境を読み取る。
良い母親を見極めるための技能は、別に女性だけに限った話ではない。
彼は人間・・・いや、人の形をした生物なら細かい動作から、その意思を殆ど読み取れるだろう。
「まぁ、感情に関してならジェラートの野生の感が一番だと思うけどな。
“におい”とか言うので殺気の数から、非戦闘員と戦闘員の違いまではっきり分かるのはどんな原理なんだか。」
そう言ってメローネは、ギアッチョの持ってきたコーヒーに口をつけた。
「あ、ストロベリー入ってる?」
「おうよ、こっちだとフレーバーシロップ売ってないから、プロシュートの奴に頼んで八雲紫に色目使ってもらって手に入れたんだぜ?」
「勿体無いよなぁ、こんなに美味しいのに。」
「前、レティに勧めたら凄い嫌な顔されたぜ。」
そう言って二人は再び、モニターに顔を向けた。
「先生、この言葉はどうしてこういう意味なんですか?」
「それは『お休み』と言う意味だが、「good」と言うのは良い、と言う意味の形容詞だ。
『夜』と言う意味、「night」と合わせて「良い夜を。」つまり夜の時間を、眠りをと言う事、意訳して「お休み」と言う意味だ。」
リゾットはいつも道りの淡々とした口調だが、子供にも分かりやすいように丁寧に説明していく。
「日本人が英語を覚えるに当たって、問題なのは文法・・つまりそれぞれの単語の並べ方だ。
あまり難しい事は慧音先生に習っていないから簡単に説明すると・・、そうだな。
英語などのヨーロッパの言葉は、その結論から、大事な単語から並べる、と考えてくれればいい。」
そう言ってリゾットは黒板に説明を書いていく。
「まず、日本語でも英語でも主語・・・つまり行動を行う人物は・・・。」
すると、突然ゴーンゴーンと言う音が聞こえる。人間の里で時刻を知らせる、寺の鐘である。
「・・・・今日の授業は、ここまでだ。時折、抜き打ちで試験をするから復習するように!」
リゾットはそう言ってチョークを置く。
「きりーつ」
そう、学級委員の位地にいるであろう、少年が言う。
そして、生徒が一斉に立つ。
「きおつけー。れーい。」
「「「「「「ありがとうございましたー」」」」」」
そう言って子供達は授業が終わった喜びで、次々に外に出て行く。
「リゾットせんせー!また明日ー!!」
「あぁ、また明日。」
そうして、最後の子供が教室を出て行った。
そして子供の気配が完全になくなると、リゾットはその場にしゃがみこんだ。
息が急に荒くなり、心臓の音が大きく聞こえる、俯いた顔は苦しそうに歪んでいた。
「情けない・・・・・・・。」
そう呟いて、リゾットは立ち上がる。
余ったプリントや、授業進行を書いたノートをまとめ、教室を出ようと扉を開けた。
そして、廊下に出るとちょうど慧音がこちらに向かってきていた。
「リゾットさん、お疲れ様でした。」
そう言って慧音はててててて、と駆け寄ってきた。
「あの子達、ご迷惑はかけなかったでしょうか?」
「大丈夫だ。貴方以外に教えてもらうのが初めてだったので、緊張したのだろう。」
二人は並んで、廊下を歩いて慧音の居住スペースまで向かう。
「日本では授業が午後もあると聞いたが、こちらはどうなんだ?」
「幻想郷でも授業は午前だけです。家の手伝いがある子が多いですから。」
世間話をしながら、二人は話す。
「それにしても、教え方が随分うまいですね。とっても分かりやすかったですよ。」
時折、リゾットの授業の様子を覗き込んでいた慧音が彼を褒めた。
「・・・・・・俺の部下には、まともに学校に行けなかった奴がそれなりにいるんでな。そいつらにも英語を教えていたんだ。」
あの子供達のように素直ではない部下どもに、任務の為に必死に英語を教え込んでいた時のことを思い出す。
「何せ長時間集中して人の話を聞くという事自体に耐えられないのか、寝るわ、キレるわ、スタンドを発動して逃げ出すわ・・。」
ぶつぶつぶつぶつとリゾットの精神が暗黒面に沈んで行く。
「あ・・あの・・・・。お弁当お持ちでしたら、今日の反省会もかねてこの後一緒にお昼はどうですか?」
「・・・っ!!そ・・・そうだな・・・、お言葉に甘えよう。」
慧音の声に意識を取り戻したのか、リゾットはワンテンポ遅れてから、慧音の言葉に反応した。
「・・・・・・・いいなー、リゾット。美人とランチだって。」
「・・・・・何でわざわざ俺の方を見ながら言うんだよ・・・・・。」
「ギアッチョも勝ち組だから。」
すっかりコーヒーも飲み終わり、二人は談笑しながらモニターを見続けていた。
「お前だってその気になれば女くらいいくらでもひっかけてこれるだろ?」
「映姫様うるさいんだよ、そういうの。幻想郷の子は古臭い考えの子を多いから、一回やっただけで結婚しろとか言われそうだし。」
そう言ってメローネは、ため息をついた。
「いいよなぁ、皆美人と知り合いになってさぁ。俺なんて収穫は幼女と腐女子だぜ?
まぁ、確かにリアルプ○ンセスメーカーするのは楽しいけど、成長しないらしいしー。」
つまんないよなー、といってメローネはベイビィ・フェイスの蓋をたたく。
「そういや、最近全然連絡とってねぇな。お前とあのガキ。」
「いやね、ハロウィンの時に仕事であんまり構って上げられなくて拗ねちゃってるみたい。
でも、チルノが最近こっそり遊んでくれてるみたいだから、寂しくないと思うけど。」
「寂しいのは、むしろお前だろ。」
ギアッチョの指摘に、うっとメローネは言葉を詰まらせた。
珍しくからかう方に回れたのが嬉しいのか、ギアッチョはニヤニヤと笑いながら言う。
「おーおー、天下の変態暗殺者がたったガキ一人に寂しいねぇー・・。」
「う・・うるさい!!そういうアンタこそレティに頭上がらないくせに!!どうせ夜は使い魔プレ・・・・・。」
「ブチ壊れろぉぉぉぉぉ!!」
「・・・・・何でわざわざ俺の方を見ながら言うんだよ・・・・・。」
「ギアッチョも勝ち組だから。」
すっかりコーヒーも飲み終わり、二人は談笑しながらモニターを見続けていた。
「お前だってその気になれば女くらいいくらでもひっかけてこれるだろ?」
「映姫様うるさいんだよ、そういうの。幻想郷の子は古臭い考えの子を多いから、一回やっただけで結婚しろとか言われそうだし。」
そう言ってメローネは、ため息をついた。
「いいよなぁ、皆美人と知り合いになってさぁ。俺なんて収穫は幼女と腐女子だぜ?
まぁ、確かにリアルプ○ンセスメーカーするのは楽しいけど、成長しないらしいしー。」
つまんないよなー、といってメローネはベイビィ・フェイスの蓋をたたく。
「そういや、最近全然連絡とってねぇな。お前とあのガキ。」
「いやね、ハロウィンの時に仕事であんまり構って上げられなくて拗ねちゃってるみたい。
でも、チルノが最近こっそり遊んでくれてるみたいだから、寂しくないと思うけど。」
「寂しいのは、むしろお前だろ。」
ギアッチョの指摘に、うっとメローネは言葉を詰まらせた。
珍しくからかう方に回れたのが嬉しいのか、ギアッチョはニヤニヤと笑いながら言う。
「おーおー、天下の変態暗殺者がたったガキ一人に寂しいねぇー・・。」
「う・・うるさい!!そういうアンタこそレティに頭上がらないくせに!!どうせ夜は使い魔プレ・・・・・。」
「ブチ壊れろぉぉぉぉぉ!!」
それから十二分後、氷付けにされたメローネはお昼が出来たと呼びに来たホルマジオに救出された。
ここは慧音の寺子屋についている彼女の居住スペース。
ハロウィンの日にリゾットが運び込まれたのもここだった。
「はい、どうぞ。」
「すまない。」
畳にちゃぶ台と言う、いかにも日本的な部屋で、リゾットと慧音は昼食を取っていた。
慧音は熱い緑茶を、リゾットに渡す。
「それにしても・・・ずいぶん美味しそうですね・・・・・。」
リゾットの弁当箱を覗き込み、慧音が思わずつばを飲み込んだ。
そこにはビーフとスライスオニオンのサンドイッチや、いわゆるBLTサンド、さらに普通のタマゴサンドなどなど。
様々な種類のサンドイッチが所狭しと、しかし決してお互いを押しつぶさないように詰め込まれていた。
「今日の朝食当番は・・・イルーゾォか。こっちに来てからあいつは随分料理のレパートリーが増えたな・・・。」
おそらく、今付き合っている彼女の影響だろう、とリゾットは結論付けた。
「食べてみるか?あまり美味くはないかもしれないが・・・・。」
「いいんですか?・・・・・というか駄目ですよ!せっかく作ってくれたのにそう言う事言っちゃ!!」
「・・・・・食べてみれば分かる。」
そういわれて、慧音はビーフとスライスオニオンのサンドイッチを一つ取り出す。
「・・・頂きます。」
そう言って慧音はサンドイッチを一口かじった。
そしてよく噛み、飲み込んだ。
慧音はそして、一言。
ここは慧音の寺子屋についている彼女の居住スペース。
ハロウィンの日にリゾットが運び込まれたのもここだった。
「はい、どうぞ。」
「すまない。」
畳にちゃぶ台と言う、いかにも日本的な部屋で、リゾットと慧音は昼食を取っていた。
慧音は熱い緑茶を、リゾットに渡す。
「それにしても・・・ずいぶん美味しそうですね・・・・・。」
リゾットの弁当箱を覗き込み、慧音が思わずつばを飲み込んだ。
そこにはビーフとスライスオニオンのサンドイッチや、いわゆるBLTサンド、さらに普通のタマゴサンドなどなど。
様々な種類のサンドイッチが所狭しと、しかし決してお互いを押しつぶさないように詰め込まれていた。
「今日の朝食当番は・・・イルーゾォか。こっちに来てからあいつは随分料理のレパートリーが増えたな・・・。」
おそらく、今付き合っている彼女の影響だろう、とリゾットは結論付けた。
「食べてみるか?あまり美味くはないかもしれないが・・・・。」
「いいんですか?・・・・・というか駄目ですよ!せっかく作ってくれたのにそう言う事言っちゃ!!」
「・・・・・食べてみれば分かる。」
そういわれて、慧音はビーフとスライスオニオンのサンドイッチを一つ取り出す。
「・・・頂きます。」
そう言って慧音はサンドイッチを一口かじった。
そしてよく噛み、飲み込んだ。
慧音はそして、一言。
「・・・・・っ!!普通だ!!」
驚愕の表情で、慧音はそういった。
「そうだ、普通なんだ・・・・。」
リゾットは何やら深刻そうに俯く。
そう、イルーゾォには決定的な謎の欠点がある。それは、『どんな料理を作っても「普通」としか感想を言わせない程度の能力』である。
「お・・・美味しそうなのに。普通に美味しそうなのに・・・・・。」
「食べると普通としか言えないんだ・・・・・・・。」
何となく、二人の空気が暗くなる。
「そうだ、普通なんだ・・・・。」
リゾットは何やら深刻そうに俯く。
そう、イルーゾォには決定的な謎の欠点がある。それは、『どんな料理を作っても「普通」としか感想を言わせない程度の能力』である。
「お・・・美味しそうなのに。普通に美味しそうなのに・・・・・。」
「食べると普通としか言えないんだ・・・・・・・。」
何となく、二人の空気が暗くなる。
「へーっくし!!」
イルーゾォが、思いっきりくしゃみをした。
「どうしたのよ?イルーゾォ。ほら、それより魔導書のそこの文章を早く解釈しなさい。」
アリスがトントンと、魔導書のコピーの一部にマーカーで線を引く。
「風邪かなぁ・・・・・・。昨日結構遅くまで仕事やってたから・・・。」
そんな事を呟きながら、イルーゾォは再びラテン語の辞書を開いた。
イルーゾォが、思いっきりくしゃみをした。
「どうしたのよ?イルーゾォ。ほら、それより魔導書のそこの文章を早く解釈しなさい。」
アリスがトントンと、魔導書のコピーの一部にマーカーで線を引く。
「風邪かなぁ・・・・・・。昨日結構遅くまで仕事やってたから・・・。」
そんな事を呟きながら、イルーゾォは再びラテン語の辞書を開いた。
「あ・・・!そうだ!私もお昼用におにぎりとお味噌汁を今朝に作ってたんですよ!いま暖めてますから良かったらそれと半分こにしませんか?」
「あ・・あぁ、お言葉に甘えるとしよう。」
そして、リゾットと慧音の穏やかなランチタイムが始まった。
リゾットが穏やかな時間を過ごしている同時刻、暗殺チームの何名かは、森の中を進んでいた。
そこは、妖怪の山の麓に広がる広大な森である。
「ここにも妖力反応なし・・・か。」
そう呟いたのは、なにやら奇妙な形をした計器を持ったソルベだった。
「ったく、何でこう言うときに機動力のあるギアッチョがいねぇんだよ・・・ま、こんな森の中じゃスケートは無理だな。」
ソルベの肩に、ふわり・・・と青白い蝶、彼のスタンドが止まる。
そして彼の周りを取り囲むように、次々にバタフライが現れる。
それらは全て、ソルベが持っていたのと同じ計器を持っている。
「それにしても、半径2km全部反応なしか・・・・。本当にこの機械動くのか?」
彼が調査してるのは、近頃ここら辺に外からやってきて住みついたと言う、『魂』を食べる妖怪である。
別にソルベはそいつの事はどうとも思わないし、食われる魂にしてもよっぽど間抜けな奴だと思ってるから同情はしない。
だがしかし、今の勤め先にとって魂を食われるというのは、お客を殺されると言う事である。
あの世もこの世も不景気な中、出来るだけ財源を確保したいのだろう。
「・・まぁ、俺達もお金なくて雇えなくなったから地獄行きーってなる訳にはいかねぇからなぁ。」
そう言ってソルベはスタンド達から計器を回収する。
すると、無数の蝶の中の二体が、彼の耳元に飛んでくる。
腹にあたる部分についている赤いランプがチカチカと点滅した、別のバタフライと通信している証だ。
「プロシュート、ペッシ、お前らの方も、何もなかったか?・・そうか。ジェラートと合流したらそっちに向かう。休憩したらさらに上の方を見てみる。
そこら辺は河童の勢力範囲だが、時々機械に関して色々教えてやってるから俺とジェラートの名前出せば多分分かるさ。
ま、閻魔様直属の死神だって分かればこの幻想郷で逆らえる奴はそうそういねぇよ。川を汚さないようにしろよ。」
そう言ってソルベはスタンドを解除する。
使い慣れたスタンドだとはいえ、この数を完璧に制御するのは気がいるのだ。
「ソルベ・・・・・・・・。」
何かを引きずるような音と共に、彼に何者かが彼に近づいてくる。
その音を聞いて、ソルベはため息をついた。
「やっぱ限界だったか・・・・、ジェラート。」
そう言って彼が後ろを振り向くと、そこには血まみれになったジェラートがいた。
だが、彼には外傷は一切なく、その手にはずたずたになった、一体の妖怪が掴まれていた。
「うん、だって全然こっちに来てから殺してなかったし、殺しちゃいけなかったからさ。
もみちゃんや美鈴と戦ってごまかしてたつもりだけど、ごめん、無理だった。限界だったっぽい。」
まるで感情の篭ってない様子で、ジェラートはドサッと妖怪を落とした。
「・・・一応、永琳先生に頼み込んで記憶を消す薬と、治す薬は貰ってあるぜ。」
ソルベはそう言って、鞄の中から二つのピルケースを取り出した。
「ありがとう、と言うか永琳先生、よく出してくれたね。」
「興味あるんだろ、地球の科学がどんなもん作り出しちまったかよ。」
そう言ってソルベは妖怪の口に、無理やり薬を突っ込んだ
ジェラートは、相変わらず無表情のままである。
「ほら、ジェラート。着替え、あとこれ。」
ソルベはジェラートに、上着と携帯音楽プレーヤーを渡す。
「プロシュート達と合流する前に、落ち着けとけよ。」
「うん。」
そう言って、ジェラートは耳にヘッドホンをつけた。
「あ・・あぁ、お言葉に甘えるとしよう。」
そして、リゾットと慧音の穏やかなランチタイムが始まった。
リゾットが穏やかな時間を過ごしている同時刻、暗殺チームの何名かは、森の中を進んでいた。
そこは、妖怪の山の麓に広がる広大な森である。
「ここにも妖力反応なし・・・か。」
そう呟いたのは、なにやら奇妙な形をした計器を持ったソルベだった。
「ったく、何でこう言うときに機動力のあるギアッチョがいねぇんだよ・・・ま、こんな森の中じゃスケートは無理だな。」
ソルベの肩に、ふわり・・・と青白い蝶、彼のスタンドが止まる。
そして彼の周りを取り囲むように、次々にバタフライが現れる。
それらは全て、ソルベが持っていたのと同じ計器を持っている。
「それにしても、半径2km全部反応なしか・・・・。本当にこの機械動くのか?」
彼が調査してるのは、近頃ここら辺に外からやってきて住みついたと言う、『魂』を食べる妖怪である。
別にソルベはそいつの事はどうとも思わないし、食われる魂にしてもよっぽど間抜けな奴だと思ってるから同情はしない。
だがしかし、今の勤め先にとって魂を食われるというのは、お客を殺されると言う事である。
あの世もこの世も不景気な中、出来るだけ財源を確保したいのだろう。
「・・まぁ、俺達もお金なくて雇えなくなったから地獄行きーってなる訳にはいかねぇからなぁ。」
そう言ってソルベはスタンド達から計器を回収する。
すると、無数の蝶の中の二体が、彼の耳元に飛んでくる。
腹にあたる部分についている赤いランプがチカチカと点滅した、別のバタフライと通信している証だ。
「プロシュート、ペッシ、お前らの方も、何もなかったか?・・そうか。ジェラートと合流したらそっちに向かう。休憩したらさらに上の方を見てみる。
そこら辺は河童の勢力範囲だが、時々機械に関して色々教えてやってるから俺とジェラートの名前出せば多分分かるさ。
ま、閻魔様直属の死神だって分かればこの幻想郷で逆らえる奴はそうそういねぇよ。川を汚さないようにしろよ。」
そう言ってソルベはスタンドを解除する。
使い慣れたスタンドだとはいえ、この数を完璧に制御するのは気がいるのだ。
「ソルベ・・・・・・・・。」
何かを引きずるような音と共に、彼に何者かが彼に近づいてくる。
その音を聞いて、ソルベはため息をついた。
「やっぱ限界だったか・・・・、ジェラート。」
そう言って彼が後ろを振り向くと、そこには血まみれになったジェラートがいた。
だが、彼には外傷は一切なく、その手にはずたずたになった、一体の妖怪が掴まれていた。
「うん、だって全然こっちに来てから殺してなかったし、殺しちゃいけなかったからさ。
もみちゃんや美鈴と戦ってごまかしてたつもりだけど、ごめん、無理だった。限界だったっぽい。」
まるで感情の篭ってない様子で、ジェラートはドサッと妖怪を落とした。
「・・・一応、永琳先生に頼み込んで記憶を消す薬と、治す薬は貰ってあるぜ。」
ソルベはそう言って、鞄の中から二つのピルケースを取り出した。
「ありがとう、と言うか永琳先生、よく出してくれたね。」
「興味あるんだろ、地球の科学がどんなもん作り出しちまったかよ。」
そう言ってソルベは妖怪の口に、無理やり薬を突っ込んだ
ジェラートは、相変わらず無表情のままである。
「ほら、ジェラート。着替え、あとこれ。」
ソルベはジェラートに、上着と携帯音楽プレーヤーを渡す。
「プロシュート達と合流する前に、落ち着けとけよ。」
「うん。」
そう言って、ジェラートは耳にヘッドホンをつけた。