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くろがねの君主と歴史の聖獣 その五

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匿名ユーザー

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慧音と授業の問題点や世間話をしているうちに、すっかり日は赤くなっていた。
もう帰って、地獄の方の仕事を少しでも手伝ってやらなければならない。
「それでは、リゾットさん。今日はありがとうございました。」
「あぁ、またな。」
そう言って、リゾットは慧音に礼をして、寺子屋から去っていった。
もう夕飯の時間なのか、いい匂いがあちこちから漂ってくる。
「おっ!リゾットの大将じゃないか!!」
そう言って彼に話しかけてきたのは、白黒魔法使い、魔理沙だった。
「魔理沙か・・・。人間の里で会うのは珍しいな。いつもホルマジオが世話になってる。」
「いやいやいや!むしろ世話してもらってるのは私だぜ!!」
そう言って魔理沙はリゾットの横を歩いていく。
「今日は一人なのか?」
「あぁ、特別な仕事でな。人間の里で教師をする事になった。」
「へぇ!すごいじゃないか!!人に物を教えるってのは結構大変なんだぜ。」
「そうでもない。あいつらに比べれば楽なものだ。」
「あはははははは!確かにな!」
そんな会話をしながら、二人は人間の里を歩いていく。
「今日はうちで飯を食べて行くか?」
「いや、今日はアリスの家に二人で新しい魔導書の解読をするために泊り込むんだぜ。」
愉しそうに魔理沙は笑う。
一人暮らしをしているが、彼女は決して一匹狼ではない。むしろ寂しがり屋の部類である。
ゆえに彼女にとってアリスは、霊夢と並ぶ同じくらい大切な友人なのだ。
「じゃ、そろそろ私は行くぜ。」
そして人間の里の外れまで来ると、魔理沙は箒に飛び乗った。
リゾットも同じように身体を浮かす。
「じゃあな!」
そう言って魔理沙は魔法の森の方向へ飛んでいった。
リゾットも魔理沙に向かって手を振り、空へと飛び立った、
すっかり寒くなり、頬を切るような風が彼の横をぬけて行く。
レティが家を出て行く日も、そう遠くないだろう。
「冬物はこの前の休みに出したから・・・、メタリカでスキマ風が入る部分を修復しなくては。」
そんな事を考えながら、リゾットは空を飛んで行く。
「あ!リーダー!!」
声をかけられて、後ろを振り向くとそこにはイルーゾォが飛んでいた。
飛行スピードが暗殺チーム一速い彼は、あっという間にリゾットに追いついた。
「・・・またあの魔法使いの所か?」
「う・・・っ!いいだろ!!きちんと仕事はこなしてるし!魔法を教えてもらう事はいい事だろう?!」
「まぁな・・・・。だがあいつに会いに行く為に仕事を夜遅くまで身体を壊したら元も子もないだろう。」
「わ・・・分かってるさ!体調管理くらいちゃんとしてるよ!先行ってるよ!!」
そう言ってイルーゾォはさらにスピードを上げて、家の方向へと飛んでいった。
「・・・・マスターオブパペットはスウィート・アンバーと言った所か。お互いに自覚がないのが何ともな・・・・。」
部下の恋愛事情を見て、思わずリゾットはため息をついた。
「リゾット!お帰り!」
「リゾットさん!お帰りなさい!!」
「リ・・・リゾット、お疲れ様でした・・・。」
帰ってきたリゾットを出迎えたのは、藍、早苗、映姫だった。
全員、エプロンをつけており、台所からはいい匂いがしている。
「さ・・・・三人とも?何でここに・・・?早苗と藍は加奈子や紫はどうした?」
リゾットは居間で三人に出迎えられて、大いに戸惑う。
「加奈子様は紫様達と親睦を深められるために外で食事だそうです!!」
「だから何も心配はないぞ!!」
そう言って早苗と藍は胸を張る。

ーーーーーーーーーーーーー外の世界・どっかの居酒屋ーーーーーーーーーー

「いらっしゃいませ!お客様は何名様ですか?」
「四人ですー。」

正しくは二柱と一人と一匹、諏訪子と加奈子と紫と橙である。
一同は、親睦を深めるという名目で久々に外の居酒屋にのみに来たのだ。
ちなみに橙はお母さんの飲み会に無理やり連れてこられた感じであり、退屈する事間違いなしである。
彼女もその事を予感してか、既にDSとポケットモ○スタープラチナをきっちり持ってきている。
「いやー、すっかり藍ったら恋する乙女よ。仕事はしっかりしてくれるけど何かと話すとリゾットリゾットって。」
「うちの早苗もそうよー。まぁ、確かに私達の都合で幻想郷に来たようなものだから早苗が愉しいならそれでいいんだけどねぇ。」
日本酒(燗)を呑みながら紫が、そして加奈子が梅酒(ロック)を飲みながらお互いの近況を話す、むしろ愚痴る。
紫にとって外の事情が分かる加奈子と諏訪子は、意外といい飲み仲間らしい。
何かとハプニングを彼女達が起こしても、幻想郷を追い出されないのはそこら辺の事情があるのだろう。
スキマ妖怪とて、万能ではない。
外で買い物するときはもちろん外の金を稼がなければいけないし、幻想郷の中で買い物するにも幻想郷で金を稼がなければならない。
幻想郷におけるコーヒーや砂糖などの、幻想郷では手に入らない物の流通はほぼ彼女達八雲家が担っているのだ。
そして幻想郷に流れ着いてきた、外ではマニアが欲しがるような物や骨董品を売りさばき、生計を立てている。
といっても外の世界が不景気で、物価も高い。最強の妖怪だって不景気の影響は受ける。
だからと言って境界を弄ってしまえばそれこそ経済バランスが大いに崩れて外の世界は滅茶苦茶になる。
「いやぁ、世知辛いわ。ほんっっとに世知辛いわ。」
そう言って、紫はお猪口の酒を一気に飲み干した。

「つまんない・・・・。」
「ごめんね、加奈子も結構溜まってるみたいでさ・・・。デザートもあるから何か頼みなよ。」
「うん・・・・・・。」
そして諏訪子は、退屈そうにしている橙の面倒を必死に見ていた。

ーーーーーーーーーーーーーーそして場面は暗殺チーム邸に戻るーーーーーーーーーーーー

「わ・・・・私はあなたを労おうと思いまして・・!!」
映姫はそう言って顔をそらす。
どこの漫画雑誌に出しても恥ずかしくないラブコメの風景である。
「さ、リゾットさん。疲れたでしょうから座ってください!」
「甘酒を作って来たんだ。飲むといい。」
「きょ・・・・今日は鍋にしましたよ!!」
三人に押されて、リゾットは無理やり席に座らせる。

もちろん、居間には他の暗殺チームメンバーもいる。ついでに、映姫にくっついてきた小町もいる。

「・・・・・・・・・・てんてれれれんれん♪」
突然、ソファに座ってリゾットの様子を観察していたプロシュートが緑眼のジェラシーを、歌い始めた。
「・・てれーれんてれーれん」
それを、ベイビィ・フェイスをいじっていたメローネが繋げる。
「てれーてれれれれれーてれーてれれー♪」
さらに、DSをいじっていたイルーゾォがそれを繋げた。
「「「「「てれーてれれれれれてーれーてれーてれれれれー♪」」」」」
しまいにはその場にいるメンバー全員での大合唱となった。
「な・・・何だお前達!!」
一同の行動に、リゾットは戸惑った。
「・・・べっつにー。モテモテのリゾットさんよぉ。」
プロシュートが、微妙に拗ねたようにジト目でリゾットを見る。
「さびしいよなぁ、ホルマジオ。俺達は一人身だってのにリゾット、三人もモテモテだぜ。」
「そうだなぁ、しかも主婦に女子高生に仕事場の美人上司。どこのAVだって話だな~。」
イルーゾォとホルマジオがひそひそと、しかりリゾットに聞こえる声の大きさで話す。
「心配して損しちゃったわねぇ。」
「まったくだぜ。俺達なんて心配しなくても構わなかったな。」
「夕飯、外に食べにいかないか?台所はリーダーのハニー達に占領されちまったし。」
レティ、ギアッチョ、メローネが隅っこの方に固まって何やらこそこそと話している。
「ペッシ、実際どうなんだい?リゾットは・・・・・・。」
「た・・・確かにカラオケとか行っても一人だけ絶対歌わないで飲み物頼んでたり延長してたり・・・・。」
「うわぁー、なにそれ!!」
小町がそして、普段のリゾットの様子をペッシに聞く。
「ソルベー、ソルベは彼女が出来たからってそっちにうつつ抜かしてチームの仲間の事無視したりしないよねー。」
「あぁ、もちろんだジェラート。俺達は運命共同体だぜ。」
ジェラートがソルベに抱きつき、ソルベはジェラートの腰に手を回した。
そして一同はぞろぞろと外に出て行く。
「あーあ、やってらんねー。メローネの意見に賛成!飯外に食いにいこうぜ!」
「ついでにカラオケも行かないか?」
「日本の曲わかんねーし、イタリアの曲は入ってないだろうなぁ。」
「洋楽でメジャーなのなら入ってるだろ。ビートルズとか。」
わいわいと外に出て行った一同とは対照的に、リゾットはぽつりと残された。
「あれ?皆さん何処かいっちゃったんで・・ってリゾットさん?!何か周りにはさみが散乱してますよ?!」
「早苗!近づかないでください!!スタンドを暴走させている!!
「リゾット・・・!!何と言う負の気だ・・・・・!!」

(・・・・・・・・・・シチリアの海で泳ぎたい。魚食いたい。オレンジジュースのみたい。)

濁った魚の目で、リゾットは宙を眺めていた。
「いやあ!そりゃあよぉ!あいつは今まで彼女がいる事もなかったし!
 結婚して綺麗な嫁さん貰ってくれればいいと思ってたよ!!
 だけど何?!人には散々小言言っといてその結果があれだぜ?!」
「何で・・・・何でリーダーだけ・・あんなに・・・モテるんだろう・・・。
 俺なんてアリスに全然気づいて貰えないし、異性としてさえ見て貰ってないのに・・・。」
「俺なんてガキに懐かれただけだぜ?!いや、たしかに猫が結構懐いてくれるのは幸せなんだが・・・。」
「ギアッチョは私がいるからいいわよね?」
「う・・・・・・・・うるせぇなっ!!」
「ぱるーぱるぱるりらー!!ギアッチョとリーダーレねばいいのにー!!」
「あたいも職場の関係が全然男っ気なくてさー、合コン誰かセッティングしてくんね?」
「・・・・・小町はそもそも、あんまり女らしくないんだよ。」
「ソルベー、ソルベー、ソルベー・・・・。」
「あ?何だ?トイレか?」

「・・・・・・・・・何でいつの間にか来てるのよあんたら。」
何故かいつの間にか隣の席で飲み会していたチームを見て、紫が突っ込んだ。
ちなみに加奈子は既につぶれて突っ伏しており、諏訪子は相変わらず、暇そうな橙に構ってあげている。
紫はため息をついて、その飲み会に混ざる事にした。
加奈子を置いて暗殺チームが飲み会しているテーブルに近づく。
そして、紫はプロシュートの隣の席に座った。
「ねぇ、プロシュート。」
「何だよ?お酌してくるのか?」
「違うわ、聞きなさい。真面目な話よ。」
あくまで真剣な表情の紫に、プロシュートは手に持ったグラスをテーブルに置いた。
「何だ?」
「閻魔は、【魂を食べる妖怪】について、どう言う対応をしてる?」
それを聞いて、プロシュートはため息を付いた。
言ってもいいかもしれないが、あまり詳しい事を話してしまうと情報漏洩である。
「・・・ただいま調査中、としか言えないな。ただ、あっちでも結構事態を重く見てるぜ。」
そう言ってプロシュートはワインに移った自分の顔を見つめた。
「そう・・・・・・・。困ったわ・・・・・・。」
紫はプロシュートの肩に身体を預ける。プロシュートも抵抗しない。
「霊夢は・・・本気で殺し合いはしたことない・・・いいえ、あの子に殺しをさせる訳には行かないわ。だから、あの妖怪は霊夢では対処できないし・・させない。」
「おい、博麗の巫女ってのは異変を解決するんだろ?幽霊が少し消えたくらいで・・・。」
「・・・最近、幻想郷のあちこちの里で、行方不明者が出てるの。」
それを聞いて、プロシュートの表情が硬くなる。
「このままじゃ・・・霊夢は異変だと思ってそいつを退治しにいく・・・・でもそいつは・・スペルカードルールになんか従う気はない。」
「・・じゃあ、あんたが直接退治しに行ったらどうだ?」
「私にも分からないのよ・・・・・。あの妖怪は長い間あちこちの冥界から逃げていた存在。隠れる技術は天下一品ね。」
そう言って紫はプロシュートの腕に抱きついた。
「おい・・・・・あんたにしちゃあ珍しく弱気じゃねえか。」
「私だって女の子ですもの。皆からスキマ妖怪って怖がられてちゃ、疲れるわ。」
「女の子って外見でもねえだろ。」
普段なら紫は怒る所だろうが、相当酔っているのかそういう気にはならなかった。
「ひどいわね、私はいつだって少女よ。」
「馬鹿か、『一人前の女』って意味だよ。」
ガキ扱いされたいならしてやるぜ、と言ってプロシュートは紫の頭を撫でた。

「うわー・・、紫様が・・・・。」
「橙ちゃん、見ちゃだめだよ。多分このままあの男はキスまで持ってくと思う。
 多分これが合コンとかだったら間違いなく紫は食われてるね。」
そう言って諏訪子は、橙の目を自分の手で塞いだ。
「・・・・・っ?!」
だが、突然黒い気配を感じて諏訪子は後ろを振りむく。
そこには、凄い表情をして、プロシュートに甘える紫をにらみつける加奈子がいた。
『紫・・・・、何だかんだ言っといて、てめぇもか!!』
そう、彼女の視線は語っていた。
「お・・落ち着いてよ加奈子!あんたには私がいるじゃな・・・あっ!!橙ちゃん!泣かないで!!加奈子ちょーっとイラついてるだけだから!!」
こうして諏訪子は、遺憾なく子持ちの世話スキルを発揮するのであった。
朝、どんなに二日酔いが酷くとも、喉が痛くとも、彼らは社会人、出勤しなければならない。
まばゆい朝の光が妬ましい、そんな朝、彼らは出勤するなり映姫の執務室に呼び出しをくらった。
「まったく・・・・・、飲んだ後徹夜カラオケですって?!仕事の前日に自堕落すぎます!!」
一同の頭を、ベシベシと一回ずつ叩いてから映姫はお説教を始めた。
「ちゃんと遅刻しないで来たぜ?」
「ペッシとギアッチョとイルーゾォが二日酔いで今でも倒れそうなんですが?!
 しかもジェラートに至っては家で休んでる?!ソルベはそれを看病?!いい加減にしなさい!!」
ケロッとしているプロシュートに対し、映姫がフラフラしている三人を示す。
「いや、大丈夫だ。ギアッチョは前39度の熱を出しつつも任務を遂行した事がある。」
「貴方達の前の職場と一緒にしないでください!細かいミスが全体に関わるんですよ?!」
「いやいや、前の職場なんて細かいミスで生死に関わったからなぁ。」
「・・・・分かりました!!だったら今日は全員調査を命じます!!例の【妖怪】を今日中に見つけ出してきなさい!!」
そう叫びながら、映姫は弾幕を放る。
「「「「「「失礼しやしたー。」」」」」」
まるで何処かの怪盗三世のように、一同はスタコラサッサと逃げ出した。

そして、廊下を歩きながら全員で計画を立てる。
「しっかしなぁ・・・・、今日中ねぇ・・・・・。この間の調査で何処まで調べたんだ?」
調査に参加していなかったホルマジオが、調査に参加していたメンバーに尋ねる。
「えーっと、妖怪の山の麓の森にいる事が分かってるんけど・・・・・五分の一くらいしか調べ終わってませんぜ。」
前回の調査の資料を見て、ペッシがそれに答えた。
二日酔いとはいえ、ペッシは比較的軽い方に入るらしい。
「そんなにまだあるのか?!クソッ・・・・・。いくら人数が増えたとはいえ、探索に有利なスタンドなんて、俺らソルベくらいだろ・・・・。」
頭を抱えながら、ギアッチョが悪態をついた。
「んー、もっと人数が必要だな・・・・・。皆で知り合いに頼み込んで・・・それでも無理があるな。」
メローネが素早く頭の中で、調査する面積の人数を計算するが、それにしても広すぎる。
「ねぇ、調査だったら機械を持って飛んで、見るだけでいいのよね?だったらチルノと大ちゃんに頼んで妖精を集めてもらえばどうかしら?」
レティも昨日体力を使い果たしたのか、人形サイズでギアッチョの横を飛ぶ。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
イルーゾォは既に、目が完全にイっている。ただ、歩いているだけである。

「・・・・・・・・・大丈夫なのか、あいつら。」
寺子屋に行く前に、部下の様子を見に来たリゾットが、ぽつりと呟いた。


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