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くろがねの君主と歴史の聖獣 その十一

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匿名ユーザー

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「み・・・見失った?!マジかよ!!」

メローネが息子から受けた報告に、イルーゾォは声を荒げる

「あぁ!!マジもマジだ!!ホルマジオだ!!」
「わけわかんねぇよ!!落ち着けよ!!」

だが、じかに報告を受けたメローネが、一番慌てていた。
訳の分からない事を口走りながら、必死にキーボードを叩く。

「バオーの移動スピードってどれくらいだっけ?!いやでも森だから・・・・。」
「落ち着けよメローネ!!とりあえず俺達は、鏡の中に入れば安全なんだからよ!!」
「そ・・・そうだな・・・・・。」

イルーゾォの言葉を聞いて、メローネは深く息をついた。

「ったく・・・、そんなんだから蛇に簡単に噛まれて殺されるんだ。」
「・・・・自信過剰で、三対一で敵に挑んで慢心と油断で死んだ奴に言われたくない。」

だが、安心しすぎたのか、イルーゾォの辛辣な一言に、メローネもいい返す。
売り言葉に買い言葉、二人は今の状況にも関わらず、喧嘩を始めた。

「んだと?!メローネ!!鏡の中でボコボコにされたいのか!!」
「いいよ!!鏡の中じゃ助け呼べないだろうからその分俺もお前に悪戯するぜ?!マンインザミラーとお前感覚共有してるんだから見てろよ!!」
「スタンドまで守備範囲なのかよこの変態!!」
「おうともさ!!そのスカートとかひらひら部分に手をつっこんでやんよ!!」
「やめろぉぉぉぉぉぉ!!」

だが、結局変態が勝った。
下手したらジョジョ中最強の能力を持つスタンド使いにも、変態は勝つのである。                                 \すげぇ/

「うぅ・・・、気持ち悪い・・・・。」
「イルーゾォのスタンドっていいよね、こう・・・隠れてる感があって。」
「そんな事思いつくのはお前だけだよ・・・・あぁ、どっと疲れた・・・。」

そうため息をついて、イルーゾォは腰を地面に腰を下ろす。

「あー・・・、本当にこれからどうなるんだろ・・・・・。」

ぼやきながら、イルーゾォは空を見上げる。
森の木々の間から、月の光が漏れていた。
そういえばこんな月の日は、魔法の儀式にいい、とアリスが言っていたのを思い出す。
そんな日常に戻れるのは、あと何時間後だろうか。

「・・・・・・・・。」

気をつけたものの、天狗や河童をいたぶるのに夢中だったのか、服の端々には血がついていた。
もう、この服は着れないだろう。

「あーあ、やっちまったな・・・・。」

再びため息を付いて、イルーゾォは空を見上げる。
雲が出てきたのか、月はすっかり隠れてしまっていた。
いや、違う、今日は雲はまったくなく、星空が綺麗な夜だったはずだ。
次の瞬間、イルーゾォは反射的に動いた。

「メローネ!!伏せろ!!」

スタンドを出す余裕もなく、メローネを突き飛ばす。
次の瞬間、イルーゾォとメローネがいた上にあった枝が、ドサッと落ちてきた。
枝を切り裂いて空から降りてきたのは、腕から刃を生やしたバオーだった。
幻想郷に来てから、ジェラートは空を飛ぶ能力を手に入れた、
その能力をバオーが利用して、空を飛んでも何もおかしくない。

「メローネ!!全力で逃げろ!!A-40にいるホルマジオが一番近い!!」
「・・・・頼むっ!!ソルベ!!こっちにバオーが来た!!」

ソルベのスタンドに連絡をしてから、メローネは懐から拳銃を取り出し、引き金を引く。
そして、メローネは森の中に、イルーゾォはバオーの方へ向かっていく。
だが、バオーが素早く腕を動かすと、キンキンッと金属がぶつかり合うような音がする。
次の瞬間、メローネの撃った弾が全て、真っ二つに斬られていた。

「うおらぁ!!」

イルーゾォは隙を逃すまいと、マン・イン・ザ・ミラーでバオーに攻撃をしかける。
鏡を出す暇も、スタンドの固有能力を発動させる時間もない。
とにかくラッシュで、敵を一方的に攻撃するしかない。
幸い、スタンドでカバーできればこちらに怪我は出来ない。
何とかメローネが他の奴らを呼んでくれれば、うまく行くかもしれない。
その間の時間を、稼ぐのだ。

「うおおおおおおおおっ!!」

イルーゾォは叫びを上げながら、バオーを攻撃していく。
バオーは両腕をクロスして、イルーゾォの攻撃を防いでいる。
防御力も攻撃力も段違い、少しでも手を緩めたらあっという間にやられてしまう。
しかし、バオーも一方的に攻撃されているわけはない。
突然、バオーが防御していた両腕を、バッと広げる。

「っ?!」

そして、イルーゾォが怯んだ瞬間、バオーは思いっきり、マン・イン・ザ・ミラーの腹部を蹴り上げた。
腹部を貫かれる、という事は無かったが、その衝撃でイルーゾォは思いっきり吹き飛ばされる。
数メートル吹き飛び、木の幹に背を撃ちつけられた。
ポケットから、鏡がカタン、と地面に落ちた。

「ぐ・・・マン・イン・ザ・ミラー!!」
次の瞬間、イルーゾォは、落ちた鏡その中に潜ろうとする。
だが、バオーのスピードは尋常ではない。

「ひっ・・・・・うあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」

イルーゾォの左腕が、バオーの刃によって切り裂かれる。
だが、なんとか鏡の中に入る事には成功した。

「ぐあ・・・うぅっ・・・・。」

鏡の中で、イルーゾォは目に涙を浮かべながら、腕を押さえる。

『おい!イルーゾォ!!大丈夫か!!』

彼の肩に止まった、バタフライからソルベが声をかけてくる。
どうやらこのスタンドはメローネにはついていかず、ここに残ったらしい。

「わるい・・・・、足止めできなかった・・・・。」

血に濡れた上着を脱ぎ、それで止血する。
片腕だけだったが、マン・イン・ザ・ミラーにさせたのですぐに作業は終わった。

「うぅ・・・・腕が・・・腕が・・・・・何か胸も痛いし・・・。」

応急処置をしたとはいえ、お粗末なものである。
おそらく肋骨も折れているのだろう。背骨が無事なのが、幸いだった。
しかしこのままでは、イルーゾォの命が危ないだろう。

『無茶すんなよ!!俺達で何とかするから、お前はそこで安静にしてろ!!』

スタンドの視界を通じてイルーゾォの傷の様子を見たソルベが、動こうとするイルーゾォを制止する。
すると、青い白く輝く蝶のスタンドの姿が、どんどん光を失っていく

『っ・・・、悪いイルーゾォ!スタンドパワーが限界だ・・!!助けに行くからそこを動くなよ!!』

そういい残して、バタフライは完全に光を失い、ボロボロと崩れていった。

だが、おそらく今頃バオーは自分から目標を外して他の奴らを追ってきているだろう。

「しくじった・・・・、バオーを鏡の中に閉じ込めればよかった・・・。」

生きるか死ぬかの瀬戸際だったのだからしょうがないが、イルーゾォは自分に対して怒りを覚えた。
いつだってまっさきに自分が鏡の中に逃げてしまうのが、腹立たしかった。
イルーゾォは切られた腕を押さえながら、立ち上がる。

「追いかけないと・・・・皆が危ない・・・・。」

イルーゾォは自分のスタンドが強力なのを、よく理解している。
ゆえに、いざと言うときは自分が率先して仲間を助けなければならないのである。
たとえ腕がなくなろうとも、スタンドさえあれば、彼の自信は、誇りは揺るがない。

「いかなきゃ・・・・・・俺は、あの時何もできなかったから・・・・今度こそ・・・。」

バオーが残した破壊の後を頼りに、イルーゾォはバオーの後を追っていった。

『メローネ、大丈夫ですか?』
「大丈夫なもんか!!まったく・・・・・・!!」

メローネは、逃げている最中でバオーを追跡していた息子と合流したのだ。

『フランドールを呼びましょうか?彼女なら・・・・・。』
「馬鹿!!フランを危ない目にあわせられるか!!そもそもフランの能力じゃジェラートが死んじまうだろ!!」

余裕のない様子でメローネは目的の場所に向かう。

「とにかく合流だ合流!ギアッチョはどうした!!」
『すみません、はぐれました。』
「あぁぁぁ!!もう!!」

最悪な運勢に文句を言いつつもメローネはひたすら走る。
一応、身体は鍛えてあるので体力の消耗はそれほどでもないが、そんなこと程度でどうにかなる相手ではない。

「使い捨てに出来ないしなぁ・・・・・。」

いざとなったら、昔は『息子』を囮にでも捨て駒にでもして、逃げられた。
だが、この『息子』は自分だけの息子ではない。フランの『息子』でもあるのだ。

『・・・・・?!メローネ!!逃げてください!!』

そう言われて、メローネはバッと振り返る。
そこに現れたのは。

「メロォォォォネェェェェェエ!!」

本日二回目、メローネは再びフランドールに激突された。


「げほっ・・ぐぼえぇえぇ・・・・。」

今度は思いっきりフランの頭が腹に命中したせいか、メローネは咳き込む。

「・・・・またやっちゃった・・・・。」

しょぼん、とフランは落ち込む。
『力』の使い方は最近だいぶ改善されてきたが、自分の身体能力は、いまだもてあましたままだ。

「ふ・・・・フラン・・・・、危ないからきちゃ駄目だって言っただろ・・・?レティ達はどうした?」

痛みに目に涙を浮かべながらもフランを注意する。
すると、フランは自信満々に言った。

「レティ達なら置いてきたわ!本気を出せばそこらの妖怪なんて平気で振り切れるもの!!」
『フランドール・・・・・・・。』

フランの言葉に、無表情かつ冷静に育った彼には珍しく、ベイビィ・フェイスは呆れた様な表情をする。

「フランッ!!」
だが、メローネの怒鳴り声にフランはビクッと怯える。
おずおずとフランがメローネの表情を伺うと、その表情は明らかに怒っていた。

「ふざけるなッ!!今はそんな場合じゃないって分かるだろうッ!!」

本気で怒るメローネに、フランはおずおずと言い出す・・・・。

「うぅ・・・・、だって・・・。」
「だってじゃない!!」

メローネは一際大きい声で、フランを怒る。
だが、今度はフランは怯えるのをやめ、キッとメローネを見つめる。

「黙って聞いて!!」

フランは、メローネの目を見つめてはっきりとそう言った。
予想だにしていなかったフランの行動に、メローネは思わず怯んでしまう。
フランは拳をぎゅっと握り締めながら叫ぶ。

「わたしね!!自分の力、自分の為にしか使わなかったの!!自分が遊びたいから!!自分が気に入らないから壊してたの!!
 ずっと一人ぼっちだったからそれ以外の使う必要がなかったの!!
 でもね!今はメローネが外に出してくれたから、チルノとか大ちゃんとか、友達が出来たの!!お日様の下は無理だけど!!
 かくれんぼとかおいかけっことかはじめてして・・・・。」

フランは必死に、五百年近く生きてて、今までなかったくらいに必死に話す。

「一人じゃできないことって、いっぱいあったの!!遊びでもそれ以外でも!!私を閉じ込めてたのは、外が大変だからって事がわかったの!!
 お姉さまがいっぱいいっぱいわたしの分まで外で頑張ってくれてたってわかったの!!
 いままで私はいっぱいいっぱいお姉さまとか咲夜とかパチュリーとか美鈴に甘えてて!!」

感情が昂ぶりすぎて訳が分からなくなっているのか、フランの目から涙がポロポロとこぼれる。

「でも今の私は違うの!!レティを見てて思い出したの!!私は・・・今の私は・・・・『お母さん』だから!!
 お母さんは家族を守るものだって、ご本で読んだもの!!だからベイビィ・フェイスもメローネも、私が守るの!!」

そう言ってフランは、泣きながら笑う、吸血鬼に似つかわしくない、明るい笑顔だった。

「私の心配なら大丈夫よ!メローネよりベイビィ・フェイスより、ずぅっと私は強いんだから!!」

その表情を見て、メローネは呆気に取られる、ベイビィ・フェイスも同じような表情だった。
メローネとベイビィ・フェイスが顔を見合わせる。そして、お互いに呆れたような笑みを浮かべた。

「分かった、じゃあ手伝ってもらおうかな。」
『弾幕ごっこと同じと思っていると、痛い目に遭いますよ。』
「わかってるわよ!もう!!」

場の雰囲気に似合わない和やかさで、三人は森の中で笑いあった。

「あぁ・・・・もう!!」

ソルベから、バオーを見失ったと言う連絡を受けてレティは大妖精、それにチルノを連れて、森の中を低空で移動していた。
三人とも空を飛ぶのは慣れているので、木々の間をすいすいと飛んでいく。
よりによってそんなタイミングで、フランドールが何処かに行ってしまったのだ。
そのスピードはレティより遥かに早く、追いかけたがあっという間に見失ってしまった。

「とりあえずギアッチョと合流・・・・っ?!」

そう言ってレティは固まる。

「レティ?!どうしたの?!」
「レティさん?!」

固まったレティに、チルノと大妖精が声をかける。
レティは、わなわなと震える。

「そんな・・・ギアッチョ・・・ギアッチョ・・・・。」

彼女が感じたのは、ある一つの喪失感だった。
使い魔の契約のパスから流れてくるスタンドパワーを、一切感じなくなったのだ。
今は寒いため、レティはギアッチョのスタンドパワーを必要としていないが、それでも契約は続いているので、スタンドパワーがほんの少し供給されている。
その感覚が、急になくなってしまったのだ。
スタンドを失ったギアッチョは、ただの人間でしかない。
そんな彼が、バオーと遭遇してしまったら・・・・・。
また、既に遭遇していて戦闘との消耗の末、スタンドパワーがなくなってしまったとしたら。

「ギアッチョ!!」

レティは必死に希薄なったギアッチョの気配を辿り、飛んでいく。
チルノと大妖精も必死に、レティについていく。

「レ・・・レティさん・・・・、急にどうしたのかな・・・・?」

三人の中で一番力の弱い大妖精が、息も絶え絶えに言う。
すると、チルノはきょとんとしながら言った。

「大ちゃんわからないの?だめねぇ、そんなのだからいつまでたってもさいきょーになれないのよ。」

妖精としては破格の力を持つチルノは、平然としながら大妖精に答えた。

「な・・・・・、何・・・・?」
「"こいするおとめはないすぼーと”って奴よ!!」

自信満々に、チルノはそう大妖精に告げた

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