吉良吉影は子供が嫌い
「クソッ!なんなんだあの生物は…」
今度は墓が立ち並ぶ薄暗く不気味な場所に俺は立っていた。
あの変な生首に襲われ死亡した時に辿り着いたのだろう。
それにしてもさっきから辺りにうろついてる白いオタマジャクシみたいな物は何だ?
まあいい……とりあえず歩くか。
ここが何処かは人に聞いてみれば分かるだろう。
「ん?人がいるな……おい!そこのお前!」
「何ですか貴方は?……怪しい人ですね………」
「怪しい…だと……?」
ディアボロが声をかけた銀髪の少女魂魄妖夢はいかにも警戒するような視線で見つめ腰に掛けた日本刀を抜き出す。
「服装と言い髪型と言い貴方は全てが怪しい……行きます」
「なっ!?」
有無を言わさず素早く妖夢は白楼剣を振りディアボロを切り裂いた。
「……あれ?さっきまでいた男がいない………本当に怪しかった人ですね。幽々子様にも警戒するように忠告しなければ……」
今度は墓が立ち並ぶ薄暗く不気味な場所に俺は立っていた。
あの変な生首に襲われ死亡した時に辿り着いたのだろう。
それにしてもさっきから辺りにうろついてる白いオタマジャクシみたいな物は何だ?
まあいい……とりあえず歩くか。
ここが何処かは人に聞いてみれば分かるだろう。
「ん?人がいるな……おい!そこのお前!」
「何ですか貴方は?……怪しい人ですね………」
「怪しい…だと……?」
ディアボロが声をかけた銀髪の少女魂魄妖夢はいかにも警戒するような視線で見つめ腰に掛けた日本刀を抜き出す。
「服装と言い髪型と言い貴方は全てが怪しい……行きます」
「なっ!?」
有無を言わさず素早く妖夢は白楼剣を振りディアボロを切り裂いた。
「……あれ?さっきまでいた男がいない………本当に怪しかった人ですね。幽々子様にも警戒するように忠告しなければ……」
今日のディアボロ、妖夢に斬られ死亡
「さて、どうしたものか……」
私の名前は吉良吉影、いつ…なぜ私が死んだのかはどうしても思い出せない。
一つだけ言えることは自分は決して天国へは行けないだろうという実感があるだけだ。
辺りを見渡すと長い階段の先にある立派な屋敷があった。
あそこを調べれば何か分かるかもしれない行ってみるか。
「また怪しい人が……」
吉良は階段をゆっくり登り始めた所で妖夢と出会った。
……驚いた。どうやらあの娘は私が見えているらしい。
「やあお嬢さんこんにちは、良ければここが何処か教えてくれるかな」
「貴方は誰?ここに何の用?」
(質問を質問で返すなぁーっ!!…いや相手は子供だ。ここは優しく……)
「私は決して怪しい人じゃないよ。この辺りの地理に詳しく無くてね。あの屋敷の住人から話を聞こうとしたんだよ」
「……信用出来ませんね。斬ります」
(このガキ…舐めやがって!いきなり斬るだと?こいつの親はどんな教育をしたんだ?)
「やめるんだ刃物を振り回したら危ないじゃないか」
「斬れば怪しいか否か判ります。行きますよ」
「――――ッ!?」
吉良は妖夢の剣が体に触れる寸前に後方によろめく事で紙一重で斬撃を避ける。
(くっ……どうする?騒ぎを起こしたくないが仕方が無い……殺るか。剣の技術は有るようだが
体格では私の方が圧倒的に上だ。力付くで押し倒しナイフを喉元に突き刺せば殺れる筈だ)
吉良はポケットに入ったナイフを握り締め身構える。
「妖夢~」
幽々子の呼ぶ声を聞いた妖夢は吉良から離れ幽々子の側に立つ。
「ゆ…幽々子様!危険です。あの不審者から離れてください!」
(だれが不審者だ無礼なガキだな。それよりあの女はこのガキの保護者か?)
「初めまして私は西行寺幽々子、うちの妖夢が失礼を働いたみたいでごめんなさいね」
「いや、いいんですよ。それよりここは何処なんですか?」
(この女はそれなりに話が通じるようだな)
「ここは冥界よ」
「なんだって!?ここはあの世なのか?」
「それよりも幽霊達があの世への順番待ちをする場所と言った方が適切ね」
(いつの間にそんな所へ……)
「……現世には戻れないのか?」
「博霊神社の巫女に頼めば行けるけど……幽霊なら無理ね」
「そうか………」
吉良は残念そうにがっくりと肩を落とした。
「三途の川へ案内しましょうか?閻魔の所へ行かないと成仏出来ないけど」
「それは困る私は成仏などするつもりは無いのでね」
「そう……貴方、これから行くあては有るの?」
「いや、全く…」
「それならこのお屋敷で働いてみない?住み込みで」
「幽々子様!?危険です。あの変質者を泊めたら幽々子様に何をなさるか…」
(不審者から変質者に変わってるぞ…一発殴ってやろうか?)
「こら妖夢!変質者は失礼でしょ!」
「す…すいません幽々子様……」
(不審者呼ばわりも十分失礼だぞ……だが済む場所を提供してもらい金が稼げるなら悪い話ではないな)
「ありがとうございます。幽々子さん是非働かせてください」
「それじゃあ決まりねえっと貴方は……」
「吉良吉影です」
「よろしくね吉良、それと妖夢、彼を白玉楼へ案内してあげてね」
「……分かりました幽々子様」
幽々子が戻った後、妖夢がじぃっと吉良を睨み付けた。
「私はまだ貴方を完全に信用した訳ではないですからね」
私の名前は吉良吉影、いつ…なぜ私が死んだのかはどうしても思い出せない。
一つだけ言えることは自分は決して天国へは行けないだろうという実感があるだけだ。
辺りを見渡すと長い階段の先にある立派な屋敷があった。
あそこを調べれば何か分かるかもしれない行ってみるか。
「また怪しい人が……」
吉良は階段をゆっくり登り始めた所で妖夢と出会った。
……驚いた。どうやらあの娘は私が見えているらしい。
「やあお嬢さんこんにちは、良ければここが何処か教えてくれるかな」
「貴方は誰?ここに何の用?」
(質問を質問で返すなぁーっ!!…いや相手は子供だ。ここは優しく……)
「私は決して怪しい人じゃないよ。この辺りの地理に詳しく無くてね。あの屋敷の住人から話を聞こうとしたんだよ」
「……信用出来ませんね。斬ります」
(このガキ…舐めやがって!いきなり斬るだと?こいつの親はどんな教育をしたんだ?)
「やめるんだ刃物を振り回したら危ないじゃないか」
「斬れば怪しいか否か判ります。行きますよ」
「――――ッ!?」
吉良は妖夢の剣が体に触れる寸前に後方によろめく事で紙一重で斬撃を避ける。
(くっ……どうする?騒ぎを起こしたくないが仕方が無い……殺るか。剣の技術は有るようだが
体格では私の方が圧倒的に上だ。力付くで押し倒しナイフを喉元に突き刺せば殺れる筈だ)
吉良はポケットに入ったナイフを握り締め身構える。
「妖夢~」
幽々子の呼ぶ声を聞いた妖夢は吉良から離れ幽々子の側に立つ。
「ゆ…幽々子様!危険です。あの不審者から離れてください!」
(だれが不審者だ無礼なガキだな。それよりあの女はこのガキの保護者か?)
「初めまして私は西行寺幽々子、うちの妖夢が失礼を働いたみたいでごめんなさいね」
「いや、いいんですよ。それよりここは何処なんですか?」
(この女はそれなりに話が通じるようだな)
「ここは冥界よ」
「なんだって!?ここはあの世なのか?」
「それよりも幽霊達があの世への順番待ちをする場所と言った方が適切ね」
(いつの間にそんな所へ……)
「……現世には戻れないのか?」
「博霊神社の巫女に頼めば行けるけど……幽霊なら無理ね」
「そうか………」
吉良は残念そうにがっくりと肩を落とした。
「三途の川へ案内しましょうか?閻魔の所へ行かないと成仏出来ないけど」
「それは困る私は成仏などするつもりは無いのでね」
「そう……貴方、これから行くあては有るの?」
「いや、全く…」
「それならこのお屋敷で働いてみない?住み込みで」
「幽々子様!?危険です。あの変質者を泊めたら幽々子様に何をなさるか…」
(不審者から変質者に変わってるぞ…一発殴ってやろうか?)
「こら妖夢!変質者は失礼でしょ!」
「す…すいません幽々子様……」
(不審者呼ばわりも十分失礼だぞ……だが済む場所を提供してもらい金が稼げるなら悪い話ではないな)
「ありがとうございます。幽々子さん是非働かせてください」
「それじゃあ決まりねえっと貴方は……」
「吉良吉影です」
「よろしくね吉良、それと妖夢、彼を白玉楼へ案内してあげてね」
「……分かりました幽々子様」
幽々子が戻った後、妖夢がじぃっと吉良を睨み付けた。
「私はまだ貴方を完全に信用した訳ではないですからね」
先ほど斬りかかった時、吉良は一瞬だが本気の殺意を見せたのが気がかりだったので妖夢はどうしても信用出来なかったのだ。
「大人を舐めるなよ。この糞ガキが」
(少しでも妖夢に信頼されるよう努力するよ)
「なっ!今なんて言いましたー!?」
しまった……心の声と言葉が逆に出てしまった。
「ゴホッ!いや少しでも妖夢に信頼されるよう努力するよ」
(やっぱり怪しい……私がしっかり幽々子様をお守りせねば……)
こうして吉良は白玉楼で働く事になった。どうなることやら
「大人を舐めるなよ。この糞ガキが」
(少しでも妖夢に信頼されるよう努力するよ)
「なっ!今なんて言いましたー!?」
しまった……心の声と言葉が逆に出てしまった。
「ゴホッ!いや少しでも妖夢に信頼されるよう努力するよ」
(やっぱり怪しい……私がしっかり幽々子様をお守りせねば……)
こうして吉良は白玉楼で働く事になった。どうなることやら