東方魔蓮記第二十二話 もう一柱の神
誰かの気配を感じたディアボロは、その気配の正体が『もう一人の神』であると思って襖を開いた。
開いたのだが……誰もいない。
「(……?おかしい。気配は感じるが……)」
部屋を見渡し、考える。隠れることができそうな場所、かつ気配を強く感じる場所は……。
「(そこの『机の下』か)」
ディアボロはそう思って机を持ち上げる。
その机の下には……奇妙な帽子をかぶった子供(?)がいた。
「(彼女が『もう一人の神』……?予想と全然違うな)」
ディアボロと『もう一人の神』と思われる子供はお互いを無言で見ていたが、『もう一人の神』は机の下から出てきて立ち上がった。
それを見たディアボロは机を下ろす。
「……貴方が『もう一人の神』ですよね?」
「その通り。あと、神を数えるときの単位は柱(はしら)ね」
「これは失敬。……ところで何故机の下に隠れていたんですか?」
ディアボロは不思議に思って『もう一人の神』改め『もう一柱の神』に尋ねる。
「早苗をちょっと驚かしてやろうと思って隠れていたんだけどね。まさか参拝客が入ってくるなんて思ってもいなかったよ」
どうやら『もう一柱の神』もディアボロのことを参拝客だと思っているらしい。
「(まだ変装は見破られていないようだ……)貴方の名を聞かせてもらってもいいでしょうか?」
ディアボロは安心し、同時に気を引き締める。
早苗、神奈子、諏訪子の3人は紫の記憶にも詳しい情報は無い。そこが厄介だ。
今敵対することはなるべく避けたい。
「随分言葉遣いが丁寧な参拝客だね。感心したよ」
『もう一柱の神』は喜んで笑みを浮かべる。
どうやらまだ神を敬う人間がいたことが嬉しかったらしい。
「私は洩矢 諏訪子(もりや すわこ)。この神社の本当の神様さ」
「私の名前はソリッド・ナーゾ。よろしくおねがいします」
ディアボロと諏訪子は簡単な自己紹介を済ませると、机越しに座った。
「それにしても珍しいね。神奈子が本殿まで人間を通すなんて」
「確かに、神社の本殿に踏み入る人間は珍しいかもしれませんね」
そう言って会話を続けるディアボロ。彼の言葉に諏訪子は頷く。
「そういえば初めて見る顔だね。もしかしてこの神社に来たのは初めて?」
諏訪子がディアボロの顔を見ながら尋ねる。
「はい。貴方の言う通り、この神社に来るのは初めてです」
「……もしかして貴方、勝手に本殿に入ってきた?」
諏訪子が疑問に思ってディアボロに質問をする。
「……すみません。興味本位で入ってきちゃいました」
「神社の本殿に勝手に入るのはよくないよ。もしも神様の機嫌を損ねたりしたら呪われるかもしれないからね?」
「わかりました。次はからは気をつけます」
ディアボロと諏訪子が会話を続けていたそのとき、神奈子と早苗が部屋に入ってくる。
「(何をしに来た……?)何か用事でも?」
ディアボロは疑問を懐きながら神奈子と早苗に尋ねる。
早苗は何も起きていなかったことに安心し、神奈子もホッとした表情をしている。
「いえいえ、貴方が諏訪子様と何か問題でも起こしていないかどうか心配になって来ただけです」
早苗はディアボロの質問に笑顔で答える。
「なら大丈夫ですよ。私は無意味に争うことは好みませんから」
「そう……よかった」
ディアボロのその言葉を聞いて神奈子は安心する。
開いたのだが……誰もいない。
「(……?おかしい。気配は感じるが……)」
部屋を見渡し、考える。隠れることができそうな場所、かつ気配を強く感じる場所は……。
「(そこの『机の下』か)」
ディアボロはそう思って机を持ち上げる。
その机の下には……奇妙な帽子をかぶった子供(?)がいた。
「(彼女が『もう一人の神』……?予想と全然違うな)」
ディアボロと『もう一人の神』と思われる子供はお互いを無言で見ていたが、『もう一人の神』は机の下から出てきて立ち上がった。
それを見たディアボロは机を下ろす。
「……貴方が『もう一人の神』ですよね?」
「その通り。あと、神を数えるときの単位は柱(はしら)ね」
「これは失敬。……ところで何故机の下に隠れていたんですか?」
ディアボロは不思議に思って『もう一人の神』改め『もう一柱の神』に尋ねる。
「早苗をちょっと驚かしてやろうと思って隠れていたんだけどね。まさか参拝客が入ってくるなんて思ってもいなかったよ」
どうやら『もう一柱の神』もディアボロのことを参拝客だと思っているらしい。
「(まだ変装は見破られていないようだ……)貴方の名を聞かせてもらってもいいでしょうか?」
ディアボロは安心し、同時に気を引き締める。
早苗、神奈子、諏訪子の3人は紫の記憶にも詳しい情報は無い。そこが厄介だ。
今敵対することはなるべく避けたい。
「随分言葉遣いが丁寧な参拝客だね。感心したよ」
『もう一柱の神』は喜んで笑みを浮かべる。
どうやらまだ神を敬う人間がいたことが嬉しかったらしい。
「私は洩矢 諏訪子(もりや すわこ)。この神社の本当の神様さ」
「私の名前はソリッド・ナーゾ。よろしくおねがいします」
ディアボロと諏訪子は簡単な自己紹介を済ませると、机越しに座った。
「それにしても珍しいね。神奈子が本殿まで人間を通すなんて」
「確かに、神社の本殿に踏み入る人間は珍しいかもしれませんね」
そう言って会話を続けるディアボロ。彼の言葉に諏訪子は頷く。
「そういえば初めて見る顔だね。もしかしてこの神社に来たのは初めて?」
諏訪子がディアボロの顔を見ながら尋ねる。
「はい。貴方の言う通り、この神社に来るのは初めてです」
「……もしかして貴方、勝手に本殿に入ってきた?」
諏訪子が疑問に思ってディアボロに質問をする。
「……すみません。興味本位で入ってきちゃいました」
「神社の本殿に勝手に入るのはよくないよ。もしも神様の機嫌を損ねたりしたら呪われるかもしれないからね?」
「わかりました。次はからは気をつけます」
ディアボロと諏訪子が会話を続けていたそのとき、神奈子と早苗が部屋に入ってくる。
「(何をしに来た……?)何か用事でも?」
ディアボロは疑問を懐きながら神奈子と早苗に尋ねる。
早苗は何も起きていなかったことに安心し、神奈子もホッとした表情をしている。
「いえいえ、貴方が諏訪子様と何か問題でも起こしていないかどうか心配になって来ただけです」
早苗はディアボロの質問に笑顔で答える。
「なら大丈夫ですよ。私は無意味に争うことは好みませんから」
「そう……よかった」
ディアボロのその言葉を聞いて神奈子は安心する。
早苗は部屋から去り、その後しばらく諏訪子と神奈子との会話を続けるディアボロ。
だが、ディアボロは少し疑問を懐いていた。
「(……諏訪子は何か『隠している』な。隠しているものが何なのかは後で調べればいいとして……)」
「……ソリッド?どうしたの?」
諏訪子の呼びかけではっとするディアボロ。
「……大丈夫です。ちょっと頭がボーッとしていただけですよ」
そう言ってディアボロは立ち上がる。
「どこに行く気なの?ふもとは妖怪が多くて外来人の貴方には危険だし、ここに居たほうが安全よ?」
「大丈夫です。私は殺されるつもりはありません」
神奈子の問いかけに答えるディアボロ。そしてそれを聞いた諏訪子は驚く。
「殺されるつもりは無いって……!」
「もし妖怪が私を殺そうと立ちはだかるのなら……」
その言葉と共に段々威圧感がディアボロから放たれだす。
それを感じ取った神奈子も諏訪子も驚いた。
「(この凄まじい威圧感……!彼は何者なの……!?)」
「(………………!)」
彼は何かとんでもないことをするのかと諏訪子は慌てるが
「倒す。ただそれだけのことです」
その言葉と共に彼から凄まじい威圧感が消えたことに諏訪子も神奈子も安心した。
「私はこの神社を去ることにします。私のような者に会ってくれて……ありがとう」
そう言ってディアボロは部屋から出る。
ディアボロが部屋からいなくなると、神奈子と諏訪子は互いを見つめ合った。
「なんだったんだろう、今の凄まじい威圧感は……」
諏訪子の問いかけに対し
「私もわからない……彼、もしかしたら私達に何か嘘ついているんじゃないのかしら?」
神奈子も明確な答えを返すことはできなかった。
「なんだか面白そうだね、彼」
そう言って諏訪子も立ち上がる。
「……まさか勝負を仕掛けるつもり?」
嫌な予感を感じ、諏訪子に質問をする神奈子。
「その通り」
そして諏訪子から返された答えも神奈子の予想通りだった。
だが、ディアボロは少し疑問を懐いていた。
「(……諏訪子は何か『隠している』な。隠しているものが何なのかは後で調べればいいとして……)」
「……ソリッド?どうしたの?」
諏訪子の呼びかけではっとするディアボロ。
「……大丈夫です。ちょっと頭がボーッとしていただけですよ」
そう言ってディアボロは立ち上がる。
「どこに行く気なの?ふもとは妖怪が多くて外来人の貴方には危険だし、ここに居たほうが安全よ?」
「大丈夫です。私は殺されるつもりはありません」
神奈子の問いかけに答えるディアボロ。そしてそれを聞いた諏訪子は驚く。
「殺されるつもりは無いって……!」
「もし妖怪が私を殺そうと立ちはだかるのなら……」
その言葉と共に段々威圧感がディアボロから放たれだす。
それを感じ取った神奈子も諏訪子も驚いた。
「(この凄まじい威圧感……!彼は何者なの……!?)」
「(………………!)」
彼は何かとんでもないことをするのかと諏訪子は慌てるが
「倒す。ただそれだけのことです」
その言葉と共に彼から凄まじい威圧感が消えたことに諏訪子も神奈子も安心した。
「私はこの神社を去ることにします。私のような者に会ってくれて……ありがとう」
そう言ってディアボロは部屋から出る。
ディアボロが部屋からいなくなると、神奈子と諏訪子は互いを見つめ合った。
「なんだったんだろう、今の凄まじい威圧感は……」
諏訪子の問いかけに対し
「私もわからない……彼、もしかしたら私達に何か嘘ついているんじゃないのかしら?」
神奈子も明確な答えを返すことはできなかった。
「なんだか面白そうだね、彼」
そう言って諏訪子も立ち上がる。
「……まさか勝負を仕掛けるつもり?」
嫌な予感を感じ、諏訪子に質問をする神奈子。
「その通り」
そして諏訪子から返された答えも神奈子の予想通りだった。
「(……さて、これからどうする?)」
ディアボロは神社の前で考え事をしていた。
「(あいつらの隠し事を調べるか、それとも他に何があるのか調べるのか……どちらを先に済まそうか)」
そう思っていると、神社から諏訪子が出てきた。
「……諏訪子様?」
早苗は諏訪子が神社から出てきた理由が分からず、不思議そうに諏訪子を見る。
が、直後に諏訪子が取った行動が早苗を驚かせることになる。
「とりゃー!」
なんて台詞を叫びながらディアボロに飛び蹴りを仕掛けてきたからだ。
「え!?」
早苗は驚くが、対してディアボロがとった行動も驚くべきものだった。
ディアボロは神社の前で考え事をしていた。
「(あいつらの隠し事を調べるか、それとも他に何があるのか調べるのか……どちらを先に済まそうか)」
そう思っていると、神社から諏訪子が出てきた。
「……諏訪子様?」
早苗は諏訪子が神社から出てきた理由が分からず、不思議そうに諏訪子を見る。
が、直後に諏訪子が取った行動が早苗を驚かせることになる。
「とりゃー!」
なんて台詞を叫びながらディアボロに飛び蹴りを仕掛けてきたからだ。
「え!?」
早苗は驚くが、対してディアボロがとった行動も驚くべきものだった。
―真後ろからの不意打ちにもかかわらず、ディアボロは振り返ることもせずに避けたのだ。
ディアボロは考えている最中の不意打ちに備えて、キング・クリムゾンとウェザー・リポートを出していた。
諏訪子の不意打ちはエピタフで見ていたのだ。
「貴方は私に喧嘩を売っているんですか?……もしもそうだとしたら」
キング・クリムゾンとウェザー・リポートを自分の傍に立たせ、諏訪子を睨みつける。
「例え相手が神でも容赦しませんよ」
その言葉と共に再び威圧感を開放していくディアボロ。
その威圧感に早苗は鳥肌が立ちかけるが、諏訪子は動じない。
「さっきは驚いたけど、今度はもう押されないよ!」
その言葉を聞き、ため息をつくディアボロ。
相手は明らかに自分と戦いたがっている。
「……無駄な戦闘は避けたかったが、仕方ないか」
彼はそう言って呼吸を一回行うと、戦闘の構えを取る。
「神の力、見せてもらいましょうか」
諏訪子の不意打ちはエピタフで見ていたのだ。
「貴方は私に喧嘩を売っているんですか?……もしもそうだとしたら」
キング・クリムゾンとウェザー・リポートを自分の傍に立たせ、諏訪子を睨みつける。
「例え相手が神でも容赦しませんよ」
その言葉と共に再び威圧感を開放していくディアボロ。
その威圧感に早苗は鳥肌が立ちかけるが、諏訪子は動じない。
「さっきは驚いたけど、今度はもう押されないよ!」
その言葉を聞き、ため息をつくディアボロ。
相手は明らかに自分と戦いたがっている。
「……無駄な戦闘は避けたかったが、仕方ないか」
彼はそう言って呼吸を一回行うと、戦闘の構えを取る。
「神の力、見せてもらいましょうか」
諏訪子が接近して蹴りを仕掛けてくる。
少女のような体格とはいえ、これをまともに受けたら吹っ飛ばされるかもしれない。
そう判断したディアボロはその蹴りを回避し、距離を取る。
「(それにしても……)」
諏訪子はカエル座りでディアボロと対峙している。
「(こいつは俺を馬鹿にしているのか?)」
それを見てディアボロは苛立ちそうになるが、すぐに冷静になって様子を伺う。
「(……いや、相手は神。油断も苛立ちも禁物だ)」
相手は攻撃を仕掛けてくる様子ではない。
ならばとディアボロが接近して攻撃しようとするが、突然目の前の地面が盛り上がる。
しかもその地面はまるでディアボロを攻撃しようとするかのように襲いかかる。
「そんなものを恐れる必要は無い!」
ディアボロはスティッキィ・フィンガーズの能力を使って盛り上がった地面を一気にバラバラにし、スピードを落とすことなく諏訪子に接近する。
ディアボロの予想外の行動に諏訪子は一瞬驚くが、ディアボロが顔を蹴ろうとした瞬間、諏訪子の姿が突然消えた。
「!?」
ディアボロは驚くが、すぐにエピタフの予知を使う。
「(俺の背後を取る気か!)」
ディアボロがそう思った直後、諏訪子がディアボロの背後に出現する。
「さっきの地面をバラバラにしたのは驚いたけど、まだまだ甘いよ!」
諏訪子がそう言った直後、ウェザー・リポートのパンチ……しかも風圧を纏ったものを腹部に受けて物凄い勢いで吹き飛ぶ。
「甘いのはお前のほうだ」
ディアボロは誰にも聞こえないように小さな声でそう言って振り返る。
「いたたたた……」
諏訪子はわけが分からず戸惑うが、立ち上がると飛んでディアボロに接近する。
対するディアボロは諏訪子の様子を伺いながら考える。
「(ウェザー・リポートとキング・クリムゾンはこのままでいいが……オアシスかジャンピン・ジャック・フラッシュを装備したほうがいいかもな)」
諏訪子は弾幕を撃ってディアボロを攻撃する。
ディアボロはそれを回避しながら装備するDISCを決める。
「(スティッキィ・フィンガーズでは奴に届かない……オアシスは分が悪いが、『無重力』ならば勝てるか……?)」
そう思ってディアボロは時間を消し飛ばし、その間にスティッキィ・フィンガーズのDISCを抜き取り、ジャンピン・ジャック・フラッシュを装備する。
直後にキング・クリムゾンの能力を解除し、弾幕を全て避けきる。
どうやら諏訪子も早苗も何かおかしいことに気づいたようだが、二人とも対して気にしていないようだ。
そしてキング・クリムゾンと一緒にジャンプして自分を無重力状態にする。
完全な無重力状態ではそのまま上に飛んでいってしまうが、ジャンピン・ジャック・フラッシュはある程度無重力の度合いを調整できる。
諏訪子と目線が会う高さで上昇を止め、そのまま対峙する。
諏訪子も早苗もポカンとした表情でディアボロを見ていたが、ディアボロが接近していることに諏訪子が気づくと、慌てて距離を取ろうとする。
「とっくに『射程圏内』だっ!」
ディアボロはそう言うとハイエロファント・グリーンを紐状にして諏訪子を捕まえ、引き寄せる。
そしてそのまま勢いよく地面に叩きつける。その後、また引き寄せる。
それを何回か繰り返した後、最後に思いっきり地面に叩きつける。
少女のような体格とはいえ、これをまともに受けたら吹っ飛ばされるかもしれない。
そう判断したディアボロはその蹴りを回避し、距離を取る。
「(それにしても……)」
諏訪子はカエル座りでディアボロと対峙している。
「(こいつは俺を馬鹿にしているのか?)」
それを見てディアボロは苛立ちそうになるが、すぐに冷静になって様子を伺う。
「(……いや、相手は神。油断も苛立ちも禁物だ)」
相手は攻撃を仕掛けてくる様子ではない。
ならばとディアボロが接近して攻撃しようとするが、突然目の前の地面が盛り上がる。
しかもその地面はまるでディアボロを攻撃しようとするかのように襲いかかる。
「そんなものを恐れる必要は無い!」
ディアボロはスティッキィ・フィンガーズの能力を使って盛り上がった地面を一気にバラバラにし、スピードを落とすことなく諏訪子に接近する。
ディアボロの予想外の行動に諏訪子は一瞬驚くが、ディアボロが顔を蹴ろうとした瞬間、諏訪子の姿が突然消えた。
「!?」
ディアボロは驚くが、すぐにエピタフの予知を使う。
「(俺の背後を取る気か!)」
ディアボロがそう思った直後、諏訪子がディアボロの背後に出現する。
「さっきの地面をバラバラにしたのは驚いたけど、まだまだ甘いよ!」
諏訪子がそう言った直後、ウェザー・リポートのパンチ……しかも風圧を纏ったものを腹部に受けて物凄い勢いで吹き飛ぶ。
「甘いのはお前のほうだ」
ディアボロは誰にも聞こえないように小さな声でそう言って振り返る。
「いたたたた……」
諏訪子はわけが分からず戸惑うが、立ち上がると飛んでディアボロに接近する。
対するディアボロは諏訪子の様子を伺いながら考える。
「(ウェザー・リポートとキング・クリムゾンはこのままでいいが……オアシスかジャンピン・ジャック・フラッシュを装備したほうがいいかもな)」
諏訪子は弾幕を撃ってディアボロを攻撃する。
ディアボロはそれを回避しながら装備するDISCを決める。
「(スティッキィ・フィンガーズでは奴に届かない……オアシスは分が悪いが、『無重力』ならば勝てるか……?)」
そう思ってディアボロは時間を消し飛ばし、その間にスティッキィ・フィンガーズのDISCを抜き取り、ジャンピン・ジャック・フラッシュを装備する。
直後にキング・クリムゾンの能力を解除し、弾幕を全て避けきる。
どうやら諏訪子も早苗も何かおかしいことに気づいたようだが、二人とも対して気にしていないようだ。
そしてキング・クリムゾンと一緒にジャンプして自分を無重力状態にする。
完全な無重力状態ではそのまま上に飛んでいってしまうが、ジャンピン・ジャック・フラッシュはある程度無重力の度合いを調整できる。
諏訪子と目線が会う高さで上昇を止め、そのまま対峙する。
諏訪子も早苗もポカンとした表情でディアボロを見ていたが、ディアボロが接近していることに諏訪子が気づくと、慌てて距離を取ろうとする。
「とっくに『射程圏内』だっ!」
ディアボロはそう言うとハイエロファント・グリーンを紐状にして諏訪子を捕まえ、引き寄せる。
そしてそのまま勢いよく地面に叩きつける。その後、また引き寄せる。
それを何回か繰り返した後、最後に思いっきり地面に叩きつける。
地面に叩きつけられたままの諏訪子を見ながら地上に下りるディアボロ。
「(流石に効いた……はずだ)」
それでも諏訪子に近寄ることはしない。
油断して近づけば、反撃を受ける可能性があるからだ。
「貴方の事を普通の外来人だと思っていたけど、どうやら違うみたいだね」
そう言いながら諏訪子は起き上がる。
「一体何者なの?」
そしてディアボロに尋ねる。
「私ですか?人間ですよ。但し……」
その言葉と共に再び自らを無重力にしてディアボロは宙に浮く。
「そこんじょそこらの外来人とはわけが違いますが」
「なるほどね」
ディアボロは再び飛んで接近する。
諏訪子は弾幕を撃って迎撃するが、ディアボロはエメラルド・スプラッシュで応戦する。
多少弾幕が命中してもまったく気にしない。空気の塊でクッションを作っているからだ。
「(5mまで接近できたなら十分だ!)」
ディアボロはウェザー・リポートで後ろから諏訪子を蹴る。
後ろからの突然の衝撃に諏訪子は簡単に吹っ飛ばされ、ディアボロとの距離も詰まる。
そしてそのまま襟を掴まれ、持ち上げられる。
諏訪子はディアボロを蹴って抵抗するが、空気の塊のせいでディアボロに当たっても彼は無反応。
さらに地面から足が離れてしまっているため、今の状態ではどうやっても地面に下りることができないのだ。
「降参ですか?降参しますか?」
そう言って諏訪子に迫るディアボロ。しかもだんだん襟を強く掴んでいってる。
この男、神をなんとも思っていないのだろうか。
「あーうー……これは負けたかもね」
諏訪子がそう言って降参したので、ディアボロは手を離す。
諏訪子は地面に下りるとすぐにディアボロから離れて早苗に向かっていく。
「(流石に効いた……はずだ)」
それでも諏訪子に近寄ることはしない。
油断して近づけば、反撃を受ける可能性があるからだ。
「貴方の事を普通の外来人だと思っていたけど、どうやら違うみたいだね」
そう言いながら諏訪子は起き上がる。
「一体何者なの?」
そしてディアボロに尋ねる。
「私ですか?人間ですよ。但し……」
その言葉と共に再び自らを無重力にしてディアボロは宙に浮く。
「そこんじょそこらの外来人とはわけが違いますが」
「なるほどね」
ディアボロは再び飛んで接近する。
諏訪子は弾幕を撃って迎撃するが、ディアボロはエメラルド・スプラッシュで応戦する。
多少弾幕が命中してもまったく気にしない。空気の塊でクッションを作っているからだ。
「(5mまで接近できたなら十分だ!)」
ディアボロはウェザー・リポートで後ろから諏訪子を蹴る。
後ろからの突然の衝撃に諏訪子は簡単に吹っ飛ばされ、ディアボロとの距離も詰まる。
そしてそのまま襟を掴まれ、持ち上げられる。
諏訪子はディアボロを蹴って抵抗するが、空気の塊のせいでディアボロに当たっても彼は無反応。
さらに地面から足が離れてしまっているため、今の状態ではどうやっても地面に下りることができないのだ。
「降参ですか?降参しますか?」
そう言って諏訪子に迫るディアボロ。しかもだんだん襟を強く掴んでいってる。
この男、神をなんとも思っていないのだろうか。
「あーうー……これは負けたかもね」
諏訪子がそう言って降参したので、ディアボロは手を離す。
諏訪子は地面に下りるとすぐにディアボロから離れて早苗に向かっていく。
「ソリッドさん……貴方一体どこでそんな力を……?」
早苗は不思議に思ってディアボロに尋ねる。
「……」
ディアボロは答えずに神社を去ろうとするが
「なら、どうして貴方はお面のような何かを自分の顔に貼り付けているのかしら?」
いつの間にか神社から出ていた神奈子に問われて足を止める。
「……気づいていたんですか」
「伊達に『神』として生きてはいないわ」
ディアボロの言葉に、神奈子は腕を組んで答える。
「神奈子さん、貴方の質問に対しての答えですが、本当の顔を見られるのは私にとって都合が悪い……ただそれだけです」
ディアボロは振り返って神奈子の質問に答える。
「そして早苗さんの質問に対しての答えですが…………・」
ディアボロはそう言いながら早苗を見て少し考える。
「それを知ってどうするんですか?」
早苗の質問を質問で返すディアボロ。ただ、そのときの彼の目はいつもより真剣だった。
「……いえ、ちょっと興味があったので」
早苗はちょっと答えにくそうに返事を返す。
「まあ、知ったところでそこに行くことはできないでしょう」
ディアボロは宙に浮いてそう答える。
「貴方達とは再び会うことになるかもしれません。もしも再び出会ったなら、その時は素顔を見せてあげますよ」
その言葉と共にディアボロは笑みを浮かべる。
「……いずれまた会いましょう」
そう言ってディアボロは守矢神社から去っていく。
「また来てくださいねー!」
「いつでも相手してあげるよー!」
早苗と諏訪子は離れていくディアボロに手を振り、神奈子は無言で飛び去っていくディアボロを見送った。
早苗は不思議に思ってディアボロに尋ねる。
「……」
ディアボロは答えずに神社を去ろうとするが
「なら、どうして貴方はお面のような何かを自分の顔に貼り付けているのかしら?」
いつの間にか神社から出ていた神奈子に問われて足を止める。
「……気づいていたんですか」
「伊達に『神』として生きてはいないわ」
ディアボロの言葉に、神奈子は腕を組んで答える。
「神奈子さん、貴方の質問に対しての答えですが、本当の顔を見られるのは私にとって都合が悪い……ただそれだけです」
ディアボロは振り返って神奈子の質問に答える。
「そして早苗さんの質問に対しての答えですが…………・」
ディアボロはそう言いながら早苗を見て少し考える。
「それを知ってどうするんですか?」
早苗の質問を質問で返すディアボロ。ただ、そのときの彼の目はいつもより真剣だった。
「……いえ、ちょっと興味があったので」
早苗はちょっと答えにくそうに返事を返す。
「まあ、知ったところでそこに行くことはできないでしょう」
ディアボロは宙に浮いてそう答える。
「貴方達とは再び会うことになるかもしれません。もしも再び出会ったなら、その時は素顔を見せてあげますよ」
その言葉と共にディアボロは笑みを浮かべる。
「……いずれまた会いましょう」
そう言ってディアボロは守矢神社から去っていく。
「また来てくださいねー!」
「いつでも相手してあげるよー!」
早苗と諏訪子は離れていくディアボロに手を振り、神奈子は無言で飛び去っていくディアボロを見送った。
「(さて、『神をこの目で見る』ことはできたが……会話の内容から考えて、諏訪子は何か隠しているな?)」
諏訪子と会話しているとき、彼女がはっきり答えようとしなかったことがある。
ディアボロはどうもそれが気になるらしい。
「(なぜあいつは『この山に作ったもの』についてはっきり話したがらない?)」
ディアボロは一度山中に着陸し、考える。
「(そんなに隠したいものがこの山にあるのか?……これは調べる必要があるかもしれない)」
ディアボロはそう考え、ケースの中の一枚のDISCをウェザー・リポートと入れ替える。
「(こいつなら見つけられるかもな)」
そう言って出したスタンドはムーディ・ブルース。
このスタンドなら過去に諏訪子が何処に移動したのかを確認することができる。
「ムーディ・ブルース、『巻き戻し』を開始しろ。リプレイの対象は『洩矢 諏訪子』……」
この山に大事なものを隠すならば一体どこか?その答えを考えた後、ムーディ・ブルースに追加の指示を出す。
「範囲は守矢神社以外のこの山の全て。そして……『対象が地下に向かうところ』だけをリプレイしろ」
ディアボロがムーディ・ブルースに指示を出し、ムーディ・ブルースが巻き戻しを開始する。
諏訪子と会話しているとき、彼女がはっきり答えようとしなかったことがある。
ディアボロはどうもそれが気になるらしい。
「(なぜあいつは『この山に作ったもの』についてはっきり話したがらない?)」
ディアボロは一度山中に着陸し、考える。
「(そんなに隠したいものがこの山にあるのか?……これは調べる必要があるかもしれない)」
ディアボロはそう考え、ケースの中の一枚のDISCをウェザー・リポートと入れ替える。
「(こいつなら見つけられるかもな)」
そう言って出したスタンドはムーディ・ブルース。
このスタンドなら過去に諏訪子が何処に移動したのかを確認することができる。
「ムーディ・ブルース、『巻き戻し』を開始しろ。リプレイの対象は『洩矢 諏訪子』……」
この山に大事なものを隠すならば一体どこか?その答えを考えた後、ムーディ・ブルースに追加の指示を出す。
「範囲は守矢神社以外のこの山の全て。そして……『対象が地下に向かうところ』だけをリプレイしろ」
ディアボロがムーディ・ブルースに指示を出し、ムーディ・ブルースが巻き戻しを開始する。
ディアボロがリプレイの対象を指示したことにより、ムーディ・ブルースは過去の諏訪子と同じ行動を『リプレイ』するようになる。
後はムーディ・ブルースが指示通りの『映像』を見つけ出すまで待つのみ……なのだが、その最中に見つかるわけには行かない。
そこでディアボロはメタリカのDISCをケースから取り出し、ハイエロファント・グリーンのDISCと入れ替える。
そしてすぐにメタリカの能力を使って透明になる。
「(これでよし。あとは何かにぶつかるか、においを嗅がれたりしない限り大丈夫だ。足跡の問題は低空飛行で解決する)」
ディアボロはそう思い、ムーディ・ブルースが巻き戻しを終えるのを待つことにした。
……その最中、ふとディアボロは思った。
「(神を数える単位が柱なら、どうしてあの時神奈子と早苗は指摘しなかった?『気にすることでもなかったから』か?それとも俺を気遣ってくれたからなのか?)」
少し考え、結論を出す。
「(まあ、他人の記憶を持っている俺にもわからないことはある。少しずつ理解していけばいい)」
ディアボロはそう思い、一休みすることにした。
後はムーディ・ブルースが指示通りの『映像』を見つけ出すまで待つのみ……なのだが、その最中に見つかるわけには行かない。
そこでディアボロはメタリカのDISCをケースから取り出し、ハイエロファント・グリーンのDISCと入れ替える。
そしてすぐにメタリカの能力を使って透明になる。
「(これでよし。あとは何かにぶつかるか、においを嗅がれたりしない限り大丈夫だ。足跡の問題は低空飛行で解決する)」
ディアボロはそう思い、ムーディ・ブルースが巻き戻しを終えるのを待つことにした。
……その最中、ふとディアボロは思った。
「(神を数える単位が柱なら、どうしてあの時神奈子と早苗は指摘しなかった?『気にすることでもなかったから』か?それとも俺を気遣ってくれたからなのか?)」
少し考え、結論を出す。
「(まあ、他人の記憶を持っている俺にもわからないことはある。少しずつ理解していけばいい)」
ディアボロはそう思い、一休みすることにした。