ツンツンとした黒髪に赤いハチマキの少年がいた。
彼は、自分の手足を興味深そうにジロジロと見る。
そして支給された手鏡で自分の顔を観察し、呟いた。
彼は、自分の手足を興味深そうにジロジロと見る。
そして支給された手鏡で自分の顔を観察し、呟いた。
「マジかよ、オレ人間になっちまったのか」
彼の名はミルモ。
人間の少女、南楓をパートナーとする、妖精族の王子である。
人間の少女、南楓をパートナーとする、妖精族の王子である。
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「うひょおおおお!チョコじゃねえか!」
リュックの中身を改めて確かめ始めたミルモが見つけたのは、これまたリュックであった。
そしてその中に入っていたのは、大量のチョコレート。
チョコが大好物であるミルモは、早速一つのチョコを取り出し、食べた。
そしてその中に入っていたのは、大量のチョコレート。
チョコが大好物であるミルモは、早速一つのチョコを取り出し、食べた。
「う……」
チョコを一口かじったミルモは、顔を俯かせて震え始めた。
味が気に入らなかった?あまりおいしくなかった?
いや、そうではない。
味が気に入らなかった?あまりおいしくなかった?
いや、そうではない。
「うっめええええええ!」
そのチョコは、物凄く美味であった。
見た目は市販のシンプルな板チョコなのに、その味は格別であった。
更に一口、もう一口と食べていく。
なんだろう。
食べるほどに、身体の底から力があふれてくるような、そんな感覚がした。
自分の中から、何かが生まれてくるような…
見た目は市販のシンプルな板チョコなのに、その味は格別であった。
更に一口、もう一口と食べていく。
なんだろう。
食べるほどに、身体の底から力があふれてくるような、そんな感覚がした。
自分の中から、何かが生まれてくるような…
ボン!
突然目の前に何かが現れた。
ミルモの目の前に現れた物、それは…
ミルモの目の前に現れた物、それは…
「チョコのマラカス…?」
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「鐘木チョコ…うまそうな名前じゃねえか」
チョコのマラカスが目の前に現れた後、ミルモは食事をやめて再びデイバックを漁った。
そして、タブレットを取り出す。
先ほど現れたチョコのマラカス。
あれが、この肉体と関係あるものなのではないかと考えたのだ。
そして、その予想は当たった。
そして、タブレットを取り出す。
先ほど現れたチョコのマラカス。
あれが、この肉体と関係あるものなのではないかと考えたのだ。
そして、その予想は当たった。
「お菓子の力で戦う菓子能力者(カシマスター)…さっき食ったチョコは菓子能力者専用のお菓子ってわけか」
プロフィールによれば、チョコの世界はオアズーケ王国によって施行されたお菓子禁止令というものにより人々がお菓子を食べられないらしく、チョコはレジスタンスに所属して正義の菓子能力者として仲間たちと共に打倒オアズーケ王国を目指して日々戦っているらしい。
「お菓子禁止令…オアズーケ王国許せねえ!」
プロフィールを読んだミルモは、自分事のように激怒した。
彼ら妖精族はお菓子が大好物であり、彼らの国は三食おやつに至るまでお菓子づくめなお菓子を主食としたような国である。
そんな妖精族の一員であるミルモにとって、オアズーケ王国の蛮行はとても他人事とは思えない許しがたいことであった。
彼ら妖精族はお菓子が大好物であり、彼らの国は三食おやつに至るまでお菓子づくめなお菓子を主食としたような国である。
そんな妖精族の一員であるミルモにとって、オアズーケ王国の蛮行はとても他人事とは思えない許しがたいことであった。
「こいつの身体、返してやらねえとな…」
空に浮かぶ月を見ながら、ミルモは呟いた。
たとえ殺し合いをしなくても、3日経てば月が落ちてきて、みんな死んでしまう。
ミルモも、チョコの肉体も滅んでしまう。
そんなのはごめんだ。
ミルモ自身まだまだ生きてチョコをいっぱい食いたいし、パートナーである少女の願いだって叶えてやってない。
鐘木チョコだって、彼が元の世界に帰らなければ彼の世界はいつまでもお菓子を自由に食べられないままかもしれない。
たとえ殺し合いをしなくても、3日経てば月が落ちてきて、みんな死んでしまう。
ミルモも、チョコの肉体も滅んでしまう。
そんなのはごめんだ。
ミルモ自身まだまだ生きてチョコをいっぱい食いたいし、パートナーである少女の願いだって叶えてやってない。
鐘木チョコだって、彼が元の世界に帰らなければ彼の世界はいつまでもお菓子を自由に食べられないままかもしれない。
「待ってろよチョコ!魘夢とか言う奴をぶっとばして、お前の身体、帰してやるからな!元の世界で…絶対にお菓子を取り戻せよな!」
ミルモは先ほど具現化した2本のマラカスを握る。
既にチョコのマラカスは溶けかけていて、形が崩れつつある。
魔法のマラカスではないので当然魔法も使えないが、しかし…
既にチョコのマラカスは溶けかけていて、形が崩れつつある。
魔法のマラカスではないので当然魔法も使えないが、しかし…
「鐘木チョコは剣やシールドなんかを出してたらしいけど…やっぱオレの武器は、これがしっくりくるぜ」
【ミルモ@わがまま☆フェアリー ミルモでポン!】
[身体]:鐘木チョコ@カシバトル
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2、大量の菓子能力者専用チョコ@カシバトル
[思考・状況]
基本方針:魘夢をぶっ飛ばして身体を取り戻し、元の世界に戻る
[身体]:鐘木チョコ@カシバトル
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~2、大量の菓子能力者専用チョコ@カシバトル
[思考・状況]
基本方針:魘夢をぶっ飛ばして身体を取り戻し、元の世界に戻る
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