禪院甚壱は困惑の最中にあった。
覚えているのは、敷地内に鳴り響く警鐘。
倒れ伏す同胞の惨殺死体。決死の覚悟で足止めを敢行する「炳」の同僚達。
大勢の期待と命を背に『怪物』へ放つ、渾身の一撃。
崩壊する大地、荒れ狂う爆風、濛々と立ち込める砂煙───。
其れが最後の記憶だ。存亡をかけた決戦の真っ只中であったと言うのに。
如何してこのような馬鹿げた催しに参加しているのか、皆目見当がつかなかった。
覚えているのは、敷地内に鳴り響く警鐘。
倒れ伏す同胞の惨殺死体。決死の覚悟で足止めを敢行する「炳」の同僚達。
大勢の期待と命を背に『怪物』へ放つ、渾身の一撃。
崩壊する大地、荒れ狂う爆風、濛々と立ち込める砂煙───。
其れが最後の記憶だ。存亡をかけた決戦の真っ只中であったと言うのに。
如何してこのような馬鹿げた催しに参加しているのか、皆目見当がつかなかった。
だが、疑問だらけの状況で唯一、甚壱は確信している事があった。
自分は、既に死んでいる。
未だ不明瞭な闘いの結末、彼は自身の敗死と結論付けていた。
自分は、既に死んでいる。
未だ不明瞭な闘いの結末、彼は自身の敗死と結論付けていた。
『降霊術式』と呼ばれる呪術が存在する。
自身あるいは他者の肉体を霊媒に、死者や霊獣の霊魂を肉体に降ろす術式。
霊魂に存在する「肉体」と「魂」の二種類の情報。
術者はこの情報を使用して、降霊した霊魂の姿能力を借り受けるのが主な使い方。
この術式で重要なのは、生者が霊魂の情報に負けると術式が暴走し、霊に肉体を乗っ取られるリスクがあると言う点だ。
自身あるいは他者の肉体を霊媒に、死者や霊獣の霊魂を肉体に降ろす術式。
霊魂に存在する「肉体」と「魂」の二種類の情報。
術者はこの情報を使用して、降霊した霊魂の姿能力を借り受けるのが主な使い方。
この術式で重要なのは、生者が霊魂の情報に負けると術式が暴走し、霊に肉体を乗っ取られるリスクがあると言う点だ。
甚壱は1000年以上続く呪術界の名家出身。
歴史の浅い近代術式ならばいざ知らず、古い歴史を持ち体系化された術式には一定の理解がある。
自身の身に起こった一連の現象の正体は、降霊術式の一種。
何者かが術式を意図的に暴走させ、霊媒者を死者の魂に上書きし乗っ取らせた結果と推察する。
そして、術式の精神側の対象となっている現状を鑑みれば、理由は一つ。
それは既に死亡し、魂のみになってしまった結果以外考えられない。
歴史の浅い近代術式ならばいざ知らず、古い歴史を持ち体系化された術式には一定の理解がある。
自身の身に起こった一連の現象の正体は、降霊術式の一種。
何者かが術式を意図的に暴走させ、霊媒者を死者の魂に上書きし乗っ取らせた結果と推察する。
そして、術式の精神側の対象となっている現状を鑑みれば、理由は一つ。
それは既に死亡し、魂のみになってしまった結果以外考えられない。
決着の記憶が曖昧なのもその先に続く記憶など存在しないから。
扇、甚壱をはじめとする特別一級術師が死した今、禪院家は壊滅状態。
禪院家の誇る精鋭呪術師部隊「炳」も『筆頭』を残すのみ。
その事実に思わず眉を顰める。筆頭は歯に衣を着せず言えば、いけ好かない男である。
呼吸する様に他者への侮蔑が口から飛び出し、ヘラヘラした態度に殺意を覚えた経験は数知れず。
実の親からの信頼すら乏しい歪んだ性格。しかし、実力において奴ほど信における者はいない。
少なくとも風前の灯である禪院家では、一番の兵。一族の進退はあの男に託す他ない。
扇、甚壱をはじめとする特別一級術師が死した今、禪院家は壊滅状態。
禪院家の誇る精鋭呪術師部隊「炳」も『筆頭』を残すのみ。
その事実に思わず眉を顰める。筆頭は歯に衣を着せず言えば、いけ好かない男である。
呼吸する様に他者への侮蔑が口から飛び出し、ヘラヘラした態度に殺意を覚えた経験は数知れず。
実の親からの信頼すら乏しい歪んだ性格。しかし、実力において奴ほど信における者はいない。
少なくとも風前の灯である禪院家では、一番の兵。一族の進退はあの男に託す他ない。
入れ替わりの原因は大まかではあるが、推察出来た。
だが、死者を口寄せし、殺し合いをさせるのかは未だ不明。
蟲毒めいた呪術的儀式の一部か、将又想像だにしない思惑があるのか。
いずれにせよ他人の肉体であろうと生きているならば、やるべき事が2つ。
子殺しの奸謀を良しとした結果、怪物を再び禪院家に生み出した罪への償い。
己を慕い命を預けた炳の隊員達、一族郎党をむざむざと死なせた事への責任。
果たすべき役目を胸に、甚壱は再び進み出す決意を示す。
だが、死者を口寄せし、殺し合いをさせるのかは未だ不明。
蟲毒めいた呪術的儀式の一部か、将又想像だにしない思惑があるのか。
いずれにせよ他人の肉体であろうと生きているならば、やるべき事が2つ。
子殺しの奸謀を良しとした結果、怪物を再び禪院家に生み出した罪への償い。
己を慕い命を預けた炳の隊員達、一族郎党をむざむざと死なせた事への責任。
果たすべき役目を胸に、甚壱は再び進み出す決意を示す。
甚壱は支給された手鏡を覗く。
肌は浅黒く、無骨な肉体。独特の装飾品は異国の物であろうか。
お世辞にも見てくれが良いとは言い難い相貌。
とは言え其れは元の肉体にも言える話ではあるが。
外見の美醜などに重きは置かない。重要なのは何を成せるか。
与えられた肉体の更なる理解を深めようとタブレットを開き───
肌は浅黒く、無骨な肉体。独特の装飾品は異国の物であろうか。
お世辞にも見てくれが良いとは言い難い相貌。
とは言え其れは元の肉体にも言える話ではあるが。
外見の美醜などに重きは置かない。重要なのは何を成せるか。
与えられた肉体の更なる理解を深めようとタブレットを開き───
「邪魔や」
刹那、自らの結末を収束させる様に、死神の鎌が彼の眼前にまで迫っていた。
「─────────ッ!!」
肉体が違った。余所事を考えていた。混乱の渦中にあった。
生死の境に、何の益にもならない言い訳ばかりが過ぎる。
甚壱とて特別一級呪術師。未知の環境なれど周囲への警戒網は万全に整えていた。
なのに、彼の命運は此処で尽きる。その答えは単純。
ただ彼方にあった筈の特農の殺意が、彼の警戒網に触れるより迅く侵入したまでの話。
正に、理不尽の極み。しかしその事を嘆く事は出来ない。
逃れられぬ死を前に許される行動など有りはせず。
生死の境に、何の益にもならない言い訳ばかりが過ぎる。
甚壱とて特別一級呪術師。未知の環境なれど周囲への警戒網は万全に整えていた。
なのに、彼の命運は此処で尽きる。その答えは単純。
ただ彼方にあった筈の特農の殺意が、彼の警戒網に触れるより迅く侵入したまでの話。
正に、理不尽の極み。しかしその事を嘆く事は出来ない。
逃れられぬ死を前に許される行動など有りはせず。
「去(い)ね」
ぐちゅり
耳に届く奇妙な擬音。
瞬間、天と地が引っ繰り返る。
それが首を捻じ切られた結果だと理解したのは、命が費える数秒前。
「死」、一度目は不確かだった生の終わり。
今際の際に抱いたのは、無念と疑問。
仲間を犬死させた挙句何も成せぬまま死ぬ、不甲斐なき自身への叱咤。
男より発せられた、他を寄せ付けない絶対零度の如き声色から仄かに感じた懐かしさ。
瞬間、天と地が引っ繰り返る。
それが首を捻じ切られた結果だと理解したのは、命が費える数秒前。
「死」、一度目は不確かだった生の終わり。
今際の際に抱いたのは、無念と疑問。
仲間を犬死させた挙句何も成せぬまま死ぬ、不甲斐なき自身への叱咤。
男より発せられた、他を寄せ付けない絶対零度の如き声色から仄かに感じた懐かしさ。
(俺は…あの声を、知っている……?)
そう遠くない過去。
魂に深く刻まれたその声は一体、誰のものであったか。
肉体が変わろうとも忘却出来ない其れは、一体何だったか。
命が抜け出る感覚に微睡む甚壱の視界に最期、下手人の後姿が映り、
閉じるのを待つばかりだった眼が大きく見開かれた。
魂に深く刻まれたその声は一体、誰のものであったか。
肉体が変わろうとも忘却出来ない其れは、一体何だったか。
命が抜け出る感覚に微睡む甚壱の視界に最期、下手人の後姿が映り、
閉じるのを待つばかりだった眼が大きく見開かれた。
(甚、爾──────)
遠ざかる背は、袂を分かった弟。禪院を崩壊へ導いた鬼人の元祖。
異界に迷い出た亡霊を瞳に焼き付け、禪院甚壱は二度目の生を終えた。
異界に迷い出た亡霊を瞳に焼き付け、禪院甚壱は二度目の生を終えた。
【禪院甚壱@呪術廻戦 (身体:モハメド・アヴドゥル@ジョジョの奇妙な冒険) 死亡】
「禪院家に非ずんば呪術師に非ず 呪術師に非ずんば人に非ず」
長きに渡る選民思想が根付く禪院家。
彼は平安より続く名家の歴史でも例のない、一切の呪力を持ち合わせない存在だった。
術式を持たず、呪力を持たず。呪術師足り得る才総てを神から毟られ、世に生まれ落ちた出来損ない。
無才を差別する呪術界において、禪院──伏黒甚爾は、唾棄すべき塵芥の猿であった筈だった。
長きに渡る選民思想が根付く禪院家。
彼は平安より続く名家の歴史でも例のない、一切の呪力を持ち合わせない存在だった。
術式を持たず、呪力を持たず。呪術師足り得る才総てを神から毟られ、世に生まれ落ちた出来損ない。
無才を差別する呪術界において、禪院──伏黒甚爾は、唾棄すべき塵芥の猿であった筈だった。
「これがあっち側の景色なんやね」
知らずではあれど、同族を殺した事など意にも留めず。
禪院直哉は誰に届けるでもない、感慨深げな独り言を呟く。
己の誇りであった相伝術式。心の支えであった膨大な呪力。
何方も感じない。術師としては死に体の伽藍洞な身体。
だが、その事に対し、絶望は微塵も無かった。
どころか術師に有り得ざる『無』を心地よいとさえ思う。
全てが見える、総てを感じる。
あらゆる枷や束縛から解放された肉体より迸る絶対的な力。
禪院直哉は誰に届けるでもない、感慨深げな独り言を呟く。
己の誇りであった相伝術式。心の支えであった膨大な呪力。
何方も感じない。術師としては死に体の伽藍洞な身体。
だが、その事に対し、絶望は微塵も無かった。
どころか術師に有り得ざる『無』を心地よいとさえ思う。
全てが見える、総てを感じる。
あらゆる枷や束縛から解放された肉体より迸る絶対的な力。
これこそ、幼少より恋焦がれ、強さを知らぬ雑魚共が恐れ、追放した最強の肉体。
天はその男に何も与えない代わりに、全てを与えた。
天与呪縛、究極のフィジカルギフテッド。
無能故に全能。矛盾が齎す縛りにより体得した超人的な身体能力と感覚機能。
何者も捕らえる事の叶わない天さえ縛れぬ特級の極致。
天はその男に何も与えない代わりに、全てを与えた。
天与呪縛、究極のフィジカルギフテッド。
無能故に全能。矛盾が齎す縛りにより体得した超人的な身体能力と感覚機能。
何者も捕らえる事の叶わない天さえ縛れぬ特級の極致。
「ようやく俺も立てたで、甚爾君」
家柄や才能に恵まれ、有頂天だった幼少期の直哉は最強が何たるかを知った。
猿と蔑まれながらも、降りかかる差別・侮蔑・逆境。その総てを捻じ伏せんばかり圧倒的覇気
理解不能な強さに怯え、目を背けるだけの弱者では到底理解出来ない本物の強さ
それを目の当たりにした事で、驕れる少年の世界は一変した。
猿と蔑まれながらも、降りかかる差別・侮蔑・逆境。その総てを捻じ伏せんばかり圧倒的覇気
理解不能な強さに怯え、目を背けるだけの弱者では到底理解出来ない本物の強さ
それを目の当たりにした事で、驕れる少年の世界は一変した。
憧れは呪いへと転じ得る。
たった一度、憧憬に心を焼かれた時、人は永久に囚われ続ける。
憧れと同じ様になりたいと願った瞬間から、当人しか分からない地獄が始まる。
どれだけ歩みを進んでも、藻掻いても終わりは見えない。
それどころか、遠ざかっている様にさえ思える。何が駄目だ。何が違う。
天に聳え立つ程のプライドの裏で、最強の座へ届かない現実に苦悩し続けた。
たった一度、憧憬に心を焼かれた時、人は永久に囚われ続ける。
憧れと同じ様になりたいと願った瞬間から、当人しか分からない地獄が始まる。
どれだけ歩みを進んでも、藻掻いても終わりは見えない。
それどころか、遠ざかっている様にさえ思える。何が駄目だ。何が違う。
天に聳え立つ程のプライドの裏で、最強の座へ届かない現実に苦悩し続けた。
「嗚呼、感激や。涙がちょちょぎれる位嬉しいわぁ」
しかしこの瞬間、直哉は晴れて、向こう側に立った。
ケラケラと。彼は与えられた祝福に感謝の意を口にする。
少年の頃の憧れは、唐突に降って湧いた天からの恵みにより成就した。
労を重ね、苦汁を舐め、人の身を捨ててでも。
焦がれ続けた願いはいとも簡単に達成された。憧れそのものと変化する事で。
禪院直哉を縛り続けた憧れと言う名の呪いは、今此処に祓われたのだ。
ケラケラと。彼は与えられた祝福に感謝の意を口にする。
少年の頃の憧れは、唐突に降って湧いた天からの恵みにより成就した。
労を重ね、苦汁を舐め、人の身を捨ててでも。
焦がれ続けた願いはいとも簡単に達成された。憧れそのものと変化する事で。
禪院直哉を縛り続けた憧れと言う名の呪いは、今此処に祓われたのだ。
「────んなわけあるかい、ドブカスが」
闇夜に轟く、暴君の癇癪。
拳一つ、民家の壁を叩けば、忽ち童話の藁の家が如く容易に崩れ落ちる。
天が創りし驚天動地の暴。
それを受け止めるなど、例え堅牢な城塞であろうとも役者不足。
拳一つ、民家の壁を叩けば、忽ち童話の藁の家が如く容易に崩れ落ちる。
天が創りし驚天動地の暴。
それを受け止めるなど、例え堅牢な城塞であろうとも役者不足。
「何を穢してくれとんじゃクソアマ」
誰の許しを得て、この身体を利用している。
男に媚びる声を出す以外能のない娼婦風情の児戯に利用していい肉体ではない。
他人の身体の威を借りなければ、何も出来ない塵の何処に伏黒甚爾を玩具に出来る強さがある?
そして、何を血迷ったかその身体を、寄りにもよって自分に宛がった。
何様のつもりだ。夢破れた敗残兵に対するお情けのつもりか。
施しをやる自分達は、"あっち側"。それ以上の超越者とでもほざくつもりか。
男に媚びる声を出す以外能のない娼婦風情の児戯に利用していい肉体ではない。
他人の身体の威を借りなければ、何も出来ない塵の何処に伏黒甚爾を玩具に出来る強さがある?
そして、何を血迷ったかその身体を、寄りにもよって自分に宛がった。
何様のつもりだ。夢破れた敗残兵に対するお情けのつもりか。
施しをやる自分達は、"あっち側"。それ以上の超越者とでもほざくつもりか。
「お前等が御膳立てした最強で、満足してろ言うんか」
憧れた姿になれば、嬉々としていきり散らかす小物だとでも?
態々天与の剛力でも扱える様な刀を寄越して。獲物をぶら下げなけりゃ戦えない雑魚か
最強の座を恵んでやれば、膝を付いて、女神の様に崇拝するとでも本気でのぼせ上っているのか。
態々天与の剛力でも扱える様な刀を寄越して。獲物をぶら下げなけりゃ戦えない雑魚か
最強の座を恵んでやれば、膝を付いて、女神の様に崇拝するとでも本気でのぼせ上っているのか。
「ざけんなや…」
巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな巫山戯るな───
彼の価値も理解しないゴミクズが、俺の憧れを気安く扱かうな。
俺が憧れた向こう側の領域は俺自身の脚で辿り着かなければならなかった。
断じて、誰かに与えられる強さではない。俺が夢見た最強は、こんなにも安くない───!
彼の価値も理解しないゴミクズが、俺の憧れを気安く扱かうな。
俺が憧れた向こう側の領域は俺自身の脚で辿り着かなければならなかった。
断じて、誰かに与えられる強さではない。俺が夢見た最強は、こんなにも安くない───!
「認められる訳、ないやろうがァァァァァッ─────!!!!」
虚空に木霊する憤怒の咆哮。
彼──伏黒甚爾以外ならば誰でも良かった。
甚爾と同類の強者でも、かねてより見下し続けた非呪術師や女だろうと。
口汚い不平不満や文句を口にしつつも、最終的には受容して見せただろう。
しかし、魘夢は禁忌を侵した。
蛆虫の如き醜き呪霊と成り果てても、変わる事なく抱いた澄み渡る様な純真な夢を壊してしまった。
行き場を失った悍ましき呪いは、それを破壊した張本人へと襲い来る結果となる。
彼──伏黒甚爾以外ならば誰でも良かった。
甚爾と同類の強者でも、かねてより見下し続けた非呪術師や女だろうと。
口汚い不平不満や文句を口にしつつも、最終的には受容して見せただろう。
しかし、魘夢は禁忌を侵した。
蛆虫の如き醜き呪霊と成り果てても、変わる事なく抱いた澄み渡る様な純真な夢を壊してしまった。
行き場を失った悍ましき呪いは、それを破壊した張本人へと襲い来る結果となる。
「…どうでもええわ、何もかも」
家の栄華、認めがたき紛い物への復讐心、術師をしての尊厳。
そして果せず終いの向こう側で待つ者達と並び立つ宿願。
直哉の中で渦巻く欲望、その全ては解放された怒りと共に、彼方へと消え去った。
最後に残ったのは黒き呪い、憧れを穢した女神気取りへの報復。
そして果せず終いの向こう側で待つ者達と並び立つ宿願。
直哉の中で渦巻く欲望、その全ては解放された怒りと共に、彼方へと消え去った。
最後に残ったのは黒き呪い、憧れを穢した女神気取りへの報復。
「全部や───此処に在る全て、最高速で潰したる」
究極の天与を持った肉体が破壊へと行き着くのは、逃れられぬ因果なのか。
人を呪わば穴二つ。
愚図共が俺を呪うのであれば、返礼は死さえ生温い呪詛返し。
呪霊らしく、呪術師らしく、神気取りに特級の呪いを贈り付けてやろう。
己の手で辿り着かねばならなかった神域を穢した報いを与えてやる。
殺戮遊戯での優勝が最短距離だと言うならば、従うまで。
俺の走りを止めたければ、現代最強でも連れて来い。
それ以外が最強の往く道を塞ぐなど叶わない。否、俺が赦さない、許されない。
全てを破壊すべく、新たな誕生した鬼人は疾走を開始した。
人を呪わば穴二つ。
愚図共が俺を呪うのであれば、返礼は死さえ生温い呪詛返し。
呪霊らしく、呪術師らしく、神気取りに特級の呪いを贈り付けてやろう。
己の手で辿り着かねばならなかった神域を穢した報いを与えてやる。
殺戮遊戯での優勝が最短距離だと言うならば、従うまで。
俺の走りを止めたければ、現代最強でも連れて来い。
それ以外が最強の往く道を塞ぐなど叶わない。否、俺が赦さない、許されない。
全てを破壊すべく、新たな誕生した鬼人は疾走を開始した。
【禪院直哉@呪術廻戦】
[身体]:伏黒甚爾@呪術廻戦
[状態]:健康、主催への怒り(極大)
[装備]:絶刀・『鉋』@刀語
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:全て潰す
1:甚爾君を穢したクソアマ共を皆殺しにする。
2:俺を見下し切ったアバズレ共は絶対に呪い殺す。
3:1、2の為に参加者も全員殺す。甚爾君の身体で負けるなんてあったらいかんのや
[備考]
※参戦時期は呪霊として祓われた後
[身体]:伏黒甚爾@呪術廻戦
[状態]:健康、主催への怒り(極大)
[装備]:絶刀・『鉋』@刀語
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:全て潰す
1:甚爾君を穢したクソアマ共を皆殺しにする。
2:俺を見下し切ったアバズレ共は絶対に呪い殺す。
3:1、2の為に参加者も全員殺す。甚爾君の身体で負けるなんてあったらいかんのや
[備考]
※参戦時期は呪霊として祓われた後
※禪院甚壱の支給品は死体の傍に放置してあります
【絶刀・鉋@刀語】
『世界の何よりも固き、折れず曲がらぬ絶対の刀』
天才刀鍛冶四季崎記紀が創り出した刀の内、極めて完成度の高い十二本の刀、「完成形変体刀」が一本。
頑丈さに重きを置かれ、どの様な扱いをしようと決して折れず、曲がれず、刃こぼれ一つ起さない壊れずの絶剣。
『世界の何よりも固き、折れず曲がらぬ絶対の刀』
天才刀鍛冶四季崎記紀が創り出した刀の内、極めて完成度の高い十二本の刀、「完成形変体刀」が一本。
頑丈さに重きを置かれ、どの様な扱いをしようと決して折れず、曲がれず、刃こぼれ一つ起さない壊れずの絶剣。
190:悪刀 惡金は忍ばない | 投下順に読む | 192:リリィとして生きた少女 |
GAME START | 禪院甚壱 | GAME OVER |
GAME START | 禪院直哉 | 36:君は完璧で究極のフィジカル |