「そうじゃないんだよなぁ。」
プロフィールを見終えて、げんなりとした存在がいた。
人型であるといえば人型なのだが、同時に人間離れしている姿だ。
白と紫の鎧のような肌が目立ち、長い尻尾や黒い角が目立つ存在。
宇宙人。そう言うのが正しいだろう姿をしているのはただの人間だ。
いや、人間ではあるのだが非日常的なことは過ごしていた人物ではある。
北岡秀一。元の世界では有名にして悪徳とされる弁護士だ。
人型であるといえば人型なのだが、同時に人間離れしている姿だ。
白と紫の鎧のような肌が目立ち、長い尻尾や黒い角が目立つ存在。
宇宙人。そう言うのが正しいだろう姿をしているのはただの人間だ。
いや、人間ではあるのだが非日常的なことは過ごしていた人物ではある。
北岡秀一。元の世界では有名にして悪徳とされる弁護士だ。
「あのさー、俺が求めてるのは『不老不死そのもの』であって、
『不老不死を求めてる奴』じゃないし、宇宙最強じゃないんだよ?」
『不老不死を求めてる奴』じゃないし、宇宙最強じゃないんだよ?」
病に侵された自分と同じように病弱と言うわけではないが、
不老不死を求める惑星の地上げ屋の元締めとも言える存在、フリーザ。
とんだスケールのでかいプロフィールは少しばかりは唖然としてしまう。
ミラーワールドで繰り広げるバトルロワイアルなど本当にちっぽけなレベルだ。
彼の今の身体はそれなのだが、なんともちぐはぐな状態で溜め息しか出てこない。
不老不死を願ってライダーバトルに挑んだのに、同じ状態では意味がないではないか。
惑星を破壊できる身体ではあるので、殺し合いと言う点においては大当たりの次元ではない。
それでも、求めているものはそこじゃない。宇宙最強すら求めるぐらいの永遠の命なのだから。
しかも、今更この身体だ。もうちょっと前だったら嬉々としてやってたと言うのに、
もう彼は戦いを降りた。今更永遠の命が手に入りますと言われても遅かった。
僅かな余命を自由に生きる。その方向を選んでしまったから。
不老不死を求める惑星の地上げ屋の元締めとも言える存在、フリーザ。
とんだスケールのでかいプロフィールは少しばかりは唖然としてしまう。
ミラーワールドで繰り広げるバトルロワイアルなど本当にちっぽけなレベルだ。
彼の今の身体はそれなのだが、なんともちぐはぐな状態で溜め息しか出てこない。
不老不死を願ってライダーバトルに挑んだのに、同じ状態では意味がないではないか。
惑星を破壊できる身体ではあるので、殺し合いと言う点においては大当たりの次元ではない。
それでも、求めているものはそこじゃない。宇宙最強すら求めるぐらいの永遠の命なのだから。
しかも、今更この身体だ。もうちょっと前だったら嬉々としてやってたと言うのに、
もう彼は戦いを降りた。今更永遠の命が手に入りますと言われても遅かった。
僅かな余命を自由に生きる。その方向を選んでしまったから。
「しかも、これじゃあ令子さんの約束に間に合わないだろ。
俺がこんな恰好で行ったら、絶対ドン引きされちゃうよ?
いや、スクープにはするかな? 絶対されたくないけどさ。」
俺がこんな恰好で行ったら、絶対ドン引きされちゃうよ?
いや、スクープにはするかな? 絶対されたくないけどさ。」
余命幾ばくもない中、アプローチを続けた相手と食事の約束を取り付けた。
今までずっと自分を毛嫌いしていた彼女が、珍しくOKしてくれたのだ。
この機会をすっぽかすなど言語道断───まあ、眠るように事務所で命を落としたので、
どちらにせよ行けるものではなかったことについてはなんとなく理解はしているが。
今までずっと自分を毛嫌いしていた彼女が、珍しくOKしてくれたのだ。
この機会をすっぽかすなど言語道断───まあ、眠るように事務所で命を落としたので、
どちらにせよ行けるものではなかったことについてはなんとなく理解はしているが。
ライダーバトルからも降りたと言うのに結局またも殺し合い。
今度はもっと短い時間制限まで設けられて呆れるしかなかった。
戦いから降りても戦い。永遠にライダーバトルが続くような感覚。
宿敵の浅倉ならさぞ喜ぶだろう。いたのならきっと凶悪で強力な身体に違いない。
今度はもっと短い時間制限まで設けられて呆れるしかなかった。
戦いから降りても戦い。永遠にライダーバトルが続くような感覚。
宿敵の浅倉ならさぞ喜ぶだろう。いたのならきっと凶悪で強力な身体に違いない。
「……はぁ。」
とりあえずもう戦いを降りたんだから休ませてくれないか。
仮に殺し合いを終えても、元の身体に戻っても結局病で死ぬ。
かといって、今更不老不死を求めて優勝を目指すような気もない。
宇宙の帝王なんてとんでもない身体なのに、公園のベンチに座っている。
余りにもシュールな光景の中、背後から足音が聞こえて視線を向けた。
仮に殺し合いを終えても、元の身体に戻っても結局病で死ぬ。
かといって、今更不老不死を求めて優勝を目指すような気もない。
宇宙の帝王なんてとんでもない身体なのに、公園のベンチに座っている。
余りにもシュールな光景の中、背後から足音が聞こえて視線を向けた。
「隣、いいだろうか?」
凡そ殺し合いにおける初対面の相手に対する発言ではないだろう。
それだけは分かる言葉を発しながら、白と紫の服に紫の仮面をつけた白髪の青年。
仮面越しでも随分端正な顔立ちをしているもので、寧ろ隠す理由があるか怪しい。
しかも仮面と言っても瞳は普通によく見える。仮面と言っていいのかさえ謎だ。
それだけは分かる言葉を発しながら、白と紫の服に紫の仮面をつけた白髪の青年。
仮面越しでも随分端正な顔立ちをしているもので、寧ろ隠す理由があるか怪しい。
しかも仮面と言っても瞳は普通によく見える。仮面と言っていいのかさえ謎だ。
「ああ、構わないとも。」
これも宇宙の帝王の声からありえないような言葉で返す。
元より公園のベンチ。所有物でもなんでないのだから。
青年は反対側の端へと座りこむと、沈黙が暫く続いた。
戦いに発展することもなく、ただ静かに時間が過ぎる。
元より公園のベンチ。所有物でもなんでないのだから。
青年は反対側の端へと座りこむと、沈黙が暫く続いた。
戦いに発展することもなく、ただ静かに時間が過ぎる。
「戦わないのかい?」
「戦っても、生き残れそうにないからな。」
だろうな、とは内心で北岡は思う。
こっちは宇宙の帝王の身体だ。使いこなせずとも、
そんじょそこいらの連中に後れを取ることはないだろう。
けどそんな情報を提供することなく話を進めていく。
こっちは宇宙の帝王の身体だ。使いこなせずとも、
そんじょそこいらの連中に後れを取ることはないだろう。
けどそんな情報を提供することなく話を進めていく。
「もしかして、外れの身体か?」
「いや。強さは雑兵を無双できるぐらいの一騎当千でもあるようだ。」
「……それなら多少は頑張れるんじゃないのか?」
いやそれでもこっちには無理だとは思うが、
とは思いつつも念の為相槌を打つように話を続ける。
とは思いつつも念の為相槌を打つように話を続ける。
「無理に戦えば、血反吐を吐くほど病弱な身体でもあるらしい。
元の身体と同じだ。私は、戦う程死期が近づく運命にあるようだ。」
元の身体と同じだ。私は、戦う程死期が近づく運命にあるようだ。」
ああ、そりゃすまない、手遅れだなと北岡は気づく。
長期戦になれば、スタミナ切れで負けるのは目に見える。
三日想定の戦いだ。そんな身体では。いくら一騎当千でも無理だ。
彼だけ強い身体が支給されてないのは、自分自身がその証明となる。
惑星を破壊できる、人類数十億を即座に皆殺しできると比べれば。
もっとも、そんな力が発揮できるような状態ではないようではないが。
こんな時間制限の月をも容易に破壊できる身体を支給してるのだから、
弱体化は勿論のこと、使いこなせないだろうと踏んでの事なのは分かる。
ビームも出せると思えば、指先が光るだけだしせいぜいタバコ程度の役割だ。
長期戦になれば、スタミナ切れで負けるのは目に見える。
三日想定の戦いだ。そんな身体では。いくら一騎当千でも無理だ。
彼だけ強い身体が支給されてないのは、自分自身がその証明となる。
惑星を破壊できる、人類数十億を即座に皆殺しできると比べれば。
もっとも、そんな力が発揮できるような状態ではないようではないが。
こんな時間制限の月をも容易に破壊できる身体を支給してるのだから、
弱体化は勿論のこと、使いこなせないだろうと踏んでの事なのは分かる。
ビームも出せると思えば、指先が光るだけだしせいぜいタバコ程度の役割だ。
「───だからと言って、私は死にたいわけではないんだ。」
彼は野心はあるにはあったが、別に大それたことは考えてなかった。
ただ、同じように寿命の短い同胞と共に寿命が延びる場所を目指しただけだ。
多大な犠牲を、嘗ての同胞すら断腸の思いで手にかけて、最後にはヴァルキュリアも倒して。
古代文明の遺産へと手を伸ばそうと必死に足掻いた。生きたい、それだけの夢を目指し。
何処までも希望なき生。せめて最期ぐらいは安寧を求めた果てが、この戦いである。
自分の死に、運命に抗う手段すら行使することを許されなかった。
ただ、同じように寿命の短い同胞と共に寿命が延びる場所を目指しただけだ。
多大な犠牲を、嘗ての同胞すら断腸の思いで手にかけて、最後にはヴァルキュリアも倒して。
古代文明の遺産へと手を伸ばそうと必死に足掻いた。生きたい、それだけの夢を目指し。
何処までも希望なき生。せめて最期ぐらいは安寧を求めた果てが、この戦いである。
自分の死に、運命に抗う手段すら行使することを許されなかった。
「死にたくない、ね。」
不老不死を求めたから分かるものだし、
仮面越しの瞳は今まで見続けてきたものだ。
高い医療費を払えず、満足な治療を受けられない病人のそれと同じ。
どうしようもないどん詰まりの中、それでも生きたいと願った者達。
だからなのだろうか、ちょっとばかりシンパシーと言うものはある。
仮面越しの瞳は今まで見続けてきたものだ。
高い医療費を払えず、満足な治療を受けられない病人のそれと同じ。
どうしようもないどん詰まりの中、それでも生きたいと願った者達。
だからなのだろうか、ちょっとばかりシンパシーと言うものはある。
「ま、身体が病弱だって言うなら……ちょっとだけ手伝ってあげるよ。」
少しだけやる気が出てきた。
ベンチから席を立ちながら数歩歩く。
キュピ、キュピと靴ではなく裸足ゆえに独特な足音だ。
ベンチから席を立ちながら数歩歩く。
キュピ、キュピと靴ではなく裸足ゆえに独特な足音だ。
「……いいのか? 払えるものなんてない。支給品にも金目になるものもない。」
「ああ、いいよ。特別料金として今回だけただで。
優勝か脱出か、どっちかは別としてお前を生かしてやるさ。」
優勝か脱出か、どっちかは別としてお前を生かしてやるさ。」
北岡は決していい人間ではない。
彼に弁護されることは自分達は黒ですと認めるようなもの。
それぐらいにとんでもないことをして無罪を勝ち取る弁護士だ。
法外な金もぶんどるし、恨みを買うのは日常茶飯事と言ってもいい。
けれど、彼は同じように病に苦しむ人間に対しては別で善良な人物だ。
治療費が払えない病人の為に、大金をポンと匿名で寄付するぐらいに。
法外な金をせびっているのはその為でもあったりする。
彼に弁護されることは自分達は黒ですと認めるようなもの。
それぐらいにとんでもないことをして無罪を勝ち取る弁護士だ。
法外な金もぶんどるし、恨みを買うのは日常茶飯事と言ってもいい。
けれど、彼は同じように病に苦しむ人間に対しては別で善良な人物だ。
治療費が払えない病人の為に、大金をポンと匿名で寄付するぐらいに。
法外な金をせびっているのはその為でもあったりする。
「会ったばかりの人間を、何故助けようと思える?」
名前も、出自も、まだ何一つ分からない。
ただ日常で席が偶然隣だっただけのような間柄。
自分が、ただ心の弱い人間を装ってるだけかもしれない。
そんな可能性だってあるのに何故そんな行動に出られるのか。
ただ日常で席が偶然隣だっただけのような間柄。
自分が、ただ心の弱い人間を装ってるだけかもしれない。
そんな可能性だってあるのに何故そんな行動に出られるのか。
「弁護士は、会ったばかりの人間を弁護する仕事だからだよ。
さて、この北岡弁護士の弁護ならぬ援護を受けるおたくの名前は?」
さて、この北岡弁護士の弁護ならぬ援護を受けるおたくの名前は?」
「……名前はない。あるとするなら───エレクトロゾルダートと言う総称ぐらいだ。」
エレクトロゾルダート、直訳すると電気の兵士。
使い捨ての戦士にあてがわれた、哀れなクローン兵士の総称。
使い捨てられ、最後は戦車の材料行きの存在などに固有の名前などない。
使い捨ての戦士にあてがわれた、哀れなクローン兵士の総称。
使い捨てられ、最後は戦車の材料行きの存在などに固有の名前などない。
「じゃあ君───今からゾルダで。」
「え。」
突然の名前に困惑する。
ゾルダ。兵士の意味は変わらない。
けれど、何故だか悪い気はしなかった。
兵士だからゾルダではない。自分だからこそゾルダの名前を賜ったような。
何故だか、そんな気がしてならなかったのだ。
ゾルダ。兵士の意味は変わらない。
けれど、何故だか悪い気はしなかった。
兵士だからゾルダではない。自分だからこそゾルダの名前を賜ったような。
何故だか、そんな気がしてならなかったのだ。
「何か、その名前に思い入れがあるのか?」
「まあ、ちょっとね。」
別に吾郎ちゃんだけじゃないよな。
俺とずっと戦ってきたのは、貰い物だとしてもあいつでもあるわけだし。
なんてノスタルジックなことを考えながら、北岡はそのまま歩きだし、
ゾルダの名前を貰った名のある兵士は後ろへとついていく。
俺とずっと戦ってきたのは、貰い物だとしてもあいつでもあるわけだし。
なんてノスタルジックなことを考えながら、北岡はそのまま歩きだし、
ゾルダの名前を貰った名のある兵士は後ろへとついていく。
【北岡秀一@仮面ライダー龍騎】
[身体]:フリーザ@ドラゴンボール
[状態]:ちょっと無気力でナイーヴ
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]基本方針:今更不老不死求めても、ねぇ。
1:かといって殺し合い抗って死にたいかって言うのも、なぁ。
2:病人には優しいつもりだよ、俺は。
3:とりあえず今はゾルダ(エレクトロゾルダート)を弁護ならぬ援護。
4:今から君(エレクトロゾルダート)、ゾルダね。
5:浅倉がもしいたら決着をつける。こればかりは人生の染みだよ。
[身体]:フリーザ@ドラゴンボール
[状態]:ちょっと無気力でナイーヴ
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]基本方針:今更不老不死求めても、ねぇ。
1:かといって殺し合い抗って死にたいかって言うのも、なぁ。
2:病人には優しいつもりだよ、俺は。
3:とりあえず今はゾルダ(エレクトロゾルダート)を弁護ならぬ援護。
4:今から君(エレクトロゾルダート)、ゾルダね。
5:浅倉がもしいたら決着をつける。こればかりは人生の染みだよ。
[備考]
※参戦時期はTV版、ソファで眠った後(死亡かどうかはお任せします)。
※肉体の参戦時期は悟空に敗れてからですが、肉体はメカではありません。
姿は第一形態です。時間が経てば形態を変えられます。
※尋常じゃないレベルで戦闘力が落ちています。
並の人間でも格闘戦で負ける恐れがあり、気も指先からライターレベルしか出せません。
※参戦時期はTV版、ソファで眠った後(死亡かどうかはお任せします)。
※肉体の参戦時期は悟空に敗れてからですが、肉体はメカではありません。
姿は第一形態です。時間が経てば形態を変えられます。
※尋常じゃないレベルで戦闘力が落ちています。
並の人間でも格闘戦で負ける恐れがあり、気も指先からライターレベルしか出せません。
【エレクトロゾルダート@エヌアイン完全世界】
[身体]:竹中半兵衛@戦国BASARAシリーズ
[状態]:病
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]基本方針:生きたい。だが戦うのは……
1:彼(北岡)と行動する。
2:必要なら戦うが……不安だ。
[身体]:竹中半兵衛@戦国BASARAシリーズ
[状態]:病
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×1~3
[思考・状況]基本方針:生きたい。だが戦うのは……
1:彼(北岡)と行動する。
2:必要なら戦うが……不安だ。
[備考]
※参戦時期はヴァルキュリアを倒した後、
それを倒したエレクトロゾルダートの個体です。
※肉体の参戦時期、媒体は現時点では不明。
アニメ、ゲームどちらの媒体であっても問題ありませんが、
ゲームはBASARA4(および皇)、アニメはjudgeend以外でお願いします。
※無理に戦えば吐血して死期が早まります。
※名簿にはエレクトロゾルダートと表記されますが、
北岡からはゾルダと言う名前を貰いました。
※参戦時期はヴァルキュリアを倒した後、
それを倒したエレクトロゾルダートの個体です。
※肉体の参戦時期、媒体は現時点では不明。
アニメ、ゲームどちらの媒体であっても問題ありませんが、
ゲームはBASARA4(および皇)、アニメはjudgeend以外でお願いします。
※無理に戦えば吐血して死期が早まります。
※名簿にはエレクトロゾルダートと表記されますが、
北岡からはゾルダと言う名前を貰いました。
199:未・完・優・真 | 投下順に読む | 201:今はただ、この一瞬を。 |