月明かりをスポットライトにして影を伸ばす男が一人。
死人のように青白い肌と、その異常な体躯をもつその肉体は、常人の目から見てあまりにも異質。
そしてかの男の周囲では、見た目なぞよりはるかに異常な現象が起き始めた。
おお見よ、月に照らされ男の足元より伸びた影法師が、風船のごとく膨らみ厚みを得たかと思えば、
地面より立ち上がり、人のごとき実体を形成し始めたでは無いか。
かくして、影法師が大地を二本の足で踏みしめるという世にも奇妙な光景が出来たわけだが、
それを作り出した者こそ、冒頭で挙げた男の――特殊なこの舞台に合わせて言うのであれば、
男の身体側となっている者、「ゲッコー・モリア」の持つ能力であった。
カゲカゲの実と呼ばれる悪魔の実を食べたことにより、ゲッコー・モリアは影を実体化し操る能力を持っているのである。
さて、そのような男の肉体に、――これまたこの舞台に合わせて言えば、精神側となっている者は、オマツリ男爵と呼ばれていた。
ゲッコー・モリアと同じ海に、しかし異なる時代に存在した、レッドアローズ海賊団を率いた船長である。
死人のように青白い肌と、その異常な体躯をもつその肉体は、常人の目から見てあまりにも異質。
そしてかの男の周囲では、見た目なぞよりはるかに異常な現象が起き始めた。
おお見よ、月に照らされ男の足元より伸びた影法師が、風船のごとく膨らみ厚みを得たかと思えば、
地面より立ち上がり、人のごとき実体を形成し始めたでは無いか。
かくして、影法師が大地を二本の足で踏みしめるという世にも奇妙な光景が出来たわけだが、
それを作り出した者こそ、冒頭で挙げた男の――特殊なこの舞台に合わせて言うのであれば、
男の身体側となっている者、「ゲッコー・モリア」の持つ能力であった。
カゲカゲの実と呼ばれる悪魔の実を食べたことにより、ゲッコー・モリアは影を実体化し操る能力を持っているのである。
さて、そのような男の肉体に、――これまたこの舞台に合わせて言えば、精神側となっている者は、オマツリ男爵と呼ばれていた。
ゲッコー・モリアと同じ海に、しかし異なる時代に存在した、レッドアローズ海賊団を率いた船長である。
「ゲッコー・モリア、元ゲッコー海賊団船長、現スリラーバーグ海賊団船長。
ふん、おかしな能力を使えるとは思ったが、やはり海賊だったか。」
ふん、おかしな能力を使えるとは思ったが、やはり海賊だったか。」
自身の能力の確認のため、肉体のプロフィールを確認したが、海賊であることを知り鼻で笑う。
さらには、ゲッコー海賊団は、新世界の航海で全ての仲間を失ったことを知り、ざまあみろ、とまで考えている。
オマツリ男爵は、仲のいい海賊を何よりも嫌う。
かつて自分たち海賊団の仲間たちが、海の藻屑と消えたときから、彼の心は狂い初め、
海賊の仲間割れを何よりも好む狂人と成り果てた。
さらには、ゲッコー海賊団は、新世界の航海で全ての仲間を失ったことを知り、ざまあみろ、とまで考えている。
オマツリ男爵は、仲のいい海賊を何よりも嫌う。
かつて自分たち海賊団の仲間たちが、海の藻屑と消えたときから、彼の心は狂い初め、
海賊の仲間割れを何よりも好む狂人と成り果てた。
だが、プロフィールのその先には興味深いことが書かれていた。
カゲカゲの実の力を応用した、不死の軍団を作り上げたという。
カゲカゲの実の力を応用した、不死の軍団を作り上げたという。
「他人の影を切り取り死体に入れることで、ゾンビの軍団を作った?」
死人の蘇生。常識にとらわれない悪魔の実の能力であるがそんな芸当も可能とは!
だが、読み進めていくうちに落胆する。確かに死体はゾンビとして動き出すが、
そこに宿る意思は入れた影の人格になる。
だが、読み進めていくうちに落胆する。確かに死体はゾンビとして動き出すが、
そこに宿る意思は入れた影の人格になる。
――すなわち、すでに死んだ者の意思をこの世に呼び戻すことはできない。
オマツリ男爵が望むのは、仲間たちの完全なる蘇生。
この場に連れてこられる前は、"死と再生の花"――リリー・カーネーションの力によって、仲間たちを蘇らせていた。
しかしそれには生け贄を捧げる必要があり、果たせなかった瞬間、また彼らは死者へと戻ってしまうだろう。
この場に連れてこられる前は、"死と再生の花"――リリー・カーネーションの力によって、仲間たちを蘇らせていた。
しかしそれには生け贄を捧げる必要があり、果たせなかった瞬間、また彼らは死者へと戻ってしまうだろう。
「ふん、この力で作り出すゾンビなぞ、蘇生の力としては論外だ。
私にはリリーの力のみで十分。……だが、リリーの力を上回り、皆を"完全に"蘇らせることが可能だとするのなら……」
私にはリリーの力のみで十分。……だが、リリーの力を上回り、皆を"完全に"蘇らせることが可能だとするのなら……」
カゲカゲの実、リリー・カーネーション、どちらの力を利用したとしても、仲間たちを真に蘇らせることは出来ない。
しかしオマツリ男爵は考える。この殺し合いの優勝者に与えられる【どんな願いでも叶えられる権利】とやらは、
仲間たちを完全に蘇らせる手段なのでは無いかと。
しかしオマツリ男爵は考える。この殺し合いの優勝者に与えられる【どんな願いでも叶えられる権利】とやらは、
仲間たちを完全に蘇らせる手段なのでは無いかと。
今のリリーによって維持された生活は、オマツリ男爵には不満は無い。
だがそれ以上の結果を見込めるのであれば……この催しも悪いものでは無い。
だがそれ以上の結果を見込めるのであれば……この催しも悪いものでは無い。
「この力を十全に使うのであれば、やはり強者の死体と影を手に入れたいところだ。
見かけ次第襲いかかるより、集団の中に入り不意を突くほうが安全かつ多くの成果を得られそうだが、ふむ……」
見かけ次第襲いかかるより、集団の中に入り不意を突くほうが安全かつ多くの成果を得られそうだが、ふむ……」
失った仲間を取り戻すため、他の命を犠牲に仲間を蘇らせた海賊と。
もう仲間を失わないために、消して死ぬことの無い仲間を作り出した海賊と。
これから自分が歩む血染めの道を考えつつ、ひとりの海賊は歩きはじめた。
もう仲間を失わないために、消して死ぬことの無い仲間を作り出した海賊と。
これから自分が歩む血染めの道を考えつつ、ひとりの海賊は歩きはじめた。
【オマツリ男爵@ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島】
[身体]:ゲッコー・モリア@ONE PIECE
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:優勝して仲間を生き返らせる。
1:他参加者の影と、死体を集めてゾンビを作る。
2:死体を集めるために、今後の動向を考える
[備考]
※参戦時期は少なくとも麦わらの一味の地獄の試練を始めてからです。
そのため映画の時期の麦わらの一味とは面識があります。
※本ロワではカゲカゲの能力で影を入れて作ったゾンビは、精神側の人格が宿ります。
[身体]:ゲッコー・モリア@ONE PIECE
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:優勝して仲間を生き返らせる。
1:他参加者の影と、死体を集めてゾンビを作る。
2:死体を集めるために、今後の動向を考える
[備考]
※参戦時期は少なくとも麦わらの一味の地獄の試練を始めてからです。
そのため映画の時期の麦わらの一味とは面識があります。
※本ロワではカゲカゲの能力で影を入れて作ったゾンビは、精神側の人格が宿ります。
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