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  • シン・チェンジロワイアル@ ウィキ
  • I'll Face Myself -孤独の唄-

シン・チェンジロワイアル@ ウィキ

I'll Face Myself -孤独の唄-

最終更新:2023年09月30日 01:10

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だれでも歓迎! 編集
結論から言えば、泉研は焦りすぎた。
出会ったばかりで、敵かどうかもわからないメトロン星人やゾーフィに襲い掛かるというのは、一見すると気狂いのように映るだろう。
しかし、研の立場から見れば何らおかしなことはない。
彼にとって、異星人とは攻撃的で危険な存在なのだ。警戒してしまうのも無理はないだろう。
偏見といえばそうなのだが、研は異星人との相手をジュラル星人としかしたことがない。
彼らへの対応について、殲滅と言う過激な方法しか知らないのだ。

ジュラル星人の地球侵略は少なくとも50年前から始まっている。10歳児である研が産まれるずっと昔からだ。
正義とはその時代や与えられた立場によって変わるもの。
一昔前は問題無かった事柄が、時が経ちタブーとなることもあれば、逆に緩和されるなんてことも珍しくない。
現代から見れば、過剰とも思えるチャージマン研の正義であるが、彼の生きた時代ではこれが普通である。
卑劣な手を使い、2074年の地球のさらに500年先の科学力を持つジュラル星人を相手にするうえでは、地球人としても強硬な対処手段をとるほか無い。
長年侵略という恐怖に脅かされた近未来の地球には、そういう文化や考え方が根付いてしまっているし、研もそんな環境の中で育ってきてしまった。
よって、他者を傷つけるかもしれない危険な存在は、即座に倒さねばいけないと普段通りの判断してしまったのだ。

もしも。
彼の隣に誰かが居れば、もう少し冷静で的確な判断も行えたかもしれない。
泉研は時に冷酷な判断を下すが、人の話は聞くし人間的な感情も持っている。
キャロンの言葉を聞いて暴れまわる大仏への攻撃を中止したこともある。

あるいは別世界の泉研が出会ったアポロ星人のリリーのように、異形の姿をしていても他人の身を案じる優しい心を持つ異星人を知っていたのなら、メトロン星人達と一時的な同盟を組むことも選べたのだろう。
かつてアイアン星という共通の敵を前に、ジュラルの魔王とのつかの間の握手を築きあげたように。

「……ガハッ」

だけど、過ぎ去りし時はもう戻らぬ。

血を吐き、地に伏せる。
こうしている間にも命が燃え尽きてゆく。
胃ガンとは自覚症状が少なく、症例が出たときには既に手遅れであるケースが多い。
そのため定期検診により早期発見が重要視される。早期がんあれば90%以上は治療により完治できるのだ。
しかし、自分が無敵だと思いこみ、数年間健康診断を受けずにいた句楽の身体は時すでに手遅れ。
吐血という症状が出てしまっている時点で、すでに末期段階だ。
胃付近の激痛のみならず、出血が続くことによる貧血、倦怠感、吐き気、胸やけといった症状。
加えて胃の周りにある肝臓や腸といった組織への浸潤もしている可能性が高い。
これ以上進行が進むとガン細胞が血液やリンパ液の流れに乗り、脳へと転移し死に至る場合もある。
気付いたときにはもう手遅れ、後悔したところで選択をやりなおすのは不可能。
その苦しさは過去に受けたキチガイレコードすらも上回る。
それが最高医学をもってしても治療不可能な、ウルトラ・スーパー・デラックスガン細胞による地獄の苦しみだった。

「……キャ、ロン……バリ、カン……ママ」

死を目前にして、脳に浮かぶのは家族のこと。
光の無い森の中、身体が自由に動かず、刻一刻とせまる死。
死の恐怖は誰にとっても共通だ。
どれだけ強い装備や肉体を持っていても関係ない。
10歳の子供にとってはあまりにも過酷すぎる状況。
この世界において、研は孤独だった。

「……パパ、たすけて」

それはチャージマン研ではなく、ただの泉研としての弱音。
医者である父がこの場にいるのであれば、治療法はあった。
句楽が生きた時代よりも遥かに医療が発達した近未来の科学ならば、ガン細胞を消滅させるアトスメヒによる光線治療も可能だっただろう。

「ム、死にぞこないか」

がさり、と音を立てて人影が近づく。
懐中電灯の光りが見えたかと思えば、人と思えぬ7m近い巨漢がシルエットとして映る。
死人のような青白い肌に、アンバランスな体系。
その身体は七武海の一人、ゲッコー・モリア。
精神として宿る者はオマツリ男爵。

「……誰だ……お前は……ジュラル星人の仲間か」

その瓢箪のような細長い外見から、研はジュラルのような異星人だと判断した。
咄嗟にアルファガンを構えんと、立ち上がる。
病に犯された研にとってはそれだけで、体が震え、呼吸が不規則になり、視点が定まらず、真っ直ぐに立てなくなるほどの苦しみだった。
だけどその目にはまだ光が宿っている。
全てのジュラル星人を殲滅させるという、チャージマン研として地球のため、全人類のため戦うと決めた日から変わらないケツイの光だ。

「寝たままで構わん、どのみちすぐに永遠の眠りにつくだろうからな」

影法師(ドッペルマン)を傍らにおき、オマツリ男爵は思案する。
この場で研に出来るのは『殺してゾンビの肉体として確保』するか、『生かしたまま影を切り取り、自分の身体に取り込む』かだ。
どちらを選ぶにせよ相手が瀕死であるというのは、好都合だった。

これまでの一時間で死亡した参加者達は先の放送で顔が知られてしまった。
影を入れてゾンビとして仕立て上げても、死んだはずの参加者を連れているとなれば、どうしても注目を浴びてしまう。
手札は欲しいが、序盤から目立ちたくはない。
オマツリ島の秘密を何十年も隠し、幾多の海賊達を騙してきたほどのしたたかな男爵である、手の内が知られるような事は避けたい。
ここで『殺してゾンビの肉体として確保』してしまうのなら、影を入れたとしても次の放送までは怪しまれにくい。

一方の『生かしたまま影を切り取り、自分の身体に取り込む』だが、これには、残った本体を無力化する必要が出てくる。
影が存在するには、本体が生きていなければいけないというルールがあるためだ。
それに切り取った後の本体は太陽の光を浴びると消滅してしまい、合わせて影も消えてしまう。
その為、切り取った後の本体は生かさず殺さずの状態で日の当たらない場所に封じ込むことが望ましい。
本来のゲッコー・モリアが、抜け出すことが難しく日の当たらない”魔の三角地帯”に本体を流していたように。

(フム、ならばゾンビの実験といくか)

どのみち研の命は長くない。
持って数時間、長くても今日を超えられるかどうかといったところだろう。
影を切り取っても、すぐに死んでしまい無駄になる。
故にここで殺して死体として確保しておくことを選んだ。

「”欠片蝙蝠(ブリックバット)”」

影法師が砕け散り、一粒一粒が蝙蝠へと変化。
研の全身を噛みちぎらんと襲い掛かる。

「クッ、瀕死を……狙う、とは……卑劣な、やつめ」

震える標準を必死に抑えながら、研は駆除するように欠片蝙蝠を一体一体アルファガンで狙撃していく。
さながらジュラル星人に改造された蝶、サンダナパレス・アグリアスを相手にしたときのように。

「無駄なことよ」

どれだけ光線を撃ち込んでも欠片蝙蝠には通じない。
影とは光ある場所に生まれるもの、光線を浴びせたところで攻撃には繋がらない。
光線が当たった瞬間、欠片蝙蝠は飛沫となり受け流し、飛び散らせても即座に集まる。
ならば次はこれだとベルトが回り出す。

「ビジュームベルト!」

広範囲を纏めて攻撃するベルトの回転。
周囲のジュラル星人を纏めて吹き飛ばす程の竜巻ならば、たちまち欠片蝙蝠も辺りに散らばってゆく。

「ほう、なかなか面白い道具ではないか」

盾となる影が居なくなった隙を付き、なけなしの体力でオマツリ男爵の胸元へと駆ける。
USDマンの拳はビルの壁をも破壊するほどの威力。
モリアほどの巨体であれ、当たれば致命傷となるだろう。

「何っ」

当たったはずの拳はゴムを殴ったようにボンと跳ね返される。
攻撃を受けたのは、先程散らばったはずの影法師だ。

「どこを見ている」

研は知らぬことだが、本体と影法師の位置はいつでも入れ替えられる。
攻撃の当たる直前、散らばった蝙蝠達を影法師へと戻し転移した。

「クッ……お前」

影法師をどうにかせねば、オマツリ男爵に攻撃が届くことはない。
しかし、研がそれを理解しても対処は不可能。
USDマンの肉体は確かに最強であるが、影法師もまた最強の盾。
ルフィの銃乱打に対して全て反応し、受け止められたほど。
一対一であるならば、これほど厄介なものは無い。
研に備わったどんな武装や超能力も無意味だ。
結果として、何も有効打の無いままに体力だけが減っていく。

「ハァッ、ハァ……」
「どうした?さっきのように惨めにパパにで助けを求めるか?だれも来んだろうがな」

病とは恐ろしいもの。
かのピッコロ大魔王を倒した孫悟空でさえも、心臓病を背負っていた時期は敵に苦戦を強いられたのだ。
どれだけ強い肉体でも、その力を発揮できなければ持ち腐れとなる。

「お前達……ごとき、僕一人で……十分だ」
「とんだ強がりを……!」

ビルを壊せるパンチだろうと当たらなければ意味はない。
即座に影が盾となり、防がれる。
どれだけあがいても、その攻撃がオマツリ男爵に当たることは無い。

「ハァ……ハァ……ゲホッ」

戦いが長引くほど胃ガンによる苦しみは加速度的に増していく。
これまで研が経験してきた戦いはほとんど短期に終わるもの。早いときは1.5秒で終わる事すらもあった。
研は長期戦自体に慣れていない。
まさに最悪の相性である。
ついには手の握力すらも無くなっていき、アルファガンを落とす。
その隙を付き、飛び散った影が研の四方を囲んだ。

「”影箱(ブラックボックス)”」

箱のようになり、バタンと泉研を閉じ込める。
泉研がチャージマン研に変身するには光が必要だ。
どれだけ小さくてもいい。自然の光でなくてもいいし、刹那に消える火花程度の光でも構わない。
逆に言えば光が存在しない所では無力となるのだ。

「アッ!」

黄色い服が消滅し、USDと書かれた句楽健人の服へと戻る。
合わせてアルファガンとリジュームベルトもその機能を止める。
チャージマン研は、コスチュームの「V」の部分に光が当たらなくなると一切の機能が停止してしまう。
ジュラル星人との戦いでは一度も見ることの無かった弱点だが、今この瞬間に発生した。

「余計な手間をとらせおって」

ゲッコー・モリアの戦闘スタイルはゾンビを利用した他力本願であるが、素の戦闘能力も高い。
後の四皇たるカイドウやルフィと渡り合えるほどの力は持っている。
USDマンは世界一のヒーローではあるが、ゲッコー・モリアもまた世界に名を残したヴィランだ。
単純な実力で比較するならば、USDマンにも引けを取らない。
箱を抱えたまま、大きくジャンプ。
そのまま全体重を乗せ、蹴り飛ばすように地面へと研を叩きつける。

「ガ、ガハ……」

箱が割れ、血を吐き、そのまま研は倒れる。
頭を強く打った際、目立った外傷が無くてもその頭の中にはダメージが入っていることがある。
率直に言えばいわゆる脳震盪だ。
USDマンは無敵ではない。女性に頭部をハンマーで強打された際は、思わず頭を抑えてしまっていた。
外傷は負わなくても、衝撃が身体に全く伝わらない訳では無い。
それを成人女性の何百倍もの力を持つ七武海の手で、地球と言う大質量の物質に勢いよく叩きつけたのならばどうなるか。
USD脳細胞が大きく揺さぶられる。その世界一頑丈なUSD骨細胞の中で。
いくら頑丈な身体といえど、その構造自体は人間と同じ。
酒を飲めば酔うし、腹が減れば好物のラーメンやスシの出前を取らねばいけないし、ガンになれば死ぬ。
人体の共通弱点はUSDマンといえど通用する。

「いい機会だ、試すとしよう」

研に止めを刺さんと、オマツリ男爵は電気が書かれた星型のオブジェを取り出す。
握りしめると、頭の上に青白い炎が沸き上がった。
それは『コピーのもと』と言い、本来は星の戦士に能力を与えるためのものだ。
『プラズマ』の能力を得たオマツリ男爵は、発電した電気を弓矢の形へと変え研へ向けて放つ。
影を取り込むことで相手の能力をコピー出来るゲッコー・モリアの肉体は、その道具と相性が良かった。

「第一の矢、第二の矢」

狙いは研の足。
オマツリ男爵の放つ弓矢は、飛び道具が効かないゴム人間すらも岩に貼り付けに出来るほどの技術だ。
そこにプラズマアローという形無き電気の弓が組み合わさる。
微量ではあるが、人間の身体には電気を流れている。それはUSDマンであっても例外ではない。
ゆえに頑丈な句楽の身体でも、人間である限りはじくことは不可能。

「第三の矢、第四の矢」

次に両腕。四肢は塞がれた。
普段のUSDマンの力ならこの程度は拘束のうちにも入らないだろう。
病により思うような力が出せない今、抜け出すのには時間がかかる。
かと言って時間をかけては命が尽きる。
詰みだ。
手も足も出ず、武装も使えず。口を塞ぐ血の塊は、変装に必要なチャージングGOを叫ぶことを禁止する。
研の敗北は決まった。

「もはや、その格好では何も出来まい」

泉研は確かに強い。変装する前でも殺人ボクサー・タイガーMを倒せるほどの強者だ。
そこにジュラル星人を一撃で殺せる武装と、USDマンの頑丈な身体が上乗せされるのだ。
最強の矛と盾を合わせもつ研は、本来ならばこの殺し合いにおける最強の一角に入っただろう。
その力も発揮できなければ何の意味もない。

ある海賊団の船長は言った、『決してオマツリ男爵に一人で挑んではいけない、それこそが男爵の思うつぼ』だと。
言ってしまえば、泉研の運命は仲間の手を借りずに一人孤独に挑んでしまった時点で決まっていたのだ。

「ほう、句楽健人。『ウルトラ・スーパー・デラックスマン』か」

転がった研のタブレットを回収し、オマツリ男爵はその肉体のプロフィールを知る。
重火器や核ミサイルすらも通じない丈夫な体に加えて透視、怪力、飛行力といった多彩な能力を持つ。
核ミサイルというのは大海賊時代に生きる男爵には分からないが、頑丈な肉体なのはわかる。
ただしその代償か、末期がんに汚染され余命が非常に短い。

「……ふむ、丁度いいな」

肉体面の強さは先程までの戦いでおおよそわかっている。
病に犯されていようと、ゾンビの肉体とするならば何の問題もない。
すでに死んでいるゾンビであれば、むしろ唯一の弱点を顧みず全力で戦えるため相性は最高に良い。
影を取り込むよりは、死体として確保しておくのが良いだろう。
幸いオマツリ男爵の支給品には運搬用の道具があった。

「しかし、よくこんなものが入ったものだ」

取り出したのは、何人も乗り込めそうな大きな馬車だ。
明らかにデイバッグに入るわけがないサイズだが、悪魔の実という摩訶不思議な能力が知られている大海賊時代。そんなものもあるだろうと流す。
研の遺体は備品の棺桶の中に入れておけばいい。
誰かに怪しまれても、道中で見つけた遺体を元の世界で埋葬してやるつもりだったとでも言えば誤魔化しは効く。

「マ、マ……パ、パッ、キャロ……バリカ……ごめ……」

研の命は風前の灯火。
元々末期だったところに、過度の肉体負荷をかけたのだ、もう燃え尽きてゆく命だ。
急激な血圧の向上により強靭なUSD心臓から送り出される血液は、ボロボロの胃を自ら傷つける刃となる。
出血は収まらず、ポンプのように喉を込み上げる。
喉に絡み、気道を塞ぎ、持ち主を窒息させんとする。

「誰も来んと言ったら来ん。そのまま一人寂しく孤独に死んでいくがよい」

仲間などという人同士の繋がりを憎むオマツリ男爵にとって、その姿は愉悦だった。
だから気が緩んでいた。
背後にいた存在にも気付かなかったほどに。

「なんだ、これは」

不意にオマツリ男爵の体が痺れた。合わせて影法師の動きも止まる。
振り返ると、女の姿があった。
真っ暗な森の中のはずなのに、誰もが目を奪われていくほどの輝きを放っている。

「こんばんは!いえ、この身体ならジェルばんは!と言うべきでしょうか?」

まさに『救世主』。正義の味方である研ですらそんな言葉が浮かぶほどの一筋の光。
ハニートラップに引っかかり続けた研ですら、かわいいと思ってしまうほどの美貌。
インターネットの光たる天使がそこにいた。

「何をした、貴様」
「お取り込み中のところ申し訳ありません、少々お話を聞かせていただいても宜しいですか?」
「ロト」

スマートフォンから抜け出し、カメラちゃんはオマツリ男爵の周りを飛びまわる。
身体であるロトムは豊富な補助技と高い素早さを合わせ持つポケモン。
戦いの起点を生み出すのはお手の物だ。
ポケモンにはゲンガーやマーシャドー、ダークライのように、影に干渉出来る種族や『かげうち』のように影を武器とする技もある。
先ほど放った『でんじは』の麻痺効果はそういった相手の行動や技も封じる事がある。
同様にカゲカゲの力も満足に発揮出来なくなる。

「オレちゃんはヨーチューバーのブラックです。ご存じないですか?あのピカキンぐらいには有名ですよ。」

見た目は天使だが、中身は悪魔。
ソフトクリームのバニラのような、こっくりと甘く怪しげな雰囲気。
雰囲気だけでなく匂いすらも感じ取れそうであった。

「知らんな」
「だ、めだ……にげ……て」
「ええ、撮影が終わればそうさせてもらいます」

興が削がれたオマツリ男爵は、怒りのまま拳をカメラちゃんへと振るう。

「忌々しい光だ!」

しかし、カメラちゃんには当たらなかった。
複数人で強者を相手にする戦闘、いわゆるレイドバトルにおいて、攻略の決め手となるのはバフデバフだ。
麻痺の状態異常は行動不能だけでなく、相手の素早さを大幅に下げる効果がある。
そこに『かげぶんしん』を積めば回避は容易となる。

「逃げるのに邪魔ですね。カメラちゃんちょっとこれ持ってもらえます?」
「ロト」

デイバックをカメラちゃんに預け、ブラックは回避に専念。木々を介して走り回る。
その合間にカメラちゃんがオマツリ男爵へと接近し周りを飛び回り電気を放つ。ときに体当たりも織り交ぜ、陽動する。
不意打ちならともかく、小手先の技ではダメージに繋がらない。

「有効打ではないですか。ちょっとこれお借りしますね」

そうしてブラックが回収に向かったのは研が落としたアルファガン。
光がなければ使えないが、エネルギー代わりならばここにある。

「カメラちゃん!」
「ロトッ」

呼びかけと同時にカメラちゃんが戻り、アルファガンへと一旦取り憑き先を変える。
ロトムは機械に宿る事のできるポケモン。
その身体をもって、エネルギーをチャージする。
ブラックは木々を隠れ蓑に攻撃を回避し、タイミングを伺いつつ、オマツリ男爵へと狙いを付ける。

「ディスイズ炎ターテイメントォ!」

麻痺効果で影法師による防御が難しいタイミングを見計らい、アルファガンの光線がオマツリ男爵を包みこむ。
銃撃戦はブラックの得意分野だ。悪魔達が群雄割拠する魔界において、魔界フォトナランキング1位の座を取るほどに。

「やっ……たか?」
「死亡フラグを立てないでくださいね」

光線を浴びたオマツリ男爵は所々に焦げ跡が残っているが、まだ立っている。
七武海の一人が、光線一発程度で倒されるなどあり得ない。

「貴様……!」

男爵の身体からはバチバチと火花が上がっている。
最大まで高まったプラズマはシールド状となり身を包んでいる。
当たる直前に電気を纏ったことで光線の効果が弱まっていた。

「いくら小細工を尽くそうが、これで仕舞いだ」

お返しとばかりに、巨体を包んでいたシールドが巨大なエネルギーへと変わる。
ボール状に変え、回避出来ぬほど大きな『プラズマはどうだん』として放った。
回避しきれず、直撃したブラックを焼き尽くし、文字通り黒焦げの死体へと変えた。

「そん、な……!」

これで終わりだと、男爵は笑みを浮かべる。

「それ、シャドウちゃんです」

不意にオマツリ男爵の手足を鎖が縛り付けた。
デビルチェーン。ブラックが魔力で生み出す魔法の鎖である。

「実はオレちゃんも影使うのが得意なんですよね」

森の中から無傷のブラックが現れる。
焼け焦げた死体は、ブラックではなく偽物。
人呼んでシャドウちゃん。ブラックが自らの影から作り出した黒子である。
戦闘の合間に隙を見て入れ替わっていた。

「本当なら1000人ぐらい出せるんですけど、この身体で出せるのはたった"ひとり"が限界ってところです」

あらら困りましたもう使えませんwと、本来のインターネットエンジェルならば使うはずのない草まで生やして楽しげに笑う。
そうしてしばらく笑ったあと、スッと落ち着いた。
アルファガンによる射撃も通じず。シャドウちゃんによる身代わりも失った以上、不利なのはブラックだ。

「オレちゃんの見通しが甘かったみたいですね。君だけでも逃げてください」
「でも君が、モガッ」

ブラックは隠し持っていた仮面のようなものを取り出し、研の顔へと強引に被せた。

「君、一体何を!?」
「どうですか?多少は息がマシになったでょう?」

それは『モンゴルマンのマスク』。
どんな不治の病も完治する終点山に生えた、霊命木という木により作られた仮面。
被ってさえいれば、ゆっくりではあるがどんな病や外傷も回復していく効果がある。

「それを被っていれば一人で逃げるぐらいの力は出るでしょう。ここはオレちゃんが引き受けますから逃げて下さい」
「でも君は!」
「そんなこと言ってる場合ですか!助けでも呼んできてください!ほらもう持ちませんから!急いで」
「……ゴメン」

多少回復した力で、矢による手足の拘束を振り解き、研は背を向けて走り出す。
研にとって、初めての逃亡だった。
逃げた研を横目にブラックはニヤリと笑う。

「話は終わったか」
「ええ」

デビルチェーンを引き千切り、オマツリ男爵が再び動き出す。麻痺も時間経過により効果が切れた。
魔力による撹乱は出来るが、今のブラックは身体能力上はただの人間並みの強さしかない。
七武海を相手にするのは無謀といえる。
しかし、ブラックは勝ち負けで動くような者ではない。
行動原理は鬼ヤバなものが見れるかどうか。
研を助けたのも動画的にそっちのほうがバズると思ったからだ。

「出会ったばかりの男になぜそこまでできる!」
「いやあ、オレちゃん、ファンは大事にするほうなんですよ」
「ファンだと?貴様はそんなもの為に命を賭けられるというのか!」

ブラックは当然のようにヘラヘラと笑う。
そういった人間同士の『結束』を憎むオマツリ男爵にとっては、ブラックがそう笑えるのが妬ましい。
怒りがこみ上げてくる。バラバラにしたくなる。斬り刻みたくなる。
仲間を失ったワシと同じ気持ちを味合わせてやりたいと憤る。

「そうか、ならば代わりに死ね!」

欠片蝙蝠達がオマツリ男爵の足元に集まり、命を刈り取る形状へと変化していく。

「”角刀影(つのトカゲ)”」

頂上決戦にて、巨人族すらも一撃で貫通させた必殺の槍。
単なる人間に向けられては、避けることは不可能。
そんな状況の中、悪魔はカカカと最後まで笑いつづけた。

「では、後をよろしくお願いしま」

その言葉が最期まで続くことはない。
エンタメにおいて赤は御法度。そこから先は映せない。
締めのチャンネル登録への呼びかけもないまま打ち切り。
悪魔はこの場所からBANされた。


〇〇〇


研は走り続けた。ただ無様に。
ぜえぜえと息を荒くして。
男爵が見えなくなるまで走ったあたりで立ち止まった。
ヒーロー失格、そんな言葉が頭によぎる。

「女の子一人に任せて逃げるなんて……僕は正義の味方失格だ」

あの場ではそうするしかなかった。
それは分かっている。だけど割り切れない思いだ。
気持ちの切り替えの早い研だが、目の前で命の恩人を犠牲にしてまで平気でいられるほど冷血ではない。

「もうこれ以上、君のような犠牲が出る前に宇宙人どもを倒すから……空の向こうから見ていておくれ」
「かわいそうな悪魔もいたものですね」
「ロト~」

不意に声を掛けられ、振り向いた。
倒されたはずのブラック達が五体満足でそこにいた。

「そんな!貴方は殺されたんじゃ」
「ちょっとしたトリックですよ」

種明かしをしてしまえば、先ほど倒されたのもブラックが生み出したシャドウちゃんだった。

ロトムが使える技に『トリック』というものがある。
自分と相手の持つアイテムを交換する技だ。
カメラちゃんに一時的にデイバックを預けたのもその布石だ。
オマツリ男爵に体当たりさせた際に、どさくさに紛れてトリックを発動。ブラックとオマツリ男爵のデイバックが入れ替わった。
デイバックの外に出ていたアイテムは奪えなかったが問題ない。

銃撃戦の中、回収したデイバックに残っていた支給品を確認して、ブラックはもしもの時の撤退策を考えた。
木陰に隠れた隙を見て、シャドウちゃんを2体作っておき、一体を身代わりに。
もう一体にアイテムを持たせて避難させておく。
そうして奪った『スーパーワープブロック』を使わせ、角刀影が当たる寸前に場所を入れ替えさせた。
男爵が殺したのは入れ替わったシャドウちゃんだ。

「実はオレちゃん数え間違えてましてねw。『シャドウちゃん、二人いた!?』ってやつですよ」

“ひとり”しか作り出せないと言ったのもブラフ。
殺し合いにおいて、嘘は武器だ。

「巨人族のリトルオーズJr.さんを貫いたとされる角刀影。撮影成功です!ぶいっ」

ついでに手に入れたタブレットからゲッコー・モリアのプロフィールも確認していた。
代償に自分のタブレットを手放すことになったが、こちらのデータは消してあるので身バレする問題はない。

動画のためなら自らピンチを演じ、素材とするのがブラックという悪魔。
全ては鬼ヤバ動画を撮るための演出。
クロスオーバーバトルはバズりやすいのだ。

「まっ、オレちゃん悪魔ですからね」

テレーン♪


>新しい配信ネタを取得しました

ロワはいしんLevel1
強マーダーと戦ってみた!


どこかで小粋の良いSEが鳴った気がした。

「おっと、今は天使でしたか」

こつんと頭を叩き、わざとらしく舌を出してふるまう。
人を馬鹿にしたようなあざとい振る舞いだが、その美貌の前では可愛さが上回る。
確かにオマツリ男爵は何十年も海賊たちを騙してきただろう。
しかし、ブラックは神話の時代から動画クリエイターをやっているのだ。
相手の裏をかき、騙すことに関してはこちらの方が一枚上手だった。

「君……いったい何が目的なんだ!」
「何って……撮影ですが?」

研としてはブラックの真意が掴めていない。
手鏡に姿が映ることからブラックが人間に化けたジュラルではないことは分かっている。
それを加味しても、研が今まで出会ったことのないタイプだ。
掴みどころのないブラックに困惑せざるをえない。

ブラックとしても殺し合い自体は反対である。
人間の予想外のおもしろさをまだまだ見ていたいブラックにとって、素材となる人間達が死んでしまうのは困るし、自分が消えるのも困る。
でも、それはそれとして、こうした極限空間での人間の本性には興味が湧いてしまうのがブラックというものだ。
研を助けたのも、そうした人間への好奇心によるものだ。

「助けてくれたのは嬉しいよ。……でも、僕は宇宙人どもを倒しに行かないと」
「ほう、宇宙人ですか……詳しく話を聞かせていただけますか?」

宇宙人という言葉に、ブラックの眼が光る。
ブラックが求めるのは人間の裏側だけではない。
都市伝説やSCPといったオカルトの裏側も好むのだ。


○○○


「なるほど、大体わかりました」
「わかっただろう?ジュラル星人は危険な存在なんだ!早くやつらを倒しに行かないと!」

慌てて駆け出そうとした研だが、すぐさま胸を抑えうずくまる。

「研君、まだ早いですよ」

モンゴルマンマスクの効果で胃ガンの進行はゆっくりと回復傾向にある。
それでも身体の不調が一瞬で治るわけではない。
病み上がりのまま戻っても先程のように返り討ちに会うだけだ。

「それに研君、宇宙人も全員が危険とは限りませんよ」

淡々と、だけど燦々と。語りかけるように呟く。
本来はインターネットの天使が、救世主として人々を照らすであろう言葉。
それが泉研ただ一人に向けられる。

「君だって見てただろう!この会場にはあんな危険なやつがいるんだぞ!」
「確かにそうです。しかし、最初に出会った二人の宇宙人の方達は研君に危害を加えたりしましたか?話を聞いていると、どうにも研君が先に手を出したように思えますが……」

ジュラル星人をただ倒してきた研にとって、その言葉を言われることは信じられなかった。

「そんなこと言ってもあいつらは危険な……」

言葉ではそう否定するが、研も内心わかっている。
これまで敵対したジュラル星人の中にも良い者はいた。
作戦と感情の中で揺らいだX-6号。
今もなお、お兄さんのように慕っている師範代、J-7号。
研は同胞に殺された彼らの為に、弔いまで上げたこともある。
出会い方さえ異なれば、仲良くなれたかもしれなかった。
だけど、そのやり方を知らない、考えたこともない。これまでは殲滅と言う方法しかやってこなかったのだ。

「まあこうゆう状況ですからね、今度会ったらいきなり攻撃せずちゃんと話を聞いた方がいいですよ。それに普段のようにカメラでのファインダーで確認していない以上は、魘夢さんがジュラル星人だとも決まったわけではありません」
「ロト」

対話は大事だ。
助手であるカメラちゃんであるが当初は敵として排除するはずだった。
興味本位で悪魔側の事情を聞いたからこそ今の関係がある。

「相手の裏側も知っておいたほうが面白いですしね」

様々な存在の裏側を長年見てきたブラックだからこそ言える言葉。
学校一の美少女の裏側も。
誰もが信仰する神様の裏側も。
インターネット・エンジェルの裏側も。
宇宙人も未来人も異世界人も超能力者も。
どんな清廉潔白な人物も裏側ではどんな本性を持っているかは分からない。
その逆も然りであり、一見怪しい存在が取材をすると実は善行を行っていたなんてこともあった。

「それに、人間と宇宙人が共に楽しく遊べる日だっていつか来ますから」

ブラックは知っている。というより先日動画にしている。
地球侵略と友情との板挟みの中で、地球を守ろうとした人間とエイリアンのことを。

「ああ、そうそう、名簿は見ましたか?アナタの身体の持ち主である句楽兼人さんはこの世界にも呼ばれていますよ」
「なんだって!?」

急いでタブレットを確認する研。
巻き込まれた句楽にどうにか身体を返さなくてはと使命感が沸き上がる。
その姿を見て、ブラックはどこかニヤリと笑っている。

「何がおかしい!」
「いやあ先程の放送を思い出しましてね、会場のどこかには身体を取り替える装置もあるみたいですよ」
「じゃあ早く探して句楽さんに身体を返さないと!」
「ほう!研君は身体を返したいと!」

不意にブラックの笑みが深まる。
カメラちゃんはちゃっかりと真正面に向き合い、カメラアングルを調整する。
まさに、二人はその言葉を待っていたかのように。

「本当に句楽さんに『その身体』を返したいんですね?いいでしょう、撮影に協力頂けるならオレちゃんも存分にお手伝いしますよ」

わざとらしく。
煽るように。
もったいぶるように。
それでいて囁くような、かったるい甘い声。

「こうかいしませんね?」

あまりに甘美な悪魔の誘惑。
この誘いに乗れば研は病の苦しみから解放される。
しかし、それは句楽兼人に死の運命を押し付けることに他ならない。

「……それは」

研は地球のため、全人類のために命を懸けて戦う。人間は守るべき存在だ。
ジュラル星人には厳しい研だが、その一方で人間に対してはどれだけ危険な相手でも殺さない主義だ。
放火事件を起こした雄一少年や、人類を裏切ろうとした山村博士のような人物でさえもその身を守る。
正体がジュラル星人だと発覚するまでは、不良少年やタイガー・Mのような危険人物ですら手をかけない。
『いくら悪い奴らでも、人間にアルファガンは打てない』と自分から言っているように、人間相手にはチャージマンとしてもたらされた力を向けないし、アルファガンに備わった麻酔銃モードすらも使わないのが研だ。

過去に研は、ボルガ博士一人の命とレセプションに呼ばれた大勢の科学者達の命を天秤にかけ前者を選んだことがある。
博士の頭の中に仕掛けられた時限装置が作動し、残り数10分に迫った場面。
攻撃してきたジュラル星人に邪魔をされ、博士の頭に仕掛けられたダイナマイトを摘出することができなかった。
結果として、起爆間際に空中で放棄するという、非人道的とも呼ばれかねない手段をやむを得ず取ってしまったことを今も研は悔やんでいる。
あの時の苦渋の決断を思い出し、研の額にたらりと汗が流れた。

「カカカ!すぐに契約(ディール)しろとは言いませんよ。……ですが」

ブラックはしばらく笑ったあと、研に背を向けて。ただ一言呟く。

「後悔なき選択を選んでくださいね」


〇〇〇


(さて、研君がこれからどうするのか見ものですね)

光あるがぎり、闇もまたある。
逆に言えば、どれだけ闇が深くても、光とは消えないもの。
道を踏み外そうとした人間が、自分の失敗を自覚して新たな道へと進む姿も同じだけ見てきたのだ。

(『少年ヒーローが抱える正義の裏側、暴いてみた!』、なんて企画も面白そうしたがこれはは没ですかね)

タブレット状に変形したスマホロトムに映し出されたサムネイルを、慣れた手付きでゴミ箱へ。
自分にもたらされた力で、無抵抗の相手や本来守るべき相手を犠牲にする。そうなってしまえばヒーローではなくヴィランとなる。
もしも、ヒーローたる研が守るべき人間である句楽を犠牲にする道を即座に選んでいたら。
それはそれで、ブラックの求める炎タメではあったのだ。

追い詰められた人々の心に不意に潜む邪な心。そんな"人間の本性"を"鬼ヤバ最強動画"としてお届けする。それがブラックチャンネルである。
元の世界であれば、「ディスイズ 炎ターテイメントォ!」の掛け声とともに魔界へと叩き落とす、いつもの流れとなっていたかもしれない。

(……あちらさんも気になりますしね)

句楽兼人のプロフィールを思い出し思案する。
正義の味方、ウルトラ・スーパー・デラックスマン。
突如として超人的な力に目覚め、善良な人、弱い人、困っている人びとを救うため日夜働いているヒーロー。
プロフィールにはそう書かれているが、どうにも胡散臭かった。

(カカカ、善良なヒーロー句楽兼人さん。もし出会う機会があれば、是非ともインタビューさせて頂きたいものです)


【一日目/深夜/C-8】

【泉研@チャージマン研!】
[身体]:句楽兼人@ウルトラ・スーパー・デラックスマン
[状態]:疲労(大)、ダメージ(大)、吐血、末期の胃癌、両手両足に弓傷、モンゴルマンマスクの効果による回復中
[装備]:モンゴルマンのマスク@キン肉マン、ビジュームベルト@チャージマン研!、アルファガン@チャージマン研!
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:ジュラル星人らの殲滅……だったけど
(自分がジュラル星人及び協力者と思った人物を倒す?)
1:しばらく安静にする
2:句楽さんに肉体を返したいけど、でもこの身体を返したら……
3:痛みが治まったら、あの二人(メトロン星人と鎧の人物)を追う?
4:あの宇宙人(オマツリ男爵)はどうにかしたい
[備考]
※参戦時期は64話「爆発!マンモスコントロールタワー」後です。
※殺し合いの首謀者を【ジュラル星人】・【ジュラルの魔王】と思い込んでいましたが、違う可能性も視野に入れました。
※プロフィールから句楽兼人のことを知りました。
※あらゆる攻撃を受け付けない身体を持っていますが、末期癌を患っています。
※癌の影響で本来のウルトラスーパーデラックスマンほどの力が発揮できなくなっています。
※手鏡に映ることを確認し、ブラックがジュラル星人ではないことを理解しました。

【ブラック@ブラックチャンネル】
[身体]:超絶最かわてんしちゃん@NEEDY GIRL OVERDOSE
[状態]:健康、魔力消費(小~中)
[装備]:ロトム+モンスターボール@ポケットモンスター
[道具]:基本支給品(オマツリ男爵)
[思考・状況]
基本方針:この殺し合いの闇を暴く
1:撮影開始といきましょうか。
2:面白そうな参加者がいればインタビューする。
3:さて、研君の後悔なき選択を撮影しましょうか。
4:句楽兼人さん……ちょっと、気になりますね。
5:帰ったら身体を元に戻したうえで改めて超てんちゃんに撮影を申し込む。
[備考]
※参戦時期は少なくとも原作漫画版8巻「B.T.」編までは経験しています。
※人間になったことで魔力が普段より抑えられています。時空を超える能力など殺し合いから抜け出す能力は使えません。
※肉体の参戦時期・到達エンディングはお任せします。
※タブレットから肉体のプロフィールが削除されました。
※シャドウちゃんは一度に2体まで作り出せます。ただしブラックの言うことなので実際はもう少し出せる可能性もあります。

[意思持ち支給品状態表]
【カメラちゃん@ブラックチャンネル】
[身体]:ロトム@ポケットモンスター
[状態]:正常、PP消費(小)、撮影中、スマホロトム
[思考・状況]基本方針:ブラックと共に行く
1:撮影する
2:ブラックをサポートする
[備考]
※参戦時期は少なくても原作漫画版8巻「B.T.」編までは経験しています。
※支給されたスマートフォンに入り、スマホロトムになっています。
※登場話~現在までの光景がカメラちゃん目線で録画されています。
※現在、使えるわざに「でんじは」「かげぶんしん」「トリック」があります。麻痺を与えた場合一定時間経過で自然回復するものとします。

【モンゴルマンのマスク@キン肉マン】
ブラックに支給。
救世主(メシア)モンゴルマンが付けている木製マスク。
どんな不治の病も完治する終点山に生えている『霊命木』という木により作られている。
脳をえぐられる重体を負ったラーメン……モンゴルマンは、一年間この木から出るガスを吸い続けたことで徐々に回復していき完治した。
また、モンゴルマンはこの木で作ったマスクを被っていることで、山を下りても戦えるようになった。
ただし、効果は覆面を付けている間のみ有効。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「……偽物か」

シャドウちゃんの残骸を蹴り飛ばす。
オマツリ男爵はリリー・カーネーションという魔力が尽きると植物に戻る存在を知っている。
それと同じような能力で、自分に化けさせていたのだろうと察する。

『マ、マ……パ、パッ、キャロ……バリカ……ごめ……』

思い返しても、愛する家族の助けもないまま、孤独に死に向かう研の姿は心を踊らせた。
それなのにせっかくの良い気分が台無しとなった。
今となっては、遺体を手に入れることが出来なかった上に、まんまと踊らされた苛立ちが上回る。

「……それにしても……パパ、パパか」

連鎖して脳裏に過ぎったのは、お茶の間海賊団船長、お茶の間パパの姿。
男爵が妻を殺した後もみっともなく生き続けている無様な男。
肉親だろうと、仲間だろうと、いずれ別れの時は来る。
リリー・カーネーションの生贄としてきた幾多の海賊達と同じだ。
どれだけ大切でも家族だの仲間だのといった関係がいつまでも続かないのは、20年間見てきた光景で分かりきっている。

「下らん」

それが分かっていてもなお、孤独を嫌うのがオマツリ男爵という男であった。
表では海賊たちの仲間割れを愉しみつつも、その『裏側』で彼自身もまた、仲間を失うことを怖がっている。

【一日目/深夜/B-8】

【オマツリ男爵@ONE PIECE THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島】
[身体]:ゲッコー・モリア@ONE PIECE
[状態]:ダメージ(小)、コピー能力『プラズマ』
[装備]:馬車@ドラゴンクエストVI (影法師に引かせている)
[道具]:基本支給品(ブラック)、コピーのもと(プラズマ:残り2回)@星のカービィシリーズ
[思考・状況]基本方針:優勝して仲間を生き返らせる。
1:他参加者の影と、死体を集めてゾンビを作る。
2:死体を集めるために、今後の動向を考える
3:ウルトラ・スーパー・デラックスマンの死体が欲しい
[備考]
※参戦時期は少なくとも麦わらの一味の地獄の試練を始めてからです。
 そのため映画の時期の麦わらの一味とは面識があります。
※本ロワではカゲカゲの能力で影を入れて作ったゾンビは、精神側の人格が宿ります。

【馬車@ドラゴンクエストVI 幻の大地】
オマツリ男爵に支給。
歴代のレイドック王が乗りこなした由緒正しき馬車。
馬車馬であるファルシオンを仲間にしたあとは主人公達のものになる。
このロワでも馬は付属していないので、自分で押すか代わりの動力を探すしかない。
車内の備品として数人分の棺桶も付属する。

【コピーのもと(プラズマ)@星のカービィシリーズ】
オマツリ男爵に支給。
触ることで青緑に燃える帽子が装備され、プラズマの能力を得ることが出来るオブジェ。
外見はカービィwii以降の円形ケースの中に星が入ったデザイン。
あまりに強いダメージを受けると能力が解除される。
ゲーム上は無限に使えるが、このロワでは3回の使用で消滅するものとします。
北沢徹(カービィ)がこれを使ってヘルパーを生み出せるかはお任せします。

※作中ではカゲカゲの実がカービィ同様に、能力を取り込める体質のため使用出来たという扱いにしていますが、
それとは関係なしに、他の参加者が使用できるかどうかはお任せします。

【スーパーワープブロック@スーパーマリオシリーズ(マリオパーティ スーパースターズ)】
オマツリ男爵に支給。
選んだライバルと自分の場所を交換できる。
所持しているアイテムも一緒にワープする。
普通のワープブロックと違い、アイテムショップで買えない地味にレアな道具。
一回きりの使い捨て。

20:手のひらで転がすMarionette 投下順に読む 22:迷いは禁物だぜ 覚悟完了
時系列順に読む 23:おやすみなどさせない
登場話:253【狙われた侵略者/狙われない人類】 泉研
登場話117:【コラボ】チェンジロワのやみがヤバ過ぎる……【特別編】 ブラック
カメラちゃん
登場話:263エンバーミング オマツリ男爵

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  • OP -シン・時代-
  • 投下順
 ・【0~50】
  • 時系列順
 ・【第一回放送までのSS】

登場話

  • 【登場話候補作01~50】
  • 【登場話候補作51~100】
  • 【登場話候補作101~150】
  • 【登場話候補作151~200】
  • 【登場話候補作201~】
  • 【登場話候補作(採用)】

  • 書き手一覧

資料

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 ・参加者名簿(参加者向け)
 ・参加者名簿(ネタバレ)
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 ・第一回放送までの死亡者
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 ・支給品一覧
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 ・タイトル元ネタ(候補作51~100)
 ・タイトル元ネタ(候補作101~150)
 ・タイトル元ネタ(候補作151~200)
 ・タイトル元ネタ(候補作201~)
 ・タイトル元ネタ【0~50】

関連リンク

  • 俺ロワ・トキワ荘:http://jbbs.shitaraba.net/otaku/12648/
  • 本スレ①:http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1682166078/l30
  • 本スレ②:https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/otaku/12648/1690106524/l30
  • したらば掲示板:https://jbbs.shitaraba.net/otaku/18420/
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