「何、これ……」
突如始まった体を入れ替えての殺し合い。
空に浮かぶのは不気味な顔が浮かぶ不可思議な月。
それらに酷く戸惑い、怯える少女が会場の一角にいる。
空に浮かぶのは不気味な顔が浮かぶ不可思議な月。
それらに酷く戸惑い、怯える少女が会場の一角にいる。
彼女の名前は緒方みはり。
陸上の大会で優勝し、大学に飛び級し、成人男性を女体化の上中学生くらいにまで若返らせる薬を製作できるほどの文武両道な天才科学者である。
しかし、そんな彼女でも現状は理解不能である。
とても科学で起こせるのは思えない、魔法のような出来事。
だが彼女の手元に主催者がよこしたのはデイパックに入っていたのは、あまりにも分かりやすい手鏡と、どうみても科学の産物であるタブレット。
正直、どこかチグハグな印象が隠せない。
陸上の大会で優勝し、大学に飛び級し、成人男性を女体化の上中学生くらいにまで若返らせる薬を製作できるほどの文武両道な天才科学者である。
しかし、そんな彼女でも現状は理解不能である。
とても科学で起こせるのは思えない、魔法のような出来事。
だが彼女の手元に主催者がよこしたのはデイパックに入っていたのは、あまりにも分かりやすい手鏡と、どうみても科学の産物であるタブレット。
正直、どこかチグハグな印象が隠せない。
それでもとりあえず、みはりは手鏡を使い、自分の顔を見てみた。
すると確かに、普段鏡で見るものとは違う自分の顔があった。
そこで今度はタブレットに手を伸ばす。
使い方が書かれた紙もあったが、彼女には必要ない。
特に問題なく、彼女は自身の肉体について書かれたページにたどり着き、読み始めた。
しかし、そこに書かれた物は到底信じられるものではなかった。
すると確かに、普段鏡で見るものとは違う自分の顔があった。
そこで今度はタブレットに手を伸ばす。
使い方が書かれた紙もあったが、彼女には必要ない。
特に問題なく、彼女は自身の肉体について書かれたページにたどり着き、読み始めた。
しかし、そこに書かれた物は到底信じられるものではなかった。
「……」
あまりの内容に言葉も出ないみはり。
まず、彼女の肉体の持ち主は篠ノ之束。
とある世界で『細胞レベルでオーバースペック』と称するほどの天才科学者である。
宇宙まで単独飛行可能なパワードスーツインフィニットストラトス、通称ISを単独開発できる科学力に加え、そのISと素手で打ち合える戦闘力も有する、みはりの文武両道とは比べ物にならないものを持つ。
おまけに見た目も整っているうえ、スタイルもいい。
人格には多大な問題があるようだが、今それは関係ないので横に置いておく。
まず、彼女の肉体の持ち主は篠ノ之束。
とある世界で『細胞レベルでオーバースペック』と称するほどの天才科学者である。
宇宙まで単独飛行可能なパワードスーツインフィニットストラトス、通称ISを単独開発できる科学力に加え、そのISと素手で打ち合える戦闘力も有する、みはりの文武両道とは比べ物にならないものを持つ。
おまけに見た目も整っているうえ、スタイルもいい。
人格には多大な問題があるようだが、今それは関係ないので横に置いておく。
事実、この体はみはりよりもスペックが高いことはよく理解している。
歩いただけで分かるほどに運動性能が高いし、頭も普段より冴える気がしていた。
だからこそ、それが怖い。
歩いただけで分かるほどに運動性能が高いし、頭も普段より冴える気がしていた。
だからこそ、それが怖い。
裏を返せば、そんなものを主催者達は殺し合いの道具として使い、参加者に与えているのだから。
お前達に抵抗する術などない、と言わんばかりに。
しかし、みはりの恐怖の矛先は、次の瞬間急激に変わることになる。
お前達に抵抗する術などない、と言わんばかりに。
しかし、みはりの恐怖の矛先は、次の瞬間急激に変わることになる。
「キサマ! ジエンド星人ダナ!!」
みはりに向けられた男の声が聞こえ、彼女は声のする方を見る。
するとそこのは、よだれを垂らしながらどう見ても正気とは思えない目でナイフを構える、一人の男が立っていた。
するとそこのは、よだれを垂らしながらどう見ても正気とは思えない目でナイフを構える、一人の男が立っていた。
「ジ、ジエンド……何……?」
男の言葉に戸惑うみはり。
彼女は地球人であり、ジエンド星人とか言う訳の分からない存在ではないのだから、当たり前だ。
しかしそんな当然の道理が男には分からない。
彼女は地球人であり、ジエンド星人とか言う訳の分からない存在ではないのだから、当たり前だ。
しかしそんな当然の道理が男には分からない。
「トボケルナ! チキュウセイフクヲタクラムアクノテサキジエンド星人メ・・・セイギノミカタダイスケマンデアルボクガヤッツケテヤル! シネエエエエ!!」
ダイスケマンと名乗った男はそう叫ぶと、意外にも最初にしたことは攻撃ではない。
「ダイスケビーム!」
「きゃっ!」
「きゃっ!」
男はみはりに唾を吐きかけた。
彼女は思わずつばを躱すが、それが彼の狙い。
そうして体勢を崩したところに、本命であるナイフを彼女の体に向けて刺そうとする。
彼女は思わずつばを躱すが、それが彼の狙い。
そうして体勢を崩したところに、本命であるナイフを彼女の体に向けて刺そうとする。
実の所、ここからでもみはりは男のナイフをどうにかできる。
彼女が持つ体の身体能力に比べて、男が与えられた体の能力は凡人に近い。
なので、純粋なスペック差なら押し返すことは十二分に可能だ。
しかし、みはりは殺し合いへの恐怖と目の前の男の狂気に飲まれ、まともに動くことができない。
彼女にできるのは、これだけだ。
彼女が持つ体の身体能力に比べて、男が与えられた体の能力は凡人に近い。
なので、純粋なスペック差なら押し返すことは十二分に可能だ。
しかし、みはりは殺し合いへの恐怖と目の前の男の狂気に飲まれ、まともに動くことができない。
彼女にできるのは、これだけだ。
「助けて! お兄ちゃああああああん!!」
「ウルサイ!」
「ウルサイ!」
みはりの悲痛な叫びを切り捨て、ナイフを容赦なく彼女へと進めるる男。
しかし――
しかし――
「シルバーチャリオッツ!!」
助けは来た。
レイピアを携えた銀の騎士が前触れもなく現れ、男のナイフを押しとどめる。
レイピアを携えた銀の騎士が前触れもなく現れ、男のナイフを押しとどめる。
ザッ
その後に足音が響いたかと思えば、現れたのは特徴的な緑色の服を着た金髪の少年だ。
彼はみはりに優しく、こう声を掛けた。
彼はみはりに優しく、こう声を掛けた。
「君の兄貴じゃなくて悪いが、大丈夫かい? レディ」
◆
時は少し遡る。
「何で寄りにもよって子供なんだ……」
一人の男、いや正確に言うなら少年が、少々うんざりしたような態度で自身を手鏡で眺めていた。
彼の名前はジャン・ピエール・ポルナレフ。
軽い態度こそ目立つものの、その実確かな騎士道精神を持つスタンド使いである。
そんな彼が今うんざりしているのは、彼に与えられた体に理由がある。
彼の名前はジャン・ピエール・ポルナレフ。
軽い態度こそ目立つものの、その実確かな騎士道精神を持つスタンド使いである。
そんな彼が今うんざりしているのは、彼に与えられた体に理由がある。
ポルナレフは前に敵スタンドにより子供の姿にさせられ、色々と散々な目に遭ったことを思い出していたのだ。
しかしいつまでもそうしているわけにはいかない。
彼の時代に無いタブレットを、説明書を見ながらおっかなびっくり操作しつつ、彼は今の体についての資料を読む。
その結果は、あまりに信じられないものだった。
しかしいつまでもそうしているわけにはいかない。
彼の時代に無いタブレットを、説明書を見ながらおっかなびっくり操作しつつ、彼は今の体についての資料を読む。
その結果は、あまりに信じられないものだった。
まず、この体の名前はリンクといい、ハイラルという国の時の勇者らしい。
正直この時点で信じられないが、ハイラルでの冒険の果てに大魔王ガノンドロフ、その後にタルミナという異世界でムジュラの魔人を倒した、などと続けられては最早言葉も出ない。
どこのファンタジー小説なんだ、と言いたくなったポルナレフだが、この状況で嘘を書く意味も分からない。
故にきっとこれは信じがたいが真実で、どこかにあるハイラルやタルミナで本当に起こったことなのだろう、と彼は判断した。
正直この時点で信じられないが、ハイラルでの冒険の果てに大魔王ガノンドロフ、その後にタルミナという異世界でムジュラの魔人を倒した、などと続けられては最早言葉も出ない。
どこのファンタジー小説なんだ、と言いたくなったポルナレフだが、この状況で嘘を書く意味も分からない。
故にきっとこれは信じがたいが真実で、どこかにあるハイラルやタルミナで本当に起こったことなのだろう、と彼は判断した。
しかし、裏を返せばこれはそんな異世界に干渉できる存在がこんな殺し合いを開いている、ということになる。
殺し合いに乗る、という選択肢は最初からない。必ず倒し、元の体を取り戻すつもりだ。
とはいえ、あまりにも強大な敵にまずどうしたものか、と考えていたところ
殺し合いに乗る、という選択肢は最初からない。必ず倒し、元の体を取り戻すつもりだ。
とはいえ、あまりにも強大な敵にまずどうしたものか、と考えていたところ
「助けて! お兄ちゃああああああん!!」
という女性の叫び声が聞こえ、ポルナレフは即座に思考を止め駆け出す。
どんな状況であれ、助けを求めるレディがいるのに何もしないという選択肢も、彼には存在しなかった。
どんな状況であれ、助けを求めるレディがいるのに何もしないという選択肢も、彼には存在しなかった。
幸いそんなに遠くなかったのでポルナレフはすぐに悲鳴の元にたどり着く。
すると、そこではナイフを構えた男が豊満な女性にナイフで襲い掛かるところだった。
すると、そこではナイフを構えた男が豊満な女性にナイフで襲い掛かるところだった。
「シルバーチャリオッツ!!」
それを見たポルナレフは即座にスタンドを出し先行させ、男のナイフを押しとどめる。
後にスタンドに追いついた彼は、襲われている女性、みはりに向けて優しく声を掛けた。
後にスタンドに追いついた彼は、襲われている女性、みはりに向けて優しく声を掛けた。
「君の兄貴じゃなくて悪いが、大丈夫かい? レディ」
「は、はい……!」
「下がってな」
「は、はい……!」
「下がってな」
助けが来たという安堵か、ポルナレフの言葉に素直に従うみはり。
それを見てから、彼はナイフを構えた男に向けて険しい目を向け、話しかけた。
それを見てから、彼はナイフを構えた男に向けて険しい目を向け、話しかけた。
「おいテメー。どういうつもりだ、なんて聞く気はねーぜ。
代わりに聞くのはこうだ。どこをどう斬り刻まれたいんだ?」
「ダマレエエエセイギデアルオレノジャマヲ・・・ユルサナイゾジエンド星人メ!キサマカラシネエエエエエ!!」
「なにィ~ジエンド星人だぁ~?」
代わりに聞くのはこうだ。どこをどう斬り刻まれたいんだ?」
「ダマレエエエセイギデアルオレノジャマヲ・・・ユルサナイゾジエンド星人メ!キサマカラシネエエエエエ!!」
「なにィ~ジエンド星人だぁ~?」
会話が成立せず、ナイフを振り回しながら狂乱する男に向かって、ポルナレフは最早話す気にならなかった。
代わりにこう宣言する。
代わりにこう宣言する。
「ジエンドするのはテメーだ!! シルバーチャリオッツ!!
希望がないなら全身斬り刻んでやるぜッ!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!」
希望がないなら全身斬り刻んでやるぜッ!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアア!!」
言葉通り男の全身をスタンドで斬り刻んだポルナレフ。
実の所、男の元の体ならば、まだ耐えて戦える可能性はあった。
しかし、ここにいる彼の肉体は比較的一般人に近いもの。
故に、全身を斬り刻まれて生きていけるほどの高性能はしていなかった。
実の所、男の元の体ならば、まだ耐えて戦える可能性はあった。
しかし、ここにいる彼の肉体は比較的一般人に近いもの。
故に、全身を斬り刻まれて生きていけるほどの高性能はしていなかった。
【嵐山ダイスケ@ファイナルファンタジーS(浦上@寄生獣) 死亡】
「さて、大丈夫かいレディ?」
男を倒したポルナレフは目の前の敵だった相手からデイパックとナイフを回収してから振り向き、みはりを心配する。
しかし心配された当人は怯えた表情を見せていた。
無理もない、と彼は考える。
自分のようなスタンド使いならいざ知らず、平和に生きていた一般人なのだろう。
下手をすると死体すら見たことがないのかもしれない。そんな子をこんな殺し合いに放り込むなんざ許せねえ、とまた怒りを新たにするだけだ。
いや、つい最近まで平和な日常を生きていた筈なのにやたら覚悟が決まっている仲間を知っているものの、あれは例外だろう。うん。
しかし心配された当人は怯えた表情を見せていた。
無理もない、と彼は考える。
自分のようなスタンド使いならいざ知らず、平和に生きていた一般人なのだろう。
下手をすると死体すら見たことがないのかもしれない。そんな子をこんな殺し合いに放り込むなんざ許せねえ、とまた怒りを新たにするだけだ。
いや、つい最近まで平和な日常を生きていた筈なのにやたら覚悟が決まっている仲間を知っているものの、あれは例外だろう。うん。
一方、みはりは怯えこそ隠せないもののそれでも立ち上がり、目の前の少年、ポルナレフに礼を言った。
見た目は少年でも中身がいくつかは分からないので、敬語を使って。
見た目は少年でも中身がいくつかは分からないので、敬語を使って。
「ありがとうございます……私は緒方みはりって言います。
あの、よろしければあなたのお名前も……?」
「名乗らせて頂こう。ポルナレフ」
あの、よろしければあなたのお名前も……?」
「名乗らせて頂こう。ポルナレフ」
まひろの問いに応じ、ポルナレフは名乗る。
己の名を、誇り高く。
己の名を、誇り高く。
「ジャン=ピエール・ポルナレフ」
【緒方みはり@お兄ちゃんはおしまい!】
[身体]:篠ノ之束@IS 〈インフィニット・ストラトス〉
[状態]:恐怖(大)、戸惑い(大)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3、
[思考・状況]基本方針:元の世界に帰りたい
1:ポルナレフ……さん? くん? と行動したい
2:お兄ちゃん……
[備考]
少なくともまひろが中学に編入以降からの参戦です。
[身体]:篠ノ之束@IS 〈インフィニット・ストラトス〉
[状態]:恐怖(大)、戸惑い(大)
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3、
[思考・状況]基本方針:元の世界に帰りたい
1:ポルナレフ……さん? くん? と行動したい
2:お兄ちゃん……
[備考]
少なくともまひろが中学に編入以降からの参戦です。
【ジャン=ピエール・ポルナレフ@ジョジョの奇妙な冒険】
[身体]:リンク@ゼルダの伝説 ムジュラの仮面
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3、ナイフ@ファイナルファンタジーS、ダイスケのデイパック(基本支給品、ランダム支給品0~2)
[思考・状況]基本方針:主催者を倒し、元の体を取り戻す
1:みはりと一緒に行動する。
[備考]
少なくともアレッシー戦終了以降からの参戦です。
[身体]:リンク@ゼルダの伝説 ムジュラの仮面
[状態]:健康
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3、ナイフ@ファイナルファンタジーS、ダイスケのデイパック(基本支給品、ランダム支給品0~2)
[思考・状況]基本方針:主催者を倒し、元の体を取り戻す
1:みはりと一緒に行動する。
[備考]
少なくともアレッシー戦終了以降からの参戦です。
【ナイフ@ファイナルファンタジーS】
嵐山ダイスケに支給。
ダイスケ本人が使っていたナイフ。多分、ただのナイフ。
少なくとも本ロワではただのナイフ。
彼はこれでジャコハマという町の住人全てを一度皆殺しにしたことがあるので、切れ味が衰えることはないのだろう。多分
嵐山ダイスケに支給。
ダイスケ本人が使っていたナイフ。多分、ただのナイフ。
少なくとも本ロワではただのナイフ。
彼はこれでジャコハマという町の住人全てを一度皆殺しにしたことがあるので、切れ味が衰えることはないのだろう。多分
22:恋する乙女はロイミュードに想い人を見い出すか | 投下順に読む | 24:神の頭脳に鬼の肉体 |