概要
- "組織上本来なら二人の上に次長がいるはずだが、適任者が見つからず目下選考中という理由で空席のまま今日に至っている。またこれも異例ながら、特捜部の捜査会議では理事官の城木が司会進行を務めるのが通例となっていた"(『完全』p.66)
- "庁舎内は禁煙が原則だが、部長の沖津が率先してシガリロをふかすものだから、捜査員達も遠慮なく持参の灰皿を吸殻で山盛りにしている。中には嫌煙家も少なからずいるだろうが、誰も文句を言おうとしない。唯一の例外は宮近理事官で、彼だけは会議のたびにあからさまに不快そうな顔を見せる。会議室の白い壁は煙草のヤニで黄色く変色し、指で触れずともべたついて感じられる。室内に設置された無数のディスプレイや机上の端末への影響を思い、緑は内心にため息をつく"(『完全』p.66)
- "特捜部に抜擢された捜査員には、通常よりもワンランク高い階級が自動的に与えられる"(『火宅』p.12)
- "「狛江事件さえなけりゃ、こんな人事はあり得なかった。特捜部自体もなかったんだ」"(『完全』p.86)
- "特捜部設立に関する法案は狛江事件の以前から進められていたものだが、この事件のあったがゆえに、警察組織は表立った抵抗ができなかった"(『完全』p.86)
- "「いくら完全トップダウンとは言え、こんな無茶な組織の創設は本来なら到底あり得ない。それを後押ししたのが『狛江事件』だった。そうですね?」(中略)「このため警察の抵抗勢力は封じられ、世論の後押しもあって法案は可決された。新たに創設される部署は、その主旨から警察庁直轄の実働部隊とすべきという意見も根強くあった。それが結果的には警視庁内に設置された。警察庁の管轄下に置くには運用面で無理があるというのがその理由ですが、新組織の長となった沖津警視長の根回しも大きいと言われている。そう、沖津旬一郎。この人が最大のキーマンだ"(『完全』p.113)
- "庁舎上階には捜査員用の仮眠室があるが、地下のラボにも技術者のための仮眠設備が整っていた"(『完全』p.140)
組織
・捜査班
- "両主任以下四十一名の捜査員"(『未亡旅団』p.22)
- "全国の警察から若手を中心に有能な捜査員を引き抜き、最精鋭からなる捜査班を作り上げた。由起谷さんも夏川さんも実に優秀な人材だ。しかも全員に通常よりワンランク上の階級が与えられている。一番の下っ端でも巡査部長だ。それだけに警察内部の反発も大きかったようですがね"(『完全』p.114)
・夏川班
- "「ウチか。ウチは体力勝負の猛者揃いだ。まだまだ踏ん張れる」「班長に似たか」"(『完全』p.168)
深見
- 登場:『完全』『自爆』『未亡』『化生』『狼眼』
- "夏川の隣に座っていた深見捜査員が立ち上がった。彼は夏川が最も信頼する部下である。"(『狼眼』p.62)
三好
船井
蔵元
「正直申しまして、本職の偏差値では、お話の半分も理解できているかどうか、甚だ自信がありません」
- 登場:『無印』『勤行』『化生』
- "愛嬌のある笑顔"(『火宅』p.222)
本間
山尾
成瀬
嶋口
・由起谷班
小泉
松永
庄司
加納
池端
・技術班
- "総勢十七名"(『自爆』p.26)
- "地下庁舎のラボ(中略)<ラボ>と呼ばれてはいるが、そこは研究所と工場が一体化したような施設である。特捜部の擁する龍機兵の点検は、吹き抜けになったホールの中央で行われる"(『自爆条項』p.26)
- "庁舎の地上部分に勤務する一般職員と違って、技術班職員は服装も様々である。技術者らしい作業服を着た者もいれば、科学者のような白衣を羽織った者もいる。また男女を問わず、オープンシャツやトレーナーといった地味な私服の者も多い。上司の鈴石主任はいつも警視庁の備品である紺色のスタッフジャンパーだし、柴田自身は白衣派だ"(『完全』p.147)
- "幾重にもセキュリティの施されたゲートを通過して、沖津達はラボのミーティング・ルームへ向かった"(『未亡』p.36)
柴田賢策
- 登場:『完全』『自爆』『雪娘』『狼眼』
- 所属:技術班技官
- "柴田技官は緑より二つ年上で、手足の細長い痩せぎすの男だが、技術以外に興味のない典型的なテクノロジストである。緑と同じく、龍機兵という最高の玩具――と言うにはあまりに禍々しい代物だが――に取り憑かれている。このような人物でなければ龍機兵の整備は務まらないし、また、それゆえに信頼できる"(『完全』pp.138-139)
- "手足の細長い痩せた男。"(『自爆』p.27)
- "例によって柴田の話には技術者らしい前置きがあった。気の短い捜査員の中にはうんざりとしたような表情を浮かべている者もいる。"(『雪娘』p.118)
箕輪久史
・庶務班
- "絢子の下には女性職員が三名いる。三人とも二十代で"(『未亡旅団』p.397)
- "そこは庶務担当者の控室兼休憩室であった。特捜部の庶務を仕切る桂主任の下には、由宇をはじめ三人の部下がいる。いずれも妙齢の女性で、その部屋は庶務三人娘の〈部室〉と呼ばれている。その名の通り、まるで女子校の部室のような華やかさがあった。"(『狼眼』p.191)
逢瀬由宇
- 登場:『狼眼』
- 所属:庶務班警察職員
- "幼ささえかんじさせる舌足らずな声がすると同時に、室内の蛍光灯が点された。声にふさわしい若い女性の顔がまぶしく浮かぶ。警察職員の逢瀬由宇だ。"(『狼眼』p.191)
・突入班
- "三人の部付警部の母国語はそれぞれ異なっているが、たとえ三人だけであっても、勤務中は日本語で会話することが無言のうちの取り決めであった"(『完全』p.104)
- "日本の警察官が携帯、使用する拳銃は原則として種類も定められ、厳しく管理されている。自宅に持ち帰ることなどあり得ないが、特捜部突入班に所属する三人の部付は特例としてそれぞれ使い慣れたハンドガンの常時携帯が認められていた"(『完全』p.144)
職員
・管理職
特捜部長
理事官
捜査班主任
技術班主任
庶務班主任
・突入班員
最終更新:2017年11月19日 10:37