校門の前に、みんなで集合する。
食料や電池を探すために結界の外に出る事は今までにもあったけれど、ここ最近は自給自足がほぼできていたので、外に出るのは久しぶりだ。
ここを出てしまえば、たぶん二度と学園には戻れない。
食料や電池を探すために結界の外に出る事は今までにもあったけれど、ここ最近は自給自足がほぼできていたので、外に出るのは久しぶりだ。
ここを出てしまえば、たぶん二度と学園には戻れない。
もしも、世界の形が歪まなければ。
わたし達はここをとっくに卒業して、それぞれ別の道を歩んでいたはずだ。
本音を言うなら、そっちの方が良かったに決まってる。
辛い戦いなんてなくて、誰も死なずに、
平和な世界で、楽しく過ごしたかった。
───でも、だけど。
わたし達はここをとっくに卒業して、それぞれ別の道を歩んでいたはずだ。
本音を言うなら、そっちの方が良かったに決まってる。
辛い戦いなんてなくて、誰も死なずに、
平和な世界で、楽しく過ごしたかった。
───でも、だけど。
ここで暮らした4年間を、
否定はしたくなかった。
辛かったけど。苦しかったけど。
何もできなかったけど。怖かったけど。
それでも。
楽しかった。
否定はしたくなかった。
辛かったけど。苦しかったけど。
何もできなかったけど。怖かったけど。
それでも。
楽しかった。
みんなで支え合って暮らした、
学園でのサバイバル生活。
変な物を食べてお腹を壊したり、
涙が止まらなくて眠れなかったり、
神様を恨んで自棄になりかけたり、
色んな事があったけれど。
学園でのサバイバル生活。
変な物を食べてお腹を壊したり、
涙が止まらなくて眠れなかったり、
神様を恨んで自棄になりかけたり、
色んな事があったけれど。
それでも、楽しかったんだ。
「卒業生、きりーつ!!!」
先頭に立っていたライジングちゃんが、
突然大きな声で叫んだ。
先頭に立っていたライジングちゃんが、
突然大きな声で叫んだ。
(え、アタシたち、もう立ってるけど)
(ベシッ)
素で返すみっちゃんの頭を、
よみちゃんが無言ではたいている……。
(ベシッ)
素で返すみっちゃんの頭を、
よみちゃんが無言ではたいている……。
「わたしたち!!青空学園生徒一同は!!
本日をもって、この青空学園を!!
卒業します!!!」
爽やかな風が、校庭を吹き抜ける。
空も、わたし達を祝福してくれている。
そう思いたくなるくらい、良い天気だ。
本日をもって、この青空学園を!!
卒業します!!!」
爽やかな風が、校庭を吹き抜ける。
空も、わたし達を祝福してくれている。
そう思いたくなるくらい、良い天気だ。
「これまでの!!4年間!!
たくさんの事を教わりました!!!
つらかったこと、苦しかったこと、
楽しかったこと、笑いあったこと、
全部全部、大切な思い出です!!!」
見送りに来てくれた神楽坂さんは、
いつも通りの優しい笑顔で、
ライジングちゃんの言葉を聞いている。
たくさんの事を教わりました!!!
つらかったこと、苦しかったこと、
楽しかったこと、笑いあったこと、
全部全部、大切な思い出です!!!」
見送りに来てくれた神楽坂さんは、
いつも通りの優しい笑顔で、
ライジングちゃんの言葉を聞いている。
「わたしたちはこれからも!!
ここで過ごした日々を、
絶対に忘れません!!
例え……わたし達が、消えてっ、
しまうと、してもっ……!!」
ぽろぽろと涙を零し、
ライジングちゃんが声を詰まらせる。
(頑張って、ライジングちゃんっ!)
猫丸ちゃんと2人で、小声で応援する。
ここで過ごした日々を、
絶対に忘れません!!
例え……わたし達が、消えてっ、
しまうと、してもっ……!!」
ぽろぽろと涙を零し、
ライジングちゃんが声を詰まらせる。
(頑張って、ライジングちゃんっ!)
猫丸ちゃんと2人で、小声で応援する。
「……世界を救うために!!
命をかけて戦うことを、ここに誓います!!
今まで本当に!!!
ありがとうございました!!!!!!」
「「「ありがとうございました!!!」」」
バッ!!!と。
全員で神楽坂さんと、
青空学園に向けて頭を下げる。
わたし達を今まで守ってくれて、
ありがとう。
誰よりも優しく、見守ってくれて、
ありがとう。
───さようなら、神楽坂さん。
命をかけて戦うことを、ここに誓います!!
今まで本当に!!!
ありがとうございました!!!!!!」
「「「ありがとうございました!!!」」」
バッ!!!と。
全員で神楽坂さんと、
青空学園に向けて頭を下げる。
わたし達を今まで守ってくれて、
ありがとう。
誰よりも優しく、見守ってくれて、
ありがとう。
───さようなら、神楽坂さん。
神楽坂さんは、この学園から出る事ができない。詳しい事情は分からないけれど、
彼女は遥か昔、この地を永久に守る土地神になるという『在り方』を選んだのだという。
だからこそ、『絶対不可侵領域』という
強力な結界を使えるようになったのだと。
だから。
ここからは、わたし達だけの戦いだ。
もう、誰にも頼れない、最後の戦い。
巣立ちの時が、来たんだ。
彼女は遥か昔、この地を永久に守る土地神になるという『在り方』を選んだのだという。
だからこそ、『絶対不可侵領域』という
強力な結界を使えるようになったのだと。
だから。
ここからは、わたし達だけの戦いだ。
もう、誰にも頼れない、最後の戦い。
巣立ちの時が、来たんだ。
「えぇ。行ってらっしゃい!
短い間だったけれど、みんなのお母さんみたいになれて、本当に幸せだったわ。
………………ダメね、私。
最後くらい、泣かずに締めようと、思ってたのに…………うっ、く……うぅっ……」
神楽坂さんの紅い瞳から、涙が溢れ出す。
せめて笑顔は崩すまいと、必死に笑っている姿を見て、わたしは───。
短い間だったけれど、みんなのお母さんみたいになれて、本当に幸せだったわ。
………………ダメね、私。
最後くらい、泣かずに締めようと、思ってたのに…………うっ、く……うぅっ……」
神楽坂さんの紅い瞳から、涙が溢れ出す。
せめて笑顔は崩すまいと、必死に笑っている姿を見て、わたしは───。
「あっ、はもはもちゃん!?」
思わず、駆け出していた。
そして、神楽坂さんの
小さな身体を思いっきり抱きしめる。
思わず、駆け出していた。
そして、神楽坂さんの
小さな身体を思いっきり抱きしめる。
「はもはもちゃん……!!」
「ありがとうっ、神楽坂さん……!
わたし、頑張るよ。
ぜったい、世界を救ってみせるから!
だから、心配しないで!……お母さん!」
「っ…………!!!」
恥ずかしいけど、思わず、言ってしまった。
だって、わたし達にとって、神楽坂さんは
間違いなく、本物のお母さんだから。
腕の中で、ふるふると身体を震わせる
神楽坂さん。
……別れは辛いけど、このままじゃ
ず─────っとこうしていたくなっちゃうから、そっと身体を離した。
「は"もはも"ち"ゃ…………」
いつかの、わたしみたいに。
神楽坂さんの顔は、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。
「ふふっ、お母さん。
そんな顔してたら、みんな心配で旅立てないよ。ね、笑って!
─────行ってきます!」
「う"んっ、うん"っ、
─────行ってらっしゃい!」
「ありがとうっ、神楽坂さん……!
わたし、頑張るよ。
ぜったい、世界を救ってみせるから!
だから、心配しないで!……お母さん!」
「っ…………!!!」
恥ずかしいけど、思わず、言ってしまった。
だって、わたし達にとって、神楽坂さんは
間違いなく、本物のお母さんだから。
腕の中で、ふるふると身体を震わせる
神楽坂さん。
……別れは辛いけど、このままじゃ
ず─────っとこうしていたくなっちゃうから、そっと身体を離した。
「は"もはも"ち"ゃ…………」
いつかの、わたしみたいに。
神楽坂さんの顔は、涙と鼻水でぐちゃぐちゃになっていた。
「ふふっ、お母さん。
そんな顔してたら、みんな心配で旅立てないよ。ね、笑って!
─────行ってきます!」
「う"んっ、うん"っ、
─────行ってらっしゃい!」
……………………
………………………………
…………………………………………
瓦礫と化した街並みを、
隠れながら移動する。
全員で移動すれば目立ってしまうので、
4人ずつのチームに分かれることになった。
戦力もなるべく均等になるようにはしたけれど、もしも機人に遭遇してしまったら、周囲の機人も巻き込んだ戦闘になる可能性が高い。
その時にはすぐに対応できるように、チーム同士の連携も決めてある。
……これも、のじゃ猫ちゃんが訓練で教えてくれた事だ。
隠れながら移動する。
全員で移動すれば目立ってしまうので、
4人ずつのチームに分かれることになった。
戦力もなるべく均等になるようにはしたけれど、もしも機人に遭遇してしまったら、周囲の機人も巻き込んだ戦闘になる可能性が高い。
その時にはすぐに対応できるように、チーム同士の連携も決めてある。
……これも、のじゃ猫ちゃんが訓練で教えてくれた事だ。
学園の敷地を抜け、青空町へ入る。
予想はしていた事だけど、機人の数が尋常
じゃない。ここを見つからずに抜けて行くのは、まず不可能だろうな。
(ライジングちゃん、こちらはもはも。聞こえる?)
えるちゃんが作ってくれた、小型無線機で呼びかける。
(うん。よく聞こえる。感度は良好だねっ)
(良かった。……機人の数が多すぎるね。
ここを抜けようとすれば、間違いなく
戦闘になる。みんないけそう?)
(準備万端だよ。作戦会議で決めた通り、
メインの戦闘は『女児力』が強いチームで。
敵を引きつけるよ!)
(了解!みんな、無事で辿り着こう!)
予想はしていた事だけど、機人の数が尋常
じゃない。ここを見つからずに抜けて行くのは、まず不可能だろうな。
(ライジングちゃん、こちらはもはも。聞こえる?)
えるちゃんが作ってくれた、小型無線機で呼びかける。
(うん。よく聞こえる。感度は良好だねっ)
(良かった。……機人の数が多すぎるね。
ここを抜けようとすれば、間違いなく
戦闘になる。みんないけそう?)
(準備万端だよ。作戦会議で決めた通り、
メインの戦闘は『女児力』が強いチームで。
敵を引きつけるよ!)
(了解!みんな、無事で辿り着こう!)
ザッ!!
哨戒中の機人の集団の前に、
わざと姿を見せる。
「ギギギギギギギィィ!!!」
一斉に機人が反応し、すごい勢いで接近してくる。意識を集中し『女児力』を高め……
そのまま、跳ぶっ!!
ドウッ!!!
哨戒中の機人の集団の前に、
わざと姿を見せる。
「ギギギギギギギィィ!!!」
一斉に機人が反応し、すごい勢いで接近してくる。意識を集中し『女児力』を高め……
そのまま、跳ぶっ!!
ドウッ!!!
「ギギギ……!!」
機人の視線は自然と上を向く。
そして銃を構え、わたしを仕留めんとする。
でも、それじゃ……遅すぎるよっ!!
機人の視線は自然と上を向く。
そして銃を構え、わたしを仕留めんとする。
でも、それじゃ……遅すぎるよっ!!
「おらあああああああっ!!!!!」
アナザーはもはもちゃんの『力』を込めた蹴りが、機人の足に炸裂する。
その威力は機人たちの足を払うどころか、
足のパーツを思い切り吹き飛ばした。
アナザーはもはもちゃんの『力』を込めた蹴りが、機人の足に炸裂する。
その威力は機人たちの足を払うどころか、
足のパーツを思い切り吹き飛ばした。
ガクン……と、崩れ落ちる機人。
そこに、わたしが、決めるっ!!
「メテオ・ストライ────クッ!!!!」
ズドオオォォン!!!!!
そこに、わたしが、決めるっ!!
「メテオ・ストライ────クッ!!!!」
ズドオオォォン!!!!!
上に向かってジェットのように『女児力』を噴射して、加速したかかと落とし。
機人ごと地面が割れ、岩や破片が弾け飛ぶ。
……ちょっと、やりすぎたかも……。
機人ごと地面が割れ、岩や破片が弾け飛ぶ。
……ちょっと、やりすぎたかも……。
「はもはもちゃんの女児力、すごいね……。
まるで隕石が落ちたみたいになってるよ」
ライジングちゃんたちも無事に機人を倒せたみたいだ。
こちらの戦いの跡を見て、若干引いている……。
やめて。怪物を見るみたいな目でこっちを見るのやめて……!
まるで隕石が落ちたみたいになってるよ」
ライジングちゃんたちも無事に機人を倒せたみたいだ。
こちらの戦いの跡を見て、若干引いている……。
やめて。怪物を見るみたいな目でこっちを見るのやめて……!
「……ん。また、機人が来るよ。
結構な数だ。みんな、警戒して」
古代ちゃんの言葉に、全員が臨戦態勢に移行する。
古代ちゃんは、他の誰よりもカンに優れている。まだわたし達には駆動音も聞こえないけど……間違いなく、こちらに向けて集まってきている。
(A班はあっちの瓦礫の下に。
機人が来たら、さっきと同じように
注意を引くよ!
B班は大きく迂回して挟み撃ちにしよう。
C、D班は後方で待機。
他の機人を見つけたら報告して!)
(了解!)
結構な数だ。みんな、警戒して」
古代ちゃんの言葉に、全員が臨戦態勢に移行する。
古代ちゃんは、他の誰よりもカンに優れている。まだわたし達には駆動音も聞こえないけど……間違いなく、こちらに向けて集まってきている。
(A班はあっちの瓦礫の下に。
機人が来たら、さっきと同じように
注意を引くよ!
B班は大きく迂回して挟み撃ちにしよう。
C、D班は後方で待機。
他の機人を見つけたら報告して!)
(了解!)
何度か戦って学んだ事だけど、機人はチームでの作戦は得意ではない。
数機で集まって行動する事はあれど、
それぞれが独立して敵を狩ろうとするため
連携攻撃はほとんど皆無なのだ。
数機で集まって行動する事はあれど、
それぞれが独立して敵を狩ろうとするため
連携攻撃はほとんど皆無なのだ。
それなら、言葉に出さなくてもある程度の
意思疎通ができるようになったわたし達に分がある。
まさか、ここまで機人を脅威に感じなくなる日が来るなんて────。
意思疎通ができるようになったわたし達に分がある。
まさか、ここまで機人を脅威に感じなくなる日が来るなんて────。
(こっ、こちらD班!機人がすぐ後ろにいるよ!気をつけて!)
「えっ!?さっきまではいなかったのに!」
「これって……まさか、前方の機人が
わたし達の注意を引きつけてたの!?」
……まさか。
機人のAIが、アップデートされてる?
さっきまでバラバラに動いてたのは、
わたし達を油断させるための、罠…………!?
「ギギギギギィ!!」
ズガガガガガガガ!!!
「えっ!?さっきまではいなかったのに!」
「これって……まさか、前方の機人が
わたし達の注意を引きつけてたの!?」
……まさか。
機人のAIが、アップデートされてる?
さっきまでバラバラに動いてたのは、
わたし達を油断させるための、罠…………!?
「ギギギギギィ!!」
ズガガガガガガガ!!!
人間が食らえばひとたまりもない威力の
機銃が掃射される。
ぐっ……!!防御が、間に合わな……!!
機銃が掃射される。
ぐっ……!!防御が、間に合わな……!!
「『慈愛空間』!!!」
「『現実強壁』!!!」
ガギギギギギン!!!!!
「『現実強壁』!!!」
ガギギギギギン!!!!!
「みっちゃん!ぐれあちゃんっ!!」
「みんな!大丈夫っ!?」
守りの力を持った2人が、強力なバリアで
皆を守ってくれた……!
「うんっ!ありがとう!!
気をつけて!たぶん機人のAIがアップデートされてる!
ここからは連携攻撃を仕掛けてくるよっ!!」
「了っ……解!」
「『女児力』を全開で行くぜ……!
少しは楽しませろよな!!」
「みんな!大丈夫っ!?」
守りの力を持った2人が、強力なバリアで
皆を守ってくれた……!
「うんっ!ありがとう!!
気をつけて!たぶん機人のAIがアップデートされてる!
ここからは連携攻撃を仕掛けてくるよっ!!」
「了っ……解!」
「『女児力』を全開で行くぜ……!
少しは楽しませろよな!!」
……………………
………………………………
…………………………………………
「はぁっ、はぁっ、はぁ……!
き、キツかったぁ〜〜!」
1時間後。
全員の頑張りでなんとか辺りにいた機人は
殲滅できたものの、思った以上に力を消耗してしまった。
だけど、ここで休んでいたらまた増援が来るかもしれない。
そうなってしまえば、もうジリ貧だ。
先に進むしかない。
「行こう!まずは天川学園に辿り着かなきゃ!」
き、キツかったぁ〜〜!」
1時間後。
全員の頑張りでなんとか辺りにいた機人は
殲滅できたものの、思った以上に力を消耗してしまった。
だけど、ここで休んでいたらまた増援が来るかもしれない。
そうなってしまえば、もうジリ貧だ。
先に進むしかない。
「行こう!まずは天川学園に辿り着かなきゃ!」
戦いながら少しずつ移動していたおかげで、
天川学園は目と鼻の先だ。
バラバラになった機人のパーツを乗り越えて歩いて行く。
機人は見当たらないけど、人間の兵士もどこかにいるはずだ。
物陰に潜んでいるのだろうか?
それとも、地下でわたし達を待ち構えているのだろうか?
嫌な想像を振り払いながらも、周囲への警戒は怠らないようにしよう。
天川学園は目と鼻の先だ。
バラバラになった機人のパーツを乗り越えて歩いて行く。
機人は見当たらないけど、人間の兵士もどこかにいるはずだ。
物陰に潜んでいるのだろうか?
それとも、地下でわたし達を待ち構えているのだろうか?
嫌な想像を振り払いながらも、周囲への警戒は怠らないようにしよう。
「ひっ……!?
なっ……なに、これ……!?」
突然、猫丸ちゃんが小さく悲鳴を上げた。
「どうしたの、猫丸ちゃん!
…………っ!!これ、は……!!」
兵士達が、死んでいる。
まるでゴミのように死体が一箇所に
集められ、うず高く積まれている。
その身体には無数の銃創がある。
恐らく、機人にやられたんだろう。
「猫丸ちゃん、見ちゃダメッ!!
こんな……どうして……!一体、誰が……」
「誰が……と問うなら、その答えは
明確だろうさ。Dr.マッド……だろうね。
大方、用済みになったから処分した、ってところじゃないかな?」
死体を見て動揺しているのを隠そうとしているのか、あえて冷たい言い方をするしおんちゃん。
だけど、その声はかすかに震えていた。
「……っ、行こう、みんな。
兵士がいないのは好都合だ、って…………。
そう考えるしか、ないよ」
なっ……なに、これ……!?」
突然、猫丸ちゃんが小さく悲鳴を上げた。
「どうしたの、猫丸ちゃん!
…………っ!!これ、は……!!」
兵士達が、死んでいる。
まるでゴミのように死体が一箇所に
集められ、うず高く積まれている。
その身体には無数の銃創がある。
恐らく、機人にやられたんだろう。
「猫丸ちゃん、見ちゃダメッ!!
こんな……どうして……!一体、誰が……」
「誰が……と問うなら、その答えは
明確だろうさ。Dr.マッド……だろうね。
大方、用済みになったから処分した、ってところじゃないかな?」
死体を見て動揺しているのを隠そうとしているのか、あえて冷たい言い方をするしおんちゃん。
だけど、その声はかすかに震えていた。
「……っ、行こう、みんな。
兵士がいないのは好都合だ、って…………。
そう考えるしか、ないよ」
地下へと続く階段は、簡単に見つかった。
逃げも隠れもしない…………そういう事だろうか。
兵士達の死体を見てしまい、わたし達は少なからず動揺している。
『女児力』も、ここに来るまでにかなり消耗してしまった。回復する猶予もない。
……それでも、やるしかないんだ。
逃げも隠れもしない…………そういう事だろうか。
兵士達の死体を見てしまい、わたし達は少なからず動揺している。
『女児力』も、ここに来るまでにかなり消耗してしまった。回復する猶予もない。
……それでも、やるしかないんだ。
「待ちな。アチキの力じゃあ全員を全快にゃできねェが、ないよりはマシだろうサ。時間の進みをゆっくりにするからヨ、みんな、少しでも休んでくれよナ」
御滴ちゃんが皆を気遣って、符号の力で休む時間を作ってくれる。
全快できるほどではなくても、休む事ができるのはとてもありがたい。呼吸を整え、精神を集中し、身体を休める。
御滴ちゃんが皆を気遣って、符号の力で休む時間を作ってくれる。
全快できるほどではなくても、休む事ができるのはとてもありがたい。呼吸を整え、精神を集中し、身体を休める。
現実時間では1分ほどの間だったが、御滴ちゃんの能力で、わたし達は1時間程度の休憩を取る事ができた。
「さぁ、最終決戦だ!
みんな、行こう!!」
コツ、コツ、コツ……。
みんなに力強く呼びかけ、階段を下って行く。照明はところどころにあるものの、地下はかなり暗く、数歩先の距離を見るのでやっとだ。
こんな所、ただいるだけで気が滅入ってしまいそうだ。Dr.マッドは、一体いつからここにいるんだろう。のじゃ猫ちゃんの言う通り、
もはや正気ではないのかも知れない。
…………だけど。
わたしは、希望は捨てたくなかった。
何人もの「他の世界」のアリアちゃんを犠牲にしていても。
自分の都合のために、現実の世界を侵食しようとしていても。
「さぁ、最終決戦だ!
みんな、行こう!!」
コツ、コツ、コツ……。
みんなに力強く呼びかけ、階段を下って行く。照明はところどころにあるものの、地下はかなり暗く、数歩先の距離を見るのでやっとだ。
こんな所、ただいるだけで気が滅入ってしまいそうだ。Dr.マッドは、一体いつからここにいるんだろう。のじゃ猫ちゃんの言う通り、
もはや正気ではないのかも知れない。
…………だけど。
わたしは、希望は捨てたくなかった。
何人もの「他の世界」のアリアちゃんを犠牲にしていても。
自分の都合のために、現実の世界を侵食しようとしていても。
彼女は、アリアちゃんなんだ。
きっと、話せば分かる。
能力を解除して、全て元通りにしてくれる。
そう、信じたかった。
能力を解除して、全て元通りにしてくれる。
そう、信じたかった。