いよいよ、この時が来た。
全てが終わる時だ。
全てが終わる時だ。
「まさか、こんな事になるなんて……。
ライジングちゃん、覚悟は良い?」
「はもはもちゃんこそ。
今更怖気付いて逃げ出したりしないよね?」
ライジングちゃん、覚悟は良い?」
「はもはもちゃんこそ。
今更怖気付いて逃げ出したりしないよね?」
わたし達は、初めから。
戦う宿命にあったんだ。
戦う宿命にあったんだ。
「はあああああああああっ!!!!」
「おおおおおおおおおおっ!!!!」
「おおおおおおおおおおっ!!!!」
2人の闘志がぶつかり合う。
もう、誰にも止められない……!!!
もう、誰にも止められない……!!!
……………………
………………………………
…………………………………………
あの戦いから、2ヶ月が
過ぎようとしていた。
過ぎようとしていた。
新世界での生活は戸惑う事ばかりで、
戦いやサバイバル生活が当たり前だった
わたし達にとっては、ある意味こっちの方が
厄介かも知れない。
戦いやサバイバル生活が当たり前だった
わたし達にとっては、ある意味こっちの方が
厄介かも知れない。
……だけど、それは贅沢というものだ。
街を普通に出歩いていても、
こちらの命を狙う機人も兵士もいない。
食べ物も娯楽も充実していて、
欲しいものがあればお金を出して買う事ができる。
街を普通に出歩いていても、
こちらの命を狙う機人も兵士もいない。
食べ物も娯楽も充実していて、
欲しいものがあればお金を出して買う事ができる。
この『当たり前』がどんなに素晴らしい事か、
わたし達はあの4年間を通じて知ったのだから!
わたし達はあの4年間を通じて知ったのだから!
「んんん〜〜〜っ、今日も良い天気だなぁ〜〜〜!!
ねぇはもはもちゃん、今日は何しようか?」
「そうだね……バイトも休みだし、映画でも見に行く?」
「良いね〜、何か話題のやつあったっけ?」
ねぇはもはもちゃん、今日は何しようか?」
「そうだね……バイトも休みだし、映画でも見に行く?」
「良いね〜、何か話題のやつあったっけ?」
わたし達は本来、この世界に存在しない人間だ。
だから戸籍もないし家もない。
最初はどうしようかと思ったけれど……
ある人がわたし達の話を聞いて、
住む場所を提供したいと申し出てくれたのだ。
だから戸籍もないし家もない。
最初はどうしようかと思ったけれど……
ある人がわたし達の話を聞いて、
住む場所を提供したいと申し出てくれたのだ。
「別世界の私が迷惑をかけたね。
大変な事があったばかりで、
私の事も信用できないかも知れないけれど……
少しでも君達に償いをさせて欲しい。
住む場所の手配と、仕事の斡旋くらいならできると思う。
それと……困った時は、遠慮なく言っておくれ。
役に立てるかは分からないが、
できる限りの事はするつもりだ」
大変な事があったばかりで、
私の事も信用できないかも知れないけれど……
少しでも君達に償いをさせて欲しい。
住む場所の手配と、仕事の斡旋くらいならできると思う。
それと……困った時は、遠慮なく言っておくれ。
役に立てるかは分からないが、
できる限りの事はするつもりだ」
こちらの世界の彼女を完全に信用した
わけではないけれど、
わたし達はDr.の提案を受け入れる事にした。
わけではないけれど、
わたし達はDr.の提案を受け入れる事にした。
彼女はわたし達のために集合住宅をまるまる1つ用意し、
そのうえ身分証明書がなくても働ける仕事も
斡旋してくれた。
得られる金額は学生のアルバイトくらいだったけれど、
Dr.は「好意でやっている事だから、家賃も要らないよ」
と言ってくれた。
甘えてばかりでは良くないと分かってはいる。
でもそのおかげで、わたし達は何とか
この世界で生活する準備を整える事ができた。
新しいスタートを切る時だ!
そのうえ身分証明書がなくても働ける仕事も
斡旋してくれた。
得られる金額は学生のアルバイトくらいだったけれど、
Dr.は「好意でやっている事だから、家賃も要らないよ」
と言ってくれた。
甘えてばかりでは良くないと分かってはいる。
でもそのおかげで、わたし達は何とか
この世界で生活する準備を整える事ができた。
新しいスタートを切る時だ!
「これこれ!これ見たかったんだよね〜、
『劇場版プリティ&キューティー わたしたちのみらい』!
やっぱり、違う世界だからわたし達の知ってる番組とは
ちょっと違ってたんだけど……
いざ見てみたら面白くてさ〜!
主人公2人がすごく可愛くてカッコ良いの!」
「うーん……それもいいけど、
わたしはこっちの方が見たいかな〜、
『ステルス・ヒーローズ 闇夜を切り裂く希望の光』。
こないだTVでCMやっててさ、
アクションがすごそうだったんだ」
「むむむ、そっかぁ……」
意見が割れてしまった。
わたしもヒーローものは好きだけど、
今はプリティ&キューティーがアツイんだよね。
こんな時は……!
『劇場版プリティ&キューティー わたしたちのみらい』!
やっぱり、違う世界だからわたし達の知ってる番組とは
ちょっと違ってたんだけど……
いざ見てみたら面白くてさ〜!
主人公2人がすごく可愛くてカッコ良いの!」
「うーん……それもいいけど、
わたしはこっちの方が見たいかな〜、
『ステルス・ヒーローズ 闇夜を切り裂く希望の光』。
こないだTVでCMやっててさ、
アクションがすごそうだったんだ」
「むむむ、そっかぁ……」
意見が割れてしまった。
わたしもヒーローものは好きだけど、
今はプリティ&キューティーがアツイんだよね。
こんな時は……!
「こうなったらじゃんけんだね!負けないよ〜!」
「イッパツ勝負っ!!最初はグー、
じゃん、けん…………!!!」
「イッパツ勝負っ!!最初はグー、
じゃん、けん…………!!!」
……………………
………………………………
…………………………………………
「いやぁー、面白かったねー『ステルス・ヒーローズ』!!
続き物だったとは知らなかったけど、
こりゃ前作も借りて見なきゃ!」
「うん!面白かったね!!
マイケルの活躍がアツかったー!!
ああいうコメディリリーフって感じのキャラが
イイとこ見せるのズルいよね〜!」
プリティ&キューティーが見れなかったのは残念だけど、
こっちもすごく面白かったから結果オーライ!
プリティ&キューティーはまた今度、
レンタルで見る事にしよう。
「この後どうしよっか?まだ帰るにはちょっと早いし、
夜ご飯の買い出ししちゃう?」
「そうだね。みんなの分も買わなきゃだから、
何人か呼んで一気に運んじゃおう!」
続き物だったとは知らなかったけど、
こりゃ前作も借りて見なきゃ!」
「うん!面白かったね!!
マイケルの活躍がアツかったー!!
ああいうコメディリリーフって感じのキャラが
イイとこ見せるのズルいよね〜!」
プリティ&キューティーが見れなかったのは残念だけど、
こっちもすごく面白かったから結果オーライ!
プリティ&キューティーはまた今度、
レンタルで見る事にしよう。
「この後どうしよっか?まだ帰るにはちょっと早いし、
夜ご飯の買い出ししちゃう?」
「そうだね。みんなの分も買わなきゃだから、
何人か呼んで一気に運んじゃおう!」
わたし達の夜ご飯は、基本的に全員で食べる事にしている。
お昼は仕事やそれぞれの予定があるから別々だけど、
同じ場所で暮らしているのだからご飯はやっぱり
一緒に食べたい、という意見が多かったからだ。
お昼は仕事やそれぞれの予定があるから別々だけど、
同じ場所で暮らしているのだからご飯はやっぱり
一緒に食べたい、という意見が多かったからだ。
前の世界で暮らしていた学園は、
ほとんどプライベートが存在しない環境だった。
だからそれぞれが1人で過ごす時間が必要かな、
と思っていたんだけど……
過酷な世界を共に生き抜いたわたし達はもう、
かけがえのない仲間なんだな、と改めて実感する。
この世界にみんながいてくれて、
本当に良かった!
ほとんどプライベートが存在しない環境だった。
だからそれぞれが1人で過ごす時間が必要かな、
と思っていたんだけど……
過酷な世界を共に生き抜いたわたし達はもう、
かけがえのない仲間なんだな、と改めて実感する。
この世界にみんながいてくれて、
本当に良かった!
今夜の夕食は、ライジングちゃん特製のカレーライスだ。
わたし達はサバイバル生活で培った
料理スキルを遺憾なく発揮し、それぞれの得意な料理を
毎日交代で作るようにしていた。
ちなみにわたしが得意なのはじゃがいも料理。
おいしいよね、じゃがいも。
わたし達はサバイバル生活で培った
料理スキルを遺憾なく発揮し、それぞれの得意な料理を
毎日交代で作るようにしていた。
ちなみにわたしが得意なのはじゃがいも料理。
おいしいよね、じゃがいも。
「……んっ、美味しい!!程よくスパイスが効いてて、
具も大きくて食べ応えがあるね!」
「でしょー、さっすがライジングちゃん!
って褒めてくれても良いんだよ〜?」
具も大きくて食べ応えがあるね!」
「でしょー、さっすがライジングちゃん!
って褒めてくれても良いんだよ〜?」
「いよっ、カレーの帝王!」
「カレーといえばライジングちゃん!!」
「ライジング・チャン!!」
「カライジング!!」
「ふふ〜ん、そうでしょそうで……ん?
なんだか褒め言葉なのかそうじゃないのかよく分からない
単語が多い気がするんですけど???」
なんだか褒め言葉なのかそうじゃないのかよく分からない
単語が多い気がするんですけど???」
ワイワイガヤガヤ。
みんなで過ごす食事の時間は、
わたし達にとって最高の癒しの時だ。
もしも神楽坂さんがここにいたら、きっと
すごく嬉しそうに笑ってくれるだろうな。
…………しんみりしても始まらない。
明日は朝からお仕事だ。
早めに寝て、体力を回復させよう。
みんなで過ごす食事の時間は、
わたし達にとって最高の癒しの時だ。
もしも神楽坂さんがここにいたら、きっと
すごく嬉しそうに笑ってくれるだろうな。
…………しんみりしても始まらない。
明日は朝からお仕事だ。
早めに寝て、体力を回復させよう。
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