プロフィール
| 名前 | 北上ユーマ |
|---|---|
| 出身地 | 日本 |
| 誕生日 | 不明 |
| 転入日 | データなし |
| 職業 | タクシー |
街に来た理由
「妹と友達を探しに来たんだよ。」
| + | 【警告】時空の歪みが発生 |
| 名前 | 北上ユーマ |
|---|---|
| 出身地 | 日本 |
| 誕生日 | 不明 |
| 転入日 | データなし |
| 職業 | タクシー |
| + | 【警告】時空の歪みが発生 |
【不明な記録データ】
10/18 22:00 島内某所にて
静寂。無限の静寂。
ここには自分以外、誰もいない。
時代遅れの白熱灯から、ジリリという音が鳴り響く。
それすら"当たり前"となったこの空間では、それ以外の音が際立って聞こえる。
どのくらいたっただろうか。一瞬だったような、永劫のような。
死とは、虚無とは、こういうことを言うのかもしれない。
「俺がこんなところで死ぬとでも思うか?」
あの時は、ついそう言ってしまった。
ミスリードを招けば、勘違いをしたバカが逃がすかもしれない。 …あの警察にいた駄犬とか丁度いいだろう。
「人はいつか死にますよ。人である限りはね。」
あの"赤髪の女"はそう吐き捨てて出て行った。
いままでにない、残酷な冷たい目。 人の身には余るほどの"威圧感"があった。
あいつは、何者なのだろうか。
入国を手配したのは"あの女"だ。 何かある、とは思っていたが…
カツン、と音が聞こえる。
異質な金属音。白熱灯の雑音ではない、この静寂には存在しない音。 カツン、カツン、と近づいてくる。 誰かが、こちらにやってきている。
本当にバカがやってきたのか?
いや、違う。きっと"あの女"は俺を消しに来たんだ。 俺は間違ってなかった。狂っていたのは"アイツ"の方だった! 誰にも理解されない、誰にも俺は理解できない。 俺にしか、正しい世界は作れなかった! 誰もが"間違っている"といった。"おかしい"といった。 でも奴らは結局、誰一人として"正しい"ことをしない! 結局、他力本願な愚民なんだ! だからお前は苦しんだ、しんどい思いをしたはずなのに!
「どうして進んで、地獄へ向かうんだ?」
ふと、声に出てしまった。
先の見えない闇から、ぬっと人影が出てくる。
「ええっと、なんだ?地獄?」
看守のようだ。初めて見る顔だが、ごく普通の人間のように思えた。
…ごく普通の人間?そんなやつがなぜ"このエリア"に?
「…なんの用だ?」
刺客の可能性はまだ残っている。
冷や汗が背中を伝う。 妙に空気が重たい。白熱灯の雑音が次第に大きくなっていくような錯覚を感じる。 自信の感覚が狂ってしまったのかどうかは分からない。 ただ、「空気が揺れている」としか言い表せない。
「釈放です。釈放。証拠不十分ってことで。」
看守は不慣れな手つきで鍵を開ける。
あまりにも唐突なことで唖然としてしまった。
「…なぜだ?なぜそうなる?」
これはまたとないチャンス、とわかっていながら、どうしてもこの衝動を止めることが出来なかった。
なぜ、何が起きている?何一つわからないからだ。
「釈放ですってば。それ以上でもそれ以下でもないんです。」
看守が扉を開ける。ギィ、という音が脳に響く。
ああ、これはチャンスなんだ。必ず物にしなければならない。
「あんた、この島の偉い人だったんだろ?」
看守が悪意のない声で問いかける。
「失った信頼を取り返すのは難しいかもしれないが、がんばればきっと上に戻れるさ。」
ずいぶんと無責任な問いかけだ。
ただ、その通りだと思った。俺はなんとしてでも戻らねばならない。 そのためには力も、信頼も、何一つ足りていない。
あいつらではだめだ。この島は奴らのモルモットになってしまう。
俺でなければ、俺でなければならないのだ。
「ああ、そういえば。」
思い立ったような口ぶりで、看守が金属性の鍵とUSBを手渡してくる。
「これ、あんた宛の荷物らしいから。」
この鍵とUSBを、俺は知っている。
これさえあれば、あいつの、あの女の隠している何かを知ることが出来る。 誰がこれを一体?なぜ俺に?
今更そんなことはどうでもいいか。
これはチャンスだ。なんとしても、舞い戻らねばならない。
これは、世界のためなのだから。
異様な静寂の中、ハクパカは刑務所から姿を消した。
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「これでよかったの?」
脱獄犯を見送る看守の背中から、細見の女性が声をかける。
「ああ、これでいいんだ。」
「俺、バカだからわかんねぇけど。まあユーマがいうならそれでいいんだろうね。」
「ま、一旦めちゃくちゃになっちまうけどね。」
「俺たちって、世界の終末を止めに来たんじゃなかったっけ。」
「うん、その通り。だからこその第一歩なんだよ。」
「…?ごめんぜんっぜんわかんねぇや。」
「これで、1つの物語が始まる。世界が終末を迎えるかもしれないような。いわば"最終章"ってやつ。」
「終わっちゃうじゃん!」
「せっかちだな。」
看守。ユーマと呼ばれた"看守の格好をした"男は空を見上げる。
「人間はこれに打ち勝つ。さすれば、来るべき"真の終末"にも難なく立ち向かえる。」
「来るべき真の終末、ねえ。」
「まあ、諸々の理由もあるが。この島に集う人々はこれを"乗り越え"なければならない。」
ユーマの体が赤い炎に包まれていく。看守の服が変化し、別の衣装へと変化する。
「"次のフェーズへ進むため"に。」
「ま、ハッピーエンドになるんだったら、それで。」
「任せろ。俺はハピエン厨だからな。」
男女が笑いあいながら、隠してあった大きなトラックに乗り込む。
「いっとくけど橘。お前はただの"観光客"だ。迷惑かけるんじゃないぞ。」
「えぇ!?せっかくおもろいことやろうと思ってたのにな~」
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