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スカーレット・スパイダー - (2021/04/21 (水) 23:31:14) の編集履歴(バックアップ)


スカーレット・スパイダー(Scarlet Spider)

(キャラクター名、マーベル)

概要

スパイダーマンと同じか+αの能力を持ち、赤を基調としたコスチュームを纏う。
これまで複数の人物がスカーレット・スパイダーを名乗っている。

ベンジャミン・”ベン”・ライリー(Benjamin "Ben" Reilly)

初出:
スパイダーマンのクローンとして: Amazing Spider-Man #149(1975年7月)
スカーレット・スパイダーとして:Spider-Man #52(1994年9月)
種族:事故で変異した人間のクローン、男性、地球人

概要

ジャッカルによって作られた、スパイダーマンことピーター・パーカーのクローン
スカーレット・スパイダーとして有名だが、二代目のスパイダーマンでもあった。
スパイダーマンの歴史上でも悪名高いクローンサーガの悲劇の主人公。
ピーターに比べて、幾分好戦的な性格として描かれる。

経歴

オリジン

ジャッカルによってスパイダーマンのクローンとして誕生。
ピーターの記憶を植え付けられ、ピーターと全く同じデザインのコスチュームを着て、敵として現れた。
お互いが本物のスパイダーマンだとして譲らない二人だったが、戦闘中にジャッカルの仕掛けた爆弾に吹き飛ばされ、片方のスパイダーマンは倒れてしまった。
死亡したとみなされた「クローン」は「本物」のスパイダーマンによって「死体」を工場の煙突の中に葬られることになった。
が、実は死んでいなかった
なんとか蘇生した彼はピーターとメリー・ジェーン・ワトソンが抱き合っているのを目撃。
自分がMJに対する感情を理解できるほど発達していないと気づいた彼は、自身がクローンであると結論付けた。

ベン・ライリーとして

「クローン」はベンおじさんの名とメイおばさんの旧姓をとってベン・ライリーと名乗って生きていた。
自分が価値のないクローンだと思っていたベンだったが、あてのない放浪生活の中で出会った遺伝学者、スワード・トレーナーとの交流の中、新たな自分自身になるべく奮起。一時期は彼の研究室の助手として働き、その後の旅の途中での宿敵ケインとの出会いや、
虐待に抵抗した結果父を殺してしまった女性ジャニーン・ゴッドビーとの交際、自身の罪に耐えかねた彼女の自殺などを経験し、ピーターとは違った人格を形成していった。

ニューヨークを離れて5年後、メイおばさんが脳卒中を患っていることを知ったベンはニューヨークへ戻ってきた。
当時ピーターは度重なる戦いで精神を摩耗し攻撃的になっており、ベンとぶつかり合うことになってしまうが、
次第に落ち着きを取り戻し、ベンもニューヨークにとどまることにした。

スカーレット・スパイダー誕生

ある日、街でベノムが暴れていることを知ったベンは、博物館で購入した水色のパーカーと、
真っ赤なコスチューム、さらに自ら開発していた新型ウェブシューターを装備して出動。
ベノムを撃退し、デイリービューグルのケン・エリスによって「スカーレット・スパイダー」と名付けられた。
ベンは次第にピーターとも打ち解け、仲間として、友人として接してもらえるようになっていったが、
スワード・トレーナーの元で受けた検査が二人の間に再び波紋を呼んだ。

本物のスパイダーマン

検査の結果は、ベンが「本物」でピーターが「クローン」であることを示していた。
5年前、「クローン」と「本物」のスパイダーマンが戦った際、お互いが入れ替わってしまっていたのだ。
事実を受け入れられないピーターは、ジャッカルのカリオンウイルスによる人類淘汰とクローンへのすり替え計画に協力する道を選んでしまうが、
MJやベンの説得もありなんとか自分を取り戻したピーターは最終的にベンに協力し、ジャッカルを打倒。

その後ベンはニューウォリアーズに参加するなど、着実にヒーローとして成長。
ピーターもスパイダーマンとして復帰していたが、MJの妊娠の発覚や自身の能力の衰えを感じたこともあり、引退を決意。
ベンにコスチュームとスパイダーマンの名を譲ることにしたのだった。

二代目スパイダーマン

当初はスパイダーマンになることを拒否していたベンだったが、スカーレットの姿をホログラムとしてヴィランに悪用されたこともあり、ニューウォリアーズも脱退し、スパイダーマンになることを承諾。
髪を金髪に染めて、表向きはカフェ「デイリーグラインド」で働きながらスパイダーマンとして活動をしていくことになった。

ベンおじさんを殺害した泥棒の娘ジェシカとの出会いと別れ、ホブゴブリンやミステリオとの戦い、カーネイジのシンビオートとの一時的な結合など降りかかる事件をなんとか解決していったが、元恋人であるジャニーンが生きていることが明らかになった。
ベンを苦しめるための手段として、ケインによって自殺を偽装させられ、そのままベンと別れるよう仕向けられていたのだ。
激しい戦いの後ケインは自らの過ちを認めて当局に身を任せ、それを見届けたジャニーンもまた、自分の父親殺しの罪を認め警察に自首し、逮捕された。
(ベンが異世界でスーパーボーイと戦ったり、融合したりしたのはこの時期のことだと考えられている)

オンスロートとの戦いで多くのヒーローが亡くなったため、ベンは今では兄弟同然のピーターと共に、彼の復帰について話し合っていた。
一方その頃、協力していたメンデル・ストローム(後のヴィラン、ガント)が実は当時死亡していたはずのノーマン・オズボーンの配下であることを知ったトレーナーは「あの検査」もふくめ、自分が知らないうちにオズボーンに利用されていたことをベンに伝えようとするが、殺害されてしまう。

その後ピーターは捕らえられ、傷つき意識を失ったベンと共に姿を現したオズボーンによって真実を明かされる。
トレーナーによる実験結果は、ピーターを苦しませ、狂気に駆り立てるためにオズボーンにより改竄されたものだったのだ。
しかしピーターが狂気に耐え抜いたため、オズボーンはついに直接行動することを決意したと判明。
ピーターとオズボーンの決戦が始まった。

オズボーンとの激しい戦いをなんとか制したピーターの前にベンが現れた。
ベンはオズボーンがハロウィンパーティ中のデイリービューグル社内に仕掛けた、カボチャ型の爆弾をかき集めていたのだ。
しかしベンから受け取った爆弾を処理すべくピーターが背を向けた瞬間、意識を失ったと思われていたオズボーンがグライダーを遠隔操作。
ピーターを狙ったグライダーの前にベンがとっさに飛び込み、代わりに串刺しになってビルから落下しまう。
オズボーンを爆弾で吹き飛ばしたピーターはベンの元に向かうが、すでにベンは虫の息だった。
自分を病院に連れて行こうとするピーターに、ベンはスパイダーマンへの復帰を頼み、これから生まれてくるピーターとMJの子(この直後死産だったと明かされる)に「自分」=「ベンおじさん」のことを伝えてほしいと言い残し死亡。
ピーターの腕の中で灰になってしまった。

トリビア

  • DCとマーベルのインターカンパニー・クロスオーバー"Marvel/DC"において、両方の混ざり合った世界(アマルガム)に行ったのは、ベン・ライリーの方で、「仕事ではピーター・パーカーって呼んでください」と言っている(つまり本物のピーター・パーカーにはアマルガムの記憶がないはず)。
  • "Marvel/DC"ではスーパーボーイ(スーパーマンのクローン)と戦うが、相手がクローンと知ると驚いている。
  • クローン・サーガはライターにとっても苦労したようで、どう終わらせるかの裏話風の作品"101 Ways to End The Clone Saga"(クローン・サーガを終わらせるたくさんの方法)というものが
ワンショットで出されている。ライターがブレーンストーミングをして、遂には「スパイダーマンを殺して、死んだスパイダーマンの101通りの使い方を描いたらどうだ」というヤケクソ気味の方向になるが、編集長のジョー・カサーダに相談にいくと、「私は古いやり方が好きだ。ベンが溶ける」と決められ、「そういえばカサーダはまるでグリーンゴブリンみたいな怖い顔してたよな」...ということでそういう結末になった。

ジョー・ウェイド(Joe Wade)

種族:事故によって能力を得た人間
唯一最後までヴィランだったスカーレット・スパイダーで、ベン・ライリーの敵。
元FBI捜査官。

スカーレット・スパイダーズ

別名レッドチーム。
その正体はMVPの遺伝子から作った3体のクローンで、マイケル、ヴァン、パトリックの3人。
かつてトニー・スタークが開発し、ピーター・パーカーに贈った「アイアン・スパイダー」スーツを着ている。
シビル・ウォー以降、アメリカの各州に置かれたフィフティ・ステイツ・イニシアティブから選抜され、ヘンリー・ピーター・ガイリッチが秘密裏に組織した別働隊シャドウ・イニシアティブのメンバーとなった。
ガイリッチの命令を忠実に実行する。

能力

ウェブ・シューター:スパイダーマン同様、クモの糸を射出できる
ステルスモード:姿を消すことができる
パルス・キャノン:音波系の遠距離攻撃兵器を四門備える

カイン(Kaine)

種族:クローン
初出:Web of Spider-Man #119(1994年12月)

ケインという表記もあり。
ジャッカルが造り出したピーターのクローン。ジャッカルによると失敗作で一度は廃棄された個体。
"Scarlet Spider"(第二期)の主人公。
マスクヒーローだが、親しい協力者には素顔を見せている。
必要とあれば敵を殺せるのがピーターとの大きな違い。
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