Armor WarsII『アーマー・ウォーズ2』

(ストーリー、マーベル)

出版:1990年5月〜1991年1月(全8話)
掲載誌:Iron Man #258-266

概要

第一次Armor Warsとは直接関係がない。マース・コーポレーションによって体を遠隔操作で操る装置を体内に埋め込まれたトニー・スタークと、謎の老人に導かれて中国の山奥の洞窟を探索するマンダリンのストーリーが同時に進行していく。

登場人物

アイアンマン:鋼鉄のアーマーをまとうヒーロー。この時期はマークXIアーマーを使用。その正体が富豪にして天才エンジニアのトニー・スタークであることは一部の人々しか知らない。"Armor WarsI"で死を偽装したため、現在は二代目だと思われている。
ジム・ローズ:トニー・スタークの親友

ストーリー(ネタバレあり)


#258
新たに完成した訓練場で、無人のアイアンマンスーツを遠隔操作しての戦闘をテストしていたトニー・スタークとジム・ローズ。テストは良好のようだが、トニーはいつのまにか背中に痛みがあることに気づく。
実はマース・コーポレーションのキアーソン・デウィットが何かを仕込み、トニーを監視しているようだがトニーはそれを知らない。
あるとき、スターク・エンタープライズの核研究施設で異常が発生。調査に向かうアイアンマン
避難する人々から「幽霊が現れた」と証言を得る。
核研究施設の奥へと入り込んだアイアンマンに立ちはだかったのは、以前殺してしまったはずのチタニウムマンだった。

#259
そのころ、マンダリンが不穏な動きを見せ、失敗した部下を粛正していた。
一方、スターク・エンタープライズの核研究施設ではチタニウムマンアイアンマンが対峙していた。
チタニウムマンが核研究施設の第三号炉を破損させたため臨界点が迫る。アイアンマンは第三号炉を運び出し、海に捨てるしかなかった。
スターク・エンタープライズのラボに戻り、アーマーを脱いだところで意識が飛び、見知らぬホテルのベッドで目覚めたトニー。まるで時が飛んだように記憶がないが、謎の女が現れ「72時間いっしょにいた」と告げる。女はトニーとの会話もそこそこに切り上げて去るが、キアーソン・デウィットから何らかの指示を得て動いているようだ。
急いで会社に戻ったトニーはジム・ローズとともに破壊された核研究施設に向かうが、突如床が切り抜かれて落下。
落ちた先はダイヤモンドのように反射する物体がいくつも建てられた場所。現れたチタニウムマンの亡霊の正体はリビング・レーザーだった。

#260
アイアンマンとリビング・レーザーとの戦いが始まる。
一方、失われた指輪の1つを探し求めるマンダリンは中華街で謎の老人と出会い、罠にかけられ気を失ってしまう。
アイアンマンとリビング・レーザーは激しい攻防を続けるが、その様子をキアーソン・デウィットがトニーにしかけた装置を介してモニタリングを続けていた。実はこの装置は、神経系を通してトニーを操り人形のようにコントロールできるという。
そこにマース・コーポレーションのオーナー兄妹、デズモンド・マースフィービー・マースが現れ、すぐさまトニーを操作し、シャットダウンさせるように告げる。
するとリビング・レーザーと対峙していたアイアンマンが倒れてしまうが、そんな安易な決着を望まないリビング・レーザーは去ってしまう。
アイアンマンは救急隊員によって救出されたものの心音も呼吸も検知されず、死亡を宣告されてしまう。

#261
アイアンマンのストーリーとマンダリンのストーリーが平行して進行。
死亡を宣告されたアイアンマンは救急車で運ばれていくが、#258で実験していた脳波での遠隔操作装置を使い、無人のアイアンマンを操作して自らを救出。
マンダリンは謎の老人にいざなわれ、ある洞窟の奥へ。そこで出会ったのは巨大龍のフィン・ファン・フームだった。

#252
トニー・スタークは医師たちに体を検査させるが、何も異常がみつからない。
そんな中、ジム・ローズは何者かがトニーを監視していることに気づく。
キアーソン・デウィットはトニーにしかけた装置を使い、トニーを操ると、異変に気づいたローディと乱闘になる。
動かなくなったトニーをラボに運び、トニーはアイアンマンスーツを着て脳波でスーツを操ることで動けるようになる。

#253
目覚めたフィン・ファン・フームが中国軍を相手に大暴れ。それを見守っていたマンダリン。謎の老人チェン・シューがキセルの煙を吹きかけると、フィン・ファン・フームは再び眠りにつくのだった。
一方、アイアンマンが体のコントロールを取り戻すと再びリビングレーザーが現れる。
直接自分の体を動かしているわけではなく、脳波でスーツをコントロールしているにすぎないアイアンマンは素早く動けずに苦戦していると、ワンダーマンハンク・ピムが助太刀に現れる。
態勢を立て直したアイアンマンがリパルサーでリビングレーザーを破壊する。

#254
一連の事件のあとトニーはメディアを通して事件解決の声明を発表する。しかし実際には体のコントロールを回復できずアイアンマンスーツを脱げないため、ジム・ローズをイメージ・インデューサーでトニーに見えるようにしてビデオメッセージをマスコミに送っていた。
しかし、本人が生身の体で現れないことで労働組合との軋轢を生んでしまう。
そのころ中国ではマンダリンが中国政府に対し国の支配権の引き渡しを要求していた。背後には再び眠りについたフィン・ファン・フームを置き、中国政府を脅迫しているのだ。
キアーソン・デウィットは会社の研究員たちにトニーを再びコントロールできるようにしろと厳命。
組合はスターク・インダストリーで暴動を起こしアイアンマンがそれを鎮圧しようとしたところでトニーは遠隔操作で心臓に攻撃を受け、墜落してしまう。

#255
アーマーを着たまま群衆の袋だたきにあうアイアンマン。そこでデウィットが遠隔操作のスイッチを切ったため、アイアンマンは飛行して逃れる。
一方、マンダリンは中国の3分の1を掌握。老人の正体を見ると、師と崇めるようになった。
トニー・スタークは神経がそっくり人工のものと入れ替えられていることに気づき、その手掛かりからマース・コーポレーションにたどりつく。
正面からマース・コーポレーションに乗り込んだアイアンマンだったが、強力なパワードスーツに乗るデウィットと戦闘になったところで再び体を外部からコントロールされ、絶対絶命の危機に陥る。

#256
中国ではマンダリンが政府の高官たちに国の支配権を要求し、従わなければ眠りについたフィン・ファン・フームを再び目覚めさせると脅す。中国政府の高官たちはアイアンマンを使ってマンダリンを倒すことを思いつく。
一方、アイアンマンとデウィットとの戦いは建造物の外に展開する。体のコントロールを外部から支配されているため動きの鈍いアイアンマンはデウィットのパワースーツに圧倒され、追い詰められるが、そこへもう一体のアイアンマンスーツを着用したジム・ローズが現れる。
トニーのスーツからエネルギーをローディーのスーツに受け渡し、強化したリパルサーで攻撃。デウィットを倒すが、その素顔を見てもアイアンマンにはそれが誰でなぜ恨まれているのかわからないままだった。











最終更新:2024年02月28日 23:35