The Order Vol.2

(シリーズタイトル、マーベル

出版:2007年7月〜2008年4月、全10話

概要

フィフティ・ステイト・イニシアティブの1つ、カルフォルニアのチーム"ジ・オーダー"の活躍を描く。
"Civil War"が集結し、「超人登録法」で大勢の能力者が公認となった。トニー・スタークは有り余る能力者たちをヒーローとして訓練し有効活用するためアメリカ全州にヒーローチームを置く「フィフティ・ステイト・イニシアティブを実行。
このストーリーではその1つ、カリフォルニアに本部を置く"ジ・オーダー”の活動を描く。

チーム「ジ・オーダー」

他の州とは違い、このチームのメンバーは元一般人である。応募者の中から有望な者を選抜し「ソーマ・プロトコル」によりサイボーグ化するなどして能力を与えメンバーに加えている。実験的な手段を経ているためかトニー・スタークとペッパー・ポッツが直接管理するチームとなっている。
またメンバーにはヒーロー名の他にギリシャ神話にちなんだコードネームを与えているのも特徴だが、マーベル世界には本物のギリシャ神が存在するため、軍神アレスに多額の使用料を支払っている。

メンバー

【アンセム】:本名ヘンリー・ヘルラング。チームのフィールドリーダー。巨大なサンダーストームを巻き起こす能力。元テレビでトニー・スターク役をやっていた俳優。本物のトニーと同様アルコール依存から立ち直った経歴がある。
ヘヴィー【ポセイドン】:チームのトレーニングリーダーの役割を持つ。元アメリカ海軍兵でベトナム戦争に志願した。戦後も軍に留まり、昇進するが現場で戦い続けるため一定以上の昇進は断っていた。しかし戦闘で全身麻痺になり、生命維持装置を兼ねたパワードスーツを与えられチームに選抜される。
カラミティ【ヘルメス】:本名、ジェームズ・ワ。日系人のスピードスターで元野球選手。父は日本の阪神タイガースの選手であった。本人はエンジニア志望であったが、父により野球選手になるように育てられる。しかし交通事故で負傷し両足を義足に換え、この義足の開発によりエンジニアとして富を築いた。
バナーマン・グリーンとバナーマン・ブラウン:サイボーグ戦士。第1話の初登場シーンでいきなり戦死。
ピアス【アルテミス】:弓の名手だが、飲酒して暴れたため第1話で解雇。
アヴォーナと剣【アテナ】:しゃべる剣とその使い手のペア。地下鉄で何者かに殺害される。
モール【へパストス】:ハンマーの使い手でピアスと一緒に解雇。
コロナ【ヘリオス】:酒で解雇されたグループの1人。
ペッパー・ポッツ【ヘラ】:チームの司令塔。当人は出動せず、本部から指示を送る。

追加メンバー

レベッカ・リャン【アラルーン】:元子役モデル。スタイル抜群でブロンドの美女。望んだ姿に変身する能力を持つ。
マグダレナ・ヌーントーベン【ヴェーダ】:周りの有機物から巨大なゴーレムを複数作りだし、使役する。元モデルでテコンドー選手でアクション女優で慈善家。孤児を救うために稼ぎ、戦っている。
スーパーノート:アーマースーツ型のヒーロー。元アメリカ海兵隊員。ソマリア内戦で人道支援に従事したが銃撃を受け捕虜に。救出後の取材映像をプロパガンダに使われてしまう。退役後は虐殺に反対するため反戦運動家に転じるが、これが反感をかってしまいデモ中に銃撃を受け、脊椎を損傷して車椅子生活に。
マルホランド・ブラック:麻薬中毒患者の両親に生まれ、施設に引き取られた。思春期になるとミュータントパワーを発現し施設を脱出。ストリートで生きてきた。バンドのボーカルとしても活動。M-Dayにより能力を失うがジ・オーダーの一員となることで能力を得る。能力はカリフォルニアの人々や歴史から力を吸収しキネティックエネルギーに変え、巨大なハンマーを操る。プレッシャーを受けると能力を発動できないことがある。

外部スタッフ

ケイト・キルデア:広報担当。16歳でヴァッサー大学の学位を2つ獲得した天才。

内容

毎回メンバーの面接の回想シーンからスタートするという演出がなされている。
# 1 チーム初登場。メンバーが飲酒問題で解雇されることになり、フィールドリーダーのアンセムは難しい立場に立たされる。
# 2 アラルーンことレベッカ・リャンのオリジン。ソビエトから核爆弾を抱えたチームが襲来する。
# 3 カラミティことジェームズ・ワのストーリー。ゾンビ化したホームレスの群れがサンフランシスコを襲う。
# 4 ヴェーダことマグダレナ・ヌーントーベンのストーリー。ゾンビたちは誰が発生させ、操っているのかを調査する。
# 5 ケイト・キルデアのストーリー。レベッカの流出映像を阻止する。一方、アヴォーナ殺害犯の調査のためボイルハイツ地区へ赴くジェームズとマグダレナ。
# 6 スーパーノートのストーリー。ヴェーダを伴い荒野で巨大生物たちと戦うが、アーマーを破壊されヴェーダは気を失う。一方、本部では敵対組織ブラック・ダリアズのメンバーだったマルホランドの取り調べ。
# 7 ネイモアがサンフランシスコ沖に津波を発生させ、壁のような状態にして固定させた。メンバーが住民を避難させている間に、アンセムがネイモアを尋問し事態を解決に導こうとする。
# 8 マルホランド・ブラックはブラック・ダリアズに監禁され、能力をダリアズのメンバーに分け与える手術を受ける。スーパーノートとヴェーダは"M.A.N. from S.H.A.D.O.W."の追っ手ジェネラル・ソフトリーを破壊し、アンセムに救出され、全ての敵を影から操っていた組織"M.A.N. from S.H.A.D.O.W."の秘密が明らかになっていく。彼らに出資しオーダーの活動を妨害するため指示を与えていたのは、オヴァディア・ステインの息子エゼキエルだった!
# 9 ヘヴィーのオリジンから始まるストーリー。ついに"M.A.N. from S.H.A.D.O.W."の本拠地に攻め込むジ・オーダー。そこではエゼキエル・ステインが監禁したマルホランドの能力を操ってロサンゼルスの集合意識に自殺しろと命令しようとしていた。それも全てジ・オーダーに失敗をさせてトニー・スタークに復讐するため。メンバーは救出することなく地下に閉じ込められ、EMP攻撃を受ける。このままではヘヴィーのアーマーが稼働できなくなり死んでしまう。
# 10 エゼキエル・ステインの目的は父の仇、トニー・スタークへの復讐だった。マルホランド・ブラックのロサンゼルスの人々につながる能力を利用し、逆にロサンゼルスの集合意識に接続することで互いに敵対させ大暴動を起こすことで、トニー・スタークの肝煎り政策だったフィフティー・ステイト・イニシアティブを失敗させるというものだった。ジ・オーダーのメンバーはEMP攻撃により血液中のナノマシンが無力化され、能力を発揮できない。果たして火の海となっていくロサンゼルスを救うことはできるのか?


結末と影響

リーダーのアンセムの活躍によりロサンゼルスの大暴動は沈静化したが、マルホランド・ブラックとヘヴィーは死亡。
エゼキエル・シムスは逃亡する。トニー・スタークは残存メンバーでジ・オーダーの再開を約束する。




最終更新:2025年07月07日 23:27