- グラップラーの特徴
- 経験点テーブル
- 扱える装備
- 習得できる戦闘特技
- 他の技能との相性
- 長所と短所
- 攻撃回数について
- グラップラー技能の役割
1.グラップラーの特徴
- 経験点テーブル
- 扱える装備
- 習得できる戦闘特技
- 他の技能との相性
- 長所と短所
1-1.経験点テーブル
グラップラーは、ファイターと同じく、経験点テーブルAの技能です。
フェンサーやシューターなど経験点テーブルBの技能よりも成長が重くなります。
1-2.扱える装備
グラップラーは、必要筋力が筋力以下で"グラップラー装備可能"な武器/鎧を装備できます。
※制限外の装備をした場合グラップラー技能を利用できない。
「グラップラー使用可」「グラップラー専用」の注釈がついてない武器や防具は、『それらは、グラップラー技能での判定を行えません。』
武 器 |
グラップラー装備可能ではない武器では、グラップラー技能を用いての近接攻撃が出来ません。 |
<格闘>に属する武器は、すべてグラップラー装備可能です。 このため尻尾や牙は利用できます。 |
<飛び道具>に属する武器は、「グラップラー技能での攻撃でなければ」飛び武器での攻撃は可能(グラップラー技能での回避も可能です)。} |
楽器は、2H装備として扱います。武器カテゴリに分類されてはいませんが、呪歌とグラップラー技能は両立しない可能性があります。楽器を装備したままでもグラップラー技能での回避は可能。 |
騎乗時は、<格闘>に属する武器を扱えません。このため騎乗するとグラップラー技能で攻撃出来ません。 ただしライダー技能があれば補助動作で降りることができるため、(現状の乱戦ルールでは)乱戦に入ってから降りて攻撃するという方法もあります。 |
グラップラー装備可能な武器は、ほぼ全てが"打撃武器"です。例外は牙と爪だけです。 ただし〈ブレードテーピング〉を使えば、パンチを"刃のついた武器"として扱えます。 |
鎧 |
グラップラー装備可能ではない鎧を装備すると「グラップラー技能での判定(回避力判定)を行えない |
盾 |
盾を装備すると「グラップラー技能での判定(回避力判定)を行えない」 |
装飾品 |
装飾品には制限がありません。(サンプルキャラクター、リプレイなど参照) グラップラー技能3レベル以上で、〈真・ブラックベルト〉を装備できるようになります。 |
1-3.習得できる戦闘特技
自動 |
《追加攻撃》(自1)、《投げ攻撃》(自1)、《鎧貫き》(自5)、《カウンター》(自7)、《バトルマスター》(自13) |
専用 |
《投げ強化I》(3~)、《踏みつけ》(5~)、《頑強》(5~)、《インファイトI》(5~)、《超頑強》(前提:《頑強》(7~))、 《投げ強化II》(9~)(《投げ強化I》置き換え)、《インファイトII》(9~)(《インファイトI》置き換え)、《牙折り》(9~)、《飛び蹴り》(9~) |
※《頑強》、《超頑強》は厳密には専用
戦闘特技ではありません(ファイターも習得可能)。
1-4.他の技能との相性
ファイター、フェンサーとは、
行為判定が重複するため、同時習得は無意味です。
特にファイターとは、装備制限が互いの技能を殺しあうため、相性は最悪です。
ただし、上記二つの技能はグラップラー技能には出来ない投擲武器による攻撃が可能なため、Bテーブル技能であるフェンサーは一考の価値はあるかもしれません。
魔法使い系技能、スカウト、レンジャー、セージ、エンハンサー、アルケミストとの相性は良好です。
ライダーは、騎乗すると、カテゴリ<格闘>武器で攻撃できなくなるため、相性は良くありません。(回避はできます。)
技能 |
相性 |
解説 |
ファイター |
× |
行為判定の多くが重複します。 装備制限がお互いの長所を制限する為、相性が悪いです。 《タフネス》(自7)、《バトルマスター》(自13) |
フェンサー |
△ |
行為判定が多くが重複します。 Bテーブル技能であり、グラップラーには出来ない投擲攻撃が可能なため、まったく選択肢に入らないわけではありません。 |
シューター |
△ |
グラップラー技能で回避しつつ、射撃武器による攻撃が出来ます。 ただし、その状態で《カウンター》が出来るかどうかはGM裁量に関わる為、投擲武器以外はあまりお勧めできません。 |
ソーサラー |
○ |
魔法を行使し、グラップラーで回避できます。 攻撃と魔法を同時に行うためには《マルチアクション》が必要です(補助魔法で行える魔法は1つのみ)。 |
コンジャラー |
○ |
魔法を行使し、グラップラーで回避できます。 攻撃と魔法を同時に行うためには《マルチアクション》が必要です(補助魔法で行える魔法は1つのみ)。 |
プリースト |
○ |
魔法を行使し、グラップラーで回避できます。 攻撃と魔法を同時に行うためには《マルチアクション》が必要ですが、特殊神聖魔法に補助動作で行えるものも存在します。 |
フェアリーテイマー |
○ |
魔法を行使し、グラップラーで回避できます。 攻撃と魔法を同時に行うためには《マルチアクション》が必要ですが、妖精を召喚して魔法を任せることもできます。 |
マギテック |
○ |
魔法を行使し、グラップラーで回避できます。 攻撃と魔法を同時に行うためには《マルチアクション》が必要ですが、いくつか補助動作で行える魔法も存在します。 |
スカウト |
○ |
両立します。 《トレジャーハント》(自5)、《ファストアクション》(自7)、《影走り》(自9)、 《トレジャーマスター》(自12)、《匠の技》(自15) |
レンジャー |
○ |
両立します。 《治癒適性》(自5)、《不屈》(自7)、《ポーションマスター》(自9)、 《韋駄天》(自12)、《縮地》(自15) |
セージ |
○ |
両立します。 《鋭い目》(自5)、《弱点看破》(自7)、《マナセーブ》(自9)、 《マナ耐性》(自12)、《賢人の知恵》(自15) |
エンハンサー |
○ |
両立します。MP、魔晶石を消費することで、戦闘能力を向上できます。 |
バード |
△ |
両立しますが、攻撃と呪歌を同時に行うためにはペットが必要です。 |
ライダー |
△ |
騎乗するとグラップラーで攻撃できなくなります。(回避はできます。) 補助動作で騎獣に指示を与えることはできます。【遠隔攻撃指示】もあれば降りたまま攻撃させることも可能です。 |
アルケミスト |
○ |
両立します。マテリアルカードを消費することで、戦闘能力を向上できます。 |
1-5.長所と短所
長所は、《追加攻撃》、《カウンター》を自動習得できるうえ、《跳び蹴り》を習得可能なことです。
追加ダメージが増加する特技や魔法の効果は、全ての攻撃に適用されるので、ダメージ生産力(手数と追加ダメージ)では他の戦士系技能を圧倒します。
短所は、防御能力が回避判定の出目に依存しすぎ、不安定なことです。
鎧は、回避ボーナス重視のものばかりで、防護点で他の鎧に劣ります。
盾は、そもそも装備できません。
《カウンター》は強力ですが、1ラウンドに1度しか使えません。
また《双撃》を取らない限り、単体しか攻撃できないのも欠点です。
いくら手数が多くても、オーバーキルでは効果が薄れます。
追加ダメージが増加する特技や魔法を効率的に使用できることが裏目にでるパターンもあります。
魔法使い系技能を伸ばすのに夢中で、肝心のグラップラー技能(冒険者レベル)がおざなりになるようでは本末転倒です。
1-6.攻撃回数について
《跳び蹴り》→《両手利き》&《追加攻撃》→《ファストアクション》&《両手利き》&《追加攻撃》+【フェンリルバイト】(補助動作)で8回攻撃が可能です。
《跳び蹴り》には《追加攻撃》が入らず、《跳び蹴り》には通常移動が必須なため【バルーンシードショット】と併用できない点に注意が必要です。
(R&R64-65掲載のリプレイ『滅びのサーペント』参照)
- ※ルルブI改訂版及びカルディアグレイスからの変更により、通常移動時でも投擲武器での攻撃が可能となったため《跳び蹴り》と【バルーンシードショット】の併用は可能になりました。
2.グラップラー技能の役割
2-1.グラップラーの基本
グラップラーは、ファイターと比較して、攻撃面は優れているが、防御面は劣っている。
単独で前衛を務めようとすると、回避判定の出目次第であっけなく散ってしまう。
ファイターが1人以上いるパーティで、2人目の前衛として運用するくらいが良い。
(かつては壁ファイターに《かばう》してもらい安全を確保して火力重視、防御面は二の次という方法があったが、
イグニスブレイズでの《かばう》の改定によりリスクが増大したため、現状では少々厳しい選択肢になっている。)
グラップラーとスカウトとの相性は極めて良好。
エンハンサーやアルケミストも有効だが、グラップラーの成長を阻害しない程度に。
《牽制攻撃》、《必殺攻撃》は有効ではない。
《両手利き》、《二刀流》、《双撃》、《飛び蹴り》、《全力攻撃》、《魔力撃》をどう組み合わせるかは、実際の所、GM次第。
能力値次第では、火力に突出せず《投げ攻撃》や《牙折り》等の補助に徹する選択肢も存在する(種族がグラスランナーの場合など)。
《全力攻撃》と《魔力撃》を比べると、追加ダメージに上限のない《魔力撃》の方が上だが、実際には多量の経験点が必要となる点に注意。
イグニスブレイズで、グラップラーの自動習得の宣言型特技に《鎧貫き》が追加された。
これは、「対象の持つクリティカル値上昇&クリティカル無効能力を無視し」、「クリティカルが発生した場合、その攻撃において防護点を無視する」ものである。
火力の上昇が確率に依存するが、宣言のリスクが存在せずデメリットが少ないという使いやすく有用な宣言特技である。
これにより、クリティカル値重視装備でこの特技を宣言し、習熟などの常時特技を優先するスタイルも選択肢に入るようになった。
2-2.グラップラー+魔法
グラップラーは、魔法技能との装備面の相性は良好だが、経験点の面での相性は悪い。
エンハンサーやアルケミストを取ると、成長は更に遅れる。
スカウトやセージを取る余裕はなく、戦闘外でのパーティ貢献度は低くなる。
《魔力撃》は確かに強力だが、成長の遅れと《魔力撃》のペナルティ(回避力、生命抵抗力、精神抵抗力)により防御面は同じグラップラーと比較しても最弱。
(上記にもあるが、《かばう》の仕様変更により、以前よりリスクとデメリットが増大している)
実は、《魔力撃強化》を習得できるようになる9レベルまでは、グラップラーに専念して命中・回避を伸ばし、《武器習熟/格闘》、エンハンサー(マッスルベアー)、アルケミスト(ヴォーパルウェポン)でダメージを増やした方が有利なことも判明している。
また、イグニスブレイズでの《全力攻撃》関係の
戦闘特技の改定により、高レベル帯ではファイターに火力が追いつかれ、追い抜かれる可能性も出てきた。
(《魔力撃》にはダメージの上限がないため理論上のダメージは上回るが、成長速度の差により実際のプレイでは超高レベル作成以外では難しい状況がある)
グラップラー+魔法は運用が難しく、特殊な環境以外での実用は難しい。(詳しくはXXXXXXXX参照)
2-3.グラップラー+尻尾
格闘武器<尻尾>は、種族特性として最初から持っているリルドラケンとラミア以外の場合、基本的に練技【ドラゴンテイル】の使用による取得が必要です。
(勘違いしがちかもだがPC用ドレイクは限定竜化したとしても
尻尾は生えません。
エンハンサー技能を習得できないフロウライトにはこのスタイルは不向きです。
例外として、【ドラゴンテイル】以外にも魔改造によるものや、デーモンルーラー魔法【アナザーフォーム】によるギルドレックへの変身でも得られますが、デメリットの方が圧倒的に目立ちます。)
【ドラゴンテイル】の使用により命中力と追加ダメージを増やせると言う利点があり、また、
戦闘特技《テイルスイング》にて乱戦エリア内の複数の敵を同時に攻撃できる利点もあります。
《テイルスイング》は武器が<尻尾>に限定され多少威力に欠けますが、一度目と同じ対象であれば《追加攻撃》を行うことも出来ます。
(宣言型の
戦闘特技であるため、《バトルマスター》習得までは威力の底上げをしにくいことが欠点です。おそらくは専用の成長のさせ方が必要)
《バトルマスター》習得後、《テイルスイング》と《牙折り》を共に宣言すると、物理主体の敵集団の危険性を激減させる事が可能になる点もメリットか。
2-4.グラップラー+投げ
<投げ>には通用しない敵が存在する。また《追加攻撃》できないため、手数が減少する。
現状では、魔法やアイテムをどう組み合わせても、《追加攻撃》不可による手数の減少をカバーできないと考えられる。
つまり、投げ特化グラップラーが有効なのは、仲間に命中の悪いマギシュー(おまけしてファイター)がいるケースに限定される。
と散々な投げップラーだが、騎乗しているライダーを馬もろとも投げ、落馬させられるのは他に無い強み。
最終更新:2020年12月14日 11:40