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東洋医学と漢方

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東洋医学≠漢方


  見出しにも書いたとおり、東洋医学と漢方は、イコールではありません。
  むしろ――

  東洋医学⊃漢方

  つまり、漢方とは、東洋医学の一分野なのです。



東洋医学の定義


  以下は"Microsoftエンカルタ総合大百科2005"から引用した、東洋医学の定義です。

  東洋とはトルコ以東のアジア諸国の総称で、とくにアジアの東部および南部、すなわち日本、中国、朝鮮半島(→ 朝鮮)、インド、ミャンマー、タイ、インドシナ(→ インドシナ半島)、インドネシアなどをさす。
  各地にそれぞれの伝統医学が存在し、これを総称して東洋医学とよぶ。
  日本ではなじみの深さから、中国医学のことをさすことが多い。
(Microsoft (R) Encarta (R) Reference Library 2005. (C) 1993-2004 Microsoft Corporation. All rights reserved.)

  要するに、東洋医学とは、東洋各地の伝統医学の総称、というわけです。
  というわけで、「漢方は中国の伝統医学、だから東洋医学の一分野である」といえる――いいえ、言うことはできません。この文章には間違いがあります。

  確かに、漢方は東洋医学の一分野です。これは間違ってません。

  ですが、厳密には中国の伝統医学≠漢方なのです。



漢方と中国医学


  これも上と同じ引用元からの、中国医学の定義です。

  一般に中国の伝統医学をさす。
  中国では、前漢の末期に「黄帝内経」という古典的な基礎臨床医学書があらわされ、200年ごろに「傷寒論」という薬物治療書、「神農本草経」とよばれる生薬に関する書物があらわされた。
  これらの古典にもとづいて、その後本草学、薬物治療学、鍼灸治療学(→ 鍼療法)などが発展し、今日にうけつがれている。
  日本へは、朝鮮を経由して、あるいは遣隋使や遣唐使によってつたえられ、漢方医学(→ 漢方治療)として独自の発展をとげた。
(Microsoft (R) Encarta (R) Reference Library 2005. (C) 1993-2004 Microsoft Corporation. All rights reserved.)

  というわけで、中国医学の日本版が漢方、と考えてくださいな。



まとめ


  最後に内容を整理しておきます。

   東洋医学――東洋のそれぞれの地域にある伝統医学の総称
   中国医学――中国の伝統医学。東洋医学の一分野。
   漢方  ――中国医学が日本に渡ってきて独自の発展をとげたもの。東洋医学の一分野。

  中国医学と漢方の違いについては、また別項にて。



このページの執筆:北上



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