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中年漢方

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肩こり

  肩こりとは、何らかの要因で肩のあたりの気・血運行が妨げられることで起こる。
  治療の基本は肩こり自体と、その原因の両方を叩くこと。
  よって、肩こりの原因に効く方剤の中でも、芍薬もしくは葛根が含まれているものを選ぶ。

寒邪タイプ

  風邪の兆候や冷えが見られる場合はこのタイプ。
  風寒邪の侵入には基本的に、葛根湯。麻黄と桂皮の強力な発汗作用で、風寒邪を散らして治す。
  既に多汗の場合は麻黄を除いた、桂枝加葛根湯。

肝気鬱結タイプ

  実証傾向の体質の人は、熱証が著しく見られることが多い。
  特徴としては、顔面紅潮が見られ、汗をかきやすい。またイライラして怒りっぽくなる。
  基本的に大柴古湯。
  逆に、疲れやすい、胃腸虚弱気味、鬱々とした気分といった虚証傾向が見られるなら、柴胡桂枝湯。

過労タイプ

  眼精疲労などの血虚症状が見られたらこのタイプ。
  基本は四物湯。肩こりが激しい場合は、葛根湯をあわせて処方。(寒邪タイプと併発の可能性)
  もし気虚症状(息切れやちょっとした運動ですぐ汗をかくなど)が著しく見られるなら、十全大補湯(四物湯+四君子湯+α)
  胸脇苦満があるなら、肝気鬱結タイプの虚証と見なして柴胡桂枝湯。

頓服

  肩のこりをとにかくやわらげるだけなら、芍薬甘草湯(芍薬と甘草のみの方剤)で充分効果を発揮する。

派生

  別に上のタイプ分けにこだわらなくてもよい。例えば、血於に着目して桂枝茯苓丸という処方も有り得る(これは、芍薬+駆於血剤と解釈可能)



このページの執筆:北上



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