三重大東医研 講義まとめ@Wiki

第一回(4月12日)

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4月12日(第一回)

漢方薬を飲んでみよう♪(part1)




部会の様子




  満員御礼!

  宣伝活動の甲斐あってか、とてもおおくの新入生(15人ほど)に来ていただけました! 心からお礼申し上げます(ぺこり) もしよかったら来週も足を運んでくださいな。

  雰囲気もわきあいあいとして、新入生―部員間の会話もいい感じではずんでいたように思えます。そのあとの晩ご飯に来た人もけっこういましたし――好感触、というのは、こういう状況のことを言うんじゃないんでしょうか? 目標の「新入生二十人!」も、ホントに達成させるかもしれませんね。



講義内容まとめ

(けっこう翻案してます)


 今回は東洋医学の簡単な紹介でした。初回にふさわしい感じかと。詳しくは以下を読んでみてくださいな。


東洋医学の特徴


  東洋医学では、「その人がどんな名前の病気にかかっているか」よりも「なぜその病気になったか」「どんな体の状態か?」がポイントになってきます。なぜなら、それらが判って初めて、治療法の決定が出来るからです。
 病気の名前が判っただけでは、あんまり意味がありません。病気の原因、患者さんの体の状態――この二つの把握が、東洋医学では重要になってきます。
(この点、西洋医学は逆で、「その人がどんな名前の病気にかかっているか」が判れば治療法はだいたい決まります)

  さて、今回はその重要なポイントの一方、体の状態――これを表すワードについて、少々説明してみたいと思います(ただし、代表的なものだけですが)


体の状態をあらわす用語


  東洋医学では、患者さんの身体の状態を以下のような用語で表現します。

  ①気・血・水(津液)
  ②五臓六腑
  ③虚実・寒熱・表裏・陰陽


①気・血・水(津液)とは?

  簡単に言いますと――

 気    ・・・・・・ 要は体内を巡る生命エネルギーみたいなもの
 血    ・・・・・・ 西洋医学でいうところの血液とほぼ同じ
 水(津液)・・・・・・ 血以外の体液

  こんな感じです。なお、「気」に関しては判りにくいと思いますが、皆さんが「気」と聞いてイメージするものでだいたいあってます。

  これらの言葉を実際どのように使っているかというと、例えば肩こり。これは東洋医学的には、肩の部分の気・血の流れが悪くなってるからと考えます。(そこで、流れを悪くしている原因を取り除いたりします)


②五臓六腑とは?

  五臓とは、五つの臓――肝・心・脾・肺・腎のこと。
  六腑とは、六つの附――胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦のこと。

  ここで注意するべきことは「東洋医学で言う五臓六腑=西洋医学
で言う臓器」ではないということです。

  これらは身体の働きを示す言葉です。例えば肝とは、血の流れの調節などの機能の総称のことです。

  これについては勉強していくうちになんとなく判ってくるかと思いますので、理解できなくてもご心配なく。

  混乱しそうな方は以下のように考えてみてはいかがでしょう。

  ・西洋から解剖学が入ってきて、外国語で書かれた臓器の名前を日本語に置き換えなければならなくなったとき、とりあえず東洋医学で使われていた身体の働きを表す言葉を当てはめてみただけ。
  ・本来、肝とか腎とかの言葉は、臓器を指し示すのに使われていたのではない。(じゃあ何に使われてたかというと、それをこれから学んでいくわけです)

  で、これを実際どのように使ってるかというと、例えば眼精疲労。これは、疲労によって「肝」が失調した結果――特に、血の代謝が失調した結果と考えます。そこで、血を増やし巡りを良くする方剤を処方するわけです。

  なお、五臓六腑それぞれの詳しい機能紹介はのちのちやりますんでお楽しみに!


③虚実・寒熱・表裏・陰陽とは?

  患者さんの身体の状態を表す四つの基準です。
  説明は以下の通りとなります。

  虚――体力が虚弱で、病気に対する抵抗力の弱い状態
  実――体力が充実するとともに、排除されるべき病毒も充満していて、病気と力強く闘っている状態。

  寒――からだや病気が萎縮的・衰退的な状態。もしくは寒そうな状態。
  熱――身体や病気が興奮的・亢進的・炎症的な状態。もしくは暑そうな状態。

  裏――病気がそれよりも深く、胸部・腹部など、内臓に苦痛や症状のある状態。(慢性疾患)
  表――病気がまだ浅く、頭・首・背中・腰といった体表部に苦痛や症状がある状態。(急性症状)

  陰――からだや病気が陰的な状態(虚・寒・裏)
  陽――からだや病気が陽的な状態(実・熱・表)


  ちなみに陰陽は、虚実・寒熱・表裏の三つの基準を総括したもの、という位置づけで、漢方薬の選択に限って言うなら、あんまり使われることはありません。
  虚実・寒熱・表裏の三つが決まれば、或る程度その患者さんに用いていい漢方薬が絞られてきます。その点では、この三つの基準は、非常に重要なものでしょう。



このページの執筆:北上



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