20090516(土) 20時~ 
NHK教育 名医に聞く【大腸がん】
罹患数
男:胃がん、大腸がん、肺がん

内視鏡治療、手術、再発
早期 大腸がん

大腸の長さ1.5~2m
粘膜、粘膜下層、筋層、しょう膜(筋層までいくと進行がん)
粘膜下層には血管、リンパ管などがあるため転移を考えると内視鏡は不利

がんのできやすい場所:直腸、S状結腸 (全体の70%)

●症状:血便、便通の変化、腹痛(イレウス)
●検査:便潜血検査、大腸内視鏡検査

●内視鏡:2cm程度までの粘膜内がん
がんの深さ:染色して模様で分かるようになった
        浅い:模様はととのっている
        深い:模様が複雑
エコーなどで深さを見る
ポリペクトミー:内視鏡でくくって焼き切る
生食を入れて膨らませてくくって切る

出血、胃と比べて薄い(3~5mm)ので穿孔に注意

●手術
結腸癌:癌から10cmの範囲を切り取る
周囲の血管、リンパ節をとる

直腸がん:骨盤内臓、神経に気をつける、括約筋
がんから2cm離して切る→肛門に近いと括約筋全体を切ることになる(ストーマ)
腹腔鏡:技術が要求

●治療後の食生活
頻便、腹部ぼうまんかん
回復期:消化の良いもの、食事量をとりすぎない
→うどん 消化の悪いもの 海草、キノコ類、こんにゃく

回復後:不溶性食物繊維 ほうれん草、にら、ごぼう、オートミール、ライ麦パン、納豆、大豆、ブルーベリー、キノコ類、こんにゃく
食事量をしっかり
→便の量が増えて回数が減る

●再発時の治療
肝>>>>肺>>>脳など、腹膜播腫
局所再発:手術後の近くに再発

手術できる条件 3つ
がんをすべて切除できる
臓器の機能が温存される
手術に耐えられる体力

●抗がん剤
5FU←レボホリナートカルシウム(5FU増強)
オキサリプラチン、イリノテカン
分子標的:アバスチン

薬の組み合わせ
投与、副作用のチェック2~3ヶ月
効果の判定
繰り返す、組み合わせの変更

FOLFOX、FOLFIRI

FOFFOX+アバスチン
イリノテカン+セツキマシブorセツキマシブ単剤

長時間の点滴ではポートを用いることもある(48時間必要など)
心臓の近く(又は上腕)にポートを置く 左鎖骨下静脈、上腕静脈

ポートの実際:左前腕
自由な時間が取れる→QOLの向上:日常生活の延長
風船みたいな感じで徐々に入る(高さの制限なし?)

●マルチオピニオン
60男 結腸がん 4cm 粘膜下層に1mm

手術:ガイドラインでは2cmまでが内視鏡
深さが1mmもしかしたらもっと深いかもしれない→リンパ

内視鏡:大きくても粘膜内、下層でも1mm以内と診断が重要
→分割切除 何回かに分ける(これも分割できるという診断が重要)

腫瘍内科医:ptに負担をかけない
大腸がんでは術前化学療法は行わないのが通常

EST内視鏡的粘膜下層剥離術→高度な技術が必要
スネアではなくて電気メスで剥離、切除する(引っ掛けるのではなく切り取る)
→できるDr、穿孔

※粘膜下層に1mm以上浸潤すると転移のおそれが高くなる

抗がん剤:早期がんには通常おこなわない
リンパ節転移があるかどうか

正確な診断が重要:大きさ、形、深さ

来週も大腸がん
最終更新:2009年05月19日 11:00