カスレア(デュエル・マスターズ)

登録日:2020/01/12 Sun 23:42:25
更新日:2024/04/23 Tue 11:54:29
所要時間:約 77 分で読めます





高レアリティのカードでありながら低性能のカードの通称、カスレア
MtG遊戯王OCGといった先輩方に次ぐ人気と歴史を誇るTCGデュエル・マスターズ』にも、当然カスレアは存在する。
その中でも、特筆すべきが俗に『デュエル・マスターズ七英雄』と呼ばれるカード達である。
ちなみにこの7枚中2枚はレアどころかただのコモンだけど全然大丈夫。

この七英雄が普通のカスレアと区別されるのは、

スーパーレアの仕様である「フォイル加工」と「イラスト枠をブチ抜く」仕様と相俟った、迫力のあるド派手なイラスト
・天上天下唯我独尊を体言したかのような、尊大且つ自信に満ち溢れたフレーバーテキスト
・その割には残念すぎるカードスペックという、一種のギャップ萌え

という点であり、これらの条件を満たしているか否かが「カスレア」と「七英雄」という名誉ある尊称(?)とを分けている。

ほとんどの場合、「カスレア=憎むべき存在」なのに、この七英雄達はカスレアながらDMP達にとっては「愛すべき馬鹿達」なのである。
実際、カスレアという本来なら世に出る事すら憚られる身ででありながら、各々が最低1回は再録されている*1という、開発陣からも破格の扱いを受けており、それに対してDMPは激怒するどころか再録を喜んでいるのである。
まるで意味がわからんぞ!!


しかし、そんなデュエマでも悲しい事に愛されない、あるいは話題の種にもならないようなカスレアというものは存在する。
一応、それらの多くもイラストだけは秀逸であったり、フレーバーテキストが印象的だったりというパターンは多いのだが…。
以下、そんな迷カードたちを紹介しよう。

なお下記に挙げられたカードは古い物が目立つが、それは単純に フォイルの封入率が昔の方が低かった と言うのがある。
フォイルがバンバン出るようになった現在*2ではカスレアだけがレア枠を占有する可能性も相当低くなり、全部安いフォイルとかでも無い限り憎まれる事は少なくなっている。

また、使われない・取引価格が安いと言うフォイルだけなら山のように存在するが、それらを環境で使うのに適していないと言う理由でハズレア認定するのは大きな誤りである。
弱いから安い 、になる傾向は事実だが、 安いから弱い は必ずしも成り立たない*3
環境で活躍しているカードと比べれば、そうでないカードの価値は相対的に見劣りしがちなのは当然である。
この基準だと、ほとんどの高レアリティカードはカスレアという扱いになってしまう。

それにカスレアから一気に実用的なカードに化けたカードや、研究が進んだ結果前評判を覆したカードも存在する。
剛撃戦攻ドルゲーザ》や《アクア・パトロール》はその好例。
「現状使い道がない」「見た感じ弱い」というだけで、安易にカスレアと判断するのは良ろしくない。
このページに載せられるからには、誰もが納得させられるだけの弱さカッコ良さがあったのだ。

チャンピオンシップや公式大会といった競技性の高い大会だけがデュエマ、ひいてはカードゲームの楽しみではない事を覚えておこう。
そういったカード達の使い道をあれこれ考えてデッキビルディングに挑むのも一興である。


また、本項目にはツインパクトカードは該当されにくい。
仮にクリーチャー側が使用に値しないスペックであっても、呪文側が優秀なら評価が上がる事が多い為である。その逆についてもまた然り。
両側とも相当低スペックのレアカードが登場すれば話は別だが、2023年5月現在、そういったカードはまだ登場していない。

他にも《ボルメテウス・ホワイト・ドラゴン》や《インビンシブル・オーラ》など、ツインパクトカード化された事により必然的に下位互換になってしまったカードも、当時の環境であれば活躍していた物もあったりするので省略する。
七英雄の一人《残虐覇王デスカール》のように、ツインパクト化によって採用価値が出てきたものであっても、元々が酷いカスレアであったなら本ページの記載はOKであるが。

なお、七英雄は別格なので省略する。


基本セット


シーマイン》☆


美しい物を見ながら死にたいのならば、水中都市に攻めこめばいい。

シーマイン VR 水文明 (6)
クリーチャー:フィッシュ 4000
ブロッカー

攻撃可能なブロッカー。……以上、それだけである。
記念すべきデュエマ最初の弾であるDM-01のベリーレアのひとつにして、DM-01屈指のカスレア。

当時以外のブロッカーは攻撃不可*4なものが殆どであり、その希少性を買われてベリーレアに設定されたものと思われるが、
攻めるにも守るにもサイズが中途半端すぎる。

ブロッカーなら当時でも攻撃できない代わりに3コストも軽い《ファントム・フィッシュ》で十分。そもそも攻撃させるとブロックができなくなるし、アタッカーなら他にいくらでもいる。
「(当時の)攻撃できるブロッカーは器用貧乏で使いにくい」ということをプレイヤーたちに教えた反面教師的カード。最初期のカードなので開発スタッフも手探りだったのだろう。

上位互換には《龍装艦 ゴクガ・ロイザー》、下位互換には《バウンサー・イール》がいる。

ちなみにイラストやフレーバーテキストは好評である。


《応援チューリップ》


「無事に戻って下さいね。」――応援チューリップの花言葉

応援チューリップ VR 自然文明 (5)
クリーチャー:ツリーフォーク 4000
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、バトルゾーンにあるすべてのエンジェル・コマンドは「パワーアタッカー+4000」を得る。

アルカディアスバロムというデュエマの2大カリスマが初登場となったDM-04の自然のベリーレア。
その能力はエンジェル・コマンドパワーアタッカー+4000を与える……それだけ。
そこまで優先したい効果でもないし、元々大型が多く、パワーも大き目なエンジェル・コマンドを中途半端に強化してもしょうがない。
実は効果の対象に「自分の」という一文が無いため、相手のエンジェル・コマンドも強化してしまうという落とし穴も…。

さらにこのカード、の《カオティック・ワイバーン》というクリーチャーと対になっているのだが、
そちらはパワーアタッカーだけでなくW・ブレイカーまで付けてくれる。
それだけならまだいいが、肝心なのはそちらのレアリティがベリーではない普通のレアということ。何故レアリティを対にしなかったのか。

以上のように、知名度こそ高くはないが中々に酷いスペックのカードと言えるだろう。
DM-04のベリーレアは前述のアルカディアスもそうだが、担当はかつて一世を風靡したあのアストラル・リーフ
火やも今でこそ厳しいが当時は強かった凶骨の邪将クエイクスなど、非常に優秀なカードが揃っている。
それらと比べると、このカードのスペックの低さが分かっていただけるだろう。

一方で美麗なイラストに暖かみのあるフレーバーと、デュエマにおけるカスレアの必要条件も十分に満たしている。
このクリーチャーに応援させたところで、無事に戻れるという保証はない。それならせめてパワーアタッカーではなく常時+4000にしてほしかった。


闘魂編


《甲冑神龍エグゼキューター》

甲冑神龍エグゼキューター SR 火文明 (4)
進化クリーチャー:ドラゴノイド 5000
進化-自分のドラゴノイド1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、バトルゾーンにある自分の火のクリーチャーをタップし、攻撃する代わりに次のTT能力を使ってもよい。
TT-バトルゾーンにある自分の火のクリーチャーを1体選ぶ。このターンが終わるまで、そのクリーチャーのパワーは+3000される。

史上初にして2023年現在でも唯一の進化ドラゴノイド
火のクリーチャーにタップ能力でパワーを+3000させる能力を追加する。
上昇値はそれなりだが、所詮は一時的なものであり、そもそもドラゴノイドはそこまで数を並べるのが得意ではない。
数を並べるにしてもそれこそ《レジェンド・アタッカー》なりを使えば良い話。

このカードは「自分の文明のクリーチャーにタップ能力を追加する」サイクルの火文明担当で、他の文明には通常のレアも存在するのだが、スーパーレアのこのカードが間違いなく最も利用価値が低い。
闇担当の《超幻獣グラザルド》もスーパーレアだがそちらは中々強力であり、比較的マイナーなキマイラという種族に種族デッキを組む意義を与えている点では、このカードと立ち位置が異なる。

このカードが収録されたDM-06は大型エキスパンションであり、スーパーレアは各文明に2枚ずつ収録されているのだが、火のもう一枚はあの名カードボルメテウス・ホワイト・ドラゴン
そちらが出ることを期待して、このカードを出してしまったプレイヤーの虚無感は計り知れないだろう。

余談だが、背景ストーリーでは火の隠れた名クリーチャー《襲撃者エグゼドライブ》が進化した姿であり、これまた有名な《聖剣炎獣バーレスク》の主人という設定がある。
明らかに進化前のほうが強いし、飼い犬にもあらゆる点で劣っている気がするのだが……。


激震闘士スカイ・クラッシャー》☆


吹きすさぶ風に乗り、光の国へ侵攻せよ!

激震闘士スカイ・クラッシャー SR 火文明 (7)
クリーチャー:ドラゴノイド 4000
このクリーチャーで攻撃するかわりに、タップして次のTT能力を使ってもよい。
TT−各プレイヤーは、自分自身のマナゾーンからカードを1枚選び、それぞれの墓地に置く。

圧倒的強者感溢れるネーミング、イラストもフレーバーも実に勇ましい。
しかし、その実態は互いのマナを1ずつ破壊するだけのパワーたった4000の雑魚。あれ…?
「スカイ・クラッシャー」なのに能力が「ランデス(土地破壊)」というのもおかしな話だが、それにしても能力がショボすぎる。
意図してか偶然かは不明だが、火は次の弾のSRもランデス能力持ち。しかし、見比べれば分かる通り両者の実力差は圧倒的である。

後に全く同じ能力を持つ呪文《ドリル・スコール》が登場したが、こちらはなんと1マナ。
《天雷王機ジョバンニX世》と組み合わせたジョバンニスコールというデッキが有名だろう。

余談だが、リアルタイムでプレイしていた人なら知っているかもしれないが、
このカードの登場したDM-07というパックは、長きに渡るデュエマの歴史の中でも1、2を争うほどの酷いエキスパンションであり、
SR・VRに当たりが一枚もない、いわば「カスレアの宝庫」とも言えるとんでもない代物である。
本稿ではあえてこのカードを代表例として紹介したが、この弾の真に代表的なカスレアといえば間違いなくあの残虐覇王様だろう。
強いて言えば自然SRの《金剛の超人》だけは中々強く、VRも使おうと思えば使えない事も無いレベルなのだが、
どちらもインフレの進んだ今では優先する理由が無く、全く見かけない。


光器ナスターシャ》☆


その美しさに宇宙すら震える。

光器ナスターシャ SR 光文明 (7)
クリーチャー:メカ・デル・ソル 6000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、自分のシールドが1枚ブレイクされるとき、かわりにこのクリーチャーを自分の墓地に置いてもよい。

史上初となるメカ・デル・ソル
これまた美しいイラストと、壮大なテキストが映える一枚。

シールドが1枚ブレイクされる際に身代わりに破壊できるクリーチャーで、パワーもそこそこ高いが、破壊されれば自身の打点は当然無に帰る。
それ以前に7マナのクリーチャーを犠牲にしてまでシールド1枚を守るくらいなら、適当な小型ブロッカーでも使ったほうが…。

のちに戦国編ではこの能力が「シールド・セイバー」としてキーワード能力化。
同等の能力を持つ優秀な後輩がわんさか登場し、名実共にいらない子に…。


エンペラー・アクア》☆


超進化した頭脳が、最終兵器の設計図を完成させた!

エンペラー・アクア SR 水文明 (6)
進化クリーチャー:サイバーロード 5000
ブロッカー
進化−自分のサイバーロード1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、相手が「S・トリガー」を使うとき、カードを2枚まで引く。

闘魂編背景ストーリーにおけるラスボスであり、デュエマにおける最弱ラスボス候補のひとり。
能力は受動的ではあるもののそこまで悪くは無い。しかし重すぎ打たれ弱すぎ。おまけにこのクリーチャーが収録された弾には進化元となるクリーチャーが収録されなかった為、他の弾を買い集める手間もかかる。
それらの障害を乗り越えてまで使いたい能力かと言われると……。
あとパワーが2000は高かったらここまでボロクソに貶される事もなかっただろう。

闘魂編時期は水単がトップメタの一つであり、バランスを取るためか水のフォイルは今では考えられないような低スペックな代物が並んでいる。
アストラル・メデューサ》や《アクア・レンジャー》、《マーチング・スプライト》もそのひとつ。
当時の開発陣には「水単を失速させるために何らかのメタカードを作る」といった発想はなかったようだ。
そんな杜撰な処置を続けた結果最終的に生まれたのが、もしかしたらあのクリーチャーだったのかもしれない…。

その後、王来篇では《闘魂混成 エンペラー・アクターシャ》として、上記の《光器ナスターシャ》とまさかの 融合合体
そちらはレアリティや背景ストーリーの活躍に遜色ない性能なので、古参プレイヤーも「この位強かったらなぁ」と懐かしんだ事だろう。


光器エレーナ》☆


取捨選択。精密に作られた動力は瞬時に判断する。ただ、目の前の敵を倒すために。

光器エレーナ SR 光文明 (6)
クリーチャー:メカ・デル・ソル 3000+
このクリーチャーのパワーは、自分の墓地にある光のカード1枚につき+1000される。

内容が固定されているパックのカードだが、スーパーレアのレアリティが設定されている当時としては珍しい1枚。
対になっているパックのSRが歴史に残る名カードとなったのに対し、こちらは歴史から抹消したくなるほどのカスレアに。

その弱さは上記のナスターシャがかわいく見えてくるほど。ブロッカーですらなく、ブレイク数が増える訳でもない本当にただパワーが上がるだけの準バニラ。下手すると最弱のメカ・デル・ソルなのではという疑惑すらある。

フレーバーでは「取捨選択」について仰々しく語られているが、実際にプレイヤーが取捨選択した場合、真っ先に消えるのはこのカードだろう。

前述の通り内容確定のパックにのみ収録されているカードのため、
他のカスレアとは違いそのパックさえ買わなければ絶対に手元に回ってくることがないのがある意味救いか。


ミラフォース・ドラゴン》☆


この力は次につながる。聖なる剣が戦場を切る。

ミラフォース・ドラゴン SR 火文明 (7)
クリーチャー:ボルケーノ・ドラゴン 8000
このクリーチャーがバトルゾーンにある間、バトルゾーンにある自分のドラゴン以外のクリーチャーはすべて「パワーアタッカー+4000」を得る。

フォイルが2種しかない代わりに、必ずどちらかが入っているパックのスーパーレアの片割れ。

もう1枚のSRかつては禁止カードに指定されていたほどのぶっこわれだったのに対し、
こちらはドラゴン以外の味方にパワーアタッカー+4000を与える……それだけ。
ドラゴンなのにドラゴンデッキじゃ役に立たないし、7コスト払ってまで使いたい効果でもない。
おまけに、何故かパワー8000なのにW・ブレイカーすら持たない。

他にも、どう見てもアーマード・ドラゴンなのに実際にはボルケーノ・ドラゴンだったりと、何かと設定に謎の多いカード。
もっとも、一番の謎はこんなカードが登場してしまった事そのものだろうが。

ミラフォース・ドラゴン VR 火文明 (7)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 8000
W・ブレイカー
自分のドラゴン以外のクリーチャーはすべて「パワーアタッカー+4000」を得る。

DCGの『デュエル・マスターズ プレイス』ではパワーアタッカーの付与が自身以外に変更され、念願のW・ブレイカーも獲得。
パワーの平均値が低い環境なためパワー+4000のパンプは中々強力でそこそこ活躍できる。
ただし性能は上がったのにレアリティはVRに下がった。
あとちゃんとアーマード・ドラゴンになった。


聖拳編


《雷珠の求道者ラ・バルザ》


突如世界に出現したスピリット・クォーツの群れ。友とも敵とも知れぬ強大な戦力は、各地に混乱をもたらした。

雷珠の求道者ラ・バルザ VR 光文明 (8)
クリーチャー:メカサンダー 4000
ブロッカー
S・トリガー
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。

S・トリガーを持つブロッカー。…重い、重すぎる。
かつて、S・トリガーとブロッカーを併せ持つクリーチャーはコストが非常に高く設定されるという風潮があったのだが、それにしたってコレはやりすぎだろう。実際コスト論でも大損している。
運良くトリガーしたところで、出てくるのはパワーたった4000のブロッカー……実用性は察して欲しい。

というか、そもそもレアリティ設定からしておかしい。
同弾に下位種の《粛清者ポルタレスタ》が普通のレアとして収録されている為にVRとなったのだろうが、
そのポルタレスタ自体当時の基準で考えてもアンコモン辺りが妥当なスペックであるため、
本来ならこのカードが普通のレアの枠に収まるべきだったろう。
もっとも仮に普通のレアだったとしても、こんな貧弱な奴の評価が上がるとは到底思えないが。

ちなみに冒頭の一文を見て気が付いた方もいるかもしれないが、フレーバーテキストは自身とは一切無関係な内容。
製作陣もこのカードの扱いに困っていたのだろうか。
このカード以降メカサンダーは5年以上もの間新規が登場しなかった。


ガウレザル・ドラゴン》☆


余りに長く繰り返した砲撃も、龍から命を失わせる事はできなかった。

ガウレザル・ドラゴン VR 火文明 (9)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 11000
W・ブレイカー

パワーが多少高いだけの準バニラ。当時のコスト論でもパワー12000のT・ブレイカーじゃないとおかしい所、何故かパワー1100のW・ブレイカー……とかなり損している。

参考までに《グラディアン・レッド・ドラゴン》が10マナでパワー15000のT・ブレイカーで、《凶闘の魔人ギリエル》が8マナでパワー11000のW・ブレイカーである。レアリティは1つ落ちるベリーレアだが、それらの後に出てきたのだからもう少し奮発してほしかったところ。
ブースターと同時発売されたスターターセットにランダムで封入されているフォイルでもあるのだが、準バニラであるこのカードが選ばれたのは初心者への配慮だろうか。

ちなみに当時のデュエマのスターターデッキは新シリーズの最初の弾からすべてのカードが収録されているという方針。ドラゴンサポートはおろかマナブーストすら満足にできない構成。特に手札の枯渇はいかんともしようがなく、9コストと重いこのクリーチャーを出すのは困難。

その後、何とDMX-22でパワーが1000低い下位互換の《10月》が登場。カレンダーと比較されるドラゴンとはいかがなものか。


アドラス》☆

アドラス SR 水文明 (7)
クリーチャー:シー・ハッカー 4000
ウェーブストライカー
WS−このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、各プレイヤーは、バトルゾーンにある自分自身の「ウェーブストライカー」を持つクリーチャー1体につき1枚カードを引く。

ウェーブストライカー唯一のスーパーレアにして、WSデッキを組む際に真っ先に採用候補から外されるカードの代表格。
効果自体は悪くはないのだが、いかんせん重い。これが出せる頃にはフィニッシャーが出せてしまう。
その貴重なポジションも、下手すると《口寄の化身》で間に合ってしまう。

このカードが登場したDM-11は《英知と追撃の宝剣》を筆頭に強力なカードが揃っているため、カスレア扱いは避けられなかったと言える。
かつてはこのカードに並ぶカスレアとして知られ、蔑まれたカードも存在したが、
のちにそちらが躍進を遂げると、いよいよこのカードがDM-11唯一と言っても過言ではないカスレアとして知られる事に…。

デュエマのカスレアとしては珍しくフレーバーテキストがなく、
外見もサメとタコが合体したかのようなキモカッコイイ姿で、かなり好みが分かれそうである。
しかしその姿が外人の琴線に触れたのか、海外で思わぬ展開を見せることに……。


小さな海域の主だったアドラスは無限軍団の力を得て、今や世界に対して大きな脅威となった。
圧倒的な軍勢を共にアドラスの逆襲が今、始まろうとしている。

アドラス SR 水文明 (5)
クリーチャー:シー・ハッカー 3000
ウェーブストライカー:バトルゾーンに出た時、自分の「ウェーブストライカー」を持つクリーチャー1体につき1枚カードを引く。(手札の上限枚数を超えるなら、上限枚数に達するまで引く)

その後、『デュエル・マスターズ プレイス』では普通に扱いやすいクリーチャーとして収録された。
そこそこのサイズのクリーチャーを出しつつ大量ドローできるのは強力。大量展開が肝のウェーブストライカーで、マナカーブを阻害しないリソース補充として採用を検討することができる。
ちなみに、フレーバーテキストはこれまでの国内TCG版での 冷遇 を暗示させるようなものになっている。


《殴神兵ブロンクス》


貧弱は万死に値する。

殴神兵ブロンクス VR 火文明 (4)
クリーチャー:アーマロイド 3000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、バトルゾーンにあるパワーの一番小さいクリーチャーを1体破壊する。

cipでパワーの一番低いクリーチャーを1体破壊する能力を持つ。
はっきりいって、ベリーレアとは思えないほど地味で貧弱なスペックである。
当時の強さの基準でもアンコモンか、良くてレア辺りが妥当だったと思われる。
このカードの収録されたDM-12は五体の王をはじめ派手なカードが揃っているため、このカードのしょっぱさが余計に際立っていた。

「相手の」とは書かれてないため、場合によっては味方を殴り殺してしまう上、
「他の」とも書かれてないため、場にパワー3000を超えるクリーチャーしかいない場合は能力で自爆する。
つまり永続的な効果でのパンプが入る等の特殊な条件下を除き、実質的にこいつが破壊できるのはパワー3000以下のクリーチャーのみ。
この点をアッシュランデスで利用する事もできなくはないが、まぁ定番のディオライオスで十分だろう…。

この通りスペックは酷いが、稲妻を帯びた拳を突き出したイラストはフォイルも相まって迫力があり格好良い。
フレーバーも短いながらもインパクトのある内容。自身が貧弱なせいで自爆する事がある点を考えると、皮肉のようにも取れるが。


転生編


《ハンドレッドバレル・ドラゴン》


百裂拳を武器に、新たな伝説と歴史が、君の未来に託された!

ハンドレッドバレル・ドラゴン VR 火文明 (6)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン 5000+
パワーアタッカー+1000
W・ブレイカー

構築済みデッキ限定収録だが、ベリーレアのレアリティが設定されている。

生まれた時点であの《ボルシャック・ドラゴン》の完全下位互換という、ある意味すごい奴。6月のカレンダーにすら負ける。
そもそもそのボルシャック自体登場当時からそこまで活躍してないのに、その3年後に登場したコイツが活躍できるはずも無く…。
雀の涙程度のパワーアタッカーのおかげで、かろうじて会得しているW・ブレイカーが涙を誘う。

これなら同コスト同文明同パワーのあのクリーチャーのほうが、バニラサポートを受けられる分マシと言えるかもしれない。

イラストは迫力満点、フレーバーテキストも一見勇ましい内容のように思えるが、
実はこのフレーバー、《紅神龍グリムゾンサンダー》というカードのフレーバーに「百裂拳を武器に」という一文を付け加えただけの代物。

身も蓋もない言い方だが、ようは「使い回しの手抜き」である。これはひどい。

デッキ収録で容易に手に入るとはいえ、スペックといいフレーバーといい、これでは初心者を馬鹿にしていると思われても仕方ないだろう。
実を言うと《グリムゾンサンダー》の方が余程酷いスペックなのだが

故に評価点は迫力のあるイラストのみ。プレイヤーにも開発陣にも愛されることのなかった悲劇の1枚。
そんなこのカードが収録されたデッキのようなものの詳細についてはこちらを参照。


黒神龍ベルザローグ》☆


この龍は闇に潜むのではない。この龍こそが闇なのだ。

黒神龍ベルザローグ SR 闇文明 (9)
クリーチャー:ドラゴン・ゾンビ 14000
T・ブレイカー

グラディアン・レッド・ドラゴン》に次ぐパワー14000を誇る超大型ドラゴン・ゾンビ。
ガウレザル・ドラゴン》と比べるとかなりマシなスペックではあるが、
それでもやはりデュエマにおいて「パワー馬鹿」というのは敬遠されるものである。
そもそも高パワーのドラゴン・ゾンビが欲しければ当時既に《超神龍アブゾ・ドルバ》が登場していたのでそちらを出せば良い話である。

一応ドラゴン・ゾンビサポートの《邪龍秘伝ドラゴン・ボーン》で出せるデメリットのないT・ブレイカーという利点もあるが、
ドラゴン・ボーン前提ならこのクリーチャーよりも優先したいドラゴン・ゾンビは数多い。

因みに同じパックに収録されたSRにはかの《聖霊王アルファディオス》《バジュラズ・ソウル》《アドミラル・クイーン》などデッキのコンセプトになれるレベルのカードばかりであり、その事もこのカードがハズレ扱いされる原因になっていた。
まぁパワーだけなら当時の闇クリーチャーで最強だったのでイラストも相俟って愛好家はいたのだが。

闇。それはなにも見えないということだと人々は考えた。闇を恐れた人々は、対抗するために光を生み出し、自分たちを導いた。
人の意志こそが真の光である。...だが、人智を超えた闇そのものを相手にしては、意志の力もただただ儚い。

そんなこんなで当時からあまり使われてないこのカードだが、DMX-19にでハズレ枠としてまさかの再録を果たす。
そちらではテキストスペースが広いのをいいことにやたら長く存在感のある新フレーバーテキストが追加された。
この公式の待遇により、一応は「愛されたカスレア」になれたと言えるか…?
後に登場した《漆黒戦鬼デュランザメス》とはフレーバーが似ており、関連性が疑われている。

黒神龍ベルザローグ R 闇文明 (9)
クリーチャー:ドラゴン・ゾンビ 14000
T・ブレイカー
バトルゾーンに出た時、相手は自身の手札を2枚捨てる。

デュエル・マスターズ プレイスでは、レアリティがレアになった代わりにcipで2枚セルフハンデスが追加された。
コストの重さは相変わらずだが、反撃の手札を刈り取りながら現れるファッティは中々に強力。


アストラル・テンペスト》☆


全ての海が、味方した。生死が交錯する、最終魔道具との激突が始まった。

アストラル・テンペスト SR 水文明 (9)
進化クリーチャー:サイバー・ウイルス 6000
進化:自分のサイバー・ウイルス1体の上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分のマナゾーンにあるカードの数と同じ枚数のカードを引く。

収録カードが総じて実用性に乏しく、かつてはDM-07に次ぐ残念パックとして知られていたDM-17の水のSR。
あのアストラル・リーフの「転生版」という触れ込みで登場したクリーチャー。
バロムアルカディアスBWDも「転生」によって堂々の復活を遂げたというのにコイツは……どうしてこうなった。

cipで自分のマナの数だけドローする。自身は9マナなので普通に出せば9枚ドローすることになる…おい、ちょっと待て。
まず自身が重すぎる上に、ドローは強制かつ枚数調整不可。出すだけで「ライブラリアウトという名の」にグンと近づく。
かといって踏み倒して早期に出そうとすれば、マナ数を指定する能力のせいでドロー枚数が減り、旨みがなくなるという矛盾。
極め付けにパワー6000なのに何故かW・ブレイカーを持たない。ミラフォース・ドラゴンの悪夢再び。

とはいえ、大量ドローは何らかのコンボに役に立ちそうではあるので、当カスレアリストのカードの中ではまだ使える部類。
しかしその役目も、後にリーフの「真の転生版」として登場した《アストラル・スーパーリーフ》のせいで危うくなったが。


不死鳥編


超神星ブラックホール・サナトス》☆

超神星ブラックホール・サナトス SR 闇文明 (8)
進化クリーチャー:フェニックス 13000
進化GV−自分のグランド・デビル、ティラノ・ドレイク、ディープ・マリーン、ブレイブ・スピリットのいずれか3体を重ねた上に置く。
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、進化クリーチャーの下にあるカードをすべて、持ち主の墓地に置く。
G・L・ゲート:グランド・デビル、ティラノ・ドレイク、ディープ・マリーン、ブレイブ・スピリット(このクリーチャーが破壊される時、墓地に置くかわりに、好きな数のグランド・デビル、ティラノ・ドレイク、ディープ・マリーン、ブレイブ・スピリットを、自分の墓地から手札に戻してもよい。そうした場合、このクリーチャーを山札の一番下に置く)
T・ブレイカー

迫力満点の名前とイラストの、不死鳥編背景ストーリーにおけるラスボス。
しかしその実態は、エンペラー・アクアと1、2を争う最弱のラスボス候補である。

進化元こそ豊富だが、重すぎる上に目玉のはずの専用能力が相手依存すぎる。
進化獣の進化元を全て墓地に送れるが、上のクリーチャーそのものにはノータッチ。
当時多く登場していたメテオバーンへの対策と思われるが、それならば進化獣そのものを除去した方が良いのは言うまでもない。
ひとたびバウンスされようものなら、自身の(進化元を墓地に送る)能力のせいで場に戻るのが困難に。
何より、同進化条件でも、このクリーチャーよりも優先したいフェニックスが既に何体も存在している。

絶望を司る不死鳥」の異名は伊達ではなく、パックで当ててしまったプレイヤーを確実に絶望の淵に叩き落してくれる。
因みに収録パック自体デュエマ史上ワーストレベルに人気の無いパックだった上に一切再録されていないため、知名度の割に流通数が少ないカードだったりする。


闘龍騎リューガライザー》☆


僅かに生き残った龍達は、不死鳥に最後の戦いを挑もうとしていた。

闘龍騎リューガライザー VR 火文明 (5)
クリーチャー:アーマード・ドラゴン/ティラノ・ドレイク 6000
相手が呪文を唱えた時、このクリーチャーをバトルゾーンから自分の手札に戻す。
W・ブレイカー

当時としてはコストに対してやや高めのパワー設定を持つが、相手が呪文を唱えた瞬間に手札に戻るという謎の挙動を起こすドラゴン。
ただのドロー呪文やシールド確認呪文ですらリューガライザーにとってはバウンス除去と化し、cipもスピードアタッカーもないので戻ることのメリットが存在しない。
流石にこんなおかしい挙動のはずがないということもあってか、発売直後は「呪文に応じるので相手の除去呪文が発動した瞬間に手札に戻ることで除去を回避できるというメリットを持つ」というテキストなのだと解釈されていたが、裁定で即否定されたことで擁護不可能となった。

種族構成的には同弾の《九龍騎神ドラン・ギレオス》や前弾の《超竜騎神ボルガウルジャック》の進化元として用意されており、デメリットを付けることでそこそこのパワーとそこまで重くないコストを両立し、更にデメリット効果も進化すれば関係ないというコンセプトだったと見られる。
ところが自己バウンスのせいでそもそも進化元としても不安定という矛盾を抱えており、後に《闘龍鬼ジャック・ライドウ》が登場したことで進化元としての可能性も完全に死ぬという結末を迎えた。


極神編


無敵悪魔カースペイン》☆


悲しみの音が、恨みの香りが、呪いの祈りが、カースペインのエネルギーだ。

無敵悪魔カースペイン SR 闇/自然文明 (4)
クリーチャー:デーモン・コマンド/ジャイアント 0000+
このクリーチャーのパワーは、自分の墓地にあるクリーチャー1体につき+2000される。
このクリーチャーは、相手プレイヤーを攻撃できない。
墓地のクリーチャーの数だけパワーが上がるが、どれだけ巨大化してもクリーチャーにしか攻撃できない。
上昇値もさほど高くはなく、墓地利用メタで墓地のクリーチャーを空にされれば即死。これの何処が「無敵」だというのか。
軽量進化元として見てもダイダロス辺りで十分だろう。
パックで当てたプレイヤーをしませ、みの念すら抱かせるわれたカスレア、それがカースペインである。


人を呪わば穴二つ。しかし、それに伴う痛みは我にとっても至極の喜びである。――無敵悪魔カースペイン

無敵悪魔カースペイン VR 闇/自然文明 (4)
クリーチャー:デーモン・コマンド/ジャイアント 2000+
自分の墓地にあるクリーチャー1枚につきパワーを+2000する。
パワード・ブレイカー

ところが『デュエル・マスターズ プレイス』では、TCG版での汚名を晴らすかの如く大幅に強化された。
上記の問題点は完全に改善されており、パワード・ブレイカーがついたおかげで墓地肥やしすれば軽量・高パワーのメインアタッカーにもなりうる。

スムーズに墓地肥やしができれば、高いビートダウン性能を発揮する。W・ブレイカーはもちろんのこと、T・ブレイカー、Q・ブレイカーになることもありえるだろう。


ラスティ・ザ・レインボー》☆


ひとつの虹が、新たなる虹を呼ぶ。

ラスティ・ザ・レインボー SR 水文明 (6)
クリーチャー:スプラッシュ・クイーン 5000
自分が多色の呪文を唱えた時、または、多色クリーチャーを召喚した時、カードを1枚引いてもよい。

極神編多色支援カードのひとつ。《タスクナイト・ムーブリッド》と優雅に踊るイラストは非常に煌びやかである。

多色カードを使うたびにドローが出来る。しかし、多色カードはデッキに入れすぎると、タップインがあだとなって事故を誘発する要因となるので大量に採用される事は稀。
呪文にも反応するのだが、それを利用すると構築難易度はさらに上がる。
能力起動させる適用範囲が狭く、素直にドロー呪文を使う方が安定する。多色でもクリーチャーのコスト踏み倒しや相手側のプレイではNG。

軽い訳でもなく、W・ブレイカーも持たない。総じて悲惨なスペックであり、《アクア・マスター》程の知名度は無いが強烈な地雷スーパーレアと言える。
おまけに登場から半年ほどでこちらよりまだ使いやすい《鎧亜の剣邪ミストジアス》が登場してしまった。つくづく残念な一枚である。


鎧亜の紅滅グレン・ブラムスリー》☆


我らが神の敵はどいつだ? おまえか? それともおまえ?――鎧亜の紅滅グレン・ブラムスリー

鎧亜の紅滅グレン・ブラムスリー VR 闇/火文明 (5)
クリーチャー:ロスト・クルセイダー 6000
このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。そのカードが多色でなければ、自分のシールドを1枚選び、墓地に置く。
W・ブレイカー

5マナ6000W・ブレイカー。この時代ならばコスト論的にオーバーなカードなのでデメリットが付いているが、そのデメリットがよりにもよって自分のシールド焼却
トップが多色なら一応回避出来るが回避した所で場に残るのはただのスピードアタッカーもない準バニラ。

更に同パックのアンコモンに、1マナ増えただけでデメリット能力がメリット能力に化けてパワー他も一緒な《鎧亜の紅滅コルンバ》というのがいる始末。
インフレが進んだ今となっては5マナ6000W・ブレイカーでメリット能力持ちというのも珍しくないので本当に使い道がない。


《呪怨秘宝バキューム》

呪怨秘宝バキューム SR 闇文明 (6)
クリーチャー:パンドラボックス 6000
O・ドライブ 水×4(このクリーチャーを召喚する時、自分のマナゾーンで水のカードをさらに4枚タップしてもよい。そうした場合、次のOD能力を得る。)
OD−このクリーチャーをバトルゾーンに出した時、相手の山札の上から1枚目を表向きにする。それが呪文であれば、コストを支払わずに自分が唱え、その後持ち主の墓地に置く。そのカードが呪文でなければ、相手はそれを山札の一番下に戻す。
W・ブレイカー

初となるスーパーレアパンドラボックス
巨体から《エンジェル・ソング》や《デーモン・ハンド》などかつての呪文が解き放たれている姿は、出してはいけない物に手を出した者の末路を彷彿させる。
効果も相手の山札から呪文を横取りするというイラストに合ったものである。

が、肝心の効果を発揮するまでが非常に困難。
このクリーチャーを召喚するのに加え、追加で水文明のカードを4枚タップしなければならない。普通に扱うと総コストが10かかり、「召喚」扱いではないコスト踏み倒しでは一切効果を発揮しない。

また、横取りできる呪文は山札1枚のみに絞られている為、呪文がヒットする確率も低い。当たったとしても《フェアリー・ライフ》のような超低コスト呪文だったら泣けてくる。
勿論、フルクリーチャーデッキ相手なら効果発動の機会は絶対に来ない。

さりとて、能力を無視するとパワー6000の準バニラ。いくら使い分けが利くと言っても、これでは割に合わない。
せめて《「呪」の頂 サスペンス》のように複数枚も唱えられる措置が欲しかったところ。

後に0マナでこのクリーチャー以上の呪文横取りが出来る《超奇天烈 ギャブル》などが登場したのを見なかった事にしても、スーパーレアとしては相当に酷い性能である。


デプス・ノーブル》☆

デプス・ノーブル VR 水文明 (2)
クリーチャー:サイバー・ウイルス 1000
このクリーチャーで攻撃するかわりに、このクリーチャーと自分のマナゾーンのタップされていないカードを8枚タップして、次のTT能力を使ってもよい。
TT−水以外の文明をひとつ選び、自分の山札の上から2枚を表向きにする。その中から、選んだ文明のカードを手札に加え、残りのカードを好きな順序で山札の一番下に戻す。

構成するすべてのカードに使い道がほぼないという、DM史上でもトップクラスに弱いサイクルのうちで唯一のベリーレアがコイツ。
他の奴らもそうだが、タップトリガーに追加8マナ払う割に効果がショボすぎる。ちなみにこいつの効果はトップを上から2枚見て水以外の指定した文明のカードを手札に加える。できることは3マナのコモン呪文《エナジー・ライト》の劣化である。

基本辛辣な評価をしない公式ガイドブックにさえ「ワリに合う?」と直球で存在を疑問視されている。

ちなみにこいつとカースペイン、ラスティ・ザ・レインボー、グレン・プラムスリー、バキュームは全員DM-24出身。
このパックはパワーカードが多く超人気パックだが、一方でこいつらのようなどうしようもないカスレアや使えはするものの微妙な高レアといった地雷も多く潜む、DMでも屈指の当たり外れの落差の大きいパックである。


《双流星キリン・レガシー》

双流星キリン・レガシー SR 水/火/自然文明 (5)
進化クリーチャー:フェニックス 12000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化V-自分の多色クリーチャー2体の上に置く。
メテオバーン-自分の進化ではない多色クリーチャーを召喚した時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚墓地に置いてもよい。そうした場合、自分の山札を見る。その中から、墓地に置いたクリーチャーと同じ名前のクリーチャーを1体選び、バトルゾーンに出してもよい。その後、山札をシャッフルする。
W・ブレイカー

変則的なコスト踏み倒し能力を持つ多色フェニックス。
他の多色クリーチャーを召喚したときに、メテオバーンで進化元と同じクリーチャーを山札からバトルゾーンに出せる。

「いつか化ける」と言われつつ、いつまで経っても化けないカードというのはデュエマには数多く存在するが、このカードもそんな1枚。
メテオバーンの癖が強すぎる、パワー12000なのにT・ブレイカーを持たない点などが主な要因。

このカードを主軸にしたユニバースエクストラウィンも存在するが、今のところそこまでメジャーなタイプではない。
???「クリーチャーでアタックしてるのが少し残念だね

実際のところカスレア呼ばわりされるほど酷いスペックではないのだが、このカードの登場したDM-26というパックが悪すぎた。

ゼンアク大和バロム・エンペラー、そしてあの聖鎧亜キング・アルカディアス…。
そう、他のスーパーレアがあまりにも派手で強すぎたのである。
そのため、これといった使い道の無いこのカードは(他のSRと比較して)カスレア扱いされることになってしまった。

余談だがこのカード、あのDMデッキ開発部の中の人である「主任K」こと川崎大輔氏がデュエマで最も気に入っているカードらしい。
その溺愛ぶりは尋常ではなく、もはや人とカードという枠を通り越して俺の嫁の域に達している。
例の青い悪魔を通してコンボを紹介する程度は当たり前、あの黒箱が発売される際には職権濫用でムリヤリこのカードを再録させ、
他にも紹介できるカードが山ほどあったにもかかわらず「デュエマTV!!」で黒箱発売に合わせてこのカードのデッキを紹介したほど。
このカードの何が彼をそこまで駆り立てるのか、その真意を知るものはいない…。


流星の如く現れた不死鳥は、世界を変える一筋の光か、さらなる存在が現れる前兆か。

双流星キリン・レガシー SR 水/火/自然文明 (5)
進化クリーチャー:フェニックス 12000
進化V-多色クリーチャー2体
メテオバーン1:自分の他のクリーチャーを召喚した時、このクリーチャーの下にあるカードを1枚墓地に置く。そうした場合、自分の山札から、墓地に置いたクリーチャーと同じ名前のクリーチャー1枚をバトルゾーンに出す。その後、山札をシャッフルする。
T・ブレイカー

後のデュエル・マスターズ プレイスでも勿論登場。
T・ブレイカーになって物足りなさが解消された他、メテオバーンが発動させやすくなった。


戦国編


《超神龍スカイ・ガルーダ》

超神龍スカイ・ガルーダ SR 闇文明 (10)
進化クリーチャー:ドラゴン・ゾンビ 12000
マナ進化V−闇のクリーチャーを2体自分のマナゾーンから選び、このクリーチャーをその2体の上に重ねつつバトルゾーンに出す。
自分のターンのはじめに、相手はバトルゾーンまたはマナゾーンにある自分自身のカードを1枚選び、墓地に置く。
T・ブレイカー

邪眼皇ロマノフI世》や《ボルバルザーク・紫電・ドラゴン》で有名な、DM-28における進化ドラゴン。
蒼炎を纏う獣型のイラストが映える。

毎ターン《クライシス・ボーラー》を撃てるが、自身のマナコストが重すぎる。
召喚したころには相手のマナも貯めなくて十分な場合が殆どで、余ったマナを墓地肥やしに利用されるのがオチだろう。
おまけに「自分のターンのはじめに」なので、出してすぐ除去されてはそもそも能力を使うこともできない。

種族がドラゴンなので《コッコ・ルピア》などのサポートカードを使えるとは言え、効果を発揮するまでのタイムラグと召喚難度が厳しい。
また、当時の新能力であるマナ進化を持ち、盤面が更地でもいきなりT・ブレイカーを決められる利点を持つが、S・トリガーを恐れて攻撃しなかったのならその数少ない利点も捨ててしまう事になる。
スピードアタッカーや進化クリーチャーと、システムクリーチャーの役割がどっちつかずになってしまった残念な一枚。


神化編


白騎士の神羅エターナル・ムーン》☆


降り注ぐ聖なる光の中から、完全不敗の化身が現れた!

白騎士の神羅エターナル・ムーン SR 光文明 (8)
進化クリーチャー:ルナティック・エンペラー/エンジェル・コマンド 11000
究極進化−自分の光の進化クリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーがタップされていて、自分のシールドが1枚もない時、自分はクリーチャーの攻撃を受けない。

ただでさえ出しにくい究極進化なのに、無駄に進化元を限定し使いにくさ倍増。当然の如くコストも重い。
肝心の効果も相手依存、シールドが1枚でもあれば準バニラに成り下がる上に除去耐性は皆無。
「完全不敗の化身」のはずなのに、あまりにも隙が多すぎる。挙句アイデンティティの能力も優秀な後輩に横取りされてしまった。

後にベルザローグと同じくDMX-19で再録されたが、ネタ的にもさほど笑えないカードであったためか、こちらは正真正銘のハズレ枠として扱われる事となってしまった。無念…。


《光器エカテリーナ》


私、死んでも蘇る運命にあるようだわ。だって仕方ないでしょう?この世で一番美しいのは私ですもの。――光器エカテリーナ

光器エカテリーナ VR 光文明 (5)
クリーチャー:メカ・デル・ソル/オリジン 5500
ブロッカー
このクリーチャーが破壊される時、このクリーチャーを墓地に置くかわりに山札の一番上に置いてもよい。

時代を間違えたかと思うほど中途半端なブロッカー。
《シーマイン》に比べれば多少コストパフォーマンスが上がったとはいえ、正直五十歩百歩。
破壊されると山札に戻れるが、次引けるカードをこのクリーチャーにしても大して状況を変えられないのは眼に見えている。

メカ・デル・ソルらしく気品ある美しさが非常に映えるが、せめてもう少し能力や粘り強さが欲しかったところ。


覚醒編


《封魔アンドロリウス》


覚醒という新しい力の前に傷を負い、無念の退却となった。

封魔アンドロリウス VR 水文明 (5)
クリーチャー:グランド・デビル 5000
このクリーチャーが攻撃する時、自分の手札を好きな枚数捨ててもよい。こうして捨てた手札1枚につき、バトルゾーンにある「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。

アタックトリガーで手札を好きなだけ破棄し、その枚数分だけブロッカーをバウンスできる。
相手がブロッカーを使わなければ準バニラ同然。AT故に起動が遅く、軽くも重くもない絶妙なコスト設定などもあって使いづらい。
一応手札を好きなだけ墓地に送れる点やブロッカーを大量にどかせる点は光るので、全く使えないというわけでもない。
どちらも「このカードでやる必要がない」と言われればそれまでだが。

フレーバーテキストは当時登場したばかりのサイキック・クリーチャーに敗北した事を示唆するもので、カスレアには珍しくネガティブな内容。
この一文と自身のスペックから「お前じゃあ負けて当然」などと皮肉られる事もある。
一方イラストの方はこの時期としては珍しく硬派で、やや好みは分かれるものの中々格好良い。


エピソード1


《ガイアール・ディエス》


ディエスとは「10」をあらわす称号。デュエマ10年の歴史が生んだ感謝の竜だ!

ガイアール・ディエス P 火文明 (7)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター 6000
スピードアタッカー
W・ブレイカー
自分の手札に加えるシールドカードが、コスト5以下の火のハンターであれば、そのカードは「S・トリガー」を得る。

デュエルマスターズ10周年企画の一つである、【勝利を呼ぶお宝パック!!!】で入手出来たドラゴン。
プロモーションカードだが、スーパーレア仕様のホイル加工がされており、当時の雑誌紹介などでもアタリ枠として紹介されていた。

しかし、よく考えるとガンガン殴っていくべきのスピードアタッカーと、生き残って効果を発揮させるS・トリガー化が噛み合っていない。
自身のコストも重く、パワーも中途半端。
おまけにS・トリガー化の範囲も狭く、「文明」と「種族」と「コスト」をそれぞれ指定しているのも難点。どれか一つ位抜けてもバチは当たらなかった筈だろう。
【バルス・カイザー】や【セイント・シャン・メリー】、【鬼丸「王牙」】や【カイザー「刃鬼」】など多彩な種族デッキを組める事で知られるハンターだが、
そのほぼ全てにおいてこのクリーチャーの投入枠が絶無であるのは哀れとしか言いようがない。


エピソード2


《光器スパーク・ビヨンセ》

光器スパーク・ビヨンセ VR 光文明 (6)
クリーチャー:メカ・デル・ソル/ハンター 6000
このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、バトルゾーンにある相手のクリーチャーをすべてタップする。
W・ブレイカー

《夏山の超人》

夏山の超人(バーベキュー・ジャイアント) VR 自然文明 (6)
クリーチャー:ジャイアント 6000
このクリーチャーが攻撃する時、相手とガチンコ・ジャッジする。自分が勝ったら、バトルゾーンにある相手のクリーチャーを1体選び、持ち主のマナゾーンに置く。
W・ブレイカー

《鬼無双カイザー「勝」》

鬼無双カイザー「勝」 ≡V≡ 火文明 (7)
クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター/エイリアン 7000+
このクリーチャーが攻撃する時、自分が負けるか中止するまで、相手とガチンコ・ジャッジする。こうして自分が勝つたび、そのターン、このクリーチャーのパワーは+6000され、シールドをさらに1枚ブレイクし、相手は自身の「ブロッカー」を持つクリーチャーを1体選んで破壊する。
W・ブレイカー

いずれもエピソード2で猛プッシュされた能力「ガチンコ・ジャッジ」を持つDMR-05収録のクリーチャー。

GJの詳細については項目を参照してもらうとして、とりあえずこの3体に共通して言えるのは「割に合わない」ということ。
ビヨンセは敵獣全タップ、夏山は1体マナ送り。運も絡む能力なのにこの程度の効果では…。おまけにパワーも微妙に低い。
前者は元ネタの某大物シンガーに対して失礼に当たるレベルのスペック。
後者に至っては次の弾で登場したアンコモンの《格調の超人》に下克上されている。

「勝」は大幅パワーアップ+ブロッカー破壊と一見強そうに見えるが、スピードアタッカーを持たない上に前述の通り運も絡むので使いづらい。
これがSRかVRなら上の2体と同程度のガッカリレアで済まされるだろうが、コイツはSRよりも上の≡V≡(ビクトリー)である。
同弾の他の≡V≡は《黄金世代 鬼丸「爆」》と《「俺」の頂 ライオネル》。この2体と比べるとどうしても霞んでしまう。
挙句の果てに、E2の終わりにはこのクリーチャーの難点を克服したベリーレアが登場してしまった。VRに立場を奪われるビクトリーって…。

この様なカードがあまりにも多かったためか、E2開始早々ガチプレイヤーを中心にGJに対する不満の声が続出。
しばらくプレイヤーの間で「ガチンコ・ジャッジは使えない」という風潮が蔓延することに。
その批判が回りまわって後にあの怪物を産むことになるなど、この時のプレイヤー達には知る由もなかった…。


十弐制覇 鬼「王者」》☆


12の部族を制覇した、あいつはまさにチャンピオン!

十弐制覇(ビクトリー・トゥエルブ) 鬼「王者(チャンピオン) ≡V≡ 火文明 (7)
進化クリーチャー:レッド・コマンド・ドラゴン/ハンター/エイリアン 9000
進化-自分の、ハンターとエイリアンを種族に持つクリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
このクリーチャーがタップされている間、自分はゲームに負けず、相手は勝てない。

DMX-11「大決戦オールスター12」にて収録された、ビクトリーカード。
上述されたエターナル・ムーンの後釜とも言えるクリーチャーであり、純粋なカスレアというよりは出るべき時代を間違えたカードと言うべきか。

あちらと比較すると、進化させるために必要なクリーチャーは少なく、パワーは少し高くなっているが、
悲しいことにこの頃は大型クリーチャーの全盛期である。
それらが登場した瞬間真っ先にこのクリーチャーに攻撃が行くのはこのカードの文明だけに、火を見るよりも明らか
パワーも9000なので比較的対処され易い、
正に名ばかりのチャンピオンである
同弾のビクトリーカード、《偽りの王 ルードヴィヒ》の方に注目が集まっていたことも不遇さに拍車が掛かっている*5

止めと言わんばかりに、
能力や手の入りやすさも優秀すぎる後輩達が続々登場*6
完全にお払い箱となった。開発当初は後述するゴッドファーザーと同レベの「光る紙」になろうとは想像もされてなかっだろう*7


ドラゴン・サーガ


超熱血 フルボコ・ドナックル》☆


毎日流した熱き汗。必死で鍛えた熱き拳。熱血トレーニングはウソをつかん!---超熱血 フルボコ・ドナックル

超熱血 フルボコ・ドナックル SR 火文明 (6)
進化クリーチャー:ガイアール・コマンド・ドラゴン 11000
進化−自分のドラゴン1体の上に置く。
このクリーチャーがバトルに勝った時、このクリーチャーをアンタップし、相手のシールドを2枚ブレイクする。
W・ブレイカー

進化&軽量化した《唯我独尊ガイアール・オレドラゴン》といったスペックのクリーチャー。
そちらを見れば分かる通り全く弱くはない……どころか、普通に強い部類のはずの1枚。
このカードも前述のキリン・レガシーと同じく「強すぎる同期と比較されてカスレア扱いされた」カードの一つ。
あんまりカスレア扱いしないで、たまには使ってあげて下さい。
フレーバーテキストも熱血感溢れてカッコイイ。

フルボコさん「サイクリカ? デッドリュウセイ? パワー10000も超えられないザコだろ、フルボッコにしてやんよ」
ワルドブラッキオ「やぁ」ジークキャヴァリエ「……」


革命編


《復讐 チェーンソー》


やられたらやり返す!やられてなければ、やられたことにしてやり返す! ---復讐 チェーンソー

復讐 チェーンソー SR 闇文明 (6)
クリーチャー:デーモン・コマンド/侵略者 9000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の手札をすべて捨てる。こうして捨てた手札1枚につき、相手は自身のクリーチャーを1体選んで破壊する。

cipで自身の手札を全て破棄し、その枚数分だけ相手にクリーチャーを破壊させる能力を持つ。
はまれば強力なのだが、能力は強制であり、かといって手札がないと準バニラになる上、
光器パーフェクト・マドンナ》などがいると能力を無効化されてしまうなど、見た目以上に使いどころが難しい。

そこまで悪いスペックではないのだが、欲張り野郎の5C絶対殺すマン強すぎる同属それと並ぶ最強クラスのハンデスが同弾に収録されたせいで、
しばしばそれらと比較してカスレア扱いされる不憫な1枚。
このクリーチャーのおかげで同じくオールディスカードを持ちながら、後に環境を破壊する事となる《MEGATOON・ドッカンデイヤー》が過小評価されたとも。

実際のところ弱いわけではなく単に「使いどころが難しい」だけのカードであり、上手く使えば状況を一変させるだけの効果を発揮できる。
「カスレアと思って舐めてたら自軍全滅させられた」という声もちらほら。
殺人鬼ジェイソンを髣髴とさせる威圧感満点のイラストに対する、
何処か聞き覚えのある愛嬌のあるフレーバーもギャップ萌えに溢れており、愛されるカスレアとしての素質は十分にある。


革命ファイナル


D2G ゴッドファーザー》☆


クハハハハハ、ワシがなぜ燃える炎闘士と呼ばれているか知っているか?
ならば、その眼に焼きつけろ!デンジャラスイッチ、オン! ---D2G ゴッドファーザー

D2G ゴッドファーザー SR 火文明 (7)
クリーチャー:フレイム・コマンド/マスター・イニシャルズ 8000
スピードアタッカー
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルに勝った時、自分のD2フィールドがバトルゾーンにあれば、このクリーチャーをアンタップする。

これまで「能力は強いけど使いづらい」「悪くは無いけど使い道が浮かばない」といったフォイルは数多く登場するも、
明確に「カスレア」と言い切れるような逸材は長らく登場しなかったデュエル・マスターズ。
その静寂を打ち破り、突如姿を現した期待の超新星。それがゴッドファーザーである。

高いイラストアドに大言壮語なフレーバー、そして残念すぎるスペックと通常のカスレアの基準を大幅にオーバーしており、
一部ではこのカードの登場により「七英雄の世代交代」も囁かれている。


《メガ・デストロイ・ドラゴン》


すべてを破壊してやる。 ---メガ・デストロイ・ドラゴン

メガ・デストロイ・ドラゴン VR 火文明 (8)
クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン 8000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにし、それを手札に加える。それがクリーチャーなら、それよりパワーの小さい相手のクリーチャーを1体、破壊する。

コストが重いうえに、出来る事がたった1枚の手札補充と不安定な火力。
いくら火文明が手札補充を不得意とするとは言え、この重さでこの見返りはショボすぎる。
そもそも手札補充持ちドラゴンという役割自体、6年前の《セルリアン・ダガー・ドラゴン》で十分だった。
おまけに火力は不安定な上、クリーチャー以外が捲れたら不発。リスクを考えると使用する余地は殆ど無い。

フレーバーテキストではすべてを破壊するつもりでいるようだが、このカードを手にしたプレイヤーが真っ先に破壊したいのは、このカードを当てた自分の運の無さに違いないだろう。


《聖者の精霊龍 セレナーデ》


新たなるマスター、ジルヴェスの監禁戦略を前に手も足も出ない三勇士連合!
だが、ミラクルスターの願った奇跡がミラダンテ Ⅻを呼び寄せる!

聖者の精霊龍 セレナーデ SR 光/水文明 (7)
クリーチャー:エンジェル・コマンド・ドラゴン/革命軍 7500
ブロッカー
W・ブレイカー
「スピードアタッカー」を持つクリーチャーはすべて、バトルゾーンに出たターン、攻撃できない。

強豪ひしめくDMR-22に収録されたデカい《ディオーネ》
無論、大型化した分光文明やエンジェル・コマンド・ドラゴンが追加され、《ヘブンズ・ゲート》や《ドラゴンズ・サイン》といった踏み倒しに対応している。

しかし、そもそも速攻を足止めする能力だというのに基本的にはディオーネより遅く、各種踏み倒し呪文には強力なライバルが存在する。
パワー7500のブロッカーというのもいささか頼りない。大型獣に小型獣と同じ役割を持たせた事が原因なのだろうか。

また、ラ・バルザ程ではないがクリーチャー本人とフレーバーテキストとの関連性が薄い(革命軍である事ぐらい)。


《メガ・デューバー・ドラゴン》


ドルマゲドンXとの世紀の対戦をデューチューブで実況生中継だぜ!みんな、ハムカツ団を応援してくれよ! ---メガ・デューバー・ドラゴン

メガ・デューバー・ドラゴン VR 火文明 (8)
クリーチャー:メガ・コマンド・ドラゴン 8000
W・ブレイカー
このクリーチャーまたは他のクリーチャーが破壊された時、それよりパワーの小さい相手のクリーチャーを1体破壊してもよい。

クリーチャーが破壊されるたびに相手クリーチャーを破壊できるという、《壊滅の悪魔龍 カナシミドミノ》を思わせる能力を持つ。
しかし、あちらに比べてコストが増えている上、このクリーチャー自身が相手クリーチャーを破壊する能力がないのは大きな欠点。
こちらは1体ずつしか連鎖できないため、基本的にはコストが軽く能力が自己完結している《カナシミドミノ》の方に軍配が上がる。
低コスト高パワーの《ブラッディ・イヤリング》など工夫次第で活用出来なくもないが、激しいインフレを感じさせるハイスペックなカードが続々と登場する中、何とも言えないスペックと言える。

YouTuberを元ネタとしたフレーバーテキストもやけに呑気で脱力感が半端じゃない。
ドルマゲドンXとの闘いの結果を考えると彼らも無事じゃ済まない気がするのだが……


新章デュエル・マスターズ


《深海の覇王 シャークウガ》


キミならオレがなれなかった真の覇王になれるかもな

深海の覇王 シャークウガ SR 水文明 (7)
クリーチャー:ムートピア 7000
W・ブレイカー
このクリーチャーはブロックされない。
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、カードを2枚引く。その後、自分の手札を好きな枚数捨ててもよい。こうして捨てた手札1枚につき、相手のコスト7以下のクリーチャーを1体選び、持ち主の手札に戻す。

上記の《復讐 チェーンソー》の反省を活かしたようなスペックのクリーチャー。
そちらと比べて、効果の弾となる手札を自前で用意できる上、捨てる枚数も自由に選べるようになり、おまけの様にブロックされない能力も持つ。
その反面、対象がコスト7以下という条件も付き、自身のコストも7コストとなった事で「高速化した環境で7コストという重さに見合うスペックと言えるか」という新たな問題点が生まれてしまった。
コンボパーツ視点でカードを見るプレイヤーからは、自軍をバウンス対象に選べない(cip持ちの再利用などが狙えない)事も不満点として挙げられている。

アニメ「2017」では記念すべき第1話にて相手キャラの切札として登場し、一時は新主人公切札ジョーを追い詰めるも、
最後はジョーのエースカード《ジョリー・ザ・ジョニー》に撃ち抜かれるかませ犬に。
2つある公式の対戦動画ではムートピアの雄としてフィーチャーされるも、どちらも出す前に使用者が敗北するという、
メディアミックスでも優遇されているのかいないのか分からない扱いを受けている。

そんなシャークウガだが、ある意味彼の最大の見所といえそうなのが他のカードのフレーバーテキスト内での活躍。
背景ストーリーでは「魚人覇王団」という水の一大勢力の指導者であり、同属からの信頼も厚い人格者として描かれていることが多い。
一部陰口を叩いたり、罵倒してる奴もいるが。
実に20枚近いカードのFT内で登場し、波乱万丈ともいえる暗躍をしていた事が分かる。
最終的に彼を待ち受ける数奇な運命を考えると、安易にカスレア呼ばわりする事もできなくなる……かもしれない。



《神聖櫃 シューゲイズ》


それは、敗れていったオラクルを弔う為に作られた、オラクリオンの櫃。

神聖櫃 シューゲイズ SR 無色 (7)
クリーチャー:オラクリオン 7000
W・ブレイカー
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時または攻撃する時、自分の山札の上から1枚目を表向きにする。それがコスト5以下の進化ではないクリーチャーなら、バトルゾーンに出す。それ以外なら、自分のマナゾーンに置く。

全体的に豪華な再録の目立つ、15周年記念パックのDMEX-01で収録された新規オラクリオンかつ《神聖麒 シューゲイザー》のリメイク。
手札かマナゾーンから踏み倒す本家と違い、デックトップからのランダムの踏み倒しに変更されている。

本家にあった確実性が失われているのがネック。不発になるとただの《華獣の覚醒者アリゲーター》と化す為本家に比べありがたみが薄い。
下準備無しに活躍させられる点は本家より勝っていると言えるが、別に本家が殿堂入りした訳でも無いのにわざわざこれを使う理由があまり浮かばない。加えて本家と共に大活躍したキリュー・ジルヴェスはシューゲイズの登場時点では殿堂入りのまま。リメイクする方間違えたんじゃ……

ちなみにDMEX-01は内容固定の5枚セット15種がランダム封入されており、シューゲイズと一緒に封入されているのはあの《暴走龍 5000GT
「このカードを引き当てた=5000GTを引き当てた」という事になる為ハズレな筈が無いのだが、5000GT再録の煽りを受けてか同弾の他の新規SRに比べて明らかにスペックが見劣りしてしまっている。

イラストで浮遊している箱は《ミステリー・キューブ》と推測されている。
キューブ程でなくとも、このカードにももう少し大きな踏み倒しをして欲しかったところ。


双極篇


《ど・真ん中太郎》


真ん中が好きすぎて、何でも、真ん中を行く。そのせいで、体の真ん中が弱点。

ど・真ん中太郎 SR 火文明 (2)
クリーチャー:ビートジョッキー/スペシャルズ 2000+
G・G・G:このクリーチャーがクリーチャーを攻撃中、自分の手札が1枚以下なら、このクリーチャーのパワーを+10000する。
このクリーチャーの攻撃先は変更できない。
相手の呪文の効果またはクリーチャーの能力によって、このクリーチャーが手札から捨てられる時、墓地に置くかわりにバトルゾーンに置いてもよい。

読者公募が元となっているスペシャルズのスーパーレアの一つ。デッ○プール似のマスクマン
要約すると「マッドネスで奇襲し、ブロッカーを無視してハイパワーで殴り返せるウィニー」といったスペックなのだが、それを最大限に活かすには極端な話相手が「ブロッカーで守りつつハンデスを連打し、ちょこちょこ殴ってもくる」ようなデッキでなければならない。あまりにも限定的すぎる。
G・G・Gは本来使用者自らの手札の破棄を推進する能力なのだが、そんなギリギリの状況を自分で作ってまで使いたい効果かと言われると……

一応数々のブロックされないウィニーの上位互換ではあるし、パンプアップの数値を見れば分かる通りコスト論は大幅にオーバーしているのだが……
「コスト論を超過しているからといって、必ずしも強くなるとは限らない」という、ある意味某サファイアの対極に位置するようなカード。
速攻向きの強力なクリーチャーが多いビートジョッキー絡みのデッキにおいて、このカードを優先する理由は見出しにくく、
悲しいかなプレイヤーの評価はど真ん中すら怪しいのが現状である。

このカードの収録されたDMRP-06はマスターカードの強さもさることながら、スーパーレアに関してはこのカード以外全部当たりと言っても過言ではない豪華な内容。
このカード程ではないにしろ当初は評価が久しくなかった《超宮城 コーラリアン》も、続くDMRP-07のトップレアの一つ《次元の嵐 スコーラー》の登場で主要カードの一つとして即評価が見直され、同じくスペシャルズの《ビックリーノ》も癖の強すぎるスペック故に今なお賛否はあるものの、何だかんだで墓地を使う特殊な速攻デッキで使われてはいる。

スペシャルズの中には他にも性能に難のある物が多少なりとも散見されるが、このカードはDMRP-06というパックにSRとして出てしまったばかりに、数あるスペシャルズの中でも特にあんまりなポジションに納まってしまっている。仮にも読者応募の優秀作品だというのに……。


《デミブラム・ストーカー》

デミブラム・ストーカー VR 闇文明 (7)
クリーチャー:マフィ・ギャング 9000
W・ブレイカー
このクリーチャーが攻撃する時、相手は自身のアンタップしているクリーチャーを1体破壊する。
自分のターンの終わりに、そのターン中に相手のクリーチャーが2体以上破壊されていたら、このクリーチャーを自分の墓地から手札に戻す。

上記の通りSRが1枚を除いて大物揃いだったのに対し、強力なものからそこそこのものまで混在しているのがDMRP-06のベリーレア。
このクリーチャーはと言うと、アタックトリガーで相手に選ばせる形でアンタップされているクリーチャー1体除去させる。
墓地にいる場合は、自分のターンの終わりに相手クリーチャーが2体以上破壊されれば、自身をサルベージする形で手札に戻れる。

かつての進化Vである《闘流星ナイトスクリーマー》が通常クリーチャーとして復活した様なスペックだが、アタックトリガーも墓地回収も相手の盤面次第という、相手への依存に徹底しているという不安定さがうかがえる。
進化クリーチャーでもないのでアタックトリガーも当然タイムラグが発生、タップされているクリーチャーは選ばせられない、
自身のサルベージも自ターン限定でしか発動できない…と、よく見ると制限だらけなのも酷い。
双極篇の基準で考えるならば、せめて単なるサルベージではなくリアニメイトにするべきだったとも評価される。

余談だが、革命編以降ほぼ全てのエキスパンションにSR・VRが各文明2種ずつ収録されるようになり、過去の大型エキスパンションの様な形態を取るようになったデュエマだが、本弾の闇のもう一枚はあの《デーモン・ハンド》のツインパクトリメイク版であり、
本弾のVRの中でもトップレアとして扱われる事の多い《マッド・デーモン閣下/デーモン・ハンド》。この格差は一体……。


超天篇


《ブラッキング・ザ・ジョニー》

ブラッキング・ザ・ジョニー LEG 無色[ジョーカーズ] (8)
クリーチャー:ジョーカーズ 5000+
マスター・ブレイカー(このクリーチャーがバトルゾーンに出たターン、各ブレイクの前に、相手のクリーチャーを1体破壊する)
このクリーチャーは、バトルゾーンに出たターン、相手プレイヤーを攻撃できる。
このクリーチャーがバトルゾーンに出た時、自分の山札の上から3枚を表向きにする。こうして表向きにした無色クリーチャー1体につき、このターン、このクリーチャーはパワー+5000され、シールドをさらに1つブレイクする。表向きにしたカードはすべて、好きな順序で自分の山札の一番上または下に置く。

大会で活躍したカードの再録やリメイクカードが多い、DMEX-06で収録された大型ジョーカーズ。

ジョーカーズ、ひいては無色で初となるレジェンドカードであり、枠の色もしっかりと白色である。
三代目主人公の初代切り札である《ジョリー・ザ・ジョニー》、または《ジョニー・ザ・ビギニング》と《破界秘伝ナッシング・ゼロ》の組み合わせを1体である程度再現したかのようなクリーチャー。
相手のシールドをブレイクできれば、同時に相手のクリーチャーを最大4体破壊できる。

しかし、運用には元ネタのカード以上の障壁があり、安定して使うなら デッキ内を無色のクリーチャーにほぼ全て統一する 必要がある。
無色デッキの要である《戦慄のプレリュード》を入れるのは致し方なしとしても、ジョーカーズデッキの基盤である《ジョジョジョ・ジョーカーズ》でさえも事故要因となり、上手くマスター・ブレイカーを発揮してくれなくなる。
コストも重く、たとえブレイクに成功しても最大4枚ブレイクであり、初期状態では相手のシールドが一枚残ってしまう。

仮にこれだけ頑張っても特にブロッカー1体で頓挫してしまうのは無念である。しかも《極仙龍バイオレンス・サンダー》など他のサボタージュ能力持ちクリーチャーとは違い、効果発動を狙えるのは本当に1ターン限り。
折角攻撃時のマスター・ブレイカーで相手を一掃したいのに、前もって相手を無力化しないと活躍出来ないなど矛盾点が目立つ。
残念ながら、レジェンドカード最弱と呼ばれてしまった。


《罪修羅ジェリ奪カギュラ》

罪修羅ジェリ奪カギュラ VR 闇文明 (9)
オレガ・オーラ:マフィ・ギャング/デリートロン +4000
無月の大罪3(このオーラを使うコストを3少なくしてもよい。そうしたら、このターンの終わりに、自分のクリーチャーを1体破壊する)
これを付けたクリーチャーに「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
これを付けたクリーチャーが破壊された時、それに付いていたオーラ1枚につき、自分はカードを1枚引き、相手は自身の手札を1枚選んで捨てる。
オレガ・オーラ:これを自分のGRクリーチャー1体に付けるか、1体GR召喚してそれに付ける。そのクリーチャーがバトルゾーンを離れたら、これも同じゾーンに行き、その後、そのGRクリーチャーは自分の超GRの一番下に戻る。

9マナのオレガ・オーラ。GRクリーチャーに付与させる事でパワーアップさせ、pigで手札補充とハンデスを行える。
無月の大罪により、6マナで出す事も可能。
ここまで書くと強そうだが、オレガ・オーラはクロスギアと違い、装備先が場を離れるとすべてパァになるため、恐ろしく使い勝手が悪い。

大量の手札補充とハンデスを狙うなら、オーラの重ねがけで強化させたクリーチャーを破壊するべきだが、そうまでして得られる効果がフィールドアドバンテージを補うかどうかは疑問に残り、無月の大罪を使っても6コストとそこそこ重いのも難点。
さりとて、これを1枚だけ装備させたクリーチャーを破壊しても効果がショボすぎる。パワー増加に関しても他に使いやすいのが幾らでもいる。

また、ハンデス持ちオーラには《乱罪 ダイパ殺デー》や《解罪 ジェ霊ニー》等の強力なライバルも存在する。素がコスト9なので《大卍罪 ド・ラガンザーク 卍》の能力で踏み倒せないのも痛い。
総じてオレガ・オーラの特徴を正しく捉えられなかったカードと言える。


十王篇


《Dの隠家 ザトー・オブ・ウラギリガクレ》


裏斬隠の里は、忍びと疑いのD2フィールド、すなわちドロン&ダウトフィールド、ザトー・オブ・ウラギリガクレとなったのダ!

Dの隠家 ザトー・オブ・ウラギリガクレ VR 水文明 (5)
D2フィールド
自分のシノビがバトルゾーンに出た時、カードを1枚引く。
各ターンの終わりに、自分のシノビをバトルゾーンまたは手札から1体選び、このD2フィールドの下に重ねてもよい。
Dスイッチ:相手のターンの終わりに、このD2フィールドの下にシノビが8枚以上あれば、このD2フィールドをゲーム中で一度上下逆さまにしてもよい。そうしたら、各プレイヤーは、バトルゾーンとシールドゾーンにある自身のカードをすべて、山札に加えてシャッフルする。
(他のD2フィールドがバトルゾーンに出た時、このD2フィールドを自分の墓地に置く)

同期に《希望のジョー星》や《DG-パルテノン 〜龍の創り出される地〜》を持つD2フィールド。《Dの悪意 ワルスラー研究所》に《オールデリート》を合体させたかの様なスペックになっている。
しかしワルスラー研究所に比べるとドローが強制な上シノビ限定で、Dスイッチも往復4ターンのフィールド維持を要求するという条件の厳しさ。
ただでさえ禁断を入れれば山札が削れるだろうに強制ドローが付いてくるのもおっかなくてしょうがない。
《終の怒流牙 ドルゲユキムラ》を駆使すれば多少は短縮可能だが、複数枚ドルゲユキムラを使うのは要求値が高過ぎるため結局は焼け石に水。

ならば長所が無いのかと言うとそんな事は無く、本家デリートの相棒《ラッキー・ダーツ》の手打ちと異なりこちらは相手も禁断を使っているという対面でも安全に禁断解放可能。*8
リソースを減らしてしまう効果も置きドローがカバーする形で自己完結しており、カスレア屈指のフィニッシュ性能の高さはロマンの塊。

決して弱い能力ではないのだが、D2フィールドとして生まれた事が最大の悲劇だったと言える。先述の同期フィールド群は張り替え要素のない「DG」フィールドだったり早期にフルスペックを発揮したりと動かしやすいものばかり。
収録されたDMEX-12には過去の種族をフィーチャーした新規D2フィールドが多数収録されており、ウラギリガクレもその一環。凝った設定の新規シノビも収録される等、明らかに力が入っている。
他の新規D2との絡みが無ければ特殊フィールドに出来たのでは……と邪推してしまう。
かつての《聖霊龍王 ジーク・キャヴァリエ》に匹敵する豪快さと使用難度は、同時に大出世の可能性も秘めている……かもしれない。


王来篇


《切札ジョー&ジョラゴン -自由の物語-》

切札ジョー&ジョラゴン -自由の物語- DSR 無色[ジョーカーズ] (9)
クリーチャー:ジョーカーズ/マスター・ドラゴン/ヒューマノイド 5000+ 
スピードアタッカー
パワード・ブレイカー
自分のマナゾーンにある文明1つにつき、このクリーチャーのパワーを+5000する。
このクリーチャーが攻撃する時、自分の山札の上から2枚を表向きにする。その後、バトルゾーンにある相手のカードを、コストの合計がその2枚のコストの合計より少なくなるよう、好きな数選ぶ。相手はそれらを好きな順序で山札の下に置く。その後、自分は、こうして表向きにした2枚を手札に加える。

デュエマ20周年を記念して発売されたDMEX15。その目玉とも言える大先生レアのうちの1枚で、現行の主人公の切札ジョーとその切り札のジョラゴンが描かれている。
環境で暴れ、殿堂入りしたジョラゴンが描かれているからこいつも環境で暴れる……といったことは全く無かった。

まず、こいつのコストは9である。当時の環境には《襲来、鬼札王国!》や《灰燼と天門の儀式》、《ルシファー》があるためコスト8以下のクリーチャーは踏み倒しがしやすい一方、それ以上のコストのクリーチャーは踏み倒す手段がほとんど無い。
また、自身でコスト軽減する手段を持っていない。それでも《禁時混成王 ドキンダンテXXII》や《地封龍 ギャイア》のように強力であるなら使われるものもいるが、肝心の効果がアタックトリガー、早い話攻撃しなければバニラ同然なのである。
一応効果自体は《ジョット・ガン・ジョラゴン Joe》のcipと同じもので弱くはない。だが、盤面を処理するためには攻撃する必要があり、シールドを攻撃するとS・トリガーで逆転の一手を許す可能性がある、といったジレンマがある。
また、cipでは無いのでジョーカーズでありながらcipを利用する既存のジョーカーズとの噛み合いも悪い。

ここまでならまだ使い道が無いわけではなさそうなのだが、文明参照する能力を持ちながら自身が無色である点が大問題である。
基本的に現環境の5色コントロールは初動として《フェアリー・ミラクル》や《獅子王の遺跡》を採用している場合もある。これらの初動は条件付きで追加のマナブーストができるのだが、それらとことごとく噛み合わないのである。
聖魔連結王 ドルファディロム》の効果で破壊されるのも痛い。

総じて、5色コントロールでは攻撃しないといけない点と無色である点が足を引っ張り、ジョーカーズデッキではジョーカーズとのシナジーが限り無く薄い点が足を引っ張り採用されていないのが実情である。一応《地封龍 ギャイア》を討ち取れる点は評価できるが、その役割も攻撃しなくていい《断影龍 ユスティーツァ》の方が優れていると言える。

……と、ここまで酷評してきたがこのカードの一番の欠点は大先生レアであることである。
というのもこの大先生レア、ボックスにいずれかが1枚の封入率であり、他にも歴代主人公の切札勝舞、切札勝太とそれぞれの切札が描かれたカードが存在するのだが、《切札勝舞&ボルメテウス -決闘の物語-》は汎用性こそ無いものの、ドラゴンに応じたコスト軽減と豪快な踏み倒し能力を持つロマンの塊のため連ドラに噛み合っており*9、また《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》に至っては凄まじい汎用性を誇り即座に環境入り、値段も高騰し8000円クラスにまで突入している。
一方このカードは環境でも使われず、専用構築を組む程の魅力も無いためか、値段はなんと4枚で300円が相場となっている。
同レアリティで格差があった例はいくつかあるが、ここまで格差が大きい例は無いだろう。EX15を意気揚々とボックス買いし、このカードが出た日にはガッカリすることこの上無いだろう。まあ、EX15は全体的にカードパワーが低めなため《切札勝太&カツキング -熱血の物語-》を引けなければ爆死とまで言われる程なのだが。

一応フォローしておくと、かつて無色のゼニス達が5色デッキの必須パーツだった時代もあり、別に多色デッキに無色カードが入らないという訳では無い。
実際の処、ほぼ緑単でコスト踏み倒し前提の《ニコル・ボーラス》がマナゾーンに1枚落ちていればフルスペックは発揮できる。デッキを多色カードだらけにしなくても、9マナまで溜まっていれば普通に4~5色は揃う。素のパワーが低いので、《ドンジャングルS7》でマナゾーンから出す事もできる。
タイムラグ無しで相手のカードを複数枚除去しつつ、ワールド・ブレイカーにも等しい一撃を浴びせられる事が本来「弱い」はずもないのだが、昨今の競技性の向上はシールドをブレイクする事でS・トリガー等による逆転を嫌う方向を向いており、生まれる時代が悪かったのかもしれない。


《偽爆電融 ゾルネードシヴァ》


その一挙手一投足はことごとく「偽り」だった。

偽爆電融 ゾルネードシヴァ SR 水/火/自然文明 (9)
クリーチャー:ディスペクター/アンノウン/フレイム・コマンド 23000
EXライフ(このクリーチャーを出す時、自分の山札の上から1枚目をシールド化する。このクリーチャーが離れる時、かわりにそのシールドを墓地に置く)
Q・ブレイカー
自分のクリーチャーすべてに「マッハファイター」を与える。
自分のクリーチャーがバトルに勝った時、カードを1枚引く。その後、相手のシールドを1つブレイクしてもよい。

デュエルマスターズの歴史でも有名なクリーチャーたちが世界征服を目論む《龍魂珠》によって杜撰に合成され、心までも奪われて操り人形にされてしまった姿、ディスペクター
レアリティによる力の差はあるが、いずれもEXライフによる除去耐性や、強力な効果・パワーを併せ持ち、多くのプレイヤーを魅了させた。

そんな中、多くのプレイヤーを愕然とさせてしまったのがこの《ゾルネードシヴァ》。
バトルを得意とする《偽りの名 ゾルゲ》と《爆竜トルネードシヴァXX》が合体しただけあって、超巨大パワーとマナ基盤として優秀な三色カラーを持つが、コストが9とかなり重いのがネック。
この重さで1体除去、1ドロー、1ブレイクだけでは元が取れているとは言い難いため、他のクリーチャーも並べていきたいところ。
しかし、その重さから同一ターンに味方を並べるのは難しい上、前のターンからバトルゾーンにいたクリーチャーにはマッハファイター付与は効果がないのが難点か。
このクリーチャーよりパワーは低いが、バトルに勝てば相手のシールドを9枚破る《キングダム・オウ禍武斗/轟破天九十九語》がいるのも災いしている。
ちなみに合成元と違って ドラゴンではない 。ディスペクターにはこのようなスタイルのクリーチャーがちらほら見かけるので要注意。

総じてかなりのマナや下準備が必要なのに、同一ターンで出来るアクションが乏しい点によって酷評されてしまった一枚である。
サポート種族ディスタスによるコスト軽減や、《禁断竜秘伝エターナルプレミアムズ》などによるサポート呪文もあるのだが、それなら同コストで圧倒的除去耐性と追加ターンを併せ持つ《禁断竜王 Vol-Val-8》の方に軍配が上がるか。

このページに掲載されてしまったカードの中では頭一つ秀でたスペックを持つのだが、これでなお評価が低いのは現代デュエマの厳しさを思わされる。
他に初期の評価が低かったディスペクターには《魔帝連結 ガイゼキアール》や《悪撃縫合 ドルゲペイン》もあるのだが、それらはコスト6で比較的召喚しやすく手札補充能力を持ち、《連結秘伝アンビバレンツリンク》などのサポート呪文を扱いやすい点から再評価されている。

実は、無条件かつ常在型能力でマッハファイターを付与できる初めてのクリーチャー。
上記の通り、マッハファイター付与そのものが非常に重いこのクリーチャーとは噛み合いが良くないが、最近ではコスト9軸の【ガチャンコ ガチロボ】で注目され始めてきている。

これまでマナ加速手段を持たず、余り考察されてこなかったコスト9軸だが、2022年になってマナ加速持ちのツインパクトカードを獲得し実用的になってきた。
それに伴い、《ガチャンコ ガチロボ》を同一ターンに即殴らせる手段として、このクリーチャーによるマッハファイターに白羽の矢が立ったのである。
眼の上のたんこぶと言える《Vol-Val-8》では折角の《ガチロボ》を焼いてしまう上に、事前に他の生贄も用意しにくいからエクストラターンの獲得がし辛く、競合相手にはならない。
超ピンポイントだが、数少ない利点が見出されて来ており、もしかしたら、このページから脱却出来る日も来る・・・・・・かもしれない。

背景ストーリーではゲンムエンペラーと対峙。
大量の罠で相手を陥れる戦いを得意とするが、構わず突撃してきたゲンムエンペラーに全ての罠を 夢幻の無 に取り込まれてしまい、あっさり打ち破られた。
『罠に頼るのは肉弾戦に弱い』と評されているが、かつて 無限のパワー を持っていた相手では流石の高パワーでも分が悪かったか。


超銀河槍 THE END》☆

超銀河槍 THE END P 火文明 (8)
クロスギア:ナイト/サムライ
クロスギア:このカードをバトルゾーンに置く。クリーチャーにクロスするには、このカードのコストをもう一度支払う。そのクリーチャーが離れても、このカードは残る。
これをクロスしたクリーチャーのパワーを+9000し、「パワード・ブレイカー」を与える。(「パワード・ブレイカー」を持つクリーチャーは、そのパワー6000ごとにシールドをさらに1つブレイクする)
これをクロスしたクリーチャーが攻撃する時、それよりパワーが小さい相手のクリーチャーを1体破壊する。その後、相手のシールドを1つブレイクする。

DMEX-15に続く、デュエマ20周年記念パックでありDMEX-16に登場した、実に久しぶりの収録となったクロスギア。同居するはずのないナイトサムライが複合するという類を見ない仕様となっている。
何やら能力にはかなり強そうなことが書いてあるが、その実非常に使いづらい

まずクロスギアの特性上、普通に使用するにはカードに書かれているコストの倍が必要になるが、そのコストが8。あまりに重いので現実的には侍流ジェネレートやらボルベルク一族の持つ無料クロス効果などを噛ませて使う形になる。
いざクロスするとパワー+9000と大きめのパンプアップとパワード・ブレイカーにより最低でもパワー9500のWブレイカー以上が保証され、クロス先のサイズ次第では更なるスペックアップが狙える。更にアタックトリガーで自身以下のパワーのクリーチャーを焼きつつ追加ブレイク1枚…とかなり強化されたように見える

が、パワード・ブレイカーの使用上クロス先がある程度のサイズを備えてなければ効果が望めず、そしてそのようなクリーチャーまで用意するとなると更に手間が増えるというジレンマ。アタックトリガーでの追加ブレイクも、攻撃前に処理する上に普通にブレイクしてしまうので、うっかりS・トリガーを踏んでしまって残りの攻撃が無効になる可能性を抱えて運用することになる。

と、一見強そうだが絶妙に能力が噛み合っておらず、それでいてパックの目玉でスーパーレア仕様。このパックは固定のセットがランダムにパックに入っているという仕様であり、他の有用な再録カードやら同封の強力な新規の《ハートフ・ルピア》を狙って当てたはいいがついでのようにくっついてくるこいつの扱いに困るプレイヤーが続出。更にBOX単位だとこのカードのあるセットは確定封入枠で、同じ確定封入枠には高額カードの《天災 デドダム》なども含まれてるのでデドダムにくっついてくる奴扱いで実質0円などと言うプレイヤーまで登場する始末。
とどめにあるカードショップがこのカードの価値を発売前の時点で0円や1円では白けるので4円と査定する動画を出したためにプレイヤーの間では一瞬のうちにネタカードと化してしまった。


▽番外編:デュエル・マスターズ プレイス


黒神龍ガルバロス》☆


混沌。それは濁流の様に押し寄せてくる破滅である。

黒神龍ガルバロス P 闇文明 (8)
クリーチャー:ドラゴン・ゾンビ 6000
W・ブレイカー
このクリーチャーが、バトルゾーンに出るか攻撃するか墓地に置かれた時に、何かが起こる事がある。
↓移植後
黒神龍ガルバロス SR 闇文明 (7)
クリーチャー:ドラゴン・ゾンビ 6000
バトルゾーンに出た時または攻撃する時、何かが起こる。
W・ブレイカー

デュエマのアプリ『デュエル・マスターズ プレイス』史上初のゲームオリジナルカードから採用されたカードにして、プレイス史上最悪の調整を受けたカード。
元のゲームでの効果は「召喚した時と攻撃した時にランダムで何らかの効果が発動する」という物で、当時から一応外れ無し*10だったにも関わらず、効果が安定しない事からデッキに入れるのはほぼ趣味の領域だったが、
プレイス進出にあたり発動する効果のラインナップに自分に対するマイナス効果追加という誰得な調整を受けた事で完全に株が暴落。

文明こそスーサイド戦術に長けた闇文明だが、肝心の効果がいつどれが発動するかわからない完全ランダムではそもそも戦術に組み込みようがない。
いっそギャンブルカードと割り切ろうにも、効果その物が微妙にしょっぱいためローリスクローリターンの地味な結果しか得られず、そのうえ効果が上手い具合に盤面に刺さってくれる可能性まで考慮すると実質ノーリターン
能力以外のスペックは初出時からコストが1軽くなっただけで、当時と比べてデメリットが追加されているにも関わらずあのザガーン様にすらパワー・コスト共に完敗。しかも本作のザガーン様は初期デッキ収録、つまりプレイヤー全員に必ず配布されているカードである。
ドラゴンである事を活かそうと思っても、種族目当てでコスト7のドラゴンを出せるデッキなら、いくらまだ本家に比べてカードプールが浅いプレイスとはいえ、うっかりサポートを墓地送りにしてしまいかねないこいつよりも遥かにマシな選択肢がいくらでもあるのが現実である。

そんなどこまでも中途半端な性能ながらレアリティは当時のプレイス内における最高レアリティのスーパーレア
当時初めて実装されたSR確定パックを開けたらこいつが出てきたという悲劇も多い。
当然プレイヤーからは「プレイス史上最低のSR」「SR確定パックのハズレ枠」「唯一の評価点は何の躊躇いもなく分解できる事」「DP引換券」と散々な評価を食らってしまった。
トドメに次の弾で同コスト・同パワー・同種族・同レアリティ・デメリット無し・紙での実績多数な超メジャークリーチャー《黒神龍グールジェネレイド》が参戦してしまうという死体蹴りまで受けてしまう羽目に。

《龍覇龍 デッドマン=THE END》


サァ、最後の仕上げと行こうカ。――龍覇龍 デッドマン=THE END

龍覇龍 デッドマンTHE END SR ////自然文明 (8)
進化クリーチャー:ドラグナー・ドラゴン 8000
マナゾーンに置く時、このカードはタップして置く。
進化-クリーチャー1体の上に置く。
W・ブレイカー
バトルゾーンに出た時、このクリーチャーと名前に《龍魂》とあるカード以外の自分のカードをすべて破壊する。こうして破壊したドラグハート、ドラゴンまたはドラグナー1枚につき、自分の超次元ゾーンからコスト3以下のドラグハートをバトルゾーンに出してもよい。(その中のドラグハート・ウエポンはすべて、このクリーチャーに装備する)

此方もデュエマのアプリ『デュエル・マスターズ プレイス』のカード。
《龍覇 ザ=デッドマン》を元に作られたオリジナルの進化クリーチャーである。
このクリーチャーを当てると《極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド》(以下「AOTW」)が特典として付いてくる。

五文明すべての力を取り込ませる結果、自身も5色カードになった模様。
しかし、出すのが大変な5色カードになった上、デュエプレの盤面制限が合体した結果、とんでもない事になってしまった。
まずバトルゾーンに出すだけでも一工夫いる。
ただでさえ5色なのに8コストの進化クリーチャーであり、特に進化元に指定はないものの進化というだけで扱いづらい。
同時収録の《母なる星域》で踏み倒そうにも単体ではマナを生み出さない5色カードをマナに置く事自体がデッキの速度低下になる。

効果の方も欠点だらけ。
第一にcipで味方すべてを破壊して、コスト3以下のドラグハートに変換するが、破壊対象になれるのはドラゴンまたはドラグナー、そして呼び出し先であるAOTWの龍解前である《龍魂》以外のドラグハートのみ。
類似カードである《復活の祈祷師ザビ・ミラ》と比べると範囲があまりにも狭い上、強制効果なので残しておきたいカードも問答無用で生贄にしてしまう融通の利かなさ。
超次元の圧迫率についても《死海竜ガロウズ・デビルドラゴン》の仕様変更で《時空の戦猫シンカイヤヌス》を絡めれば即6打点(うち3点はST封じ)が作れるそちらよりも1つ必須スロットが多くなる始末。

第二にこのクリーチャーを用いて各種《龍魂》を一気に出すと、そのcipがほとんど無駄になってしまう。
《龍魂要塞 ブルニカ》のように引いた手札をスーパー龍解によって全て捨てるなら可愛いもので、ハンデスを持つ《龍魂宮殿 ブラックロ》は相手が《疾封怒闘 キューブリック》を捨てたらアンタップ状態の《オール・オーバー・ザ・ワールド》がバウンスで解体されてしまう。百害あって一利なしである。
まともに使えるのは《龍魂遺跡 グリーネ》くらい。
かといって他のドラグハートを出そうにも、コスト上限がたったの3であるため用途も限られる。
公式紹介動画では大量の2コストウェポンを装備させて即攻撃することで一斉龍解させるコンボを見せたが、そもそも生贄にするクリーチャーで殴った方が早く勝てるので…。

第三に、このクリーチャー自身には特に除去耐性を持っていない為、《極真龍魂 オール・オーバー・ザ・ワールド》が登場したらこのクリーチャーも山札に消える事となる。
呼び出し要因とは言え、追撃に参加できないのはもったいない。
横に耐性持ちクリーチャーを出しておけば一応そのターン中にとどめを刺しに行けるが、そういった使い方ならデュエプレ版《世紀末ヘヴィ・デス・メタル》を切り札に据えた方が遅延からのカウンターを決めたりとより小回りが利く。

上記の通り呼び出し用カードとして割り切っているからか、8コストの進化クリーチャーなのに効果を除いたスペックも異様に低い。
上記の通り耐性が無いのに加えパワーも非進化のザビミラに負けているレベルである。
5色カードならせめてTブレイカーは欲しかったところ。

そもそも、そうまでして出すAOTWの性能自体も登場時点でのデュエプレで活躍できるとは言い難い。
デュエプレ特有の盤面制限に対応するべく龍魂ドラグハートは一まとめにしてバトルゾーンに置けたりするものの、クリーチャー面は耐性が弱体化してしまっており、そもそも「耐性を発揮する為には攻撃し続けなければならず、下手にシールドを攻撃すると折角減らした相手の手札を増やしかねない」という弱点を全く克服できていない。

唯一の利点はストーリーの再現としては理にかなっているところだろう。
背景ストーリーでの「デッドマン敗れる」→「AOTW降臨」→「モルネクが打ち破る」という点をAOTWで退場してしまうのを活かして再現出来ており、デュエプレメインストーリーで明かされた「いずれ来る驚異」に対抗する兵器としての性質も「封印はフォートレス状態でかわして龍解して一方的に除去する」という点で表現出来ていなくもない。
完成の前にデッドマンが倒されてたり、封印で生贄にするクリーチャーが根こそぎ奪われたり、パワーで勝てなかったりととそっちの方面でも半端なのは言ってはいけない。

ドラゴン・サーガの締めとして登場したクリーチャーだが、背景ストーリーやネタカードとしても芸術点が高く、ラスボスに相応しいカードである。



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最終更新:2024年04月23日 11:54

*1 メテオレイジ・リザードだけは再録されてないだろとか言ってはいけない

*2 アビス・レボリューション時点では1箱30パック中にオーバーレア2枚・スーパーレア4枚・ベリーレア6枚入っていると言われている。つまりフォイル率4割

*3 例えば、《蒼き団長 ドギラゴン剣》は長い間環境の第一線で活躍していたカードながら流通数が多かったため全盛期でも300円程で買えていた。関連カードは滅茶苦茶高騰したが……

*4 その光文明のブロッカーですらプレイヤー(シールド)を攻撃できない(=クリーチャーにしか攻撃できない)デメリットが付いている者が多かった。

*5 その証拠に《ルードヴィヒ》は再録されている一方、このカードは一度も再録されていない。ルードヴィヒもビクトリーでありながら、こいつ同様ゴールデンリストに登録されてないのだが…

*6 一番低いものに至ってはなんとR(レア)。そして、明らかにそのレアリティに反したパワーカードである。

*7 しかもこれはビクトリーカードなので、光る度合いや派手さはこっちが上。

*8 相手ターン中に禁断解放すればDスイッチ側が効果処理のルール上優先される

*9 ぶっちゃけ後述のカードの強さと値段が異常すぎてこちらもハズレアに片足突っ込んでいるのだが…

*10 基本的にマイナス効果はなく、悪くて精々無駄撃ち程度