概要
戦闘に至るまでの背景
両軍の戦力
戦闘経緯
この戦いは、正面から行われた要塞攻めの他に、謀略戦が数多く展開された。
この時点で既に
ガルデス共和国の未来を見切り、
ラグライナ帝国と密かに繋ぎを求める共和国議員が少なからず存在し、それらは
エルの手駒として利用されていた。
エルは、
ラヴェリアに、モンレッドの健闘を讃えると称して剣を贈ると、今度は内通していた議員を使い、「ラヴェリアが
ラグライナ帝国から金品を受け取っている、反乱の疑いあり」として、彼を査問委員会の名の下に首都に招聘させた。
ラヴェリアは、これを策略と判りながらも、逆に査問委員会で内通派議員を炙り出して一掃するべく首都へ向かった。
また、
クァル・アヴェリの難攻不落ぶりを知っていた為、自分がここを離れても大丈夫だろうという楽観的な考えもそこにはあった。
しかし、
ラグライナ帝国軍もそのことは熟知していたため、力攻めと平行して謀略戦も展開していた。
これまでの
ガルデス共和国なら、一致団結してこれらの謀略を跳ねのけていただろうが、この時既に
エルに買収されていた
ミズハが内応工作を行ったため、
クァル・アヴェリは内部で反乱や造反が相次ぎ、士気も下がり始めていた。
ただし、これらの策は
エルにしては珍しく、かなり強硬的に「失敗してもいいからとにかく数打つ」という形で行われていた。
その理由は戦後になってから明らかにされたことであり、この時の
ガルデス軍はまったく知らないことであったが、この戦いの直前、皇帝
セルレディカが突然吐血して倒れていた。
皇帝の病が知られれば、敵味方の士気は逆転すると考えた帝国将軍達は、
セルレディカ不在を敵味方から隠し、なんとしても短期間のうちにこの要害を落とさなければならなかった為、強引な力攻めと露骨なまでの謀略戦を同時進行でおこなった。
これ以上の防衛は不可能と考えた共和国軍は、5周期10日目の夜、撤退を決意。
翌日の明け方、
キロール部隊が西門より帝国軍に向かって進軍、その隙に東門から全軍が撤退した。
これにより共和国軍はかろうじて全滅は免れたが、共和国随一の将である
キロールは捕虜となり、処刑された。
戦いの結末
最終更新:2024年07月18日 04:50