概要
戦闘に至るまでの背景
▲3331年前後の勢力図
両軍の戦力
戦闘経緯
しかし、戦端が開くと、
ビーストバリア国軍は互角の戦いを演じた事に、
リョウは少なからず呆然としていた。
ビーストバリア国軍は、全軍を三つのグループに別け、全軍で戦っているように見せて、地形を利用して常時一グループは休息させていた。
この戦法に気づかぬまま
フレイミスト国軍は攻撃を続け、いつしか疲労を蓄積し、疲労の限界にきた瞬間山脈に隠れていた
ガイラス、
マルラ部隊が
フレイミスト国軍を背後から攻め立てる。
それに呼応して
ビーストバリア国軍もそれまで守勢だった陣形を攻勢に切り替え、
フレイミスト国軍を狭い地形で、完全包囲していく。
艦隊戦においても、密かにこの地に移動させておいた
対空魔導砲に誘い込まれ、
フレイミスト艦隊は下方と前方から集中砲火を受ける。
対空魔導砲をこの様な山地に大量に移動させるには、相当前もって作業に取り掛からなければならず、この時はじめて
リョウは、戦略においても、戦術においても、自分がここに誘い出されたことを悟る。
フレイミスト国は最初から
ビーストバリア国を弱者と決め付けていた感がある。
油断はしない、そう口には出しても心の底で相手をなめていた部分があり、そこに付け入られて包囲作戦を許してしまった。
開戦直後に
ビーストバリアが防御に徹したときも、「やはり敵は弱い、守ることで精一杯」という楽観が彼らの脳裏に走った事も確かである。
しかし、
ビーストバリア国は数々の餌を喰らい、いつの間にか経験を重ねて「弱国」から「弱国を演じる強国」に変化していた。
開戦前にそのことに気づいていたのは、
ベルーマと
霊虎だけであり、彼らはその擬態を最大限に利用した戦法をとることで、この大勝利を得た。
戦いの結末
最終更新:2024年08月22日 02:22