概要
ルクフェルの戦いとは、
ザールック3331年3月から9月にかけて行われた、
アーズ国と、
アトレティア国の最大の激戦である。様々な策謀、局地戦が行われたが、最後の決戦となったルクフェルの地から、「ルクフェルの戦い」と総括されている。
戦闘に至るまでの背景
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ロストムーン作戦始動
こうして
アーズ国軍の全艦隊を動員した戦いが始まった。
アトレティア国軍は
アーズ国軍の進軍ルートから外れた数箇所の砦にのみ防衛軍を残して、他の軍を
ケシティア国に集結させた。軍勢の分散を避けると共に、機会があれば後方から襲い掛かるつもりであったが、
アーズ国軍にその隙はなく、
ケシティアの
アトレティア国軍は
アーズ国軍の攻撃により崩壊、損害を出さずにすばやく撤退して
アトレティアの本隊と合流した。
アーズ国軍の侵攻はとまらず、ついに
アトレティア国軍首都へと迫り、ガザデルーも決戦に赴くべく、自ら全軍を率いて出陣する。
「デュアル・ムーン」奪取に向かった
トウリョは、満身創痍となりながら砲台を奪取、集結中の
ガザデルー艦隊にその直撃を食らわせた。しかし、既に奪還部隊に包囲されていた為、そのまま砲台もろとも自爆する。
この一撃によって、
ガザデルー艦隊は多大な損害を出し、戦わずしてルクフェルにまで後退、そこを決戦の地と定めて再布陣をはじめた。
その際、
シゴラの説得により、
ガザデルーは自らが隠居させた
セルカティーナを呼び戻す。プライドの高い彼がそこまでしなければならないほど、情勢は危急を告げていた。
両軍の戦力
戦闘経緯
ガザデルー艦隊は、デュエル・ムーンにより大損害を受けたが、それでもまだ
アーズ国軍より多い艦隊を決戦の地ルクフェルにて布陣させている。
そして、
ガザデルーの呼び寄せにより、
セルカティーナは再び武器を手に戦場へと駆けつけた。彼女にとって、この戦いに参戦する意味はなにもなかった、それでも
サウラと再戦することだけを無理やり自分の参戦理由とすることで、納得させるしかなかった。
アーズ国軍は、正面から
アトレティア国軍と対峙する陣形をとりつつ、
サウラに自由な行動権を与えた。
本来なら仲間の陣形をかき乱す恐れもあるが、前回の
リゼルバの戦いでの実績を踏まえ、
サウラの天性の動物的勘に
サルファーは賭けたのだ。そして、
サウラもそれに答えて各戦線で不利な戦況の仲間を助け、これ以上は助けなくてもいけると判断すると、素早く次の戦場へ向かった。
各地で戦いが行われる中、特に激しかったのは
シゴラ対
ガル、
バリナ対
トウマ、
マリミア対
ゴルドバの戦線であった。
ガザデルーの部下達は、戦士としては
神器衆と並ぶ勇士揃いであったが、将としてはやや攻勢にのみ傾き、守勢を知らない傾向があった。過去の戦いと、様々なルートから手に入れた情報からその事に既に気づいていた
アーズ国軍は、相手の動きにあわせて
陣形を変え、痺れを切らして突撃してくる敵を受け流しつつ迎撃した。
局地戦においては小さなきっかけに過ぎないが、それらを各地で積み重ねる事で
アーズ国軍は全体的な優位性を保とうとしていたが、
ガザデルー軍の攻勢の強さは彼らの想像以上であり、判っていても食い止められないという戦線が各地に現れ始めた。
そうなると、逆に
アーズ国軍が少しでも瓦解すれば、攻勢に強い
ガザデルー軍は、一気に
アーズ国軍をたたみ掛ける事ができる。それを考えれば、いまだ決戦は互角の戦局と言ってよかった。
戦いは激しさを増し、
アトレティア国軍の
バリナ、
シゴラ、
アーズ国軍の
ゴルドバが次々と戦死する。
ゴルドバを破った
マリミアは、そのまま勢いに乗って
アーズ国軍を突き崩すが、これを食い止めるべく、
サルファーも自ら戦場に突撃。また、
ファルケ、
ジャル、
トウマは互いに連携を取り合い、三角形の陣形を維持して
アトレティア国軍を撃破、この反撃により
シャラ、
マリミアが戦死、
ロスティは降伏、
アーズ国軍が盛り返して、徐々と敵陣を占拠していく。
ガザデルーは、同郷の仲間が全員戦死したことを知ると、敗北を認め、全軍に撤退命令を下すと、自らは特攻を仕掛けて戦場に散った。
アトレティア国軍は散り散りになって退却、ある者は首都へ、ある者はその途中の砦へ逃げ込み、またある者は降伏していく。
アーズ国軍は、軍勢を再編成させると、
アトレティア国軍のもはや主なき首都へと向かって出撃した。
セルカティーナ
首都へ向かう最中、
サウラは、
セルカティーナが立てこもった砦に立ち寄った。
共もつれず、単身で
セルカティーナの元へ向かう
サウラ、そんな彼を出迎えた
セルカティーナは、それまでの互いの思い出話をした後、部下と兵士達の保護を約束すると、
サウラの目の前で自決した。
サウラは当然彼女も助けるつもりだったが、決意の固さを知ると、これ以上の説得は逆に相手に失礼と考え、その最期を看取った。
この二人の敵対する陣営にいながら、互いに惹かれていた物語は、後世の創作ではなく、
サウラの回想録、
セルカティーナ生前の日記にしっかりと記録が残っている。
戦いの結末
最終更新:2011年04月22日 19:56