チェンジ・ロワイアル@ ウィキ
もがき続けなければ始まらない
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匿名ユーザー
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「兄さんたちはいないか…」
名簿を確認し終えたアルフォンスはほっと胸を撫で下ろした。
こんなふざけた催しに、兄や幼馴染の少女が連れて来られていないのは喜ばしい事である。
だけど少しだけ不安にもなった。
エドワード達がいないのなら、自分だけで殺し合いを打破しなくてはならない。
もし仮にエドワードやマスタング大佐、つい最近仲間となった合成獣のおじさん達も参加していたなら、不謹慎ではあるが心強い仲間の存在に安心感を覚えていただろう。
だが彼らはこの場にはいない。
こんなふざけた催しに、兄や幼馴染の少女が連れて来られていないのは喜ばしい事である。
だけど少しだけ不安にもなった。
エドワード達がいないのなら、自分だけで殺し合いを打破しなくてはならない。
もし仮にエドワードやマスタング大佐、つい最近仲間となった合成獣のおじさん達も参加していたなら、不謹慎ではあるが心強い仲間の存在に安心感を覚えていただろう。
だが彼らはこの場にはいない。
放送の男は本名か偽名かは不明だがボンドルドというらしい。
数十人の魂を入れ替える程の力をもった錬金術師なら、一度くらいは名前を耳にした事があるものだと思ったのだが、アルフォンスには聞き覚えが無かった。
ボンドルドの口振りからして他にも協力者がいるのは間違いなさそうだ。
その協力者というのはホムンクルスの親玉、お父様なのではないかと考える。
これだけの規模で悪趣味な催しを行う人物といえば、真っ先に浮かぶのは父に瓜二つの顔をしたあの男だ。
しかしお父様が殺し合いに関わっているとしたら、何故人柱候補である自分を参加させたのかが疑問である。
エルリック兄弟はお父様の計画に必要不可欠なはず。そんな大事な人材をわざわざ殺し合いの場に放置して命を落としてしまえば、計画が台無しになるのではないか。
数十人の魂を入れ替える程の力をもった錬金術師なら、一度くらいは名前を耳にした事があるものだと思ったのだが、アルフォンスには聞き覚えが無かった。
ボンドルドの口振りからして他にも協力者がいるのは間違いなさそうだ。
その協力者というのはホムンクルスの親玉、お父様なのではないかと考える。
これだけの規模で悪趣味な催しを行う人物といえば、真っ先に浮かぶのは父に瓜二つの顔をしたあの男だ。
しかしお父様が殺し合いに関わっているとしたら、何故人柱候補である自分を参加させたのかが疑問である。
エルリック兄弟はお父様の計画に必要不可欠なはず。そんな大事な人材をわざわざ殺し合いの場に放置して命を落としてしまえば、計画が台無しになるのではないか。
(じゃあ殺し合いはホムンクルス達にとっても予想外ってこと?)
もしそうなら、貴重な人柱候補が消えてホムンクルス達も焦っているのだろうか。
そして、お父様をも出し抜いたのかもしれないボンドルドという男に改めて戦慄する。
果たして自分一人で得体の知れない主催者を倒せるのか、そんな後ろ向きな考えがよぎる。
そして、お父様をも出し抜いたのかもしれないボンドルドという男に改めて戦慄する。
果たして自分一人で得体の知れない主催者を倒せるのか、そんな後ろ向きな考えがよぎる。
「…って、こんな弱気じゃ駄目だ」
ついさっきまで主催者へ怒りを抱いていたというのに、早くも弱気になってしまってどうするのか。
きっとエドワード達は元いた場所でやるべき事をやっている。
なら自分も戦わなくてはいけない。
殺し合いにお父様が関与しているかはまだ分からないが、自分以外にも殺し合いを止めようと考えている人たちはいるかもしれないのだ。
自分一人では難しくても、協力すれば可能になるはず。
これまでの旅だって多くの人に支えられたからこそ、自分達兄弟はここまでやってこれた。
うじうじ悩んでいる暇があるなら、一つでも自分にできる事をやれ。
そう自分に言い聞かせ今一度気合を入れ直すと、再び名簿に視線を落とす。
仲間の名前は載っていないが、知っている名なら一つだけあった。
きっとエドワード達は元いた場所でやるべき事をやっている。
なら自分も戦わなくてはいけない。
殺し合いにお父様が関与しているかはまだ分からないが、自分以外にも殺し合いを止めようと考えている人たちはいるかもしれないのだ。
自分一人では難しくても、協力すれば可能になるはず。
これまでの旅だって多くの人に支えられたからこそ、自分達兄弟はここまでやってこれた。
うじうじ悩んでいる暇があるなら、一つでも自分にできる事をやれ。
そう自分に言い聞かせ今一度気合を入れ直すと、再び名簿に視線を落とす。
仲間の名前は載っていないが、知っている名なら一つだけあった。
(同姓同名の別人…じゃあないよね)
バリー・ザ・チョッパー。
第五研究所で戦った元死刑囚。
アルフォンスと同じく鎧に魂を定着させられていたバリーも、新たな身体を得て殺し合いの参加者となったということか。
バリーはアルフォンスの目の前で、ホムンクルスのラストに殺されたはず。
しかし主催者はバリーがそのまま死ぬのを良しとはしなかったのだろう。
第五研究所で戦った元死刑囚。
アルフォンスと同じく鎧に魂を定着させられていたバリーも、新たな身体を得て殺し合いの参加者となったということか。
バリーはアルフォンスの目の前で、ホムンクルスのラストに殺されたはず。
しかし主催者はバリーがそのまま死ぬのを良しとはしなかったのだろう。
他人の手で何度も魂を弄ばれるバリーに、アルフォンスは複雑な思いとなる。
ハッキリ言ってアルフォンスは彼に良い印象は全く抱いていない。
一度共闘したとはいえ元は敵である上に、バリーの言葉のせいで兄に対しあらぬ疑念をぶつけてしまったのだから。
それでも、相手が誰であれ人の命を道具にして良い理由など無い。
けれどバリーの事だから、嬉々として殺し合いに乗った可能性が非常に高い。
どんな身体になっているかは分からないが、誰かを殺す気でいるのなら見過ごせないと警戒する。
ハッキリ言ってアルフォンスは彼に良い印象は全く抱いていない。
一度共闘したとはいえ元は敵である上に、バリーの言葉のせいで兄に対しあらぬ疑念をぶつけてしまったのだから。
それでも、相手が誰であれ人の命を道具にして良い理由など無い。
けれどバリーの事だから、嬉々として殺し合いに乗った可能性が非常に高い。
どんな身体になっているかは分からないが、誰かを殺す気でいるのなら見過ごせないと警戒する。
「あと気になるのはこの身体か……」
今現在、自分が動かす身体を見下ろす。
ざっと見た感じ何の変哲もない、趣味が良いとは言えない腕輪以外は極一般的な少年の肉体。
だがこの少年の経歴は一般人とはかけ離れたものだった。
千翼(ちひろ)という名の彼は、アマゾンと呼ばれる人喰いの怪物を駆除してきたらしい。
分かったのはそれだけだ。
具体的にどうやってアマゾンを駆除したのかや、詳しい経歴は書かれていなかった。
加えてアマゾンについてもほとんど分からない。
どういった経緯で生まれたのか、外見はどんなものなのか、自我はあるのか等肝心な部分は記載されておらず、分かっているのは『人を喰う』という部分のみ。
アルフォンスにはその『人喰いの怪物』という記述がどうにも引っかかった。
ざっと見た感じ何の変哲もない、趣味が良いとは言えない腕輪以外は極一般的な少年の肉体。
だがこの少年の経歴は一般人とはかけ離れたものだった。
千翼(ちひろ)という名の彼は、アマゾンと呼ばれる人喰いの怪物を駆除してきたらしい。
分かったのはそれだけだ。
具体的にどうやってアマゾンを駆除したのかや、詳しい経歴は書かれていなかった。
加えてアマゾンについてもほとんど分からない。
どういった経緯で生まれたのか、外見はどんなものなのか、自我はあるのか等肝心な部分は記載されておらず、分かっているのは『人を喰う』という部分のみ。
アルフォンスにはその『人喰いの怪物』という記述がどうにも引っかかった。
「……」
そっと自身の腹部に掌を当ててみる。
会場で目覚めてからずっと腹の虫が鳴り続け、今も空腹を訴えている。
身体の持ち主が食事の前に肉体を奪われたのだろうと余り深くは考えなかったが、プロフィールを見た後では何か嫌な予感がした。
これはあくまで自身の推測に過ぎないが、ひょっとして千翼自身もアマゾン…人を餌とする怪物なのではないか。
怪物の力を行使して同族を狩る者。それこそが千翼の正体なんじゃないか。
もしこの考えが正しければ、この空腹の正体とは……
会場で目覚めてからずっと腹の虫が鳴り続け、今も空腹を訴えている。
身体の持ち主が食事の前に肉体を奪われたのだろうと余り深くは考えなかったが、プロフィールを見た後では何か嫌な予感がした。
これはあくまで自身の推測に過ぎないが、ひょっとして千翼自身もアマゾン…人を餌とする怪物なのではないか。
怪物の力を行使して同族を狩る者。それこそが千翼の正体なんじゃないか。
もしこの考えが正しければ、この空腹の正体とは……
「……止めよう、推測ばっかりで何の根拠もないじゃないか」
脳裏に浮かぶ嫌な考えを振り払う。
確かに空腹だが、それだけで千翼がアマゾンであると決まった訳ではない。
それにアルフォンス自身、ついこの間まで人間らしい感覚とは無縁の身体だったのだ。
久方振りの空腹感に少々動揺していたのかもしれない。
どうにもさっきから悪い考えばかりが浮かんでしまう。
これではいけないと地図を確認すると、丁度近くに村がある。
冷静に頭を回す為にも、まずはそこで腰を下ろしてしっかり食事を取ろう。
確かに空腹だが、それだけで千翼がアマゾンであると決まった訳ではない。
それにアルフォンス自身、ついこの間まで人間らしい感覚とは無縁の身体だったのだ。
久方振りの空腹感に少々動揺していたのかもしれない。
どうにもさっきから悪い考えばかりが浮かんでしまう。
これではいけないと地図を確認すると、丁度近くに村がある。
冷静に頭を回す為にも、まずはそこで腰を下ろしてしっかり食事を取ろう。
最初の目的地を決め歩き出した。
◆◆◆
出発してから数十分が経過した頃、アルフォンスは到着した村で奇妙な生き物を発見した。
「な~~~~」
その姿を何と形容すればいいのだろか。
まず間違いなく人間ではない。
猫に似た耳と鋭い爪が生えた前足だけなら動物に見えなくも無い。
だが、ばっくりと割れた果実のような口はアルフォンスの知識にあるどの獣とも一致しなかった。
まず間違いなく人間ではない。
猫に似た耳と鋭い爪が生えた前足だけなら動物に見えなくも無い。
だが、ばっくりと割れた果実のような口はアルフォンスの知識にあるどの獣とも一致しなかった。
「な~~~、み~~~」
驚くアルフォンスに気付いたソレは、鳴き声らしきものを上げ爪を振る。
自分の事を敵だと思っているのだろうか。
こちらを見上げる片目からは、ソレが何を考えているのかは判断できなかった。
自分の事を敵だと思っているのだろうか。
こちらを見上げる片目からは、ソレが何を考えているのかは判断できなかった。
「君は…」
この生き物は合成獣ではないかと真っ先に思い浮かんだ。
それもかなり質の低い錬金術で生み出された生物。
であれば、こうまで肉体が崩壊しかかっているのも納得がいく。
動物同士を組み合わせたのか、或いは元となった人間の成れの果てなのか。
前者であっても気分の良いものではないが、後者ならば余計に悲惨だ。
好きでこんな姿になった訳ではないだろう。
それもかなり質の低い錬金術で生み出された生物。
であれば、こうまで肉体が崩壊しかかっているのも納得がいく。
動物同士を組み合わせたのか、或いは元となった人間の成れの果てなのか。
前者であっても気分の良いものではないが、後者ならば余計に悲惨だ。
好きでこんな姿になった訳ではないだろう。
果たして自分はこの合成獣をどうするのが正解なのか。アルフォンスは暫し迷う。
合成獣の首らしき部分にはアルフォンスの物と大きさこそ違うが、参加者の証である首輪が巻かれてあった。
であれば、今は合成獣とは無関係の人間の魂が入っている事になるが、一体どこの誰が合成獣の身体を動かしているのかが分からない。
殺し合いに乗っていないのか乗っているのか、もしかするとバリーの魂が入っている可能性も有り得る。
合成獣は奇妙な鳴き声を上げるばかりで、具体的に何を伝えたいのかさっぱりだ。
だけどアルフォンスには、己の理不尽を嘆いているように聞こえた。
合成獣の首らしき部分にはアルフォンスの物と大きさこそ違うが、参加者の証である首輪が巻かれてあった。
であれば、今は合成獣とは無関係の人間の魂が入っている事になるが、一体どこの誰が合成獣の身体を動かしているのかが分からない。
殺し合いに乗っていないのか乗っているのか、もしかするとバリーの魂が入っている可能性も有り得る。
合成獣は奇妙な鳴き声を上げるばかりで、具体的に何を伝えたいのかさっぱりだ。
だけどアルフォンスには、己の理不尽を嘆いているように聞こえた。
――『オニーチャン、アソボウヨ。オニーチャン』
「――」
かつて救えなかった女の子の姿が思い起こされる。
実の父親の手で愛犬と共に錬成させられた、錬金術による悲劇の犠牲者。
あの時は彼女に何もできず、スカーに殺されるのも止められなかった。
目の前の合成獣はどうだろうか。
這って動くことしかできないこの身体では、あっという間に悪意ある参加者の餌食になってしまう。
そんな光景は御免だ。
実の父親の手で愛犬と共に錬成させられた、錬金術による悲劇の犠牲者。
あの時は彼女に何もできず、スカーに殺されるのも止められなかった。
目の前の合成獣はどうだろうか。
這って動くことしかできないこの身体では、あっという間に悪意ある参加者の餌食になってしまう。
そんな光景は御免だ。
(そうだ、そうだよね……)
合成獣の精神が危険な参加者ではないかという疑念が消えたわけではない。
けどそれは手を差し伸べない理由にはならない。
合成獣に精神を移された人と、元々の合成獣肉体の主。両方を救いたいとアルフォンスは思う。
傲慢だと言われたら否定はできない。
それでも兄が自分にしてくれたような、助ける為の錬金術と違い、身勝手な欲望で他者の魂を弄ぶ錬金術など、どうしても認められなかった。
それにこう考えるのはアルフォンスとしても決して気分の良いものではないが、仮に相手が危険人物であったとしても、この合成獣の身体ならば思うようには動かせないはず。
万一妙な行動を見せても、捕まえるのは難しくない。
けどそれは手を差し伸べない理由にはならない。
合成獣に精神を移された人と、元々の合成獣肉体の主。両方を救いたいとアルフォンスは思う。
傲慢だと言われたら否定はできない。
それでも兄が自分にしてくれたような、助ける為の錬金術と違い、身勝手な欲望で他者の魂を弄ぶ錬金術など、どうしても認められなかった。
それにこう考えるのはアルフォンスとしても決して気分の良いものではないが、仮に相手が危険人物であったとしても、この合成獣の身体ならば思うようには動かせないはず。
万一妙な行動を見せても、捕まえるのは難しくない。
膝を付くと、未だ爪を振るっている合成獣へと手を伸ばす。
その際掌を切られて軽く血が出たが、構うものかと合成獣の前足を強く握り締める。
またしても千翼の身体を傷つけてしまった事に心中で謝り、自分の手を振りほどこうと藻掻いている合成獣へ向け口を開いた。
その際掌を切られて軽く血が出たが、構うものかと合成獣の前足を強く握り締める。
またしても千翼の身体を傷つけてしまった事に心中で謝り、自分の手を振りほどこうと藻掻いている合成獣へ向け口を開いた。
「落ち着いて。僕は君を傷つけたりはしないよ」
合成獣が潰れていない右目を動かす。。
ギョロリとした瞳に射抜かれても、アルフォンスの視線は揺るがない。
ギョロリとした瞳に射抜かれても、アルフォンスの視線は揺るがない。
「君が元の身体に戻りたいのなら、僕も一緒に方法を探す。絶対に」
力強く言い切ると、一人と一匹の間に沈黙が流れる。
ややあって、先に反応を見せたのは合成獣の方だった。
ややあって、先に反応を見せたのは合成獣の方だった。
「フコッ」
「うん」
「な~~~、み~~~、い~~~」
「うん」
「な~~~、み~~~、い~~~」
藻掻く力が弱まったのを感じ握り締めていた手を離してやる。
相変わらず言っている意味は分からなかったが、もう抵抗する気はないのか爪を振るう事はしなかった。
アルフォンスは数年ぶりに生身の顔で笑みを作り、合成獣を優しく撫でた。
相変わらず言っている意味は分からなかったが、もう抵抗する気はないのか爪を振るう事はしなかった。
アルフォンスは数年ぶりに生身の顔で笑みを作り、合成獣を優しく撫でた。
「ありがとう。僕はアルフォンス・エルリックって言うんだ。よろしくね」
◆◆◆
数千年という時間を生きて来たが、ここまで不快にさせられたのは初めてかもしれない。
自身を取り巻く現状に、鬼舞辻無惨はそんな事を思った。
自身を取り巻く現状に、鬼舞辻無惨はそんな事を思った。
竈門禰豆子が太陽を克服したと知り、歓喜に打ち震えた。
これで遂に忌々しい太陽を克服できる。
増やしたくもなかった鬼を作る必要もなくなる。
長年の悲願が成就する時がやっと来た。
柄にもなく気分が高揚していたというのに、気付けば真っ逆様に突き落とさた。
あのボンドルドと言う男のせいで。
これで遂に忌々しい太陽を克服できる。
増やしたくもなかった鬼を作る必要もなくなる。
長年の悲願が成就する時がやっと来た。
柄にもなく気分が高揚していたというのに、気付けば真っ逆様に突き落とさた。
あのボンドルドと言う男のせいで。
ボンドルドは無惨へ殺し合いをしろなどと命令をしてきた。
ボンドルドは無惨に奴隷の証のような首輪を填めた。
ボンドルドは無惨の限りなく完璧な肉体を奪った。
ボンドルドは無惨へ犬にも劣る肉体を与えた。
どれか一つだろうと無惨にとっては万死に値するものを、ボンドルドは全てやってのけた。
最早どんな事情や目的があろうと関係無し。
ボンドルドを肉片一つ残さず磨り潰してやらねば、無惨の気は済まない。
どうやらボンドルド以外にも殺し合いに関わっている者がいるようだが、当然その者達も一人残らず殺す。
ボンドルドは無惨に奴隷の証のような首輪を填めた。
ボンドルドは無惨の限りなく完璧な肉体を奪った。
ボンドルドは無惨へ犬にも劣る肉体を与えた。
どれか一つだろうと無惨にとっては万死に値するものを、ボンドルドは全てやってのけた。
最早どんな事情や目的があろうと関係無し。
ボンドルドを肉片一つ残さず磨り潰してやらねば、無惨の気は済まない。
どうやらボンドルド以外にも殺し合いに関わっている者がいるようだが、当然その者達も一人残らず殺す。
怒りを向ける対象は主催者のみにあらず。
己の肉体に我が物顔で入り込んでいる存在。
分を弁える事も知らない塵屑が、自分の身体で好き勝手やっていると考えるだけで怒りの余り発狂しそうになる。
特に鬼殺隊の連中が自分の身体に入っているとしたら、最悪所の話ではない。
自分一人の命で鬼殺隊の悲願を果たせるなら、などと言って自害するのは目に見えている。
異常者共がふざけた真似をする前に、一刻も早く参加者を皆殺しにして身体を取り戻したいのだが、それは不可能に近い。
己の肉体に我が物顔で入り込んでいる存在。
分を弁える事も知らない塵屑が、自分の身体で好き勝手やっていると考えるだけで怒りの余り発狂しそうになる。
特に鬼殺隊の連中が自分の身体に入っているとしたら、最悪所の話ではない。
自分一人の命で鬼殺隊の悲願を果たせるなら、などと言って自害するのは目に見えている。
異常者共がふざけた真似をする前に、一刻も早く参加者を皆殺しにして身体を取り戻したいのだが、それは不可能に近い。
無惨の身体は鬼どころか人ですら無い。
まともな獣の形すら保っていない、出来損ないと言うのが相応しい醜い姿だった。
這って移動するのがやっとの身体で皆殺しなど夢のまた夢。
元の身体ではないからだろう、配下の鬼に念を送っても一切反応が無い。
おまけにこの手では参加者に渡された袋も開けられず、支給品や名簿の確認も出来ない。
まともな獣の形すら保っていない、出来損ないと言うのが相応しい醜い姿だった。
這って移動するのがやっとの身体で皆殺しなど夢のまた夢。
元の身体ではないからだろう、配下の鬼に念を送っても一切反応が無い。
おまけにこの手では参加者に渡された袋も開けられず、支給品や名簿の確認も出来ない。
こうまでされたら嫌でも分かる。
殺し合いなどと言っていたが、ボンドルドが無惨に求める役割は圧倒的な力で参加者を虐殺することではない。
むしろその逆。一方的に狩られ、痛めつけられ、惨めに死んでいく哀れな獲物。
移動すらままならない弱者となった事で、思い出したくも無い過去の記憶が掘り起こされる。
病床に伏し、日に日に弱って行く人間だった頃の自分。
憐みと蔑みの目を向ける使用人達、青い彼岸花の詳細な情報も残さず死んだ役立たずの医者。
忌々しい過去を思い起こされ、ボンドルドへの怒りが一層沸き立つ。
殺し合いなどと言っていたが、ボンドルドが無惨に求める役割は圧倒的な力で参加者を虐殺することではない。
むしろその逆。一方的に狩られ、痛めつけられ、惨めに死んでいく哀れな獲物。
移動すらままならない弱者となった事で、思い出したくも無い過去の記憶が掘り起こされる。
病床に伏し、日に日に弱って行く人間だった頃の自分。
憐みと蔑みの目を向ける使用人達、青い彼岸花の詳細な情報も残さず死んだ役立たずの医者。
忌々しい過去を思い起こされ、ボンドルドへの怒りが一層沸き立つ。
そして今無惨を苛立たせているのが、目の前のアルフォンスという少年だった。
外見はどう見ても日本の人間だが、中身は異国の出身者らしい。
勝手に勘違いでもして、獣と化した無惨へ手を差し伸べてきた。
どこの誰かも知らない人間の子どもが自分へ同情を向けているという状況に、アルフォンスの頭部を握り潰してやりたい衝動に駆られる。
しかし、絶望的な状況で降って湧いた幸運を、一時の感情に任せて自ら捨てるような愚行を犯す訳にはいかない。
こんな得体の知れない生物も助けようとする甘い人間など、普段ならば何の価値も無しと切り捨てるが今回ばかりは都合が良い。
身体を取り戻すにしろ、主催者どもを殺すにしろ、まずは生き延びる必要がある。
如何にもお人好しな人間と思われるアルフォンスならば、こちらの言葉が通じずとも無惨を守ろうとするだろう。
問題点を挙げるとすればそのお人好しさ故に余計な面倒事へ首を突っ込む可能性が高そうであるが、この際贅沢は言ってられない。
外見はどう見ても日本の人間だが、中身は異国の出身者らしい。
勝手に勘違いでもして、獣と化した無惨へ手を差し伸べてきた。
どこの誰かも知らない人間の子どもが自分へ同情を向けているという状況に、アルフォンスの頭部を握り潰してやりたい衝動に駆られる。
しかし、絶望的な状況で降って湧いた幸運を、一時の感情に任せて自ら捨てるような愚行を犯す訳にはいかない。
こんな得体の知れない生物も助けようとする甘い人間など、普段ならば何の価値も無しと切り捨てるが今回ばかりは都合が良い。
身体を取り戻すにしろ、主催者どもを殺すにしろ、まずは生き延びる必要がある。
如何にもお人好しな人間と思われるアルフォンスならば、こちらの言葉が通じずとも無惨を守ろうとするだろう。
問題点を挙げるとすればそのお人好しさ故に余計な面倒事へ首を突っ込む可能性が高そうであるが、この際贅沢は言ってられない。
無論、人間の庇護下に入る事への屈辱と怒りを感じていないと言えば嘘になる。
完璧な存在である自分が人間如きに守って貰わねばならないなど、断じて有り得て良い事ではない。
だがしかし、今はその怒りをも飲み干し耐えるしかない。
生き延びて身体を取り戻すには、感情に身を任せて行動する訳にはいかないと、己に言い聞かせる。
完璧な存在である自分が人間如きに守って貰わねばならないなど、断じて有り得て良い事ではない。
だがしかし、今はその怒りをも飲み干し耐えるしかない。
生き延びて身体を取り戻すには、感情に身を任せて行動する訳にはいかないと、己に言い聞かせる。
(良いだろうアルフォンス。今は貴様の手を取ってやる。だからその命を懸けて私の役に立て。もし肉体を取り戻したその時にも貴様がまだ生きていたなら、私の手で終わらせてやろう)
全ては自分が生きるため。
ただ一つの、無惨にとっては絶対の目的を秘め、アルフォンスに鳴き返した。
ただ一つの、無惨にとっては絶対の目的を秘め、アルフォンスに鳴き返した。
【B-5 村/深夜】
【アルフォンス・エルリック@鋼の錬金術師】
[身体]:千翼@仮面ライダーアマゾンズ
[状態]:掌に軽い切り傷、空腹感
[装備]:ネオアマゾンズレジスター@仮面ライダーアマゾンズ
[道具]:基本支給品、ネオアマゾンズドライバー@仮面ライダーアマゾンズ、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:元の体には戻りたいが、殺し合うつもりはない
1:首輪について調べて、錬金術で分解する
2:合成獣(無惨)に入った精神の持ち主と、元々の肉体の持ち主を元の身体に戻してあげたい。ただし殺し合いに乗っている可能性も考慮し、一応警戒しておく
3:殺し合いに乗っていない人がいたら協力したい
4:バリーを警戒。殺し合いに乗っているなら止める
5:冷静に考える為にも腰を落ち着け食事を取る
6:千翼の身体に僅かな疑念。アマゾンとは…
[備考]
[身体]:千翼@仮面ライダーアマゾンズ
[状態]:掌に軽い切り傷、空腹感
[装備]:ネオアマゾンズレジスター@仮面ライダーアマゾンズ
[道具]:基本支給品、ネオアマゾンズドライバー@仮面ライダーアマゾンズ、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:元の体には戻りたいが、殺し合うつもりはない
1:首輪について調べて、錬金術で分解する
2:合成獣(無惨)に入った精神の持ち主と、元々の肉体の持ち主を元の身体に戻してあげたい。ただし殺し合いに乗っている可能性も考慮し、一応警戒しておく
3:殺し合いに乗っていない人がいたら協力したい
4:バリーを警戒。殺し合いに乗っているなら止める
5:冷静に考える為にも腰を落ち着け食事を取る
6:千翼の身体に僅かな疑念。アマゾンとは…
[備考]
- 参戦時期は少なくともジェルソ、ザンパノ(体をキメラにされた軍人さん)が仲間になって以降です。
- ミーティを合成獣だと思っています。
- 千翼はアマゾンではないのかと疑いを抱いています。
- 支給された身体の持ち主のプロフィールにはアマゾンの詳しい生態、千翼の正体に関する情報は書かれていません。
【鬼舞辻無惨@鬼滅の刃】
[身体]:ミーティ@メイドインアビス
[状態]:成れ果て、強い怒り、激しい屈辱感
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]基本方針:元の体に戻る。主催は絶対に許さない。
1:何とかして自由に動けるようになる
2:今はアルフォンスを利用。元の体に戻ったら殺す
3:支給品と名簿も確認しておきたい
[備考]
[身体]:ミーティ@メイドインアビス
[状態]:成れ果て、強い怒り、激しい屈辱感
[装備]:
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~3
[思考・状況]基本方針:元の体に戻る。主催は絶対に許さない。
1:何とかして自由に動けるようになる
2:今はアルフォンスを利用。元の体に戻ったら殺す
3:支給品と名簿も確認しておきたい
[備考]
- 参戦時期は産屋敷邸襲撃より前です。
- ミーティの体はナナチの隠れ家に居た頃のものです。
- 精神が成れ果てのミーティの体に入っても、自我は喪失しません。
- デイパックを開けられなかった為、まだ中身を確認していません。
こうしてアルフォンス・エルリックは意図せず二つの災厄を背負い込んだ。
一つは鬼舞辻無惨。
平安の時代に生まれた鬼の始祖はその力を奪われても、心は折れていない。
もう一つは千翼。
アルフォンスが抱いた疑念は間違いではなく、千翼は人間とアマゾンとの間に生まれた怪物。
それも人間をアマゾンへと変える溶源性細胞のオリジナル。
普通の食事は受け付けない身体故に、アルフォンスはすぐ千翼の正体に気づく事になるだろう。
やはり千翼は人を喰う怪物であったと。
今はまだレジスターによりただの空腹に抑えられているが、限界は必ず訪れる。
いずれ襲いかかる食人衝動にアルフォンスは耐えられるのか。
何より生まれたこと自体が罪だと突き付けられた少年の身体を、アルフォンスはどうするつもりなのか。
一つは鬼舞辻無惨。
平安の時代に生まれた鬼の始祖はその力を奪われても、心は折れていない。
もう一つは千翼。
アルフォンスが抱いた疑念は間違いではなく、千翼は人間とアマゾンとの間に生まれた怪物。
それも人間をアマゾンへと変える溶源性細胞のオリジナル。
普通の食事は受け付けない身体故に、アルフォンスはすぐ千翼の正体に気づく事になるだろう。
やはり千翼は人を喰う怪物であったと。
今はまだレジスターによりただの空腹に抑えられているが、限界は必ず訪れる。
いずれ襲いかかる食人衝動にアルフォンスは耐えられるのか。
何より生まれたこと自体が罪だと突き付けられた少年の身体を、アルフォンスはどうするつもりなのか。
その答えは、まだ誰も知らない。
04:オラと剣士とアーマードライダー | 投下順に読む | 06:知らない相棒 |
時系列順に読む | ||
失くしたはずの暴食(グラトニー) | アルフォンス・エルリック | 30:禁忌の身体 |
見るも無残な肉塊 | 鬼舞辻無惨 |