「なんか、こっちの方で呼ばれた気がしたんだけど……。
もうどっか行っちゃったのかな。それとも、本当に気のせいだったか……」
もうどっか行っちゃったのかな。それとも、本当に気のせいだったか……」
周囲をキョロキョロと見回しながら、学生服姿の少年が呟く。
彼の名は西片。別に特殊能力もなければ世界の運命を背負ってもいない、ごく平凡な中学生である。
彼の名は西片。別に特殊能力もなければ世界の運命を背負ってもいない、ごく平凡な中学生である。
「どうしようかなあ……」
西片は困惑していた。
殺し合いなど、彼の日常からは大きくかけ離れた状況だ。
生き残るためには、努力が必要だというのは理解できる。
だが、具体的に何をやればいいのかがさっぱりわからない。
ゆえに彼はとりあえず、他者との接触を目指した。
だがそれも空振りに終わってしまい、現在に至っている。
そんなこんなで西片が何をするでもなくたたずんでいると、突如周囲に不気味な声が響き渡った。
ミルドラースによる放送が始まったのだ。
殺し合いなど、彼の日常からは大きくかけ離れた状況だ。
生き残るためには、努力が必要だというのは理解できる。
だが、具体的に何をやればいいのかがさっぱりわからない。
ゆえに彼はとりあえず、他者との接触を目指した。
だがそれも空振りに終わってしまい、現在に至っている。
そんなこんなで西片が何をするでもなくたたずんでいると、突如周囲に不気味な声が響き渡った。
ミルドラースによる放送が始まったのだ。
◆ ◆ ◆
「これか……」
放送を受けた西片は、さっそく名簿を確認すべくルールブックを手に取っていた。
知人の名前がないことを祈りながら、丁寧に一人ずつ名前をチェックしていく。
結果として、彼と親しい人物と思われる名前は見つからなかった。
別の意味で気になる名前はいくつかあったが。
知人の名前がないことを祈りながら、丁寧に一人ずつ名前をチェックしていく。
結果として、彼と親しい人物と思われる名前は見つからなかった。
別の意味で気になる名前はいくつかあったが。
(『勇者』って何!? ゲームの世界から出てきたわけじゃないだろうに!
まあこれはいいにしても、『変なおじさん』って! 悪口じゃん!
それに『命の輝き』って、もはや人間に対する呼び方じゃないし!)
まあこれはいいにしても、『変なおじさん』って! 悪口じゃん!
それに『命の輝き』って、もはや人間に対する呼び方じゃないし!)
一通りツッコんだところで、西片は落ち着いて考える。
「とりあえず、知り合いがいないのは喜ぶべきかな……。
これ……なんとしても生き残って返さないと……」
これ……なんとしても生き残って返さないと……」
西片の手には、1枚のハンカチが握られていた。
彼のランダム支給品の一つだ。
それは何ら特別な効果を持たない、普通の日用品である。
だが西片にとっては、このハンカチはなんとしても守らなければならない物だった。
彼がよく知る少女の持ち物であり、彼自身とも縁のある代物なのだから。
彼のランダム支給品の一つだ。
それは何ら特別な効果を持たない、普通の日用品である。
だが西片にとっては、このハンカチはなんとしても守らなければならない物だった。
彼がよく知る少女の持ち物であり、彼自身とも縁のある代物なのだから。
「けど、生き残るっていったって……。
ろくなものが入ってないんだよなあ」
ろくなものが入ってないんだよなあ」
改めてカバンの中身を確認し、西片はため息をつく。
彼には、三つのランダム支給品が与えられていた。
一つ目はハンカチ。そして二つ目は、ギター。
殺し合いの場でギターなど、どう使えというのだ。
いちおう鈍器として使えなくはないが、鍛えているとはいえ中学生の西片では俊敏に振るうなどできそうもない。
それに解説書には、「中野梓」と本来の所有者の名前が明記されている。
持ち主がいるとわかっていると、なんとなく無碍に扱いづらい。
そして三つ目。これが一番の曲者だ。
頭に差し込むと、超能力が使えるようになるDISC。
そんな漫画みたいな話、とうてい信じられるわけがない。
決して、頭に異物を入れるのが怖いわけではない。断じてない。
彼には、三つのランダム支給品が与えられていた。
一つ目はハンカチ。そして二つ目は、ギター。
殺し合いの場でギターなど、どう使えというのだ。
いちおう鈍器として使えなくはないが、鍛えているとはいえ中学生の西片では俊敏に振るうなどできそうもない。
それに解説書には、「中野梓」と本来の所有者の名前が明記されている。
持ち主がいるとわかっていると、なんとなく無碍に扱いづらい。
そして三つ目。これが一番の曲者だ。
頭に差し込むと、超能力が使えるようになるDISC。
そんな漫画みたいな話、とうてい信じられるわけがない。
決して、頭に異物を入れるのが怖いわけではない。断じてない。
「かといって、単なる悪質な冗談にしては妙な存在感が……」
DISCを顔のすぐ近くまで持ってきて、まじまじと見つめる西片。
その時……。
その時……。
「クェェェェェ!!」
「うわああああああ!!」
「うわああああああ!!」
NPCのおおがらすが、ふいを突いて西片に襲いかかってきた。
不測の事態に気が動転した西片は、バランスを崩し……手にしたDISCを頭に突っ込んでしまった。
不測の事態に気が動転した西片は、バランスを崩し……手にしたDISCを頭に突っ込んでしまった。
「うええーっ!? 入っちゃった!
本当に大丈夫なの、これ!」
本当に大丈夫なの、これ!」
思わずやってしまったおのれの行為に、激しく動揺する西片。
だが、いつまでもそうしてはいられない。
目の前には、殺意に満ちた「敵」がいるのだから。
だが、いつまでもそうしてはいられない。
目の前には、殺意に満ちた「敵」がいるのだから。
「なんとか、なんとかしなくちゃ……。
俺は、生きて帰るんだーっ!」
俺は、生きて帰るんだーっ!」
叫ぶ西片。その感情に呼応するように、彼の体から何かが飛び出す。
それはロボットじみた少年の姿を取り、西片の側に立った。
「エコーズACT3」。それが、西片に与えられた能力……スタンドの名だ。
それはロボットじみた少年の姿を取り、西片の側に立った。
「エコーズACT3」。それが、西片に与えられた能力……スタンドの名だ。
「こ、これは……。これが、あのDISCに入ってた超能力ってことなの!?」
驚きを隠せない西片の姿を、エコーズが一瞥する。
「やはり……康一ではない……。ほんの少しだけ似てはいるが……」
「しゃ、しゃべれるの!? え、コーイチ……何?」
「お気になさらず。それよりも、指示を」
「え、あ、はい! あのカラスをやっつけて!」
「しゃ、しゃべれるの!? え、コーイチ……何?」
「お気になさらず。それよりも、指示を」
「え、あ、はい! あのカラスをやっつけて!」
エコーズに促され、西片はおおがらすを指さす。
おおがらすは警戒しているのか、耳障りな声を上げて威嚇するだけで襲ってくる様子はない。
おおがらすは警戒しているのか、耳障りな声を上げて威嚇するだけで襲ってくる様子はない。
「了解しました。あの程度のザコ、私の敵ではありません。
FREEZE!!」
「ギッ……!」
FREEZE!!」
「ギッ……!」
エコーズACT3の能力、それは「重力操作」。
その能力の対象となったおおがらすは重力に押しつぶされ、まともな悲鳴をあげる余裕すらなくぐしゃぐしゃの肉塊と化した。
その能力の対象となったおおがらすは重力に押しつぶされ、まともな悲鳴をあげる余裕すらなくぐしゃぐしゃの肉塊と化した。
「うえっ……」
グロテスクな光景を目の当たりにしてしまった西片は、吐き気を催してうずくまる。
すると、エコーズの体も徐々に薄くなっていく。
すると、エコーズの体も徐々に薄くなっていく。
「え、あれ? 消えちゃうの?」
「スタンドとは心の力。心が弱っては、使いこなすことはできません。
私の力を借りたければ、心を強く持つことです。
また会えることを期待します」
「スタンドとは心の力。心が弱っては、使いこなすことはできません。
私の力を借りたければ、心を強く持つことです。
また会えることを期待します」
そう言い残すと、エコーズは完全に消えてしまった。
「心を強くか……。簡単に言ってくれるなあ……。
でも、やるしかないか……」
でも、やるしかないか……」
西片は、ポケットの中でハンカチを握りしめた。
少しだけ、勇気が湧いてくる気がした。
少しだけ、勇気が湧いてくる気がした。
【D-8/深夜】
【西片@からかい上手の高木さん】
[状態]:吐き気
[装備]:エコーズのDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、高木さんのハンカチ@からかい上手の高木さん、むったん@けいおん!
[思考]基本行動方針:生還する
1:生還のための具体的な方法を見つける。そのために、他の参加者に接触する。
【西片@からかい上手の高木さん】
[状態]:吐き気
[装備]:エコーズのDISC@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、高木さんのハンカチ@からかい上手の高木さん、むったん@けいおん!
[思考]基本行動方針:生還する
1:生還のための具体的な方法を見つける。そのために、他の参加者に接触する。
【高木さんのハンカチ@からかい上手の高木さん】
高木さんと西片が親密になるきっかけとなった代物。
ごく普通のハンカチだが、刺繍で「Takagi」と名前が刻まれている。
高木さんと西片が親密になるきっかけとなった代物。
ごく普通のハンカチだが、刺繍で「Takagi」と名前が刻まれている。
【むったん@けいおん!】
中野梓が愛用するギター。
正式名称は「フェンダームスタング」。
中野梓が愛用するギター。
正式名称は「フェンダームスタング」。
【エコーズのDISC@ジョジョの奇妙な冒険】
破壊力 - B / スピード - B / 射程距離 - C / 持続力 - B / 精密動作性 - C / 成長性 - A(ACT3のステータス)
破壊力 - B / スピード - B / 射程距離 - C / 持続力 - B / 精密動作性 - C / 成長性 - A(ACT3のステータス)
広瀬康一のスタンド「エコーズ」が宿るDISC。
成長によって姿と能力が大きく変化していくという珍しいスタンドであり、このロワでは重力操作の能力を持つACT3が基本形態に設定されている。
スタンドになじみ使いこなせるようになれば、ACT1、ACT2に変化させることも可能。
成長によって姿と能力が大きく変化していくという珍しいスタンドであり、このロワでは重力操作の能力を持つACT3が基本形態に設定されている。
スタンドになじみ使いこなせるようになれば、ACT1、ACT2に変化させることも可能。
【おおがらす@ドラゴンクエストシリーズ】
NPC。
頭蓋骨の上に乗る、不気味なカラス。
デビュー作である3では、スタート地点のアリアハン周辺に出現。
相応の強さしかないが同じ場所に出現するモンスターの中では手強い方であり、
一人で旅立った無知な勇者やひねくれ者の勇者がこいつに葬り去られることも少なくないという。
NPC。
頭蓋骨の上に乗る、不気味なカラス。
デビュー作である3では、スタート地点のアリアハン周辺に出現。
相応の強さしかないが同じ場所に出現するモンスターの中では手強い方であり、
一人で旅立った無知な勇者やひねくれ者の勇者がこいつに葬り去られることも少なくないという。
| 012:特別面 この大ボケな英雄と共に殺し合いを! | 投下順 | 014:君の名は |
| 言わないけどね | 西片 | 026:人間、吸血鬼、そして...狸? |