無人の平原を、大質量の物体がすさまじい勢いで走って行く。
ぶつかればその勢いで異世界転生できそうな迫力で走るその物体は、恐るべきことに生身の人間である。
シャーロット・リンリン。本来の歴史では、世界最高峰の海賊に上り詰める女傑。
幼い乙女である現在の彼女でも、普通の人間を遙かに上回る体格と身体能力を持っている。
ぶつかればその勢いで異世界転生できそうな迫力で走るその物体は、恐るべきことに生身の人間である。
シャーロット・リンリン。本来の歴史では、世界最高峰の海賊に上り詰める女傑。
幼い乙女である現在の彼女でも、普通の人間を遙かに上回る体格と身体能力を持っている。
「さっきから走り回ってるのに……誰もいないなあ~」
リンリンが走り回っていたのは、他の参加者を探すためだった。
先ほど流れた放送も、自らの意志で殺戮を決意したリンリンにはさほど意味はなかった。
名簿に関しても、シスターカルメルや共に育った仲間たちの名前がないのであればどうでもいい。
いい人間は従え、悪い人間は殺す。リンリンの思考は、いたってシンプルである。
だが、肝心の人間と遭遇しないのではどうしようもない。
先ほど流れた放送も、自らの意志で殺戮を決意したリンリンにはさほど意味はなかった。
名簿に関しても、シスターカルメルや共に育った仲間たちの名前がないのであればどうでもいい。
いい人間は従え、悪い人間は殺す。リンリンの思考は、いたってシンプルである。
だが、肝心の人間と遭遇しないのではどうしようもない。
「うーん、ちょっとおなか減ってきたかな……」
半ば無意識に、リンリンの口から愚痴がこぼれる。
大量のセムラを食べたとはいえ、映画館を半壊させた大暴れとここまでの全力疾走でそれなりにカロリーを使ってしまっている。
まだ腹ぺこというほどではないが、多少の空腹感はあるという塩梅だ。
そろそろ、何か食べ物を探そうか。
リンリンがそんなことを考え始めたその時。
彼女の前に、3体の異形が飛び出してきた。
それは、人間に近い姿をしていた。だが、明らかに人間ではなかった。
なぜなら、体のパーツが立方体や四角錐で構成されているからだ。
「おどるポリゴン」。彼らはそう呼ばれる魔物だった。
大量のセムラを食べたとはいえ、映画館を半壊させた大暴れとここまでの全力疾走でそれなりにカロリーを使ってしまっている。
まだ腹ぺこというほどではないが、多少の空腹感はあるという塩梅だ。
そろそろ、何か食べ物を探そうか。
リンリンがそんなことを考え始めたその時。
彼女の前に、3体の異形が飛び出してきた。
それは、人間に近い姿をしていた。だが、明らかに人間ではなかった。
なぜなら、体のパーツが立方体や四角錐で構成されているからだ。
「おどるポリゴン」。彼らはそう呼ばれる魔物だった。
「何だ、おまえたち。おれの邪魔をするなら、容赦しねえぞ」
目つきを険しくし、リンリンが言い放つ。
人間でないなら、野生の獣と同じ。攻撃してくるようならば叩きのめす。
リンリンが放つ殺気は、並の人間ならそれだけで戦意を喪失するようなものだった。
だが、ポリゴンたちはまるで意に介さない。名前の通り踊るように回転しながら、奇妙な呪文を唱え始める。
人間でないなら、野生の獣と同じ。攻撃してくるようならば叩きのめす。
リンリンが放つ殺気は、並の人間ならそれだけで戦意を喪失するようなものだった。
だが、ポリゴンたちはまるで意に介さない。名前の通り踊るように回転しながら、奇妙な呪文を唱え始める。
「あぁ? 何をブツブツ……」
リンリンの言葉は、途中で途絶える。
彼女の体に、異変が起こったからだ。
彼女の体に、異変が起こったからだ。
「あれ? 急に、腹が……」
ポリゴンが唱えた呪文は、「ハラヘリー」。
ストレートなネーミングでわかるように、対象の腹を空かせる呪文である。
動きが止まったリンリンに対し、ポリゴンたちは続けざまにハラヘリーを浴びせる。
たちまち、まだ余裕のあったリンリンの胃袋は、空っぽになってしまった。
うずくまり動かなくなったリンリンを見て、ポリゴンたちは自分たちの勝利を確信する。だが次の瞬間、彼らは思い知ることになる。自分たちが、虎の尾を踏んでしまったことに。
ストレートなネーミングでわかるように、対象の腹を空かせる呪文である。
動きが止まったリンリンに対し、ポリゴンたちは続けざまにハラヘリーを浴びせる。
たちまち、まだ余裕のあったリンリンの胃袋は、空っぽになってしまった。
うずくまり動かなくなったリンリンを見て、ポリゴンたちは自分たちの勝利を確信する。だが次の瞬間、彼らは思い知ることになる。自分たちが、虎の尾を踏んでしまったことに。
「ぐおおおおおお!!」
獣じみた雄叫びと共に、リンリンの腕が振るわれる。
その圧倒的な力は、ポリゴンたちを3体まとめて木っ端微塵に粉砕した。
その圧倒的な力は、ポリゴンたちを3体まとめて木っ端微塵に粉砕した。
「こいつらはダメだ……。硬くて食えたもんじゃない……。
食い物……。食い物ぉぉぉぉぉぉ!!」
食い物……。食い物ぉぉぉぉぉぉ!!」
理性のかけらも見られない目つきで叫ぶリンリン。
その時、不幸にも彼女の視界に入ってしまったNPCがいた。
タマゴのような見た目の魔物、ぴーたんだ。
その時、不幸にも彼女の視界に入ってしまったNPCがいた。
タマゴのような見た目の魔物、ぴーたんだ。
「タマゴなら……食えるよなぁぁぁぁ!!」
悪鬼のごとき笑みを浮かべ、リンリンはぴーたんに突撃する。
それに対し、ぴーたんは一目散に逃げ出した。
元々臆病な魔物であるぴーたんが、こんな恐ろしい相手に迫られて逃げないはずがないのだ。
それに対し、ぴーたんは一目散に逃げ出した。
元々臆病な魔物であるぴーたんが、こんな恐ろしい相手に迫られて逃げないはずがないのだ。
俊足の魔物であるぴーたんだが、リンリンのスピードもすさまじい。
互いに譲れないレースが、ここに始まった。
互いに譲れないレースが、ここに始まった。
【G-6/黎明】
【シャーロット・リンリン@ONE PIECE】
[状態]:空腹による暴走
[装備]:天逆鉾@呪術廻戦
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0?2
[思考・状況]基本行動方針:人間は殺す。マザーの夢を叶える。
0:何か食い物!
1:人間は殺しつくす。
2:お菓子が欲しい。
[備考]参戦時期は六歳の誕生日直後、シュトロイゼンに出会う直前より参戦です。
【シャーロット・リンリン@ONE PIECE】
[状態]:空腹による暴走
[装備]:天逆鉾@呪術廻戦
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0?2
[思考・状況]基本行動方針:人間は殺す。マザーの夢を叶える。
0:何か食い物!
1:人間は殺しつくす。
2:お菓子が欲しい。
[備考]参戦時期は六歳の誕生日直後、シュトロイゼンに出会う直前より参戦です。
【おどるポリゴン@風来のシレン】
NPC。
全身がポリゴンでできたモンスター。
常に相手の進行方向に立ちはだかり、満腹度を低下させる呪文「ハラヘリー」をかけてくる嫌がらせ特化モンスターである。
NPC。
全身がポリゴンでできたモンスター。
常に相手の進行方向に立ちはだかり、満腹度を低下させる呪文「ハラヘリー」をかけてくる嫌がらせ特化モンスターである。
【ぴーたん@風来のシレン】
NPC。
全身がタマゴの殻(のようなもの)で覆われ、片目と爬虫類のような両足及び尻尾だけがのぞいているモンスター。
倍速移動の能力を持ち、プレイヤー(このロワの場合は参加者)から逃げるように移動する。
倒すと、必ずおにぎりを落とす。
NPC。
全身がタマゴの殻(のようなもの)で覆われ、片目と爬虫類のような両足及び尻尾だけがのぞいているモンスター。
倍速移動の能力を持ち、プレイヤー(このロワの場合は参加者)から逃げるように移動する。
倒すと、必ずおにぎりを落とす。
029:メンバーが増えたからと言って良いことばかりではない説 | 投下順 | 031:蒼空のエニシ |
NATURAL BORN DESTROYERS | シャーロット・リンリン | 037:殺し抗え、人であるがために |