「何が殺し合いだ、バーロー!!」
怒りに満ちた声で叫ぶ少年、江戸川コナン(本名、工藤新一、17歳)は激怒していた。
殺し合いを知ろと、首輪を嵌めて強制することもそうだが、あのルフィとエースという少年を、無惨にも残酷な殺め方をし嘲笑う乃亜の所業を目の当たりにした。
あれほど卑劣な殺人犯はコナンが見てきた中でも、早々いなかった。
何故、あんな幼い子供がそうまで歪んだのか、同時にいくら同情できる過去があったとしても、人を殺めることは許されないという確固たる信念が、コナンに怒りの炎を滾らせる。
殺し合いを知ろと、首輪を嵌めて強制することもそうだが、あのルフィとエースという少年を、無惨にも残酷な殺め方をし嘲笑う乃亜の所業を目の当たりにした。
あれほど卑劣な殺人犯はコナンが見てきた中でも、早々いなかった。
何故、あんな幼い子供がそうまで歪んだのか、同時にいくら同情できる過去があったとしても、人を殺めることは許されないという確固たる信念が、コナンに怒りの炎を滾らせる。
「元太と歩美ちゃんが心配だな。灰原と光彦は多分、大丈夫だと思うが……」
必ず、乃亜は捕まえてみせるが、その前に当面の安全確保と仲間たちの探索が優先事項になる。
乃亜の言動に、「理解の浅い子供でも」というものがあったこと、そして最初に集められた空間には、コナンが見た限りは殆ど子供しか居なかった。
このことから、恐らくは幼い少年少女を集めたのではないかと、コナンは推測する。
もしそうであれば、考えたくはないがコナンの現在の同級生や、よく一緒に行動する少年探偵団も巻き込まれている可能性は高い。
乃亜の言動に、「理解の浅い子供でも」というものがあったこと、そして最初に集められた空間には、コナンが見た限りは殆ど子供しか居なかった。
このことから、恐らくは幼い少年少女を集めたのではないかと、コナンは推測する。
もしそうであれば、考えたくはないがコナンの現在の同級生や、よく一緒に行動する少年探偵団も巻き込まれている可能性は高い。
特に小嶋元太と吉田歩美は年相応の小学生だ。いくつもの殺人事件を乗り越え、経験値は積んでいるにしても、殺し合いという異常下で混乱しているかもしれない。
流石に人を殺すことはないと思うが、その混乱に乗じて悪意ある参加者に狙われないとも限らない。
早期に合流すべきだろう。
流石に人を殺すことはないと思うが、その混乱に乗じて悪意ある参加者に狙われないとも限らない。
早期に合流すべきだろう。
「あとは支給品は……キック力増強シューズか、オレの履いていたのをそのまま配ったみたいだな」
キック力増強シューズ。
普段は凶悪犯を取り押さえるのに使用する、阿笠博士の発明品の一つだが、使用方法を誤れば容易く人を殺すことも可能だ。
現にコナンは一度、気軽に試運転をして殺しかけている。
乃亜がこれで殺し合いを優位に進めろと、暗に言っているようでコナンも腹が立ってくる。
普段は凶悪犯を取り押さえるのに使用する、阿笠博士の発明品の一つだが、使用方法を誤れば容易く人を殺すことも可能だ。
現にコナンは一度、気軽に試運転をして殺しかけている。
乃亜がこれで殺し合いを優位に進めろと、暗に言っているようでコナンも腹が立ってくる。
「……一応、何か細工されてねーか、調べてみるか」
シューズのスイッチを付け強度を設定し、近くの石ころを蹴飛ばしてみる。誰もいない、木の壁面に石ころが減り込み小さな亀裂を作る。
それを何度か強度を操作し、繰り返す。
それを何度か強度を操作し、繰り返す。
「おかしいとこはないな……一先ずは、殺し合いに乗った奴らに会ったら、これで対処出来そうだけど」
粗方操作性の確認を終えたところで、コナンは一息つき腰を下ろした。
「それと、首輪か……殺し合いに乗らないにしても、これを外さねえと……」
そっと、首輪を指でなぞっていく。そんな軟な出来ではないだろうと分かってはいるものの、子供二人の命をあっさり奪った代物に触れるというのは生きた心地がしなかった。
「ん……? これって」
改めて首輪に触れて、その凹凸を確認しながら、更に最初ルフィとエースが殺される前、二人が嵌めていた首輪のデザインを思い起こす。
タブレットを起動し、自撮り機能を立ち上げてコナンは首元の写真を撮り、改めてその首輪の全容を確認する。
タブレットを起動し、自撮り機能を立ち上げてコナンは首元の写真を撮り、改めてその首輪の全容を確認する。
「プラーミャの爆弾、そっくりだ……」
かつてのハロウィンの事件で、対峙した凶悪犯罪者プラーミャが作成した爆弾、その中でも個人的私怨から安室透に装着させた首輪型の爆弾の形状が類似している。
強いて違いを言えば、安室に着けられたそれは両端の赤と青の液体が確認できたが、今回の首輪はそれが一切確認出来ないよう改良されていることか。
だが、それ以外は形状も殆ど同一のものといって良い。
強いて違いを言えば、安室に着けられたそれは両端の赤と青の液体が確認できたが、今回の首輪はそれが一切確認出来ないよう改良されていることか。
だが、それ以外は形状も殆ど同一のものといって良い。
(プラーミャの爆弾は、二種の液体爆薬を利用したもの……なら、その中和剤を作れれば、首輪を外せるってコトか?)
だが、やはり引っかかる。わざわざ殺し合いを強要するための首輪を、その解除方法を知っているコナンを巻き込んでおきながら、流用などするだろうか。
もちろん、一言で解除といっても、それを行ったのは実際にはコナンではなく、安室の部下である風見裕也であり、コナンは中和剤の作成方法までは詳細を完全には知りえない。
だから、依然として首輪の解析の難度は変わらないが。
もちろん、一言で解除といっても、それを行ったのは実際にはコナンではなく、安室の部下である風見裕也であり、コナンは中和剤の作成方法までは詳細を完全には知りえない。
だから、依然として首輪の解析の難度は変わらないが。
『ゲームは公平に行わなければならないからね』
(ゲーム……もしかしたら、首輪を外して脱出することも、ゲームの攻略の一つだとでも言いたいのか?)
乃亜という少年の挑発的な態度を鑑みると、あえてヒントを与えて高みの見物を決め込んでいるとも考えられる。
その場合、プラーミャの事件とその詳細を調べ上げ、恐らくは江戸川コナンが工藤新一であるという事まで突き止めたうえで、敢えてその頭脳を試そうとしているのかもしれない。
その場合、プラーミャの事件とその詳細を調べ上げ、恐らくは江戸川コナンが工藤新一であるという事まで突き止めたうえで、敢えてその頭脳を試そうとしているのかもしれない。
『例え不死の異能者でも確実に殺せる特別なものさ』
(不死の異能者……んなもん、居る訳ないだろ……って言いてえけど、あのルフィって子供は腕を伸ばす特殊な力を持っていた。
ってことは、そういう特異な能力を持った子供が居るのかもしれない。そんな子供でも殺せる特別な爆弾……ベースはプラーミャの爆弾になるのかもしれないが、安易に同一視するのも危険だな)
ってことは、そういう特異な能力を持った子供が居るのかもしれない。そんな子供でも殺せる特別な爆弾……ベースはプラーミャの爆弾になるのかもしれないが、安易に同一視するのも危険だな)
だが、同時に乃亜が残した発言や、ルフィという少年の特異性も見逃さない。
信じられないが、コナンの知らない超常的な力が、この場では存在し、それを律するための首輪だというのなら、コナンの知る知識だけで推理を組み立てるのは危険だ。
それこそ、プラーミャの爆弾を参考に乃亜が首輪を設計したかもしれないが、それ以外にも異能者を縛る特殊な仕組みが備わっていないとも限らない。
信じられないが、コナンの知らない超常的な力が、この場では存在し、それを律するための首輪だというのなら、コナンの知る知識だけで推理を組み立てるのは危険だ。
それこそ、プラーミャの爆弾を参考に乃亜が首輪を設計したかもしれないが、それ以外にも異能者を縛る特殊な仕組みが備わっていないとも限らない。
(駄目だ、推理の材料が足りない……。全部憶測だけになっちまう)
結論を出すには、仮説や想像が多すぎる。今は足を使って、地道に推理に必要な情報を積み重ねるしかない。
(どっちにしても探偵団の皆も探さなきゃならねえし、少し動くか)
ランドセルを背負い、コナンは月明りを頼りに歩き出した。
【江戸川コナン@名探偵コナン】
[状態]:健康
[装備]:キック力増強シューズ@名探偵コナン
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2(本人確認済み)
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止め、乃亜を捕まえる
1:仲間達を探す。
2:乃亜や、首輪の情報を集める。(首輪のベースはプラーミャの作成した爆弾だと推測)
3:乃亜の言う異能者に警戒。
[備考]
ハロウィンの花嫁は経験済みです。
[状態]:健康
[装備]:キック力増強シューズ@名探偵コナン
[道具]:基本支給品、ランダム支給品×0~2(本人確認済み)
[思考・状況]基本方針:殺し合いを止め、乃亜を捕まえる
1:仲間達を探す。
2:乃亜や、首輪の情報を集める。(首輪のベースはプラーミャの作成した爆弾だと推測)
3:乃亜の言う異能者に警戒。
[備考]
ハロウィンの花嫁は経験済みです。
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