コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

その魔法、純白トロイメライ

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「ドラえも~~~~~ん!!!!!」

黒き黒き夜空に向かって大声で叫ぶ少年。
少年の名は野比のび太。
勉強・スポーツと共に苦手。
何をしても冴えない少年は親友の二十二世紀の猫型ロボットの名前を空虚に叫ぶことしかできない。

「これ以上、大声を出し続けるのは賢い選択ではありません」
「助けてよ~ド・ド・ドラえも……むぐ」

突如、口を塞がれて驚くのび太。
まさか、殺し合いにのった人かとのび太は心臓がバクバク鳴る。
が、すぐに口から手が離れたので、ひとまずは安全だと判断し、見知らぬ声の人物にドキドキしながら振り向く。
そこには、三角帽子を被った少女が立っていた。

「き、君は……?」
「ロキシー・ミグルディアです」

ロキシー・ミグルディア。
ミグルド族の魔術師にしてA級冒険者。

☆彡 ☆彡 ☆彡

「へぇ~、ロキシーさんは魔法使いなんだ」
(それにしても、37歳だなんて……僕のママと同じくらいや)
「はい。正確には魔術師ですが」
(科学?……この子供は私をからかっているのでしょうか?)

互いに自己紹介を終えた二人。
のび太はロキシーが37歳だということにこそ驚くが、魔法使いだということにはすんなりと信じる。
一方ロキシーは違った。
未来だとか科学だとか話すのび太にロキシーは自分をからかっているのいかと疑う。
だが、のび太はそんなロキシーも視線に気づかず、話を続ける。

「そういえば、僕も魔法が使えたことがあるんだよ」
「魔法を?……貴方が?」

のび太の自己申告を聴き、ロキシーは怪訝な顔をする。
無理もない。ロキシーの見立てでは、のび太に魔法の才がない。
もちろん、ロキシーの見立て通り。魔法ではなく科学が文明の利器とかした世界の住人であるのび太は魔法なんか使えない。
普通なら。
かつて様々な大冒険の一つに魔法世界での出来事がある。
そこで、のび太はある魔法を使うことが出来た。

「ほ、本当だって!み、そこで、見てて!チンカラホイ」

ロキシーの怪訝な表情に気づいたのび太はあたふたしながらも、信じてもらうために行動した。
近くの小石を浮かせる。それなら、ロキシーも信じてくれると。

「小石を浮け!チンカラホイ!」

し~~~~~ん………

静寂な空気。
気まずすぎるほどの。


「……」
「も、もう一度。チンカラホイ」

自分で作り上げたこの空気を何とかしようと、のび太はもう一度、呪文を唱える。
しかし、現実は無常である。何も起きない。
それでも、のび太はあきらめず、呪文を唱え続ける。

「……」
始めはド田舎の地方でも辺境でも何でもいいから、家庭教師としての依頼を達成したかった。
その実績があれば、王都での仕事も順風満帆になるのではと。
だが、そこで出会った、教え子であるルディの卓越した才能に、自分の無力さを感じさせられ、旅に出ることを決意した。
そんな矢先にこの殺し合い。
始めに出会った少年はルディと同じぐらいの年齢のようだが、はっきり言って雲泥の差と呼んでも差し支えないだろう。
それにしても、なぜ乃亜は子供ばかり集めている中、自分を選んだのか。
まさか、自分を子ども扱いしているのでは!
ロキシーの心中に怒りの炎が蓄積される。
ちなみにミグルド族は年をとっても子供みたいに見られる。
いわゆるロリとして扱われたのだろう。

「チンカラホイ!チンカラホイ!チンカラホイ!」

「……」
(はぁ……私もルディ……グレイラット家の皆さんの優しさに感化されちゃいましたかね)

必死にチンカラホイと呪文の口上?を唱えるのび太。
その姿をため息をつきながらも付き合ってる自分の甘さに呆れてしまう。
いつもの私なら、この少年の背伸びした嘘を嘘とさっさと切り捨てていた。
なぜなら即断即決が私の強み。
特にこの乃亜なる少年の手による殺し合いで、判断が遅いことは愚鈍でしかないからだ。
……ただ、この少年の眼。
嘘をついているようにも思えない。
それに、一生懸命取り組む姿は好感できる。
できないのならできるまで努力するべきが信条の自分にとって、その姿勢は好ましい。
しかし、いつまでも待つわけにはいかない。
可哀想だが、潮時。

「チンカラホイ!……チンカラホイ!」

「……ほら、そろそろ一旦落ち着ける場所へ移動しますよ」
「う~~~~……」

ロキシーに場所移動を促されるのび太。
しかし、のび太は納得できない様子。
ロキシーに懇願する。

「後一回だけ!後、一回だけ試させて!」
「……わかりました。それでは、後一回だけ試してみてください」

のび太の必死さにロキシーは了承した。
時間の無駄と思う一方、別の世界の魔法に興味が無いわけではないからだ。


「むむむむ~~~~……」

うすうす気づいていた。
僕が魔法を使うことが出来たのは、あくまで魔法世界だったから。
もしもボックスの力を使用していない今、自分が魔法を使えるわけがない。
だけど、このまま嘘つきの子供だとロキシーさんに思われたくない。
そして、何よりも。
あの魔法世界での冒険をなかったことにしたくないから。
だから、全力を込めて唱える。

「チンカラホイ!!!!!」

それは起こった。
のび太の想いが通じたのか。それとも乃亜による戯れか。
ふわりと浮いたのだ。

―――ロキシーのスカートが

「やったー!できた!」
「な……な……な……」

ロキシーは身体をわなわなと震わせる。
顔は真っ赤。湯が沸けそうなほど。
しかし、のび太はそんな様子に気づかず。得意げ。

「ね?だから言ったでしょ。僕も魔法が使えるって。ほらほら、チンカラホイ!」

繰り返す。チンカラホイを。
そして、その度に浮く。
ロキシーのスカートが。

「なんて破廉恥な魔法なんですか~~~~!!!!!」


【野比のび太@ドラえもん 】
[状態]:健康 喜び(大)
[装備]:なし
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:ロキシーと行動を共にする
2::やったー!魔法が使えた!
[備考]
いくつかの劇場版を経験しています。
チンカラホイと唱えると、スカート程度の重さを浮かせることができます。
「やったぜ!!」BYドラえもん

【ロキシー・ミグルディア@無職転生 】
[状態]:健康 恥じらい(大)
[装備]:ロキシーの杖@無職転生
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~2
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:のび太を保護しつつ首輪をどうにかする
2:なんなんですか!?その魔法は!!!
[備考]
ルディの家庭教師を辞めて旅に出てからの参戦です。(漫画版3話)
外伝ロキシーだって本気ですの出来事も経験しています。
のび太の話(科学)には半信半疑といった様子です。


096:探偵への挑戦状 投下順に読む 108:その魔女は災厄
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