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この素晴らしき魔剣と契約を!

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だれでも歓迎! 編集
なぁトマ。勇者パーティーの一人、地味めなマよ。
お前ひょっとして、地味なだけで凄く優秀だったんじゃないか?
それを今、俺は強く強く思っている。


「ニケ~…ニケはもちっと優しく繊細に運べんか?かわゆいマロが気持ち悪くなったらどうするでおじゃる?」


少なくとも、背中のごく潰しよりは間違いなく役に立ってたよな。
お前はここにいるのか。いたならこのごく潰しを背負う役変わってくれないか?
こうして背負ってやるだけでも結構大変なのに。
カズマと違って雑でおじゃる、だの。
少しは自分で歩けと言えば、殺し合いに巻き込まれた無力なマロにこれ以上何をしろと言うでおじゃる、だの。
殺し合いに巻き込まれたのは俺も一緒だっての。
カズマ君、君はおじゃるを甘やかさない方がいいぞ。


「だーっ!!おじゃる!!お前もさぁ、何か支給品貰ってるんだろ?
武器とかあったら運び賃としてくれよ。やんごとなき雅なお子様なんだろ?
だったら下々のためにたまには何かしてくれたっていいだろォ!?」


こいつを運ぶのはもういいとして、せめて何か見返りが欲しかった。
武器があったら心強い、なんせ今の俺の装備は丸太だ。
なんで丸太なんだよ。ロトの剣とか天空の剣とか用意できねーのか?
やり直しを要求する。乃亜の奴は一発はっ倒してやるから今すぐここに来い。
そう声を高らかににして言いたい心境だった。
だが、どうせ乃亜に言ったところで出てこないだろうし、それよりは目の前のおじゃるを締めあげた方がまだ何か出てくるだろ。
そう思ったのだが、おじゃるの返答は想定通りだった。


「嫌でおじゃる。何故マロがそちにマロの物をあげなければならぬでおじゃる」



よし、もうこいつ置いていこう。
ばっと後ろで組んでいた手を放して、おじゃるをスルーアウェイ。
さようなら。これで俺の背中は自由だ。
……と思ったら、背中の圧迫感が消えない。
くっ!こいつ意外な握力で背中にしがみついてやがる……!


「HA☆NA☆SE……!大体殺し合いの場でおんぶとかありえないだろ…!
襲われた時両手塞がってるじゃねーか……!」
「嫌でおじゃる……そちはカズマと会うまでのツナギでおじゃる……!」


こんだけしがみついといて繋ぎかよ!
引きはがそうとするが、中々離れない。
見かねたもう一人の同行者、水銀燈がおじゃるに声を掛けた。


「ねぇおじゃる丸くぅん?私としてもニケ君に何かご褒美をあげてもいいと思うわぁ
何か、持ってるわよねぇ?さっきニケが武器渡せって言った時反応してたもの」


そう言う水銀燈の目は、これでもごねる様なら置いていこうという目だった。
あっ、目が合った。うむ、という視線を送る。
言われた張本人であるおじゃるは、水銀燈に頼まれたのと、武器を持ってるというのが図星だったのか、目を泳がせていた。


「お前、何か持ってるのか」
「…………………」
「吐け、こいつゥ~~!!!」
「おじゃじゃじゃじゃじゃじゃ……!あっ!思いついたでおじゃる!
そちに相応しい刀をマロは持っていたでおじゃる!!」



肩を掴んでがくがく揺さぶっていると、ようやくおじゃるはゲロった。
そして俺から飛び降りると、いそいそと背負っていた自分のランドセルから一本の刀を取り出す。
刀を意外と素直に俺に手渡してから説明書の様な物も一緒に取り出して読み始める。
おじゃるはまだ何か隠してる様な気配があったが、今は気にしない。
俺はそれを横目に刀をしげしげと眺めてみる。うん、こいつが出したにしては普通の刀だ。
いや、むしろかっこいいっぽい。中々イカしてる感じがする。
でもこいつ、俺にマヤの相手しろって言った時これ出さなかったの中々ムカつくな…


「その紙はアヌビス神という刀らしくての」
「へー…アヌビス神……」


うん、名前もかっこよくていいじゃん。
正に勇者様って感じの武器!
どれどれ、刀身は……と。
そう思って刀を抜いたのと、おじゃるが言葉を続けたのはほぼ同時だった。




「うむ、何でもその刀を抜いた者は刀に乗っ取られるらしいでおじゃる。
雅で高貴なマロには似合わぬ物よ」




へぇ~刀が刀を抜いた奴を乗っ取……お前ぇええええええ!!!!



「おいこらふざけんなぁああああああああ!!!!」



気づいて手放そうとするが、もう遅い。
ぴたっと刀はくっついて、俺の手から離れようとしない。
体の自由も、いつの間にか無くなっていた。
ゆうしゃ ニケ は そうび を はずそうと した!
この そうび は のろわれていて はずせない !


「たっ…助けてくれ水銀燈……!」
「貴女の事は忘れないわぁ。もし貴方が刀に乗っ取られたら誰かを斬る前に介錯してあげるぅ」


もう切り捨てる気満々だった。
俺達、仲間じゃなかったのかよ。


「いやあああああ!!やめてくれ!!乗っ取られたくないいいい!!!」


叫んでいると、如何にも呪いの装備らしく、刀が口を利いてきた。


『やめろだァ?やめるワケね――だろッッ!!このヘニャチン野郎がッッ!!
いやっほォ~~!!承太郎の奴にナイル河に沈められて以来のシャバだぜェ~!!
何か折られた刀身も元に戻ってるし!俺って最高にツイてると思わねぇかァ~~!!
先ずはお前を乗っ取って!!それから斬って斬って斬りまくってやるッッッ!!』


何だか無駄に高いテンションで、勝手な事を抜かしてくるアヌビス神。
しかし刀から未だに手は離れてくれない。あぁくそ、ここまでか。
ククリ、すまん。お前の勇者様は此処まで見たいだ。
後は乗っ取られて、この殺し合いを激しくする立場にさせられちまうんだろう。
トマ。来週からお前が主人公やってもいいぞ、キタキタ親父よりはマシだ。
……………………、
……………、
………、



「『………あれぇ?』」


アヌビス神と俺の声が重なる。


「普通に動けるぞ?」


身体は普通に動けていた。意識もある。
刀が張り付いていたのも最初だけで、今はもう手放すこともできそうだった。
ぽかんとする俺を眺めていた水銀燈が、おもむろにおじゃるの手から支給品の説明書をかすめ取る。
そして、俺達の前で音読した。


「『……なお、肉体の完全な乗っ取りは使用者の同意が必要。
乗っ取った後も、使用者の精神力で解除できる』……ですってぇ」
『にゃッ!にゃにぃ~~~!?!?』


梯子を外されたような、素っ頓狂な声を上げるアヌビス。まぁ無理も無いだろう。
同情する気持ちはこれっぽちも湧かないけどな!!
どうしてくれようかと考えていると、先んじてアヌビスが声を上げた。


『さぁ!勇者殿!これからこのアヌビス!貴方の手の中で存分に力を───』


「なぁ皆!こいつどうしよっか」
「バラバラにして捨てればぁ?殺し合いに乗ってるのに拾われても面倒だしぃ」
「銀ちゃんに海に捨てて来てもらうというのはどうでおじゃる?」
『あっ、あがっ!ま、待て!待ってくれ!!話を聞いてくれ!
さっきのは久々のシャバでついテンションがだなッ!!!』



聞く耳持たん。
どう考えても、最初に抜いた時のセリフがこいつの本音だろう。
海に捨てるのもバラバラにするのもアリだけど、もっとナイスな処理方法を思いついた。
それは、今までいたエリアの畑みたいなってる場所の脇にあった。


「なぁアヌビス君よ、あそこにあるのは何だと思う?」
『な、何の話だ!?』
「あんなところに丁度都合よく肥溜めがあるみたいなんだ」
『やめろこの糞餓鬼がぁああああああああああああ!!!!テメェに人の心は無いのかぁああああああああ!!!!!』


さっきまで人を斬ろうとしてた奴が何か言ってやがるな。
そう思いながら、足元に落ちていた小石をつめて即席の鼻栓にする。これでよし。
水銀燈とおじゃるも「うわ…」と言う顔で見ていたがこれが一番確実だろ。
血まみれの刀はそれはそれで男心をくすぐるが、誰が悲しくて畑の肥料塗れの刀を握ろうというのか。
これで無力化できる。完璧だ。
俺は確固たる自信と共に、ずんずん歩き出した。
肥溜めに向かって。


『ま、待て!まだ俺達は話し合ってないだろ!?』
「……………………」
『落ち着け!悪かった!俺がもう全面的に悪かった!!』
「…………………………」
『せっ!せめて海に捨ててくれェ~~!!そこだけはァ~~!!!』
「……………………………………………………」
『ヒィィイイイ~~!!!後生だァ~~!!!!助けてくれ~~!!!!』










十分後。
俺の手の中に、アヌビスはあった。
何だか犬の様な人間の様な、ひどくげっそりしたビジョンが見えるが気にしない。
俺の交渉により、自発的に俺達に協力してくれることになったからだ。


「じゃあアヌビス君、復唱!」
『私は絶対勝手に人を斬ろうとしません……』
「聞こえんなぁ!!」
『私は絶対勝手に人を斬り殺そうとしません!!』


うむ、ならば良し。
じゃあ右腕だけ体貸すから、これにサインしてくれ。
そう言いながら、俺は俺に支給されたその紙をアヌビスの前に見せる。


『…な、何だよこれは』
「魔法の契約書だよ、お前と口約束で済ませるワケ無いだろうが
いやなら別にいいぞ、まったさっきみたいに───」
『わ、分かった!書く!書くから紙を寄越せ!!』


何に使えるんだこんなもんと思ったが役に立つ場面ってのはあるもんだなぁ。
そう思っている内に、俺の右腕を介してアヌビスが名前を書き終わった。


『なっなんだぁっ』


どうやらギアスってのが上手く発動したらしい。これで一安心だ。
これでやっと言うことができるな。
水銀燈とおじゃる丸が傍らで眺める中、俺はアヌビスを掲げて、そして叫ぶ。
───アヌビス が なかまに なった !




【B-3/1日目/深夜】

【勇者ニケ@魔法陣グルグル】
[状態]:健康、不安(小)
[装備]:アヌビス神@ジョジョの奇妙な冒険
[道具]:基本支給品、龍亞のD・ボード@遊戯王5D's、丸太@彼岸島 48日後…
[思考・状況]
基本方針:殺し合いには乗らない。乗っちゃダメだろ常識的に考えて…
1:とりあえず仲間を集める。でもククリとかジュジュとか…いないといいけど。
2:クロの願いに対しては…どーすんべこれ……取りあえず、ホグワーツ行って都合の良い魔法ないか調べてみるべ。
3:あのマヤって女の子も大丈夫か?
4:取り合えずアヌビスの奴は大人しくさせられそうだな……
※四大精霊王と契約後より参戦です。
※アヌビス神と支給品の自己強制証明により契約を交わしました。条件は以上です。
  • ニケに協力する。
  • ニケが許可を出さない限り攻撃は峰打ちに留める。
  • 契約有効期間はニケが生存している間。
※アヌビス神は能力が制限されており、原作のような肉体を支配する場合は使用者の同意が必要です。支配された場合も、その使用者の精神が拒否すれば解除されます。
『強さの学習』『斬るものの選別』は問題なく使用可能です。


【水銀燈@ローゼンメイデン(原作)】
[状態]健康、めぐ救出への焦り
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~2、ヤクルト@現実(本人は未確認)
[思考・状況]基本方針:一刻も早くここから抜け出す
0:一先ずニケと同行する。
1:首輪を外して脱出する方法を探す。どうしても無理そうなら、優勝狙いに切り替える。
2:ハンデを背負わされるほどの、強力な別参加者を警戒。
3:契約できる人間を探す。(おじゃる丸は論外)
4:真紅が居たら、おじゃる丸を押し付ける。
[備考]
※めぐを攫われ、巻かなかった世界に行って以降からの参戦です。
※原作出展なのでロリです。
※Nのフィールドの出入り、契約なしで人間からの力を奪う能力は制限されています。


【坂ノ上おじゃる丸@おじゃる丸】
[状態]健康、ニケに背負われ中
[装備]こぶたのしない
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:カズマの家に帰りたい
1:カズマや田ボを探す。
2:シャクを誰か持ってないか探す。
3:誰でもいいから豚にしてみたいでおじゃる(子供故の好奇心)
4:銀ちゃんはかわゆいのう……絶対持ち帰るでおじゃる。真紅ちゃんも会ってみたいのう。
[備考]
※参戦時期は後続の書き手にお任せします。

※三人とも、クロとしおを危険人物と認識し、参加者が平行世界から呼ばれていると結論付けました。(おじゃる丸は話半分で聞いてます)


【支給品紹介】
『自己強制証明(セルフギアス・スクロール)@Fate/Grand Order』
魔術師にとって絶対順守の法であり、その魂さえ縛る非常に強力な術式。
この書に記された契約に同意した場合、それを破ることは如何なる者にも叶わず、効力から逃れる術はない。
ただし、今回のロワでは制限により契約者の片方が死亡した場合、強制的に契約は解除される事となっている。
一回限りの使い切り契約書。

013:初めての食事風景 投下順に読む 014:ちっぽけな僕は繰り返す
時系列順に読む
012:カサブタだらけの情熱を忘れたくない 勇者ニケ 061:夜明け後
水銀燈
坂ノ上おじゃる丸

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