コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

レース開始ィィィ

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 夜闇に流れる少女の歌声。
 殺し合いの舞台には到底相応しくはないが、歌っているの者の名がグレーテルであれば話は別だ。
 つい先程、1人の少年を、人の形を留めぬ程に、嬲り抜いて殺してのけたグレーテルならば、この様な場で歌を口ずさむのも頷ける。
 まるで天使の様な歌声は、哀れな犠牲者を引き寄せる為のものか?否、グレーテルにそんな考えは存在しない。只々、高揚する気分が、歌声となって現れているだけだ。
 血塗れの姿で、笑顔を浮かべながら歩く姿は、背筋が凍り付きそうな程に悍ましいが、幻想画の題材になれそうな程に妖美でもある。
 足取りも軽く、ステップを踏む様な足取りで歩いていたグレーテルは、ふと足を止めた。
 春の陽気に浮かれて、外へと繰り出した者が、玄関の鍵をかけ忘れたのに気づいて、足を止める。ちょうどそんな感じの止まり方をした。

 「ああ、いけない。兄様も此処に居るのだから競争になるわ。証拠を用意しておかないと」

 笑顔を浮かべて、グレーテルは元来た方へと引き返した。


 「えい」

 小さな掛け声と共に振り下ろされた手刀が、ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の死体へと振り下ろされ、首と胴を切り離した。

 「兄様の斧より良く切れるわ」

 人体でも最も重い頭部を支える為に、太く頑丈に出来ている頸骨すらも容易く切断した手刀に、グレーテルは改めて感心した。
 上機嫌で、鼻歌混じりに切断した頭部を、左耳を掴んで持ち上げると、顎が力なく開き耳元まで切り裂かれ、歯と歯茎が剥き出しになった頬から舌が垂れ下がった。

 「これが無ければ、証拠にならないもの」

 此処で行われているゲームは、ハンティング・レース。獲物を見つけ、狩り立て、仕留めたその数を競うもの。全員が狩人で、全員が獲物のデス・ゲーム。
 ヘンゼルも此処にいて、同じく狩りに励んでいる。そうなれば、再開した時にするのは殺した数の較べ合いだ。その時に証拠となる首輪は、持っていっておくべきだろう。

 「本当に便利な能力。首輪を集めるのに困らないわ」

 ────兄様も、首輪を散るのに苦労していないなければ良いけど。

 そんな事を考えながら首輪に手を掛けて抜き取ると、用済みになった頭部を乱雑に投げ捨て、再び次の獲物を探そうとして、乃亜の声が聞こえてきた。



 「五人ね」

 乃亜の放送を聞いて、グレーテルの感想はこれだけだった。
 殺しのプロが5人纏めて殺されたという情報も、グレーテルにはこの程度のものでしかない。
 室内に居るところに爆弾を投げこむなり、固まって移動している時に機銃掃射を浴びせるなりすれば、5人が10人になっても殺し尽くせる。
 少なくともグレーテルの愛用品であるBARの様な武器が、支給品として用意されていれば、状況次第では幾らでも可能では有る。
 その為、グレーテルは全くこの情報で動揺する事は無かった。
 そんな事よりも重要なのは、誰かは知らないが、この競走で今現在の一位は『五人』。少なくとも更に五人殺さなければ、グレーテルは一位にはなれないという事。
 5人を殺したのがヘンゼルかも知れない以上、グレーテルは悠長に構えていられない。早急に、数を稼ぐ必要が有った。

 「とは言ったところで……そうよ」

 タブレットを取り出すと、島の地図を閲覧する。人が集まりそうな場所は何処か?人が目指しそうな場所は何処か?
 速やかにその場所に移動して、既に人が居れば上手いこと近づいて殺害。居なければ待ち伏せするだけだ。

 「今いる場所はD –7……近くに良い場所が有るじゃない。丁度『コレ』を使えるし』

 グレーテルはニンマリと笑うと、腰を屈めて『ある物』を拾い上げると、早速その場所を目指して歩き出した。


 「着いた」

 グレーテルが当面の狩場と定めたのは海馬コーポレーション。海馬乃亜に関係すると考えられるこの施設ならば、乃亜の言っていた『対主催』が集まってくるだろうし、『対主催』を狙って『マーダー』もやってくる筈だ。此処ならば一気に数を稼げるだろう。

 「何かしら、ガーゴイル?」

 正面玄関に設置された二体の巨大な像を見たグレーテルの印象は、変わった形の大きなガーゴイルだった。
 二つの像の間を通り、玄関からエントランスへと入り、物珍しげに周囲を見回す姿は、年相応の子供にしか見えない。
 服が乾いた血で赤黒く染まっていなければ、だが。

 「どうしようかしら?中で待つ?外で待つ?」

 内部で適当な場所に潜んで待ち受けて、やってきた者を襲撃する。若しくは外に隠れておいて、建物内に入った所を襲う。
 前者ならば不意を衝く事が容易だし、内部に罠を仕掛けておく事もできる。後者ならば退路を断てる上に、建物内に入ったところで、入り口付近に火を着ければまず確実に殺せる。

 「うーん」

 グレーテルが悩むのには、理由が有った。

 「何方の玩具で遊ぼうかしら」

 目の前にある二つの支給品。此処で遊ぶのに適した二つの品。
 一つはグレーテルの支給品『ダンジョン・ワーム』。建物の中でしか使えない代わりに、クールタイムが存在しないという特性を持つカード。建物の床下を移動する為に壁などに遮られる事なく、何処までも獲物を追い、捕食する巨大ミミズだ。
 そしてもう一つ、巨大なタンク付き火炎放射器『煉獄招致ルビカンテ』。さっき殺した少年の支給品だった物だ。
 この重量と大きさは、幾らグレーテルでも扱えない。地面に置いて、固定砲台として使うとなると、必然的に外で使う事になる。
 外で待ち伏せして焼き殺す。安全だが面白みに欠ける。
 中で待ち伏せして、モンスターと一緒に殺す。色々と遊べるだろうが、人数次第では逃げられるし、何より危険に身を晒す事になる。

 「中で待ち伏せして後ろから襲えば良いわ。適当な子を捕まえて、残りは燃やしてしまいましょう。まぁそれはそれとして」

 グレーテルは持ってきた少年の首を、海馬コーポレーションの玄関口に聳え立つ、二体のガーゴイルの間に置くと、隠れ場所を求めて建物の内部へと歩いて行った。

【E–7@海馬コーポレーション】

【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康
[装備]:江雪@アカメが斬る! スパスパの実@ONE PIECE ダンジョン・ワーム@遊戯王デュエルモンスターズ 煉獄招致ルビカンテ@アカメが斬る!
[道具]:基本支給品×2、ランダム支給品×0〜2 ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の首輪
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:兄様と合流したい
2:手に入った能力でイロイロと愉しみたい。
3;殺人競走(レース)に優勝する
4:差し当たっては次の放送までに5人殺しておく
5:殺した証拠(トロフィー)として首輪を集めておく
此処(海馬コーポレーション)にやって来た子を殺す
適当な子を捕まえて遊びたい
[備考]
  • 海兵で遊びまくったので血塗れです。
  • スパスパの実を食べました。
  • 海馬コーポレーションの内部に潜んでいます

海馬コーポレーションの正面玄関前に、ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の頭が置いてあります

E–7の何処かにジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の頭部の無い惨殺死体と、空のランドセルが放置されています。


『支給品解説』

ダンジョン・ワーム@遊戯王デュエルモンスターズ
星5/地属性/昆虫族/攻1800/守1500
迷路の地下に潜み、上を通る者を大きな口で丸飲みにする。
このロワでは建物内部でしか召喚出来ない。建物内では壁や扉を無視して移動してくる。
グレーテルの支給品

煉獄招致ルビカンテ
火炎放射器型の帝具。重量と大きさの為に、余程の筋力が無いと持って使用することが出来無い。
奥の手のマグマドライブは使用不能。


022:hemligheter får män att bli 投下順に読む 024:I wanna be the Friend
021:追い付けない キミはいつでも 時系列順に読む
055(候補作採用話):play with blood グレーテル 039:注意一秒死は一瞬

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