コンペロリショタバトルロワイアル@ ウィキ

play with blood

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「一体何がどうなっているんだ…」

 呆然と周囲を見渡すのは、身体に合わない海兵服を着た少年だ。
 いた、正確には少年というのは正しく無い。
 彼は歴とした成人だ。偉大なる航路(グランドライン)の海の平和と安全を守護る海兵である。
 それが何故にこんな子供しか参加できないバトルロワイアルに参加させられているのかと言えば……。
 シャボンディ諸島で起きた天竜人暴行事件の報を受けて、急遽出動。犯人であるモンキー・D・ルフィ。ユースタス・キッド。トラファルガー・ロー。この三名の捕縛の為に、事件のあった島に展開、三名の捜索を開始。
 此処までは、彼にとっての日常の範囲内だった。この世の神にも等しい存在である、天竜人が暴行されたという前代未聞の事態が発端ではあるが、暴れる海賊の鎮圧や捕縛であれば、日常の範囲である。
 捜索を開始したのちに、目当ての三人では無く、億越えの懸賞金を掛けられた海賊、ジュエリー・ボニーと遭遇し、捕縛を試みるも、悪魔の実の能力により、幼児といって良い肉体年齢まで戻された。
 これもまた彼の日常ではあった。偉大なる航路(グランドライン)の名を知られた海賊には、悪魔の実を食した能力者が多々存在し、各々が強大な、奇怪な能力を行使する。
 身体をバラバラにされた挙句、他人の身体と入れ替えられる事や、音の斬撃や爆発で惨死する可能性を思えば、この程度で済んだのは、まだマシと言えるかもしれなかった。
 そこから先が、非日常であった。いきなり見知らぬ場所へと拉致された挙句、二人の子供が無惨にも首を爆破されて死んだのだ。
 この事態に彼は激しく憤り、乃亜と名乗った子供の打倒と、この異常事態に巻き込まれた子供達の救出を誓ったのだった。
 彼は海兵である。正義の二字を背負い、その背に無辜の良民を庇い、凶悪な海賊と対峙する海兵である。
 このような事態になれば、彼は取るべき行動を当然の様に決定した。
 最初に殺された子供がルフィという名であり、ゴムゴムの実の能力者と思しい事と、天竜人の奴隷に爆弾付き首輪が嵌められるという事実が引っ掛かったが、考えても仕方が無いのであえて無視した。


 そうして歩く事五分。
 支給品の日本刀『江雪』を腰に帯びて、用心しつつ歩いていた彼は、遂に目当である他の参加者と遭遇した。

 「こんばんは」

 この異常事態で、なおかつ夜闇の中というのに、全く平然と挨拶をしてきたのは、喪服を思わせる闇色の礼服を纏ったプラチナブロンドの少女。
 腰まで伸びた長い髪を揺らして、愛らしく挨拶をする。

 「貴方は誰?私を殺すの?」

 5mほどの距離を空けて、小首を傾げて問う姿は、年相応にあどけないが、この世の常識が、人と自然を問わず通用しない偉大なる航路(グランドライン)で、海兵という、生命のやり取りを日常的に行う職業に従事していた彼は、眼前の少女に対して、本能的に危険を感じ取った。

 「いや、俺はこう見えても海兵なんだ。あんな奴の言う事には従わない。俺と一緒に来なさい。子供を…と言っても俺も子供だな、今は。兎に角子供をこんな危険な場所に置いては置けない」

 「海兵?軍人さん?私より小さいのに?」

 「ああ、俺は本当は大人なんだが、悪魔の実の能力者にやられてね」

 「悪魔の実…ふーん」

 『悪魔の実』と聞いた少女が、一瞬だけ何かを考えたのを、彼は見逃さなかった。

 「どうした?」

 油断無く、腰の江雪をいつでも抜けるようにして訊く。

 「悪魔の実なら、さっき食べたの」

 彼は少女の見た目に惑わされてはいなかった。偉大なる航路(グランドライン)では、只の人間にしか見えない者が、拳の一撃で船の帆柱を粉砕し、砲弾を殴り潰すのだ。
 少女が全く殺気を帯びる事なく攻撃を仕掛けて来たのには面食らったが、予め身構えていた事と、距離が有った事、何よりも少女が素手であったことが幸いし、後発したにも関わらず、抜刀。抜き打ちで少女の首筋に刃を直撃させ───音を立てて跳ね返された。

 「!?」

 驚愕に目を見開いた彼の腹部を、少女の右貫手が抉り、手首まで沈んだ右手が思い切り引かれる。

 「!?……ギ…ギャアアアアアアアアアアッッッ!!!!」

 なんたる無惨か、少女は彼の腹から素手で腸を引き摺り出したのだ。

 「ロシア人よりやるじゃない。大分前から気づいていた様だし」

 血に濡れた肉と肉とが、擦れ合い、ぶつかる湿った音と共に、彼の腸を引き摺り出しながら少女は朗らかに言う。

 「沢山の釘でもあれば、腸(これ)に死ぬまで刺してみるところだけど」

 引き摺り出された腸を弄びながら、笑顔で語る少女に、彼はこれから襲いくる苦しみを想像して、絶望した。

 「よいしょ」

 ずぶり、と、そんな音が聞こえた気がした。脳を守る為に、人体でも硬く厚いいる頭蓋骨が、少女の繊指で、薄紙の様に貫かれたのだ。
 白目を剥いて痙攣する彼を見て、少女は愉しげに笑うと、突き入れた指を動かして、脳を掻き回す。

 「お“ッお“ッお“ッお“ッお“ッお“ッ」

 爪先で引き摺り出した腸を引っ掻く。

 「お“ボッア“ッ」

 右眼を抉り出すと、切り取った性器を眼窩に捩じみ、性器の先端部分で脳を突っついてみる。

 「ギッ!?ギイイイイイイイイイイッッッ!!!!」

 彼が苦痛を感じなくなるまで。まだまだ掛かりそうだった。



 三十分後。

 「ああ、いけないわ。服と手がが汚れてしまったわ」

 涙と涎と鼻水を垂れ流しながら、泣き喚き、絶叫し、命乞いをしていた海兵の死体から、支給品を回収して、少女は次の獲物を求めて歩き出す。

 「この能力は愉しいけれど、やっぱり銃が欲しいわね。服と手が汚れるのは困るもの」

 取り敢えず替えの服と、手が洗える場所が欲しい。少女はそう思いながら歩き出した。

 「兄様も此処にいるのかしら?きっといるわ、私が此処にいるんだもの」

 少女の名はグレーテル。地図に無い無法の街ロアナプラを震撼させた、双子の殺人者。
その片割れ。
 グレーテルが此処で何をするのかは、残された死体が物語っていた。


 【ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵@ONE PIECE 死亡】


【グレーテル@BLACK LAGOON】
[状態]:健康
[装備]:江雪@アカメが斬る! スパスパの実@ONE PIECE
[道具]:基本支給品×2、ランダム支給品×1~4
[思考・状況]基本方針:皆殺し
1:兄様と合流したい
2:手に入った能力でイロイロと愉しみたい。
[備考]
  • 海兵で遊びまくったので血塗れです。
  • スパスパの実を食べました。

『支給品解説』

江雪@アカメが斬る!
ワイルドハントの人斬りであるイゾウが溺愛していた刀。人間を一度に数十人以上斬っても刃毀れ一つしない。

スパスパの実@ONE PIECE
超人系悪魔の実。身体の如何なる場所でも刃物に変えられる様になる。この為に全身が鉄の硬度になる。
攻守共に隙の無い能力。


※ジュエリー・ボニーに子供にされた海兵の惨殺死体が会場のどこかに転がっています。
※死体の側には空のランドセルが放置されています。


049:我を愛する修羅 投下順に読む 068:「永沢、殺し合いに乗る」の巻
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