クリップス(宇宙暦?年 - )は自由惑星同盟の政治家。オリジナルキャラクターである。

略歴

 宇宙歴796年7月18日シャンプール・ショックのさなかの法秩序委員長として登場した。早期に帝国情報機関がシャンプールのテロに関与した可能性を示唆している。(45話)対テロ作戦において捜査活動の総指揮を取り、軍事作戦の総指揮を取る国防委員長ヨブ・トリューニヒトとともに同盟政府を象徴する存在となった。(48話)このテロリズムに対する危機感から生じた愛国心の暴風「パトリオット・シンドローム」をトリューニヒトとともに牽引した(51話)。しかし、熱狂のひずみが同盟をむしばんでいることが徐々に明らかとなると批判の対象となり、評価を落とす結果となる(51話)。
 宇宙歴797年3月の下院選挙にむけて同じ国民平和会議(NPC)所属のトリューニヒト派とともに、右派野党の独立正義党や人民自由党と連携し、右派連立政権を作ろうとしているとの報道があった。また同じNPCのオッタヴィアーニ派ドゥネーヴ派ヘーグリンド派ムカルジ派バイ派など主流派が、トリューニヒト派とともに除名し、中道左派の進歩党、環境党、楽土教民主連合とともに中道連合を結成する動きがあるとの観測が流れた。(51話)。ここで「クリップスグループ」として言及されていることからNPC主流派から独立して行動する議員集団を率いていることがわかる。

 宇宙歴797年3月ヤン・ウェンリー少将がイゼルローン要塞を攻略し、「ヤン・ウェンリーの春」が訪れる。この結果4月に成立した第三次ボナール政権ではトリューニヒトとともに閣外に去る。(52話)強硬派のトリューニヒトと併記されているところから、世間では右翼扱いされているものと考えられる。(65話)イゼルローン失陥にもかかわらず内戦を続ける銀河帝国への出兵が取りざたされたときには、「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦「槌と金床」のいずれを支持したのか、その動向について具体的な記載はない。
 宇宙歴799年3月末、占領地の統治が崩壊し始めたころ、ラグナロック反戦運動に加わった。右翼に分類される彼の反戦運動への参加はラグナロック反戦運動が超党派統一戦線へと発展したことを示している。(65話)後に再登場したときも肩書は元法秩序委員長だった(74話)ので、ラグナロック戦役終結までは閑職に回されていたものと思われる。

 宇宙歴799年5月、ラグナロック戦役が終わったときには、新議長に選ばれたのはジョアン・レベロであり、その後任はホワン・ルイとなった。そしてそらにその後任のトリューニヒトの後任として最高評議会議長となった。(74話)NPC主流派の凋落を雄弁に物語っている。
 しかし、土壇場でラグナロック反戦運動に参加した彼をもってしてもNPCの没落を止めることは叶わず、宇宙歴801年3月上院・下院同時選挙でNPCは党最高幹部八名のうち六名が落選した。このときに現職最高評議会議長でありながら落選というまさかの屈辱を味わった。(74話)現在の動向は不明。


公職
先代:
不明         
自由惑星同盟法秩序委員長
宇宙歴796年7月以前 - 宇宙歴797年4月頃
次代:
コーネリア・ウィンザー   
先代:
ヨブ・トリューニヒト   
自由惑星同盟最高評議会議長
宇宙歴800年12月 - 宇宙歴801年3月
次代:
ヨブ・トリューニヒト   
最終更新:2021年05月16日 01:58