1 外見
小柄で髪の毛は薄く、手足は短く、声は大きくて、親しみやすい感じがする。
2 略歴
2-1 前世
自由惑星同盟において人的資源委員長を務めた。宇宙歴801年、
オーベルシュタインの草刈りで収監される。バーラト自治区成立後は自治政府首相を務めた。しかし、困難を極める統治の末、辞任に追い込まれた。(1話)
2-2 新版
宇宙歴780年代に
ウェーバー派の放漫財政を批判し、財政再建と利権構造打破を訴えた。
宇宙歴791年に連立与党の
進歩党に所属している。下院議員であり、
ジョアン・レベロと共に左派のホープとして期待されている。(8話)
宇宙歴794年の
ムガルジ政権で人的資源委員長として入閣する。それ以前は
進歩党下院院内総務を務めていた。(29話)社会保障制度や労働市場の自由化に挑み、同年には公立病院の民営化に反対する医師団体を批判した。(30話)
宇宙歴795年の第一次
ボナール政権でも人的資源委員長として続投。与える福祉から自立させる福祉への転換に取り組んでいる。(34話)
宇宙歴796年に
レグニツァの悲劇が起こると盟友
ジョアン・レベロ財政委員長と共に最高評議会の総辞職を求めたが相手にされなかった。(48話)
宇宙歴797年の第三次
ボナール政権でも人的資源委員長として続投。同年8月、「技術者四〇〇万人を軍から民間に戻して欲しい」という要請を軍に行い、これによって外征用の兵站部隊が縮小されることになった。(52話)同年には最高評議会で
「神々の黄昏(ラグナロック)」作戦の議会提出に盟友
ジョアン・レベロと共に反対した。(55話)
宇宙歴798年にはラグナロック作戦に反対したことで上院選挙後に閣外へ去ることになり、解放区住民の本国移住を促進する議員立法に力を入れている。(61話)同年には「労働力不足」を理由に帝国領への増援を減らそうと努力した。(62話)
宇宙歴799年には
反戦市民連合が主導する反戦集会に参加し、即時講和を訴えた。(63話)同年のラグナロック作戦後に発足した
レベロ政権で最高評議会書記となる。(70話)
宇宙歴800年6月に
ジョアン・レベロ最高評議会議長が襲撃を受け重傷を負ったために最高評議会議長に就任する。(73話)しかし、バランスを重視した政策は中途半端なために失敗に終わり、
ラビアナ事件をきっかけに総辞職に追い込まれる。なお、
レベロ政権と
ホワン政権で財政赤字を半減させることに成功している。(73話)
宇宙暦801年10月、
一〇月クーデター(
民主主義再建会議のクーデター)の際、再建会議から協力を要請されるが
ジョアン・レベロと共にこれを拒否。再建会議に退陣を求めた為に民主主義より改革を優先する者の反発を買うこととなる。ハイネセン各地の進歩党支部は次々と二人の除名勧告を決議し、緊急両院議員総会において除名が決定された。その後、
褐色のハイネセンに立てこもる
市民軍に合流し、市民軍顧問となる。この際、
「一度、右翼と共闘してみたかった。左右の垣根を越えて手を結ぶんだ。美しいとは思わんかね」
「本気だよ。今回の件で思うところがあった。右翼を叩けばリベラルが味方になり、リベラルを叩けば右翼が味方になる。小学生でもわかる計算だ。あまりに楽に票を取れるもんだから、我々は右翼叩きを頑張った。その結果がこれさ」
「右翼とリベラルの対立なんて、民主主義というコップの中の嵐だと思っていた。しかし、完全な誤解だった。リベラルは右翼を憎むあまり、コップを叩き割ったのだからね。再建会議がリベラルを叩いたら、右翼がコップを割ったかもしれんよ」
「私は前例を作りたいんだ。右翼とリベラルが共闘したという前例をね。普段はいがみ合っていても、いざという時は民主主義というコップを守るために戦う。それが当たり前だとみんなが思ってくれたら、この先何度でも右翼とリベラルは民主主義のために共闘できる」
「重要なのは政権を守ることではない。市民を守ることだ。市民あっての民主主義なんだ。政権存続なんぞ、市民数十万人の命の代償としては安いものさ」
「ご立派な信念ですな。自分の政権が潰されそうな時にも、同じことを言えますか?」
「もちろんさ。私の首ごときで流血を避けられるなら、喜んで差し出すよ」
3 能力
規制緩和・民営化・既得権益解体に実績をあげてきた。交渉上手。理想主義者だが原理主義者ではなく、クリーンだが狭量ではなく、柔軟でバランスの取れたリーダーである。政界有数のリベラル派論客。
4 性格
皮肉屋だが憎めない。弁護士として消費者問題に取り組んだ経験から、競争の公正、市民の利益を何よりも重んじ、受益者視線の政治を掲げる良識派。
最終更新:2024年04月27日 14:36