マクシミリアン=ヨーゼフ・フォン・ゴールデンバウム(宇宙暦620年以前 - 宇宙歴663年以前)は銀河帝国の皇帝マクシミリアン=ヨーゼフ二世。原作登場人物である。男性。

略歴

 宇宙暦620年以前*1、ゴールデンバウム朝銀河帝国第二〇代皇帝フリードリヒ三世の次子として生まれた。長兄にグスタフ、三弟にヘルベルト、末弟にリヒャルトがいる。

 皇太子である長兄グスタフは生来病弱であり皇帝として職務を執行することができるか不安視されていたため、三弟ヘルベルトと末弟リヒャルトが次代の皇帝の座を巡ってあらそっていた。しかし、マクシミリアン=ヨーゼフは母親が下級貴族の出身であり、本人も全く帝位に野心を示さなかったのでこの争いに巻き込まれることはなかった。

 宇宙歴640年7月、ダゴン星域会戦において、父帝の後継者として最有力視されていた三弟ヘルベルトが総司令官を務めた帝国軍は惨敗を喫した。これによりヘルベルトは後継者争いからの最有力者から失墜し、後継者争いは予断を許さない状況となる。
 宇宙歴645年、後継者争いを嫌った父帝フリードリヒ三世は自身の異母兄を後継者に選び、第二一代マクシミリアン=ヨーゼフ一世が即位した。その後、長兄グスタフが第二二代グスタフ一世として即位したものの、三弟ヘルベルトの陰謀によりわずか即位後三か月で毒殺された。兄帝は死の床で異母弟であるマクシミリアン=ヨーゼフを後継者に指名した。
 宇宙歴646年、即位(外伝五巻)。「晴眼帝」として名高い第二三代マクシミリアン=ヨーゼフ二世の治世の始まりである。帝位を手にしたマクシミリアン=ヨーゼフも先帝同様、暗殺未遂事件で毒を飲まされ、半盲状態となる。この事件にもヘルベルトが関わっていた可能性が高いとされる。マクシミリアン=ヨーゼフは後に皇后となる侍女ジークリンデに支えられ、執務を行う。

 父帝の崩御以降帝位を狙って蠢動してきた三弟ヘルベルトを擁立しようとする抵抗勢力を三月維新で粛清する。逆クーデターでヘルベルト大公を公開処刑し、帝国の実権を掌握した。(117話)

 ダゴン星域会戦の敗戦責任を問うた軍法会議でスケープゴートとして起訴されたインゴルシュタット中将を弁護して左遷された「弾劾者」ミュンツァーを司法尚書に抜擢。内政においては旧弊を一掃し、また外征もミュンツァーの意見を取り入れて行わなかった。悪名高い「劣悪遺伝子排除法」を有名無実化したことでも有名。*2

 宇宙歴663年以前*3、愛妻ジークリンデ皇后及びルートヴィヒ皇太子を暗殺により失う。悲劇の皇帝でもあった。(125話)
 宇宙歴664年には既に第二四代コルネリアス一世が即位している記述があるので(119話)、これ以前に崩御しているものと推定される。

 宇宙歴790年代、フリードリヒ四世の皇太子であるルートヴィヒ皇太子は歴代皇帝随一の開明派であったこの人物から次子を名付けている。(31話)


マクシミリアン=ヨーゼフ二世
ゴールデンバウム朝
宇宙暦620年以前 - 宇宙歴663年以前
先代:
グスタフ         
銀河帝国皇帝
宇宙歴646年 - 宇宙歴663年以前
次代:
コルネリアス一世         
最終更新:2021年10月13日 12:22

*1 宇宙歴640年のダゴン星域会戦において帝国軍総司令官を務めた弟ヘルベルト大公が成人していたという前提で推測した

*2 あくまで有名無実化であり先天的な障害が露見した場合、多大な不利益が生じることには変わりない。

*3 マクシミリアン=ヨーゼフ二世の治世は二〇年に及んだとされる(外伝五)が、宇宙歴664年にはコルネリアス一世がすでに即位している記述がある。(119話)