
ジオン公国の陸専用量産型MSで、熱核ジェットと科学ロケットの複合推力によるホバー装甲を実現した事で、従来の陸専用MSに比べて飛躍的な機動力を得ており、重装甲と相まって非常に高い性能を発揮した。その為主力陸戦MSとして期待され、「ザクシリーズ」に比べて配備数こそ多くはないが、基本設計の優秀さから様々なバリエーションを生んでいる。尚、一年戦争時には先行量産機がオデッサ基地に配備され、「ホワイトベース隊」と激闘を繰り広げた。
スペック
分類 | 陸専用モビルスーツ |
生産形態 | 量産機 |
型式番号 | MS-09 |
頭頂高 | 18.6m |
本体重量 | 62.6t |
全備重量 | 81.8t |
動力 | 核融合炉 |
ジェネレーター出力 | 1,269kw |
スラスター推力 | 58,200㎏ |
最高速度 | 381km/h(280km/hとする資料もある) |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
センサー有効半径 | 5,400m |
開発 | ツィマッド社 |
所属 | ジオン公国軍 |
主なパイロット | ガイア、オルテガ、マッシュ |
初登場作品 | 機動戦士ガンダム 第24話「迫撃!トリプル・ドム」(1979年9月15日放送) |
武装
- 拡散ビーム砲
胸部右側に1門内蔵されている武装。出力が低く、本来は目眩まし程度の効果しかない。
- ヒートサーベル
背部に1本マウントしている近接戦用の武装。熱を帯びた刀身で対象を溶断する。刀身の形状が細長い棒のようになっており、構造上突き・斬りどちらにも対応可能で、更にビームサーベル同様斬撃の際に刀身の向きを気にする必要がないため、取り回しにも優れる。ザクのヒートホーク同様の使い捨て式。
- ジャイアント・バズ
本機の主兵装で、口径は360mm。従来のバズーカよりも装弾数が強化され、大型ながら取り回しにも優れる。グフ等、他のジオン製MSも使用している。
合体攻撃
- ジェット・ストリーム・アタック
黒い三連星の合体攻撃。本来は宇宙での対艦攻撃として考案されたが、ホバー走行が可能な本機のおかげで地上でも使用可能となった。
ドラゴニュートの人形劇では…
モビルスーツ連合の戦力として多数が登場している。撮影にはHGUCのガンプラを使用している。
余談
- 本機がホバー走行となった理由には「足が動かなければ作画枚数が少なくて済むから」という製作サイド側の事情もあったとされている。
- 劇中で黒い三連星が行った連携攻撃「ジェット・ストリーム・アタック」は非常に印象に残るものであったため、さまざまな作品でオマージュされている。
- TV版当時は本機とリック・ドムに外見上の違いは存在しなかったため、初期のガンプラでは主にドムとして発売されている。ただし、1/144サイズのみリック・ドムとして発売されている。
- ゲーム作品『ギレンの野望』ではランバ・ラル専用の青いドムが登場する。
- セガのシューティングゲーム「スペースハリアー」には本機に酷似したロボット「ドム」が敵キャラクターとして登場する。基本カラーは緑で三つ目の三角頭となっているが、その他のデザインや携帯する武器、ホバー移動する姿などはまさにそのものである。上記のほかにもマニュアルでは「超高性能モビルスーツロボット」と紹介されている、頻繁に3機セットで登場する、移動速度、攻撃弾の速い赤色が登場する、などといった『機動戦士ガンダム』を意識したと思われる設定がなされている。続編の「スペースハリアーII」では縦の二つ目になった「ネオドム」が登場する。こちらにも複数のカラーパターンが存在する。後の移植作品では「ドム」は「バレル」に、「ネオドム」は「ネドゥーム」に名称が変更されている。ただ後者はアルファベット名の「NEODOM」を「NEDOOM」に並べ替えただけで、ゲーム中のフォントでは「D」と「O」が似通ったグラフィックだったためパッと見では分かりにくいが。
添付ファイル