夜の山道を、一組の男女がゆっくりと進んでいる。
制服を身につけた茶髪の少年は、藤岡。
眼鏡をかけた長髪の少女は、大垣千明である。
二人は決闘の開始直後に遭遇し、お互い殺し合う気はないことを確認して共に行動していた。
制服を身につけた茶髪の少年は、藤岡。
眼鏡をかけた長髪の少女は、大垣千明である。
二人は決闘の開始直後に遭遇し、お互い殺し合う気はないことを確認して共に行動していた。
「大垣さん、そこでっかい根っこがあるんで注意してください」
「オッケー。ていうかさー、藤岡。
さっきも言ったけど、千明でいいって。
この非常事態に、年功序列も何もないだろ」
「いや、それは個人的な事情でちょっと……」
「なんだよ、事情って」
「オッケー。ていうかさー、藤岡。
さっきも言ったけど、千明でいいって。
この非常事態に、年功序列も何もないだろ」
「いや、それは個人的な事情でちょっと……」
「なんだよ、事情って」
言葉を濁す藤岡を、千明が問い詰める。
やがてごまかしきれないと判断したのか、藤岡は説明を始めた。
やがてごまかしきれないと判断したのか、藤岡は説明を始めた。
「被るんですよ、名前。友達の妹と……」
「ほぉ~ん」
「ほぉ~ん」
藤岡の返答に、千明はいやらしい笑みを浮かべる。
「な、なんですか、その顔……」
「言い渋ったってことは……。本当は友達じゃなくて、彼女だな?」
「なっ!」
「言い渋ったってことは……。本当は友達じゃなくて、彼女だな?」
「なっ!」
千明の指摘に、藤岡は顔を真っ赤にする。
「いや、本当に友達ですって! まだそういうのじゃ……」
「まだってことは、やっぱり好きなんじゃねえか。
妹とも面識あるってことは、付き合うまではいってなくてもけっこう進んでるんじゃねえの?」
「まだってことは、やっぱり好きなんじゃねえか。
妹とも面識あるってことは、付き合うまではいってなくてもけっこう進んでるんじゃねえの?」
ノリノリで恋バナを展開しようとする千明。
だがのどかな雰囲気は、次の一瞬であっさりと砕け散った。
だがのどかな雰囲気は、次の一瞬であっさりと砕け散った。
「ずいぶんとのんきな連中がいるようだな。
自分たちが置かれた状況すら理解できんか?」
「うおっ!」
自分たちが置かれた状況すら理解できんか?」
「うおっ!」
突然の声に、千明が間の抜けた声を上げる。
二人の前には、いつの間にか男が立っていた。
男は、全身を黒い鎧で覆っていた。
唯一肌が露出している顔と、ところどころに使われた金色のパーツが夜の闇の中に浮かび上がっている。
二人の前には、いつの間にか男が立っていた。
男は、全身を黒い鎧で覆っていた。
唯一肌が露出している顔と、ところどころに使われた金色のパーツが夜の闇の中に浮かび上がっている。
「どこの馬の骨かもわからん怪人に、いいように使われるのは癪だが……。
だからといって、生き返ってすぐにまた死ぬのもさすがに御免被るのでな。
さっさと死んでもらおうか」
だからといって、生き返ってすぐにまた死ぬのもさすがに御免被るのでな。
さっさと死んでもらおうか」
そう告げると、男はどこからともなく緑色に装飾された剣を取り出した。
「剣はさほど得意ではないが……。
無力なガキを殺すのにはこれで十分よ」
無力なガキを殺すのにはこれで十分よ」
低い声で呟きながら、男はジリジリと距離を詰めてくる。
「大垣さん……」
「ああ、わかってる。あの雰囲気は、ただのコスプレしたおっちゃんじゃねえ。
ガチでやばいやつだ」
「ああ、わかってる。あの雰囲気は、ただのコスプレしたおっちゃんじゃねえ。
ガチでやばいやつだ」
顔中に冷や汗を浮かべながら、千明は背負ったデイパックを前に回して手を突っ込んだ。
「だが、ただでやられてやるつもりはねえ!
私にだって武器が……」
「いえ、やるのは俺からです」
私にだって武器が……」
「いえ、やるのは俺からです」
そういった藤岡も、いつの間にかデイパックから何かを取り出していた。
それは鎧武者のようなイラストが描かれたプレートだった。
藤岡がそれを腰に当てると、即座にベルトが飛び出し彼の体に固定される。
さらに藤岡は、奇妙な錠前を取り出す。
それは中央にバッタのような顔が描かれ、さらにそれを取り囲むように14の顔が描かれていた。
それは鎧武者のようなイラストが描かれたプレートだった。
藤岡がそれを腰に当てると、即座にベルトが飛び出し彼の体に固定される。
さらに藤岡は、奇妙な錠前を取り出す。
それは中央にバッタのような顔が描かれ、さらにそれを取り囲むように14の顔が描かれていた。
『ロックオン!』
錠前がベルトにセットされると、録音された音声がコールされる。
その直後、藤岡の頭上の空間にジッパーが出現した。
ジッパーが開き、向こう側から何かが落下してくる。
それは、錠前に描かれていたのと同じ顔だった。ただし、やたらと巨大であった。
その直後、藤岡の頭上の空間にジッパーが出現した。
ジッパーが開き、向こう側から何かが落下してくる。
それは、錠前に描かれていたのと同じ顔だった。ただし、やたらと巨大であった。
「なんじゃこりゃああああ!」
絶叫する千明をよそに、巨大な頭は藤岡に覆い被さる。
そして、鎧として展開した。
展開が終了した時、そこにはバッタの顔を胸にいただく武将のごとき戦士が立っていた。
そして、鎧として展開した。
展開が終了した時、そこにはバッタの顔を胸にいただく武将のごとき戦士が立っていた。
『1号アームズ! 技の1号、レッツゴー!』
始まりの戦士の力を宿した鎧の戦士、仮面ライダー鎧武・1号アームズ。
まさに変身の瞬間である。
まさに変身の瞬間である。
「すっげー! 本物の変身ヒーローじゃん!
これならあのおっちゃんも……あれ?」
これならあのおっちゃんも……あれ?」
テンションを爆上げした千明だったが、黒い鎧の男に視線を移した途端、そのテンションも吹き飛ぶ。
男は、まさしく鬼と呼ぶにふさわしい形相になっていた。
男は、まさしく鬼と呼ぶにふさわしい形相になっていた。
「貴様が……。貴様のような、何も知らないガキが……。
本郷猛の力を! 仮面ライダーの力を! 軽々しく使うなぁぁぁぁぁ!!」
本郷猛の力を! 仮面ライダーの力を! 軽々しく使うなぁぁぁぁぁ!!」
絶叫と共に、男は藤岡に斬りかかった。
男の名は、地獄大使。
ショッカー最後の大幹部。
ショッカー最後の大幹部。
【藤岡@みなみけ】
[状態]仮面ライダー鎧武・1号アームズに変身
[装備]戦極ドライバー(鎧武)&昭和十五ライダーロックシード@平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:黒い鎧の男(地獄大使)を撃退する
2:知り合いがいないか心配
[状態]仮面ライダー鎧武・1号アームズに変身
[装備]戦極ドライバー(鎧武)&昭和十五ライダーロックシード@平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦
[道具]基本支給品、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:黒い鎧の男(地獄大使)を撃退する
2:知り合いがいないか心配
【大垣千明@ゆるキャン△】
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:私も戦うべきか?
2:なでしこたちまで巻き込まれてねえだろうな……
[状態]健康
[装備]なし
[道具]基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:生きて帰る
1:私も戦うべきか?
2:なでしこたちまで巻き込まれてねえだろうな……
【地獄大使@仮面ライダー1号】
[状態]激怒
[装備]風双剣翠風@仮面ライダーセイバー
[道具]基本支給品、猿飛忍者伝@仮面ライダーセイバー、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:気乗りはしないが、優勝を目指す
1:1号の力を軽々しく使うガキ(藤岡)を殺す。
[備考]
参戦時期は、蘇生直後。
[状態]激怒
[装備]風双剣翠風@仮面ライダーセイバー
[道具]基本支給品、猿飛忍者伝@仮面ライダーセイバー、ランダム支給品0~2
[思考・状況]基本方針:気乗りはしないが、優勝を目指す
1:1号の力を軽々しく使うガキ(藤岡)を殺す。
[備考]
参戦時期は、蘇生直後。
【戦極ドライバー(鎧武)@平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦】
ユグドラシル社が開発した変身ベルト。
使用者登録機能を削除した上で、誰が使用しても鎧武に変身するよう調整されている。
ユグドラシル社が開発した変身ベルト。
使用者登録機能を削除した上で、誰が使用しても鎧武に変身するよう調整されている。
【昭和十五ライダーロックシード@平成ライダー対昭和ライダー 仮面ライダー大戦】
戦極ドライバーとセットで支給。
仮面ライダー1号からJまでの、15人の仮面ライダーの力が宿ったロックシード。
ただし制限により1号以外の力は封印されており、実質「1号ロックシード」である。
戦極ドライバーとセットで支給。
仮面ライダー1号からJまでの、15人の仮面ライダーの力が宿ったロックシード。
ただし制限により1号以外の力は封印されており、実質「1号ロックシード」である。
【風双剣翠風&猿飛忍者伝@仮面ライダーセイバー】
ソードオブロゴスが管理する、風の聖剣。
長剣から分離して2本の短剣になり、さらに交差して組み合わせることで手裏剣になるという他の聖剣にはないギミックが備わっている。
ワンダーライドブック「猿飛忍者伝」をセットすることで、仮面ライダー剣斬へと変身することが可能。
変身するには聖剣に認められなければならないが、単に武器として使うだけなら(技量さえあれば)誰でも振るえる。
ソードオブロゴスが管理する、風の聖剣。
長剣から分離して2本の短剣になり、さらに交差して組み合わせることで手裏剣になるという他の聖剣にはないギミックが備わっている。
ワンダーライドブック「猿飛忍者伝」をセットすることで、仮面ライダー剣斬へと変身することが可能。
変身するには聖剣に認められなければならないが、単に武器として使うだけなら(技量さえあれば)誰でも振るえる。