今の世の中にはLGBTという言葉がある。
レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー――これら性的少数者(セクシャルマイノリティ)の頭文字をとって組み合わせることで生まれた言葉だ。
その文字通り大まかにこれら4つの分類の人々を指す言葉なのだが、実はそれ以外にも性的少数者は様々なタイプが存在する。
レズビアン、ゲイ、バイセクシャル、トランスジェンダー――これら性的少数者(セクシャルマイノリティ)の頭文字をとって組み合わせることで生まれた言葉だ。
その文字通り大まかにこれら4つの分類の人々を指す言葉なのだが、実はそれ以外にも性的少数者は様々なタイプが存在する。
男女問わずあらゆる人々に恋をするパンセクシャル。
男女どちらの性別にも属さないXジェンダー。
他人に性的欲求を全く抱くことがないアセクシャル。
この世には様々な属性か存在する。
男女どちらの性別にも属さないXジェンダー。
他人に性的欲求を全く抱くことがないアセクシャル。
この世には様々な属性か存在する。
例えばトランスジェンダーにしてもMTFとFTMがあったり。肉体的に男性で精神的に女性でも、恋愛対象は女性という存在も居たり。
様々な性の多様性が認められているのが、この現代社会だ。
以前からLGBTという言葉は存在していたが、これほど浸透したのは最近のことだろう。結果的にLGBT団体が幅を利かせすぎて色々と面倒なことになっているというのはなんとも本末転倒な気もするが……。
以前からLGBTという言葉は存在していたが、これほど浸透したのは最近のことだろう。結果的にLGBT団体が幅を利かせすぎて色々と面倒なことになっているというのはなんとも本末転倒な気もするが……。
しかしそういう世間の動きもあって、自分の性自認を受け入れられた者も中には多い。これは男の娘という属性がオタク界隈のみならず、一般人まで浸透したことも大きいのだろうが……結果的に男の娘という単語自体が男という性別の押しつけのようなものでありXジェンダーはそれで苦労することもあるので難儀なものだ。
そしてこのLGBTという言葉、今ではここまでメジャーになったが医療に携わる者ならば随分と前から認知している。それこそ常識レベルだろう。
LGBTは病気――というにはあまりにもデリケートな問題だ。性的嗜好を病気と言い切ることは難しい。
だがホルモン投与やメンタルのケア。そして精神状態を観察した上でのLGBT認定などを担うのは医者の仕事となっている。もっともこれらの処置を行うのは基本的にその分野に特化した専門医なのだが、それでもこのデリケートな問題は医者の間で有名だろう。
LGBTは病気――というにはあまりにもデリケートな問題だ。性的嗜好を病気と言い切ることは難しい。
だがホルモン投与やメンタルのケア。そして精神状態を観察した上でのLGBT認定などを担うのは医者の仕事となっている。もっともこれらの処置を行うのは基本的にその分野に特化した専門医なのだが、それでもこのデリケートな問題は医者の間で有名だろう。
だから医者の花家大我は目の前の少女に扮した彼が、そういう存在だということはすぐに理解出来た。
百雲龍之助。もぐもと書けば可愛らしい響きだが、その名前はあまりにも男らしく、力強さが感じられる。
しかしその顔は少女そのもの。だが肉体的には男性で、見る者が見ればすぐにわかるかもしれない。裸を見たら素人でも男だとわかるだろう。そして声は女性にしては低めだ。見た目とのギャップがあるようにも感じる。
一人称は「ぼく」という中性的なもの。この点からトランスジェンダーというよりもXジェンダーである可能性が浮上してくる。
百雲龍之助。もぐもと書けば可愛らしい響きだが、その名前はあまりにも男らしく、力強さが感じられる。
しかしその顔は少女そのもの。だが肉体的には男性で、見る者が見ればすぐにわかるかもしれない。裸を見たら素人でも男だとわかるだろう。そして声は女性にしては低めだ。見た目とのギャップがあるようにも感じる。
一人称は「ぼく」という中性的なもの。この点からトランスジェンダーというよりもXジェンダーである可能性が浮上してくる。
そして情報交換で様々なことを聞いた結果、彼はトランスジェンダーではなくXジェンダーだと大我は判断した。
服が破けて胸がないこと。特にホルモン投与をしている形跡が何も無い体つきということを事前に知っていたのも大きいだろう。
服が破けて胸がないこと。特にホルモン投与をしている形跡が何も無い体つきということを事前に知っていたのも大きいだろう。
――彼らの出会いはゴブリン突撃部隊というゴブリンの群れにもぐもが襲われたことがきっかけだ。
〇
――時は少し遡る。
「どうやらNPCにも性欲ってもんがあるみたいだな。――第弐戦術」
少女が何匹ものゴブリンに服を破かれ、性的に襲われそうになっている。だから医者である大我は仮面ライダースナイプに変身し、当然のように助けた。ゴブリンの群れは瞬く間に壊滅し、難なくミッションクリアした大我は変身を解除する。
「あ、ありがとうございます……」
もぐもは自分の体を手で隠しながら、命を助けてくれたヒーローに礼を言う。
彼が体を隠した理由――それは何も羞恥心が理由ではない。自分を助けてくれた初対面の相手に変な目で見られるのが嫌だった。
ゲームが得意だということ以外、何の力もないもぐもにとって大我の存在は大きい。当然だが一人で行動するのは怖いし、次にモンスターに襲われたらどうなるかわからない。
彼が体を隠した理由――それは何も羞恥心が理由ではない。自分を助けてくれた初対面の相手に変な目で見られるのが嫌だった。
ゲームが得意だということ以外、何の力もないもぐもにとって大我の存在は大きい。当然だが一人で行動するのは怖いし、次にモンスターに襲われたらどうなるかわからない。
だから保身のために反射的に体の一部を隠したわけだが――相手は白衣のドクター。もぐもの肉体的な特徴や少女にしては低い声という個性で、なんとなく彼の性別を見抜いていた。
「……お前、色々と性別に事情があるタイプの人種か。俺は特に偏見があるわけでもないが、同行者がそんな服装じゃ妙な誤解されそうで迷惑だ」
「え?同行者ですか……?」
「え?同行者ですか……?」
大我の言葉にもぐもがキョトンと首を傾げる。
ぶっきらぼうな態度のせいでわかりづらいが――やり方が不器用なだけで花家大我は優しい人間だ。他のライダーのガシャットを奪おうとした時期もあるが、それは彼らを危険な戦いに巻き込みたくないがために自分一人で背負い込もうとした結果だ。
だから本当に彼はもぐもを差別する気がないし、このまま放っておいたら命が心配だとも思った。
ぶっきらぼうな態度のせいでわかりづらいが――やり方が不器用なだけで花家大我は優しい人間だ。他のライダーのガシャットを奪おうとした時期もあるが、それは彼らを危険な戦いに巻き込みたくないがために自分一人で背負い込もうとした結果だ。
だから本当に彼はもぐもを差別する気がないし、このまま放っておいたら命が心配だとも思った。
「レベル2で殲滅出来るようなNPC如きに負けるようなやつじゃ一人でこの決闘を生き抜けねぇだろ。とりあえずこれでも着とけ」
大我は自分が着ていた白衣を脱ぎ、もぐもに渡してやる。もぐもの容姿や属性的に服がボロボロの状態ではどうかと思うし、それに白衣を脱いだところで大我には服がある。ぶっきらぼうで取っ付きづらそうな言動こそしているが、その行動の節々かや光が漏れ出ているのをもぐもは感じて白衣を受け取る。
「えとっ……。ありがとうございます。ぼくはもぐもです」
お礼と共にぺこりと頭を下げると、もぐもは白衣を羽織った。もぐもにはサイズが大きく、ぶかぶかな白衣だ。
だが服が破けた状態で何も羽織らないよりは全然良いし、態度こそぶっきらぼうで素直じゃないが何の偏見もなく優しく接してくれる大我のことを嬉しく思う。
だが服が破けた状態で何も羽織らないよりは全然良いし、態度こそぶっきらぼうで素直じゃないが何の偏見もなく優しく接してくれる大我のことを嬉しく思う。
「花家大我。仮面ライダースナイプだ」
「よろしくお願いします、大我さん。あのっ、それと仮面ライダースナイプ……ってなんですか?」
「ああ。お前、ゲーム病って知ってるか?」
「いや、ぼくは知らないです……。あっ、でもゲームならやり込んでますっ!」
「よろしくお願いします、大我さん。あのっ、それと仮面ライダースナイプ……ってなんですか?」
「ああ。お前、ゲーム病って知ってるか?」
「いや、ぼくは知らないです……。あっ、でもゲームならやり込んでますっ!」
もぐもはゲーマーだが、ゲーム病なんて言葉は聞いたことがない。彼の返答を聞いた大我は一つの結論を導き出す。
「なるほどな。どうやら冥界の魔王が言う『無数の世界』ってのも嘘じゃない可能性が出てきたわけだ」
大我の世界だとゲーム病はそれなりに知られている病だ。もちろん、もぐもの知識不足という可能性も否めないが……ハ・デスのあの態度は嘘をついているように見えなかった。
それにゴブリンというファンタジー世界のゲームにでも出てきそうなNPC達。彼らがバグスターである可能性もあるが、もしバグスター以外のモンスターだとしたら……?
(それにしてもこの決闘……。冥界の魔王のやつはゲームとか言ってたが、まさかな……)
花家大我はこういうゲームを作れそうな男に心当たりがある。神を自称するあの男なら――倫理観の欠片もないこんなゲームを生み出しても不思議じゃない。彼にはそれだけの技術と才能がある。
だがあの男は死んだはずだ。再び蘇るなど有り得るはずがない……と断言出来ないのがまた厄介。神を自称するあいつならばまた生き返ってゲームを作っても不思議じゃないのだ。
それにこの命懸けのサバイバルゲームとも言えるルールは、なんともあの男が作りそうなものでもある。
だがあの男は死んだはずだ。再び蘇るなど有り得るはずがない……と断言出来ないのがまた厄介。神を自称するあいつならばまた生き返ってゲームを作っても不思議じゃないのだ。
それにこの命懸けのサバイバルゲームとも言えるルールは、なんともあの男が作りそうなものでもある。
「何か考え込んでるみたいですけど、大丈夫ですか……?」
「ちょっとした考え事だ、気にするな。お前はお前の身の安全だけでも考えてろ」
「ちょっとした考え事だ、気にするな。お前はお前の身の安全だけでも考えてろ」
とりあえずあの男についてはまだもぐもに黙っておく。もしも何らかの形で関与しているのなら、どうせいつか自分から姿を現して神を自称することだろう。あいつはそういう男だ。
それにもぐもにはなるべく自分自身の安全を優先してほしいという気持ちもある。これはもぐもに限らずこのゲームに巻き込まれたプレイヤー全般に言えることだが、なるべく被害者は出したくない。
それにもぐもにはなるべく自分自身の安全を優先してほしいという気持ちもある。これはもぐもに限らずこのゲームに巻き込まれたプレイヤー全般に言えることだが、なるべく被害者は出したくない。
「あっ。そういえばあのハ・デスっていう人、ぼくのやってるデュエルファンタジーっていうスマホのカードゲームに出てくるモンスターにデザイン似てるかも……」
「なるほど、カードゲームか」
「なるほど、カードゲームか」
もぐもが独り言のようにポロッと零した言葉を聞いて、大我は自分に支給されていたものを思い出す。
カードゲームで戦う気はないし、そんなものよりもライダーに変身して戦う方が慣れてるからハズレ支給品だと思っていたが――ここにきてこのカードの束に価値を見出せた。
カードゲームで戦う気はないし、そんなものよりもライダーに変身して戦う方が慣れてるからハズレ支給品だと思っていたが――ここにきてこのカードの束に価値を見出せた。
「このデッキと道具はお前にやる。どうやらカードゲームみたいに戦えるらしいが、俺はこんなもんを使う機会がないからな。せいぜい自分の身は自分で守るこった」
相変わらずぶっきらぼうな態度でもぐもにデッキとデュエルディスク。そして説明書を渡す。
――まあ実際はもぐものことが心配だから、いざという時に多少は自力でも戦えるように渡すのだが。
――まあ実際はもぐものことが心配だから、いざという時に多少は自力でも戦えるように渡すのだが。
「うんっ!ありがとうございます、大我さん!」
もぐもは大我からデュエルディスクとデッキを受け取ると、説明書を確認。使い方を把握した彼はその腕にデュエルディスクを装着した。
ターン制でモンスターを召喚して攻撃する。元々デュエルファンタジーガチ勢のもぐもにとって遊戯王OCGのルールを把握するのはそう難しくない。
ターン制でモンスターを召喚して攻撃する。元々デュエルファンタジーガチ勢のもぐもにとって遊戯王OCGのルールを把握するのはそう難しくない。
(それにしてもプレイヤーに戦うためのアイテムを渡すこのやり方――やっぱ仮面ライダークロニクルと似てるな)
デュエルディスクを装着して喜ぶもぐもを眺めながら、大我は自称神のゲームクリエイターの存在を感じられずにはいられないのだった。
【百雲龍之介@不可解なぼくのすべてを】
[状態]:健康、花家大我の白衣を着用
[装備]: デュエルディスクとデッキ(ウィッチクラフト)@遊戯王OCG
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:大我さんと一緒に生きて帰る
1:めい、鈴、てんちゃん、琴ちゃん、さっちゃん、哲くんが心配。
2:大我さんの優しさを信じるっ!
3:上手くデッキを回せるかな?
[備考]
※遊戯王OCGのルールとウィッチクラフトの回し方をだいたい把握しました
[状態]:健康、花家大我の白衣を着用
[装備]: デュエルディスクとデッキ(ウィッチクラフト)@遊戯王OCG
[道具]:基本支給品、ランダム支給品1~3
[思考・状況]基本方針:大我さんと一緒に生きて帰る
1:めい、鈴、てんちゃん、琴ちゃん、さっちゃん、哲くんが心配。
2:大我さんの優しさを信じるっ!
3:上手くデッキを回せるかな?
[備考]
※遊戯王OCGのルールとウィッチクラフトの回し方をだいたい把握しました
【花家大我@仮面ライダーエグゼイド】
[状態]:健康
[装備]: ゲーマードライバー&バンバンシューティングガシャット@仮面ライダーエグゼイド
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:このゲームは俺がクリアする
1:もぐもは俺の患者だ。レベル2で殲滅出来るようなNPC如きに負けるようなやつじゃ一人でこの決闘を生き抜けねぇだろ(翻訳:もぐもは俺が守る)
2:このゲーム、まさかゲンムが裏で糸を操ってるのか……?
3:無数に存在する世界ってのはどうやら嘘じゃなさそうだな
[備考]
※参戦時期は仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング終了後
※遊戯王OCGのルールを多少把握しました
[状態]:健康
[装備]: ゲーマードライバー&バンバンシューティングガシャット@仮面ライダーエグゼイド
[道具]:基本支給品、ランダム支給品0~1
[思考・状況]基本方針:このゲームは俺がクリアする
1:もぐもは俺の患者だ。レベル2で殲滅出来るようなNPC如きに負けるようなやつじゃ一人でこの決闘を生き抜けねぇだろ(翻訳:もぐもは俺が守る)
2:このゲーム、まさかゲンムが裏で糸を操ってるのか……?
3:無数に存在する世界ってのはどうやら嘘じゃなさそうだな
[備考]
※参戦時期は仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング終了後
※遊戯王OCGのルールを多少把握しました
『支給品紹介』
【デュエルディスクとデッキ(ウィッチクラフト)@遊戯王OCG】
花家大我に支給。ウィッチクラフトを中心としたデッキ。
【デュエルディスクとデッキ(ウィッチクラフト)@遊戯王OCG】
花家大我に支給。ウィッチクラフトを中心としたデッキ。
【ゲーマードライバー&バンバンシューティングガシャット@仮面ライダーエグゼイド】
花家大我に支給。仮面ライダースナイプに変身するためのツール。変身前から直接的に支給されているわけじゃないが変身後はガシャコンマグナムも装備される
花家大我に支給。仮面ライダースナイプに変身するためのツール。変身前から直接的に支給されているわけじゃないが変身後はガシャコンマグナムも装備される